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陽真との対面
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お披露目の夜会の3日前。
私─望月杏子は、梶原陽真と大森彩香と、それぞれ個別で会って話をする事にした。
場所は、ともに第二騎士団長の執務室。部屋には2人きりにしてもらい、リュークレインさんは隣の部屋で待機してもらう事にした。
執務室で1人座って待っていると、指定された時間に陽真がやって来た。
「───きょう……こ?」
「陽真……久し振り。」
「杏子!無事で良かった!!」
美緒さんと樹君の時と同様に、陽真も一瞬戸惑った後、私が肯定すると私に近付いて来た。
「あぁ、本当に、無事で良かった!今迄どこに?いや、それもどうでも良いか。安心しろ!これからは俺がまた、側に居て守ってあげるから!」
なんて言いながら、私を抱きしめようとしてか、両手を広げる陽真。そんな陽真に対して、私は嫌悪感しか抱けない。
「ちょっ─その両手は何?」
陽真に抱きしめられそうになるのを阻止するように、私は最大限に両手を伸ばして陽真を突っぱねた。
「お前こそ、この手は何だよ!?」
「それ以上、近付かないで欲しい。私は、陽真と話しがしたいだけなの。だから、そこの椅子に座ってくれる?」
眉間に皺を寄せて、少し不機嫌になった陽真だったけど、取り敢えずはそのまま椅子に座ってくれた。
そして、陽真には、白狼の事は伏せて、私の今迄の話をした。
「……2年も……ズレてた?」
「そう。だから、私と陽真の間にも、2年の差ができたの。私はもうすぐ20歳になる。それと………もうすぐ、結婚もするの。」
「───は?結婚?────は?」
「だから、陽真がさっき、側で守るとか言ってたけど─」
「誰と!結婚するんだ!?無理矢理なら俺が───!いや、無理矢理じゃなくても、杏子が俺以外と結婚なんて………許す訳ないだろう!」
ドンッ──と、陽真がテーブルを叩き付けた。
「その相手は誰だ?俺が……消してやる!」
「何故、陽真に許してもらわないといけないの?」
ー陽真は、一体何を言ってるんだろうか?ー
「それに、無理強いされた訳じゃないから。私も………ちゃんと……すっ…………好きっ………で、結婚するから。陽真に許す許さないと言われても関係ないから。」
ーどもってしまった事は許して欲しい。だって………横の部屋で本人に聞かれていると思ったら…恥ずかしいからね!!ー
「それ、本気で言ってるのか?杏子。杏子、お前は………俺のモノだろ?」
「─────は?」
ー“俺のモノ”って……何?ー
「ずっと、独りだったお前を、俺がずっと側に置いてやっただろう?この世界でだって、1人違う時間に飛ばされて……。この2年は独りだっただろうけど、これからは、また俺の側に居れば良いんだ。結婚なんてしなくても、俺が───」
「何を言ってるの?」
ーえ?何?ちょっと怖いんですけど?ー
「“私が独りだったから、側に置いた”って何?それ、本気で言ってるの?」
「本気もなにも、本当の事だろう?」
キョトン─どころか、“お前、何言ってるの?”みたいな顔をしている陽真。どうやら、本当に本気で言っているようだ。
「私は、独りなんかじゃなかった。独りになったのは、陽真が私を──陽真の言うところの、陽真が私を陽真の側に置いてからだった。私は、陽真のせいで………独りになったの。陽真は、自分がモテてた自覚はあったよね?彼女を取っ替え引っ替えしてたんだから…。そんなモテる陽真が、幼馴染みを免罪符のように側に置いている私が、どんな扱いをされてたか…知ってた?」
「──どんなって……女友達は増えただろう?俺の周りに居た子達とは、仲良くしてただろう?」
「“幼馴染みだからって調子に乗るな”“暗くて鬱陶しい”何て言うような子が友達?あぁ、制服を水浸しにしたり、貸した教科書を破るような子を、どうやったら友達だと呼べるの?」
「──知らなかった………。」
陽真は、本当に知らなかったんだろう。一気に顔色を失うように真っ青になった。でも、“知らなかった”で許せる筈もない。
「陽真が私に絡んで来るようになってから……私は本当に苦痛でしかなかった。高校は離れられると思ったのに……高校での3年間は、更に地獄だった。だから、この世界に陽真と離れ離れで飛ばされた事は……正直、本当に………良かったって思った。陽真の居ないこの2年間……本当に楽しかった。だから、これから先も、私は陽真の側に居るつもりはないし、会うつもりも無いから。」
「苛めの事は、悪かった!本当に知らなかったんだ!これからは気を付ける…杏子をちゃんと守るから俺の側にいて欲しい。俺……杏子が好きなんだ!」
「私を……好き?ふふっ───」
私が笑ったのを、私が好意的に受け取った─と思ったんだろう、陽真はホッとしたような顔をして私の方へと手を伸ばしかけた。その手が私に届く前に、私は陽真の目をしっかりと見据えた。
「それこそ、私に対する最大限の嫌がらせとしか……思えない。私が、陽真の側に戻る事は………万が一にも有り得ない。」
「──っ!杏子、いい加減、我儘を言うのも大概にしろよ!?俺が!下手に出てるうちに───」
陽真が更に手を伸ばして私に掴み掛かって来た。
バチッ
「い─────っ」
すると、(予想通り)陽真はその手に衝撃を受けたようで、その手を反対側の手で押さえながら、後ろに倒れるように椅子に座り直した。
「私には、加護があって、私に害を成そうする人には、そうなるみたいなの。ふふっ。それが、陽真の本心なのよ。ただ、おとなしくて従順?な私を守ってるつもりのヒーローもどきな自分に酔っていただけ。本当に私の事が好きと言うなら、私が反抗しても、私に害を成そう何て事はしないと思う。」
陽真は、押さえている手に視線を落としたままで、ジッと黙り込んだままだ。
「兎に角、これから行く浄化巡礼は……大変だと思うけど……気を付けて……頑張ってね。皆の無事を祈ってる。」
陽真との面会時間は1時間。何か考えているのか、ずっと黙ったままの陽真は、予定時間になり迎えに来た第一騎士団の副団長と一緒に、「──それじゃあ、またな。杏子。」とだけ囁いて部屋から出て行った。
その“またな”が、少し怖かった。
私─望月杏子は、梶原陽真と大森彩香と、それぞれ個別で会って話をする事にした。
場所は、ともに第二騎士団長の執務室。部屋には2人きりにしてもらい、リュークレインさんは隣の部屋で待機してもらう事にした。
執務室で1人座って待っていると、指定された時間に陽真がやって来た。
「───きょう……こ?」
「陽真……久し振り。」
「杏子!無事で良かった!!」
美緒さんと樹君の時と同様に、陽真も一瞬戸惑った後、私が肯定すると私に近付いて来た。
「あぁ、本当に、無事で良かった!今迄どこに?いや、それもどうでも良いか。安心しろ!これからは俺がまた、側に居て守ってあげるから!」
なんて言いながら、私を抱きしめようとしてか、両手を広げる陽真。そんな陽真に対して、私は嫌悪感しか抱けない。
「ちょっ─その両手は何?」
陽真に抱きしめられそうになるのを阻止するように、私は最大限に両手を伸ばして陽真を突っぱねた。
「お前こそ、この手は何だよ!?」
「それ以上、近付かないで欲しい。私は、陽真と話しがしたいだけなの。だから、そこの椅子に座ってくれる?」
眉間に皺を寄せて、少し不機嫌になった陽真だったけど、取り敢えずはそのまま椅子に座ってくれた。
そして、陽真には、白狼の事は伏せて、私の今迄の話をした。
「……2年も……ズレてた?」
「そう。だから、私と陽真の間にも、2年の差ができたの。私はもうすぐ20歳になる。それと………もうすぐ、結婚もするの。」
「───は?結婚?────は?」
「だから、陽真がさっき、側で守るとか言ってたけど─」
「誰と!結婚するんだ!?無理矢理なら俺が───!いや、無理矢理じゃなくても、杏子が俺以外と結婚なんて………許す訳ないだろう!」
ドンッ──と、陽真がテーブルを叩き付けた。
「その相手は誰だ?俺が……消してやる!」
「何故、陽真に許してもらわないといけないの?」
ー陽真は、一体何を言ってるんだろうか?ー
「それに、無理強いされた訳じゃないから。私も………ちゃんと……すっ…………好きっ………で、結婚するから。陽真に許す許さないと言われても関係ないから。」
ーどもってしまった事は許して欲しい。だって………横の部屋で本人に聞かれていると思ったら…恥ずかしいからね!!ー
「それ、本気で言ってるのか?杏子。杏子、お前は………俺のモノだろ?」
「─────は?」
ー“俺のモノ”って……何?ー
「ずっと、独りだったお前を、俺がずっと側に置いてやっただろう?この世界でだって、1人違う時間に飛ばされて……。この2年は独りだっただろうけど、これからは、また俺の側に居れば良いんだ。結婚なんてしなくても、俺が───」
「何を言ってるの?」
ーえ?何?ちょっと怖いんですけど?ー
「“私が独りだったから、側に置いた”って何?それ、本気で言ってるの?」
「本気もなにも、本当の事だろう?」
キョトン─どころか、“お前、何言ってるの?”みたいな顔をしている陽真。どうやら、本当に本気で言っているようだ。
「私は、独りなんかじゃなかった。独りになったのは、陽真が私を──陽真の言うところの、陽真が私を陽真の側に置いてからだった。私は、陽真のせいで………独りになったの。陽真は、自分がモテてた自覚はあったよね?彼女を取っ替え引っ替えしてたんだから…。そんなモテる陽真が、幼馴染みを免罪符のように側に置いている私が、どんな扱いをされてたか…知ってた?」
「──どんなって……女友達は増えただろう?俺の周りに居た子達とは、仲良くしてただろう?」
「“幼馴染みだからって調子に乗るな”“暗くて鬱陶しい”何て言うような子が友達?あぁ、制服を水浸しにしたり、貸した教科書を破るような子を、どうやったら友達だと呼べるの?」
「──知らなかった………。」
陽真は、本当に知らなかったんだろう。一気に顔色を失うように真っ青になった。でも、“知らなかった”で許せる筈もない。
「陽真が私に絡んで来るようになってから……私は本当に苦痛でしかなかった。高校は離れられると思ったのに……高校での3年間は、更に地獄だった。だから、この世界に陽真と離れ離れで飛ばされた事は……正直、本当に………良かったって思った。陽真の居ないこの2年間……本当に楽しかった。だから、これから先も、私は陽真の側に居るつもりはないし、会うつもりも無いから。」
「苛めの事は、悪かった!本当に知らなかったんだ!これからは気を付ける…杏子をちゃんと守るから俺の側にいて欲しい。俺……杏子が好きなんだ!」
「私を……好き?ふふっ───」
私が笑ったのを、私が好意的に受け取った─と思ったんだろう、陽真はホッとしたような顔をして私の方へと手を伸ばしかけた。その手が私に届く前に、私は陽真の目をしっかりと見据えた。
「それこそ、私に対する最大限の嫌がらせとしか……思えない。私が、陽真の側に戻る事は………万が一にも有り得ない。」
「──っ!杏子、いい加減、我儘を言うのも大概にしろよ!?俺が!下手に出てるうちに───」
陽真が更に手を伸ばして私に掴み掛かって来た。
バチッ
「い─────っ」
すると、(予想通り)陽真はその手に衝撃を受けたようで、その手を反対側の手で押さえながら、後ろに倒れるように椅子に座り直した。
「私には、加護があって、私に害を成そうする人には、そうなるみたいなの。ふふっ。それが、陽真の本心なのよ。ただ、おとなしくて従順?な私を守ってるつもりのヒーローもどきな自分に酔っていただけ。本当に私の事が好きと言うなら、私が反抗しても、私に害を成そう何て事はしないと思う。」
陽真は、押さえている手に視線を落としたままで、ジッと黙り込んだままだ。
「兎に角、これから行く浄化巡礼は……大変だと思うけど……気を付けて……頑張ってね。皆の無事を祈ってる。」
陽真との面会時間は1時間。何か考えているのか、ずっと黙ったままの陽真は、予定時間になり迎えに来た第一騎士団の副団長と一緒に、「──それじゃあ、またな。杏子。」とだけ囁いて部屋から出て行った。
その“またな”が、少し怖かった。
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