60 / 142
部屋でのフェルとライオスの会話
しおりを挟む
それぞれ宿に着くと分かれて休憩を取ることになった。
今回初めてフェルとライオスは宿で同じ部屋に泊まることになった。野営の場合は2人でテントに泊まることがあるがホテル泊まることはない。なぜなら同じ種族ではないため習慣が違うため、せっかくホテルに泊まっても互いに気を使い疲れるからだ。しかし今回は話さなければならないことが多々あり同じ部屋を取る必要があった。
本音を言うとフェルもライオスも話し合いをするならシンジュと同室になりたかった···
部屋に入ると同時に2人はハァ~とため息をついた。
まさかこんなに大きな騒動を引き起こすとは思っていたなかった。
さらにフェルは自分の鑑定とシンジュの鑑定があまりに違うことに驚いていた。
普通は鑑定魔法と言えば名前、種族、体力、魔力、スキルあたりしか見ることができない。それにも関わらず少女は健康状態が分かると言っていた。それに過去に働いていた仕事まで分かるようだ。どこまで鑑定で分かるか、逆に何が見えないのか疑問に思った。
きっと自分達は出会って早々に鑑定魔法を使われただろう、、、そこで何が見えたのか知りたいと思った。
そんな事を考えているとしばらく無言だったらライオスが「あれはやばいだろ!」とベットに寝転がりながらが言った。
「そうですねぇ、大きな騒動になりそうですね。」
本当に大きな騒動が起きる···今後どうなるのか想像がつかなかった。
「いや、もうすでに大きな騒動になっているだろ。俺はあの子供の鑑定魔法で身体を調べてもらいてえな。なんだか最近調子悪いんだよな···お前は身体について見れないのか?俺のことを見てくれよ!!!」
「残念ながら見ることが出来ません。私だって調べてもらいたいです。彼女にはどこまでバレてるのでしょうか···それよりも今回の大騒動はどうしますか?ドワーフ共和国から他の国へ移動します?」
「もう無理だろ。明日には鉱山ギルドの奴らが押しかけて来るぞ?きっと鉱山ギルドのギルド長が騒ぐぞ。あれは鉱山愛が異常だろ?!」
シンジュ達が金の件で話をしたギルド長は鉱山が恋人だと周りに周知してるくらい鉱山を愛していたのだ。
そのためほとんどの人がギルド長の愛を知っていた。ライオスは明日駆けつけてきたギルド長が騒ぐのが目に見えていた。
「確かにそうですね。金は足がつかないと言われていますからね。犯罪組織にしてみれば良い資金源の1つだったのでしょうね。」
「俺達も知らない間に犯罪に加担をしてたのか···普通に金なんて金貨として使うだろ??犯罪で生み出された金とか最悪だな······」
「でも今回分かってよかったです。犯罪組織を潰すために私達に指名依頼が入るかもしれませんが、この世に必要のない人達が消えるなら今回の騒動は最高ですね。ふふふ」
「お前相変わらず怖いぞ!お前の場合は冒険者より暗殺者だもんな。」
「ええ、暗殺者ですよ。スキルが暗殺者ですからね、、、そもそも冒険者になった理由を貴方は知っているでしょう?」
「そりゃ知ってるさ。お前が何をしようが俺にとっては大事な仲間だからな?それに俺も冒険者をしながら祖国のために働いてるからな?俺達の仲間は皆そうだろ?!」
「それはそうですね。ありがとうございます。」
フェルはそもそも王族のため冒険者になる必要がなかった。母が犯罪組織に売られたのをきっかけに冒険者となったのだ。
もともと母親は普通のエルフで下位貴族だったが、国王が見初めたことにより王族に嫁いだ。しかし王族はほぼハイエルフしかいなかった。そのためエルフだった母親は孤立し、さらに普通のエルフ達からは嫉妬による嫌がらせを度々受けたのだ。
次第に嫌がらせの度合いが大きくなり、犯罪組織に売られる事件が起きた。すぐに助け出したことで無事だったが、フェルは助けた時に自分のスキルを使って犯罪組織と母親に嫌がらせをした者たちも全て消した。
なぜならその犯罪組織と嫌がらせをしていた者達は、度々同族のエルフを売買していたからだ。
なぜそれを何百年と見抜けなかったのかと自分の父(国王)や王族に失望し、自ら冒険者となって犯罪組織を罰することを選んだ。
それからすぐに魔物や盗賊討伐、犯罪組織の処分を行い続けたことで気がついたらS級冒険者になっていた。
フェルはエルフ国から外に出たことでメキメキと成長し、今はでは国1番の実力あると言われているが、国王になる気は全くない。
これからも自由気ままに冒険者活動をし、悪い者たちを合法的に···ときには秘密裏に処分して行こうと思っている。
それは同族に対しても変わらない。もし国王陛下が何かを仕出かしたら自分のスキルを使って処分すると決めている。
真剣な話をしているなか「ぎゅるるるるる」とライオスのお腹の音が室内に響いた。
「わりぃ、たくさん話したら腹が減った。ご飯食いに行こうぜ!!!」へへへと言った。その後もぎゅるぎゅるとライオスのお腹の音が止まらない。
そんなライオスを見て「貴方はお腹に何か飼ってるのですか?仕方ないですね。」と言って一度話を切り上げてシンジュとエメの部屋に向かうのだった。
今回初めてフェルとライオスは宿で同じ部屋に泊まることになった。野営の場合は2人でテントに泊まることがあるがホテル泊まることはない。なぜなら同じ種族ではないため習慣が違うため、せっかくホテルに泊まっても互いに気を使い疲れるからだ。しかし今回は話さなければならないことが多々あり同じ部屋を取る必要があった。
本音を言うとフェルもライオスも話し合いをするならシンジュと同室になりたかった···
部屋に入ると同時に2人はハァ~とため息をついた。
まさかこんなに大きな騒動を引き起こすとは思っていたなかった。
さらにフェルは自分の鑑定とシンジュの鑑定があまりに違うことに驚いていた。
普通は鑑定魔法と言えば名前、種族、体力、魔力、スキルあたりしか見ることができない。それにも関わらず少女は健康状態が分かると言っていた。それに過去に働いていた仕事まで分かるようだ。どこまで鑑定で分かるか、逆に何が見えないのか疑問に思った。
きっと自分達は出会って早々に鑑定魔法を使われただろう、、、そこで何が見えたのか知りたいと思った。
そんな事を考えているとしばらく無言だったらライオスが「あれはやばいだろ!」とベットに寝転がりながらが言った。
「そうですねぇ、大きな騒動になりそうですね。」
本当に大きな騒動が起きる···今後どうなるのか想像がつかなかった。
「いや、もうすでに大きな騒動になっているだろ。俺はあの子供の鑑定魔法で身体を調べてもらいてえな。なんだか最近調子悪いんだよな···お前は身体について見れないのか?俺のことを見てくれよ!!!」
「残念ながら見ることが出来ません。私だって調べてもらいたいです。彼女にはどこまでバレてるのでしょうか···それよりも今回の大騒動はどうしますか?ドワーフ共和国から他の国へ移動します?」
「もう無理だろ。明日には鉱山ギルドの奴らが押しかけて来るぞ?きっと鉱山ギルドのギルド長が騒ぐぞ。あれは鉱山愛が異常だろ?!」
シンジュ達が金の件で話をしたギルド長は鉱山が恋人だと周りに周知してるくらい鉱山を愛していたのだ。
そのためほとんどの人がギルド長の愛を知っていた。ライオスは明日駆けつけてきたギルド長が騒ぐのが目に見えていた。
「確かにそうですね。金は足がつかないと言われていますからね。犯罪組織にしてみれば良い資金源の1つだったのでしょうね。」
「俺達も知らない間に犯罪に加担をしてたのか···普通に金なんて金貨として使うだろ??犯罪で生み出された金とか最悪だな······」
「でも今回分かってよかったです。犯罪組織を潰すために私達に指名依頼が入るかもしれませんが、この世に必要のない人達が消えるなら今回の騒動は最高ですね。ふふふ」
「お前相変わらず怖いぞ!お前の場合は冒険者より暗殺者だもんな。」
「ええ、暗殺者ですよ。スキルが暗殺者ですからね、、、そもそも冒険者になった理由を貴方は知っているでしょう?」
「そりゃ知ってるさ。お前が何をしようが俺にとっては大事な仲間だからな?それに俺も冒険者をしながら祖国のために働いてるからな?俺達の仲間は皆そうだろ?!」
「それはそうですね。ありがとうございます。」
フェルはそもそも王族のため冒険者になる必要がなかった。母が犯罪組織に売られたのをきっかけに冒険者となったのだ。
もともと母親は普通のエルフで下位貴族だったが、国王が見初めたことにより王族に嫁いだ。しかし王族はほぼハイエルフしかいなかった。そのためエルフだった母親は孤立し、さらに普通のエルフ達からは嫉妬による嫌がらせを度々受けたのだ。
次第に嫌がらせの度合いが大きくなり、犯罪組織に売られる事件が起きた。すぐに助け出したことで無事だったが、フェルは助けた時に自分のスキルを使って犯罪組織と母親に嫌がらせをした者たちも全て消した。
なぜならその犯罪組織と嫌がらせをしていた者達は、度々同族のエルフを売買していたからだ。
なぜそれを何百年と見抜けなかったのかと自分の父(国王)や王族に失望し、自ら冒険者となって犯罪組織を罰することを選んだ。
それからすぐに魔物や盗賊討伐、犯罪組織の処分を行い続けたことで気がついたらS級冒険者になっていた。
フェルはエルフ国から外に出たことでメキメキと成長し、今はでは国1番の実力あると言われているが、国王になる気は全くない。
これからも自由気ままに冒険者活動をし、悪い者たちを合法的に···ときには秘密裏に処分して行こうと思っている。
それは同族に対しても変わらない。もし国王陛下が何かを仕出かしたら自分のスキルを使って処分すると決めている。
真剣な話をしているなか「ぎゅるるるるる」とライオスのお腹の音が室内に響いた。
「わりぃ、たくさん話したら腹が減った。ご飯食いに行こうぜ!!!」へへへと言った。その後もぎゅるぎゅるとライオスのお腹の音が止まらない。
そんなライオスを見て「貴方はお腹に何か飼ってるのですか?仕方ないですね。」と言って一度話を切り上げてシンジュとエメの部屋に向かうのだった。
10
お気に入りに追加
1,127
あなたにおすすめの小説
幼少期に溜め込んだ魔力で、一生のんびり暮らしたいと思います。~こう見えて、迷宮育ちの村人です~
月並 瑠花
ファンタジー
※ファンタジー大賞に微力ながら参加させていただいております。応援のほど、よろしくお願いします。
「出て行けっ! この家にお前の居場所はない!」――父にそう告げられ、家を追い出された澪は、一人途方に暮れていた。
そんな時、幻聴が頭の中に聞こえてくる。
『秋篠澪。お前は人生をリセットしたいか?』。澪は迷いを一切見せることなく、答えてしまった――「やり直したい」と。
その瞬間、トラックに引かれた澪は異世界へと飛ばされることになった。
スキル『倉庫(アイテムボックス)』を与えられた澪は、一人でのんびり二度目の人生を過ごすことにした。だが転生直後、レイは騎士によって迷宮へ落とされる。
※2018.10.31 hotランキング一位をいただきました。(11/1と11/2、続けて一位でした。ありがとうございます。)
※2018.11.12 ブクマ3800達成。ありがとうございます。
お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)
いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。
---------
掲載は不定期になります。
追記
「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。
お知らせ
カクヨム様でも掲載中です。
迷い人と当たり人〜伝説の国の魔道具で気ままに快適冒険者ライフを目指します〜
青空ばらみ
ファンタジー
一歳で両親を亡くし母方の伯父マークがいる辺境伯領に連れて来られたパール。 伯父と一緒に暮らすお許しを辺境伯様に乞うため訪れていた辺境伯邸で、たまたま出くわした侯爵令嬢の無知な善意により 六歳で見習い冒険者になることが決定してしまった! 運良く? 『前世の記憶』を思い出し『スマッホ』のチェリーちゃんにも協力してもらいながら 立派な冒険者になるために 前世使えなかった魔法も喜んで覚え、なんだか百年に一人現れるかどうかの伝説の国に迷いこんだ『迷い人』にもなってしまって、その恩恵を受けようとする『当たり人』と呼ばれる人たちに貢がれたり…… ぜんぜん理想の田舎でまったりスローライフは送れないけど、しょうがないから伝説の国の魔道具を駆使して 気ままに快適冒険者を目指しながら 周りのみんなを無自覚でハッピーライフに巻き込んで? 楽しく生きていこうかな! ゆる〜いスローペースのご都合ファンタジーです。
小説家になろう様でも投稿をしております。
魔眼の守護者 ~用なし令嬢は踊らない~
灯乃
ファンタジー
幼い頃から、スウィングラー辺境伯家の後継者として厳しい教育を受けてきたアレクシア。だがある日、両親の離縁と再婚により、後継者の地位を腹違いの兄に奪われる。彼女は、たったひとりの従者とともに、追い出されるように家を出た。
「……っ、自由だーーーーーーっっ!!」
「そうですね、アレクシアさま。とりあえずあなたは、世間の一般常識を身につけるところからはじめましょうか」
最高の淑女教育と最強の兵士教育を施されたアレクシアと、そんな彼女の従者兼護衛として育てられたウィルフレッド。ふたりにとって、『学校』というのは思いもよらない刺激に満ちた場所のようで……?
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
【完結】やり直しの人形姫、二度目は自由に生きていいですか?
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
「俺の愛する女性を虐げたお前に、生きる道などない! 死んで贖え」
これが婚約者にもらった最後の言葉でした。
ジュベール国王太子アンドリューの婚約者、フォンテーヌ公爵令嬢コンスタンティナは冤罪で首を刎ねられた。
国王夫妻が知らぬ場で行われた断罪、王太子の浮気、公爵令嬢にかけられた冤罪。すべてが白日の元に晒されたとき、人々の祈りは女神に届いた。
やり直し――与えられた機会を最大限に活かすため、それぞれが独自に動き出す。
この場にいた王侯貴族すべてが記憶を持ったまま、時間を逆行した。人々はどんな未来を望むのか。互いの思惑と利害が入り混じる混沌の中、人形姫は幸せを掴む。
※ハッピーエンド確定
※多少、残酷なシーンがあります
2022/10/01 FUNGUILD、Webtoon原作シナリオ大賞、二次選考通過
2022/07/29 FUNGUILD、Webtoon原作シナリオ大賞、一次選考通過
2021/07/07 アルファポリス、HOT3位
2021/10/11 エブリスタ、ファンタジートレンド1位
2021/10/11 小説家になろう、ハイファンタジー日間28位
【表紙イラスト】伊藤知実さま(coconala.com/users/2630676)
【完結】2021/10/10
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
他人の人生押し付けられたけど自由に生きます
鳥類
ファンタジー
『辛い人生なんて冗談じゃ無いわ! 楽に生きたいの!』
開いた扉の向こうから聞こえた怒声、訳のわからないままに奪われた私のカード、そして押し付けられた黒いカード…。
よくわからないまま試練の多い人生を押し付けられた私が、うすらぼんやり残る前世の記憶とともに、それなりに努力しながら生きていく話。
※注意事項※
幼児虐待表現があります。ご不快に感じる方は開くのをおやめください。
婚約破棄ですね。これでざまぁが出来るのね
いくみ
ファンタジー
パトリシアは卒業パーティーで婚約者の王子から婚約破棄を言い渡される。
しかし、これは、本人が待ちに待った結果である。さぁこれからどうやって私の13年を返して貰いましょうか。
覚悟して下さいませ王子様!
転生者嘗めないで下さいね。
追記
すみません短編予定でしたが、長くなりそうなので長編に変更させて頂きます。
モフモフも、追加させて頂きます。
よろしくお願いいたします。
カクヨム様でも連載を始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる