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第三章ーリスと氷の騎士ー
2人からの
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リュウから説明を聞いた後、私とミヤさんとで、改めてその魔石の玉に向き合い、リュウは、私達から少し離れた椅子に腰をおろした。
そして、私はソッとその魔石の玉に手を触れた。
『ハルちゃん、ミヤ、元気?』
再びその玉がほんのり光り、フジさんとショウさんが映し出された。
『ハルちゃん、結婚おめでとう。まさか、本当にあのエディオルさんと結婚するとは思わなかったけど、リュウから見せてもらった映像からすると、幸せそうで良かったわ。』
ー映像!?って何!?ー
チラリとリュウに視線を向けると、ニヤッと嗤っている。後でその映像を見せてもらおう。
『ミヤも、元気そうで良かった。ミヤの事だから、きっと人の為に何かしまくってるんでしょうね。無理だけはしないようにね。後…王太子と仲良くしてね?』
と、フジさんとショウさんがニヤッと嗤っている。
「──リュウ、後で話があるから。勝手に隣国に帰る事は許さない。」
「ハイ、ワカリマシタ。」
ーリュウ、御愁傷様です。自業自得だろうけどー
『本当は、可能だったらそっちに行きたかったけど、チートなハルちゃんが居ても、体が耐えられないそうだから…残念だけど…。それで、お祝いのプレゼントを用意したから、また後でリュウから受け取ってね。』
『ミヤ。ミヤの存在は、私達しか覚えてないし、ミヤの物もキレイサッパリ無くなってたんだけど、預かった財布─現金だけは残ってたから、それで色々買ったから、それもリュウから受け取ってね。』
ー残るモノと残らないモノ…一体、どんな法則があるんだろう?ー
また、チラリとリュウに視線を向けると、肩を竦めて首を振る─リュウも、分からないって事だろう。
『兎に角、2人が元気そうで幸せそうで良かった。』
「「………」」
魔石に映し出されているフジさんとショウさんが、言葉を途切らせてグッと唇を噛み締める。
『勢いに任せて、ミヤの背中を押したけど…本当に幸せそうで良かった…』
『ハルちゃんも…色々あったと思うけど…良かった…』
ミヤさんが、ソッと魔石に触れる。
「千尋…美樹……背中を押してくれて…ありがとう…」
ミヤさんが、切なそうな顔で笑う。私は魔石に手を当てている為、ミヤさんの肩にチョコンと私の頭を摺り寄せた。
しんみり─としたのはそこ迄で、それからのフジさんとショウさんは、やって来た悠兄さんを口撃して出迎えた事や、フジさんとショウさんも来年には結婚する事などの近況報告が続いた。
『そろそろ、魔力が切れる。』
と、リュウの声が入ると、フジさんとショウさんが頷く。
『それじゃあ…2人とも、これからも元気でね!私達も元気に幸せになるからね!』
『ハル、ブレスレット、ありがとう!これがあるから、繋がってるって思える。ミヤ、王太子と…幸せにね!』
2人が笑顔で手を振って─
そこで映像が途切れた。
暫くの間、ミヤさんの肩に私の頭を乗せて、その私の頭にミヤさんが顔を寄せた状態のままで、今は光っていない魔石の玉を見つめた。
「はい、コレはミヤ様で、こっちがハルの分だ。」
私達が落ち着いた後、リュウが、中に何かが入っている二つの大きなトートバッグを持って来た。さっき、フジさんとショウさんが言っていた物だろう。早速、何が入っているのか見てみると、ミヤさんの方には、ミヤさんが日本で使っていた化粧品や、この世界で着ていてもおかしくない服。それに、お菓子が沢山入っていた。
「あー、この化粧品好きなのよね。流石はフジとショウね。」
ミヤさんは、嬉しそうに笑っている。
「それで?ハルの方には何が入ってるの?お祝い─とか言ってたけど。」
「えっと…あ、私が美味しいって言ってたお菓子が入ってます!」
日本に還った時、4人で食べ歩きした時にお気に入りになったお菓子だった。
ー覚えてくれてたんだなぁー
嬉しい気持ちで更に鞄の中を出して行くと、ラッピングされたピンク色の袋が出て来た。
「何だろう?」
「それが、お祝いじゃない?」
それにはメッセージカードが貼られていて
「“ラノベの必須アイテムよ”─って…必須アイテム??」
何だかよく分からないけど、取り敢えずその袋を開けて中の物を取り出すと─
「………スケスケ?」
「………スケスケね」
まさかのナイトドレスだった。
でも、こちらの本場?のナイトドレスとは違い、少しは服としての役目を果たしている。細かい編み上げのレースになっていて、アイボリーカラー。透けてるけど透けてない…みたいな?これもキャミソールタイプだけど、上から羽織れる…スケスケのショールがセットになっている。
「えっと…ラノベ?では、必須アイテム…なんですね?」
「確かに…溺愛モノには必須アイテムだったわね。」
「溺愛モノ!?」
「ふふっ─まさに、ハルの事ね?まぁ…まだこのスケスケの方が、良心的よね。流石は、フジとショウね。」
“溺愛”─とは…完全否定はしなくもなくはないけど…このスケスケだと、何とか…頑張れるかもしれません。
兎に角…フジさん、ショウさん…ありがとうございます。
そして、私はソッとその魔石の玉に手を触れた。
『ハルちゃん、ミヤ、元気?』
再びその玉がほんのり光り、フジさんとショウさんが映し出された。
『ハルちゃん、結婚おめでとう。まさか、本当にあのエディオルさんと結婚するとは思わなかったけど、リュウから見せてもらった映像からすると、幸せそうで良かったわ。』
ー映像!?って何!?ー
チラリとリュウに視線を向けると、ニヤッと嗤っている。後でその映像を見せてもらおう。
『ミヤも、元気そうで良かった。ミヤの事だから、きっと人の為に何かしまくってるんでしょうね。無理だけはしないようにね。後…王太子と仲良くしてね?』
と、フジさんとショウさんがニヤッと嗤っている。
「──リュウ、後で話があるから。勝手に隣国に帰る事は許さない。」
「ハイ、ワカリマシタ。」
ーリュウ、御愁傷様です。自業自得だろうけどー
『本当は、可能だったらそっちに行きたかったけど、チートなハルちゃんが居ても、体が耐えられないそうだから…残念だけど…。それで、お祝いのプレゼントを用意したから、また後でリュウから受け取ってね。』
『ミヤ。ミヤの存在は、私達しか覚えてないし、ミヤの物もキレイサッパリ無くなってたんだけど、預かった財布─現金だけは残ってたから、それで色々買ったから、それもリュウから受け取ってね。』
ー残るモノと残らないモノ…一体、どんな法則があるんだろう?ー
また、チラリとリュウに視線を向けると、肩を竦めて首を振る─リュウも、分からないって事だろう。
『兎に角、2人が元気そうで幸せそうで良かった。』
「「………」」
魔石に映し出されているフジさんとショウさんが、言葉を途切らせてグッと唇を噛み締める。
『勢いに任せて、ミヤの背中を押したけど…本当に幸せそうで良かった…』
『ハルちゃんも…色々あったと思うけど…良かった…』
ミヤさんが、ソッと魔石に触れる。
「千尋…美樹……背中を押してくれて…ありがとう…」
ミヤさんが、切なそうな顔で笑う。私は魔石に手を当てている為、ミヤさんの肩にチョコンと私の頭を摺り寄せた。
しんみり─としたのはそこ迄で、それからのフジさんとショウさんは、やって来た悠兄さんを口撃して出迎えた事や、フジさんとショウさんも来年には結婚する事などの近況報告が続いた。
『そろそろ、魔力が切れる。』
と、リュウの声が入ると、フジさんとショウさんが頷く。
『それじゃあ…2人とも、これからも元気でね!私達も元気に幸せになるからね!』
『ハル、ブレスレット、ありがとう!これがあるから、繋がってるって思える。ミヤ、王太子と…幸せにね!』
2人が笑顔で手を振って─
そこで映像が途切れた。
暫くの間、ミヤさんの肩に私の頭を乗せて、その私の頭にミヤさんが顔を寄せた状態のままで、今は光っていない魔石の玉を見つめた。
「はい、コレはミヤ様で、こっちがハルの分だ。」
私達が落ち着いた後、リュウが、中に何かが入っている二つの大きなトートバッグを持って来た。さっき、フジさんとショウさんが言っていた物だろう。早速、何が入っているのか見てみると、ミヤさんの方には、ミヤさんが日本で使っていた化粧品や、この世界で着ていてもおかしくない服。それに、お菓子が沢山入っていた。
「あー、この化粧品好きなのよね。流石はフジとショウね。」
ミヤさんは、嬉しそうに笑っている。
「それで?ハルの方には何が入ってるの?お祝い─とか言ってたけど。」
「えっと…あ、私が美味しいって言ってたお菓子が入ってます!」
日本に還った時、4人で食べ歩きした時にお気に入りになったお菓子だった。
ー覚えてくれてたんだなぁー
嬉しい気持ちで更に鞄の中を出して行くと、ラッピングされたピンク色の袋が出て来た。
「何だろう?」
「それが、お祝いじゃない?」
それにはメッセージカードが貼られていて
「“ラノベの必須アイテムよ”─って…必須アイテム??」
何だかよく分からないけど、取り敢えずその袋を開けて中の物を取り出すと─
「………スケスケ?」
「………スケスケね」
まさかのナイトドレスだった。
でも、こちらの本場?のナイトドレスとは違い、少しは服としての役目を果たしている。細かい編み上げのレースになっていて、アイボリーカラー。透けてるけど透けてない…みたいな?これもキャミソールタイプだけど、上から羽織れる…スケスケのショールがセットになっている。
「えっと…ラノベ?では、必須アイテム…なんですね?」
「確かに…溺愛モノには必須アイテムだったわね。」
「溺愛モノ!?」
「ふふっ─まさに、ハルの事ね?まぁ…まだこのスケスケの方が、良心的よね。流石は、フジとショウね。」
“溺愛”─とは…完全否定はしなくもなくはないけど…このスケスケだと、何とか…頑張れるかもしれません。
兎に角…フジさん、ショウさん…ありがとうございます。
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