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6章 剣祇祭
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緊急の任務が入ったのは、梅雨が明け、うだるような暑さに御剣が包まれ始めた日だった。
御剣より北東にある第三級魔導都市『潮来』は、その名の由来である潮来島を開発、埋め立てし作り上げられた都市である。人口は五万人に達するか否か。主な産業は、観光と漁業だ。島の外周はぐるりと防波堤に覆われ、その上に数多の釣り人が釣り糸を海面に垂らし、周りでは野良猫が小魚をせがんでいるような穏やかな街である。
今回の任務に参加するのは、六之介、五樹、そして仄の三人だ。正確に言うならば、仄に対し救援要請が届けられ、二人はその補助であった。
「核持ち?」
聞きなれない言葉に六之介は首をかしげる。
「ああ、不浄がある程度成長、つまり、魔力を摂取した段階だな。それで溜まりに溜まった魔力が不浄の中で結晶化したのが『核』だ」
波に揺られながら、五樹が説明する。
手渡された資料には、何やら巨大な島影が映っているだけのように見える。しかし、その隅の注釈には、その島こそが不浄であると記されていた。
「どんな大きさなんだ、これは……」
「基本的に核持ちになるとでかくなるらしいぜ? んで、動かなくなる」
つまりは、魔力を摂取するための捕食行動を行わなくなることを意味している。
「生殖行動とかはしないのか?」
「不浄は子孫残せないって聞いたな」
外界から養分も摂取せず、生殖もしない。もうこれは生物ではなく、物質に近いのではないだろうか。
改めて、理解の範疇を凌駕している生態に六之介は頭を抱えるしかなかった。
潮来より、船が出港して三十分。目的の場所である新田島に到着する。新田島は、三日月状をした無人島であり、外周の五割が断崖絶壁となっており、無数の海鳥が巣を作っている。
本来ならば、危険防止のため立ち入り禁止がされているが、今回は例外となっている。
第三十二魔導官署に属する魔導官に案内され、三日月の中央に到着する。そこには簡素な造りの三つの宿舎と布で覆われた長大な荷物が鎮座されていた。長さ5メートルはあろうかというそれがなんであるか、六之介には分からなかった。
中央の宿舎を仄が叩き、所属魔導官署名と氏名を名乗る。間髪を置かずに入室が許可され、扉を開くと健康的に焼けた肌と桃色の瞳をした女性がいる。赤刺繍の魔導官服、階級は礼将。
「仄っ!」
顔をほころばせながら、鼠色の癖毛を揺らし駆け寄る。
「久しぶりだな、由香里」
珍しく仄の顔がほころび、抱き合う。
「お友達で?」
「ああ、魔導官学校時代の同じ班でな。三年ぶりか?」
「ええ、そのぐらいね。おっと、自己紹介が遅れましたね。私は宮藤由香里礼将です」
「稲峰六之介義将です」
「篠宮五樹義将です! よろしくお願いします!」
隣で大声を出されたことが不快だったのか、六之介は怪訝な顔で五樹を睨む。
「元気があってよろしい。今回は遠路はるばるご苦労でしたね」
「何、機関車と車を使えばすぐだ。私が運転するわけでもないしな」
すぐといっても、二日はかかったのだが、仄にとっては長くはないようだ。
「相変わらず体力があるのね。早速だけど、今回の核持ちの件、いいかしら?」
「ああ」
中央の置かれた椅子に腰かける。長机の中央には、新田島を俯瞰的に見上げた地図が置かれている。その上には、大砲の模型が置かれている。
「ある程度は定めてあるけど……実際に撃つのは仄だから、調整は任せるわ」
ふむ、と小さく唸りながら資料と照らし合わせ、今日の風向き、高低差、潮の流れ、気温、湿度、あらゆる数値を紙面に書き込み、計算を始める。かなりのほとんどを脳内で行っているのか、過程を表す式は一切ない。
「……よし」
答えが出たようだ。仄は、現在置かれている大砲を北東へ数センチ動かす。実際の距離にすると、10メートルと少しだろうか。
「この位置に組み立ててくれるよう、指示を出してくれ」
「分かったわ」
多くは語らない。親しいだけではなく、お互いへの強い信頼が感じられる。由香里は息つく間もなく部下に支持し、先ほど外に転がっていた長物を運ばせる。
なるほど、あれは大砲だったわけかと納得する。
「稲峰義将と篠宮義将は、仄が攻撃するまでの間、周辺の警護を務めてもらいます」
碁石のようなものを取り出し、大砲の北東側に置く。
「警護がいるんですか?」
「ええ、核持ちは自分からは動かないのだけれど、周囲の生物に影響を与えて操ることがあるの。半不浄と呼ばれているわ」
核持ちの膨大な魔力に充てられてしまったということか。
「とりあえず、了解です」
「頼んだわね」
にこりと笑う。由香里は第三十二魔導官署の署長であるのだが、どうもそう思えない軽さがあった。年齢が若いという事も起因しているのだが、最大の要因は彼女の性格にある。とにかく人懐こく、それでいて好意を抱かせるような振る舞いだった。
宿舎の戸を開け、表に出る。鴎の鳴き声が、潮風に乗って聞こえてくる。
「……なんか、すっげー良い人っぽかったな!」
「……どうだかな」
適当な返事をしながら、指示された場所へと向かう。決して広い島ではないため、地図と方位磁石があれば迷うことはない。
途中、十人以上の男たちの掛け声が聞こえてくる。向かうと、仄が使うであろう大砲をくみ上げているところであった。その光景を見た六之介の身体は思わず硬直する。
「……おい、なんだアレは?」
「何って……副署長の魔導兵装『長門』だけど」
五樹はそれを知っていたが故に、驚きはない。しかし、六之介にとってそれは異常ともいえる代物だった。
宿舎前に置かれていた長物は、長門の全体ではなく、大砲の一部の砲身であったのだ。これだけでも5メートルはあり、遠目で見てもとんでもない長さと厚みをしていることがわかる。それを筋肉隆々の男たちが強化魔導を発動、加え十人がかりで運んでいる。
砲尾環や尾栓装置などは既に設置されており、砲身を嵌め、固定するだけであるらしい。
「……あんな魔導兵装もあるのか」
「副署長のは日ノ本最大だからな」
「しかし、なんだってあんな馬鹿でかいものを?」
その場を離れながら問う。
「副署長は核持ちとの戦いに特化してるからだぜ。正確には、それしかできないらしいんだけど」
「それしかできない?」
「ああ、副署長は生まれつき殆どの魔導が使えないんだってさ。だから、普通の不浄と戦うことはできない」
不浄と戦う上で赤の放出、青の展開、緑の形成が必要不可欠であることは十分すぎるほど分かっている。故に、それが使えないというのは魔導官として致命的である。
「よく魔導官になれたな」
「そこが副署長の凄いところよ。普通の不浄と戦えないんなら、特殊なもの、すなわち核持ちと戦えるようになればいいと考えたわけだ」
万能より、特化を選択したということ。言うのは簡単だが、それを成し遂げるのは至難の業であっただろう。
「副署長の異能は『魔力回復』だ。それも、超高速のな」
「よくありそうだが……」
「とんでもねえ! 日ノ本の歴史上、魔導官は10万人もいたらしいが、記録上8人しか発現していない異能だぜ?」
0.00008パーセント。確率にすればその少なさがより際立つ。
「確かに稀少だ」
「だろ? んで、副署長にとって僥倖だったのは、副署長が卒業するころにあの『長門』みたいな核持ち用の大型魔導兵装が開発されたってことだ」
「つまり、副署長の異能と長門は組み合わせができる、ってことか」
「そうだ。長門は特殊な砲弾を使うんだが、それに魔力を詰めれば詰めた分だけ威力が増すんだ」
「でもそれなら、複数人の魔導官が魔力を詰めれば……」
「いや、魔力には個々の波長があるんだ。それが混ざり合って、威力が弱まったり暴発する可能性もある」
ということは、長門は、一人の膨大な魔力を持つ人間が限界まで魔力を詰めて砲撃することを前提に作られたということだ。それを知ると、仄と長門の相性の良さが分かる。
「長門は最大出力を引き出せる人間はいないと言われててな、だから封印しちまおうってなってた。そんな時に現れたのが副署長だ。なんでも初陣がぶっつけ本番だったらしいぜ。それで一発で厄介な核持ちを倒して見せた」
会話をしながら、指示された場所に到着すると、今回の核持ちの姿を直に拝むことができた。
その姿を一言で例えるならば、島である。間違えて上陸しても気が付かないような大きさ。そして、その全容を目視すると気付く点があった。
「……亀か」
「みたいだな」
手足は引っ込めているため、洞穴と疑わんばかりの窪みが見て取れる。そして、磯を思わせる甲羅は岩盤のように重厚で光沢を放っている。直径は三十メートル以上はありそうだ。もはや不浄というより、怪獣という表現がしっくりくる。
「…………うん、あれは倒せんな」
「だろ? それこそ軍艦でも引っ張って来ないと」
それでも確実とは言えないだろう。それほどまでに、核持ちは巨大だった。
御剣より北東にある第三級魔導都市『潮来』は、その名の由来である潮来島を開発、埋め立てし作り上げられた都市である。人口は五万人に達するか否か。主な産業は、観光と漁業だ。島の外周はぐるりと防波堤に覆われ、その上に数多の釣り人が釣り糸を海面に垂らし、周りでは野良猫が小魚をせがんでいるような穏やかな街である。
今回の任務に参加するのは、六之介、五樹、そして仄の三人だ。正確に言うならば、仄に対し救援要請が届けられ、二人はその補助であった。
「核持ち?」
聞きなれない言葉に六之介は首をかしげる。
「ああ、不浄がある程度成長、つまり、魔力を摂取した段階だな。それで溜まりに溜まった魔力が不浄の中で結晶化したのが『核』だ」
波に揺られながら、五樹が説明する。
手渡された資料には、何やら巨大な島影が映っているだけのように見える。しかし、その隅の注釈には、その島こそが不浄であると記されていた。
「どんな大きさなんだ、これは……」
「基本的に核持ちになるとでかくなるらしいぜ? んで、動かなくなる」
つまりは、魔力を摂取するための捕食行動を行わなくなることを意味している。
「生殖行動とかはしないのか?」
「不浄は子孫残せないって聞いたな」
外界から養分も摂取せず、生殖もしない。もうこれは生物ではなく、物質に近いのではないだろうか。
改めて、理解の範疇を凌駕している生態に六之介は頭を抱えるしかなかった。
潮来より、船が出港して三十分。目的の場所である新田島に到着する。新田島は、三日月状をした無人島であり、外周の五割が断崖絶壁となっており、無数の海鳥が巣を作っている。
本来ならば、危険防止のため立ち入り禁止がされているが、今回は例外となっている。
第三十二魔導官署に属する魔導官に案内され、三日月の中央に到着する。そこには簡素な造りの三つの宿舎と布で覆われた長大な荷物が鎮座されていた。長さ5メートルはあろうかというそれがなんであるか、六之介には分からなかった。
中央の宿舎を仄が叩き、所属魔導官署名と氏名を名乗る。間髪を置かずに入室が許可され、扉を開くと健康的に焼けた肌と桃色の瞳をした女性がいる。赤刺繍の魔導官服、階級は礼将。
「仄っ!」
顔をほころばせながら、鼠色の癖毛を揺らし駆け寄る。
「久しぶりだな、由香里」
珍しく仄の顔がほころび、抱き合う。
「お友達で?」
「ああ、魔導官学校時代の同じ班でな。三年ぶりか?」
「ええ、そのぐらいね。おっと、自己紹介が遅れましたね。私は宮藤由香里礼将です」
「稲峰六之介義将です」
「篠宮五樹義将です! よろしくお願いします!」
隣で大声を出されたことが不快だったのか、六之介は怪訝な顔で五樹を睨む。
「元気があってよろしい。今回は遠路はるばるご苦労でしたね」
「何、機関車と車を使えばすぐだ。私が運転するわけでもないしな」
すぐといっても、二日はかかったのだが、仄にとっては長くはないようだ。
「相変わらず体力があるのね。早速だけど、今回の核持ちの件、いいかしら?」
「ああ」
中央の置かれた椅子に腰かける。長机の中央には、新田島を俯瞰的に見上げた地図が置かれている。その上には、大砲の模型が置かれている。
「ある程度は定めてあるけど……実際に撃つのは仄だから、調整は任せるわ」
ふむ、と小さく唸りながら資料と照らし合わせ、今日の風向き、高低差、潮の流れ、気温、湿度、あらゆる数値を紙面に書き込み、計算を始める。かなりのほとんどを脳内で行っているのか、過程を表す式は一切ない。
「……よし」
答えが出たようだ。仄は、現在置かれている大砲を北東へ数センチ動かす。実際の距離にすると、10メートルと少しだろうか。
「この位置に組み立ててくれるよう、指示を出してくれ」
「分かったわ」
多くは語らない。親しいだけではなく、お互いへの強い信頼が感じられる。由香里は息つく間もなく部下に支持し、先ほど外に転がっていた長物を運ばせる。
なるほど、あれは大砲だったわけかと納得する。
「稲峰義将と篠宮義将は、仄が攻撃するまでの間、周辺の警護を務めてもらいます」
碁石のようなものを取り出し、大砲の北東側に置く。
「警護がいるんですか?」
「ええ、核持ちは自分からは動かないのだけれど、周囲の生物に影響を与えて操ることがあるの。半不浄と呼ばれているわ」
核持ちの膨大な魔力に充てられてしまったということか。
「とりあえず、了解です」
「頼んだわね」
にこりと笑う。由香里は第三十二魔導官署の署長であるのだが、どうもそう思えない軽さがあった。年齢が若いという事も起因しているのだが、最大の要因は彼女の性格にある。とにかく人懐こく、それでいて好意を抱かせるような振る舞いだった。
宿舎の戸を開け、表に出る。鴎の鳴き声が、潮風に乗って聞こえてくる。
「……なんか、すっげー良い人っぽかったな!」
「……どうだかな」
適当な返事をしながら、指示された場所へと向かう。決して広い島ではないため、地図と方位磁石があれば迷うことはない。
途中、十人以上の男たちの掛け声が聞こえてくる。向かうと、仄が使うであろう大砲をくみ上げているところであった。その光景を見た六之介の身体は思わず硬直する。
「……おい、なんだアレは?」
「何って……副署長の魔導兵装『長門』だけど」
五樹はそれを知っていたが故に、驚きはない。しかし、六之介にとってそれは異常ともいえる代物だった。
宿舎前に置かれていた長物は、長門の全体ではなく、大砲の一部の砲身であったのだ。これだけでも5メートルはあり、遠目で見てもとんでもない長さと厚みをしていることがわかる。それを筋肉隆々の男たちが強化魔導を発動、加え十人がかりで運んでいる。
砲尾環や尾栓装置などは既に設置されており、砲身を嵌め、固定するだけであるらしい。
「……あんな魔導兵装もあるのか」
「副署長のは日ノ本最大だからな」
「しかし、なんだってあんな馬鹿でかいものを?」
その場を離れながら問う。
「副署長は核持ちとの戦いに特化してるからだぜ。正確には、それしかできないらしいんだけど」
「それしかできない?」
「ああ、副署長は生まれつき殆どの魔導が使えないんだってさ。だから、普通の不浄と戦うことはできない」
不浄と戦う上で赤の放出、青の展開、緑の形成が必要不可欠であることは十分すぎるほど分かっている。故に、それが使えないというのは魔導官として致命的である。
「よく魔導官になれたな」
「そこが副署長の凄いところよ。普通の不浄と戦えないんなら、特殊なもの、すなわち核持ちと戦えるようになればいいと考えたわけだ」
万能より、特化を選択したということ。言うのは簡単だが、それを成し遂げるのは至難の業であっただろう。
「副署長の異能は『魔力回復』だ。それも、超高速のな」
「よくありそうだが……」
「とんでもねえ! 日ノ本の歴史上、魔導官は10万人もいたらしいが、記録上8人しか発現していない異能だぜ?」
0.00008パーセント。確率にすればその少なさがより際立つ。
「確かに稀少だ」
「だろ? んで、副署長にとって僥倖だったのは、副署長が卒業するころにあの『長門』みたいな核持ち用の大型魔導兵装が開発されたってことだ」
「つまり、副署長の異能と長門は組み合わせができる、ってことか」
「そうだ。長門は特殊な砲弾を使うんだが、それに魔力を詰めれば詰めた分だけ威力が増すんだ」
「でもそれなら、複数人の魔導官が魔力を詰めれば……」
「いや、魔力には個々の波長があるんだ。それが混ざり合って、威力が弱まったり暴発する可能性もある」
ということは、長門は、一人の膨大な魔力を持つ人間が限界まで魔力を詰めて砲撃することを前提に作られたということだ。それを知ると、仄と長門の相性の良さが分かる。
「長門は最大出力を引き出せる人間はいないと言われててな、だから封印しちまおうってなってた。そんな時に現れたのが副署長だ。なんでも初陣がぶっつけ本番だったらしいぜ。それで一発で厄介な核持ちを倒して見せた」
会話をしながら、指示された場所に到着すると、今回の核持ちの姿を直に拝むことができた。
その姿を一言で例えるならば、島である。間違えて上陸しても気が付かないような大きさ。そして、その全容を目視すると気付く点があった。
「……亀か」
「みたいだな」
手足は引っ込めているため、洞穴と疑わんばかりの窪みが見て取れる。そして、磯を思わせる甲羅は岩盤のように重厚で光沢を放っている。直径は三十メートル以上はありそうだ。もはや不浄というより、怪獣という表現がしっくりくる。
「…………うん、あれは倒せんな」
「だろ? それこそ軍艦でも引っ張って来ないと」
それでも確実とは言えないだろう。それほどまでに、核持ちは巨大だった。
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