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第二章ー同棲ー
王太后の策略
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「エディオルさんの引っ越しを、内緒にしていた仕返しに、ハルも内緒で訓練を見に行かないか─って、ミヤさん言われたんですよ。なので、仕返し成功だなって!」
そう言って、ハルがドヤ顔をした。
そんな事位で…ドヤ顔。それがまた…可愛いから困る。仕返しにならない仕返しは、俺にとってはご褒美でしかない。
と言うか──これ、“ハルには仕返しとして”と言いながら、うまい具合に利用されたんだろう。未だに俺に突撃してくる者達への牽制と、平民であるハルのバックに誰が居るかを…知らしめる為に。
平民だからと、ハルに手を出そうとしている者が居る─と、耳にもした。その時の父は…久し振りにヤバかったな。ゼン殿との意気投合…兎に角、コレで、ハルに手を出す事を諦めてくれれば良いが…。
いや、出そうとしたところで、きっと色んな意味でハルには掠り傷一つつかないだろうから…手を出させて失敗させて、父とゼン殿に潰させた方が良いのか?
ハルのバックにはパルヴァン。おまけに国王両陛下と、ボーナスとして王太后様に、特賞として聖女ミヤ様───って…。
ーいや、本当に凄過ぎじゃないか?無敵じゃないか?ー
チラリと、横を歩くハルを見る。
こうして見ると、本当に普通の─可愛い女の子だ。俺が守ってあげたいと思っている女の子。なのに─実は規格外の魔法使い。俺は、何度ハルに助けてもらっただろう?小動物なのに、ただ守られるだけな事を嫌がる。ハルは、俺と並び立ちたいと言う気持ちを表す。そんなハルも愛おしいと思う。
「あの…えっと…」
気が付けば、王女殿下の部屋の近く迄来ていた。その少し手前で、ハルが足を止めて俺の顔を窺って来た。
「どうした?ハル。」
「あの…帰りなんですけどね?」
「うん?」
「一緒に…と言うか…ノアに乗って…お家に帰りたいな─なんて…駄目ですか?」
「うっ────」
ー何だ!?その可愛いお願いは!!ー
“お家に帰りたい”って!!言い方も可愛いな!え?どうしてやろうか────!?
ー落ち着け!俺!!ー
悶えそうになるのをグッと我慢して返事ができずにいると、ハルは勘違いをしたようで
「あ、すみません。お仕事…ですよね!?馬車で帰──」
「大丈夫だ。今日は訓練の後は予定がなかったから。いい時間になったら迎えに行くから、一緒に帰ろう。ノアも喜ぶだろう。」
ハルの手をとって、指先にキスをする。
「ひゃいっ!?」
ハルらしい声をあげながら、顔を真っ赤にする。本当に、毎日見ていても飽きない─。飽きる日が来るとも思わないが…。
「それじゃあ、行こうか。」
「──お…落ち着かない……」
そう呟いて、未だ顔を真っ赤にしたハルの腰に手を回して、そのまま王女殿下の部屋まで、ハルを送り届けた。
††第一騎士団長執務室††
「あ、エディ、ハル殿は大丈夫だった?」
父の元を訪れると、俺が来る事が分かっていたようで、父以外は誰も居なかった。
「はい。何と言うか…ハルはああ見えて、アレ位の攻撃では何ともないんですよ。小虫の時もそうだったけど…何となく面白い?とさえ思ってる感じです。」
「あぁ、確かにそうだったね。」
くくっ─と、父が笑う。
「それで…さっきのアレは、仕組んだ事だったんですね?知らなかったのは、俺とハルだけだったんですね。」
「仕方無いよね?ハル殿は嘘をつくのが絶対無理だろうし、エディも、相手が事を起こす前にやり込めてしまいそうだし…そうしたら、ミヤ様が、ハルは私が良いように誘導するから─と言ってくれたから、ミヤ様にお願いしたんだよ。」
“アクラス侯爵”
引退した老害タヌキの一派で、その老害タヌキと共に甘い汁を吸っていた。勿論、それを理由に侯爵の引退勧告や爵位の降格も検討されたが、今回は─と、処分は見送られた。そこで囁かれたのが、
“身内贔屓”
実は、アクラス侯爵は、王太后の再従姉妹の子供だったのだ。アクラス自身も、身内故に見逃されたと思っていた。その為、老害タヌキが引退した後も権力を笠に着て、色々とやりたい放題していた。そして、その娘が婚約者にと望んだ相手が─エディオル=カルザインだった。勿論、アクラスは愛娘の為に釣書を送ったが、アッサリと断られた。何度も送るが会うことすらできず、何故だ?と調べてみれば、平民のハルの名前が、出て来たのだ。
「ふんっ。目障りな娘だな。少し…痛い目を見れば、自分から離れるだろう。」
と、一番手を出してはいけないハルを、ターゲットにしてしまったのである。
実は、処分見送りとは身内贔屓ではなく─王太后と、その再従姉妹の策略の一環だったのだ。
「あの馬鹿息子を、ただ処分するだけでは許せないのよ。」
と、アクラス侯爵の実の母親であり、王太后の再従姉妹はアクラス侯爵家に泥を塗った息子に、怒り心頭だった。そこで、王太后が
「では…見せしめに…するかのう?」
「あら…それ、素敵ね!」
と、2人はニッコリと微笑んだ。
そうして、アクラス侯爵を放置したように見せ掛けて、泳がせているうちに
「王太后様。アクラス侯爵が、ハル様に手を出そうとしていますが…どうされますか?」
と、密偵の者から報告が上がったのである。
そう言って、ハルがドヤ顔をした。
そんな事位で…ドヤ顔。それがまた…可愛いから困る。仕返しにならない仕返しは、俺にとってはご褒美でしかない。
と言うか──これ、“ハルには仕返しとして”と言いながら、うまい具合に利用されたんだろう。未だに俺に突撃してくる者達への牽制と、平民であるハルのバックに誰が居るかを…知らしめる為に。
平民だからと、ハルに手を出そうとしている者が居る─と、耳にもした。その時の父は…久し振りにヤバかったな。ゼン殿との意気投合…兎に角、コレで、ハルに手を出す事を諦めてくれれば良いが…。
いや、出そうとしたところで、きっと色んな意味でハルには掠り傷一つつかないだろうから…手を出させて失敗させて、父とゼン殿に潰させた方が良いのか?
ハルのバックにはパルヴァン。おまけに国王両陛下と、ボーナスとして王太后様に、特賞として聖女ミヤ様───って…。
ーいや、本当に凄過ぎじゃないか?無敵じゃないか?ー
チラリと、横を歩くハルを見る。
こうして見ると、本当に普通の─可愛い女の子だ。俺が守ってあげたいと思っている女の子。なのに─実は規格外の魔法使い。俺は、何度ハルに助けてもらっただろう?小動物なのに、ただ守られるだけな事を嫌がる。ハルは、俺と並び立ちたいと言う気持ちを表す。そんなハルも愛おしいと思う。
「あの…えっと…」
気が付けば、王女殿下の部屋の近く迄来ていた。その少し手前で、ハルが足を止めて俺の顔を窺って来た。
「どうした?ハル。」
「あの…帰りなんですけどね?」
「うん?」
「一緒に…と言うか…ノアに乗って…お家に帰りたいな─なんて…駄目ですか?」
「うっ────」
ー何だ!?その可愛いお願いは!!ー
“お家に帰りたい”って!!言い方も可愛いな!え?どうしてやろうか────!?
ー落ち着け!俺!!ー
悶えそうになるのをグッと我慢して返事ができずにいると、ハルは勘違いをしたようで
「あ、すみません。お仕事…ですよね!?馬車で帰──」
「大丈夫だ。今日は訓練の後は予定がなかったから。いい時間になったら迎えに行くから、一緒に帰ろう。ノアも喜ぶだろう。」
ハルの手をとって、指先にキスをする。
「ひゃいっ!?」
ハルらしい声をあげながら、顔を真っ赤にする。本当に、毎日見ていても飽きない─。飽きる日が来るとも思わないが…。
「それじゃあ、行こうか。」
「──お…落ち着かない……」
そう呟いて、未だ顔を真っ赤にしたハルの腰に手を回して、そのまま王女殿下の部屋まで、ハルを送り届けた。
††第一騎士団長執務室††
「あ、エディ、ハル殿は大丈夫だった?」
父の元を訪れると、俺が来る事が分かっていたようで、父以外は誰も居なかった。
「はい。何と言うか…ハルはああ見えて、アレ位の攻撃では何ともないんですよ。小虫の時もそうだったけど…何となく面白い?とさえ思ってる感じです。」
「あぁ、確かにそうだったね。」
くくっ─と、父が笑う。
「それで…さっきのアレは、仕組んだ事だったんですね?知らなかったのは、俺とハルだけだったんですね。」
「仕方無いよね?ハル殿は嘘をつくのが絶対無理だろうし、エディも、相手が事を起こす前にやり込めてしまいそうだし…そうしたら、ミヤ様が、ハルは私が良いように誘導するから─と言ってくれたから、ミヤ様にお願いしたんだよ。」
“アクラス侯爵”
引退した老害タヌキの一派で、その老害タヌキと共に甘い汁を吸っていた。勿論、それを理由に侯爵の引退勧告や爵位の降格も検討されたが、今回は─と、処分は見送られた。そこで囁かれたのが、
“身内贔屓”
実は、アクラス侯爵は、王太后の再従姉妹の子供だったのだ。アクラス自身も、身内故に見逃されたと思っていた。その為、老害タヌキが引退した後も権力を笠に着て、色々とやりたい放題していた。そして、その娘が婚約者にと望んだ相手が─エディオル=カルザインだった。勿論、アクラスは愛娘の為に釣書を送ったが、アッサリと断られた。何度も送るが会うことすらできず、何故だ?と調べてみれば、平民のハルの名前が、出て来たのだ。
「ふんっ。目障りな娘だな。少し…痛い目を見れば、自分から離れるだろう。」
と、一番手を出してはいけないハルを、ターゲットにしてしまったのである。
実は、処分見送りとは身内贔屓ではなく─王太后と、その再従姉妹の策略の一環だったのだ。
「あの馬鹿息子を、ただ処分するだけでは許せないのよ。」
と、アクラス侯爵の実の母親であり、王太后の再従姉妹はアクラス侯爵家に泥を塗った息子に、怒り心頭だった。そこで、王太后が
「では…見せしめに…するかのう?」
「あら…それ、素敵ね!」
と、2人はニッコリと微笑んだ。
そうして、アクラス侯爵を放置したように見せ掛けて、泳がせているうちに
「王太后様。アクラス侯爵が、ハル様に手を出そうとしていますが…どうされますか?」
と、密偵の者から報告が上がったのである。
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