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(頭の中…ふわふわする…眠くて暖かくて…気持ちいい…♡)
「起きろよ、司。お楽しみの時間だぜ?」
「……んぅ?」
栄之助に声を掛けられると、夢うつつだった司は目を擦りながらぼんやりとした頭で彼を見上げた。その目はトロンと蕩け切っている。その様子に満足そうに微笑むと、栄之助は彼の頬に触れた。
「は、カワイイの。なあ?キスして欲しくない?」
(キス…?)
司は一瞬戸惑ったが、すぐ近くにある人肌の温もりと、甘くい低い声に流されてしまう。
「するのぉ……?」
司がへにゃっと笑う。完全に寝ぼけているようだ。栄之助は笑みを深くすると、そのまま司に口づけた。ちゅっと音を立てて唇を離すと、今度は優しく頭を掴みながら舌を絡ませる。
「んっ……ふぅ……んんっ……」
司はぼんやりとしたまま栄之助を受け入れている。その隙に取り巻き達は準備を始めた。
「うわすご…えっろい顔してる」
「えーちゃんさすが、慣れてる」
取り巻き達が話していると、栄之助は司の口を解放した。
「ぷぁっ……はぁ……」
「キモチイイか?司」
「ん…うん…」
寝ぼけたままの司は膝に乗ったような体勢のまま栄之助を見上げて微笑む。
「キス好きだよな?お前」
言質を取るように何度も司にそう問いかける。
「ん…キス、すき…」
「…っは」
スリスリ身体を寄せて答えられ、栄之助は何かを堪え、笑って引き寄せる。
「んぅ…!?んぅう…♡♡」
腰に手を回しながら顎を持ち上げ再びキスをする。ジメジメしたカラオケルームの部屋は、ぴちゃぴちゃと言う水音と、時折漏れる司の甘い喘ぎ声が響き渡っていた。
「はー…えーちゃんマジじゃん」
「つか司チャンめちゃ可愛いな。俺もちゅーしてぇ」
「バーカ、殺されるぞ?」
取り巻きたちは好き勝手騒ぎながらカメラを回したりしているが、栄之助は気にすることなく司の口内を責立てる。飲みきれない唾液が口の端からこぼれて落ちるが、栄之助は益々激しく抱き寄せて角度を変えてキスをし続ける。
(はう…息が…くるし…♡)
意識が遠のきそうになった瞬間、やっと口を開放される。
「ぷは…♡はぁ…はぁ…」
苦しそうに呼吸する司を見下ろしながら、栄之助は再び耳元で囁く。
「なあ司、俺のしゃぶって?」
「ふぇ……?んぅ…」
司は舌っ足らずに答えると、ソファーに横たわりもぞもぞとパンツをずらすと、既に勃ち上がっている陰茎を取り出した。そしてそのまま栄之助のものを頬張る。
「すっげ……マジだ」
取り巻き達はスマホを取り出すとその様子を撮影し始めた。その様子には気付かずに、司は栄之助に奉仕している。
「んっ……ふぅ……」
「上手いじゃん。イイコ」
「……んぅ」
司がとろんとした目で見つめてきた。栄之助はごくりと唾を飲み込むと、再び司に問いかける。
「なあ、俺の舐めてて気持ちいいか?」
「ん……んぅう……」
司はコクコクと頷いた後、再びフェラチオを始める。栄之助はニヤリと笑うと、取り巻き達に目配せした。取り巻き達がこっそりと動き出す。
「司、もういいぞ」
「んう…」
頭を撫でながら、栄之助は囁く。
「…ちゃんと俺達が愛し合ってるトコ、残しておかないと、な?」
言い逃れなんてさせないと言わんばかりに司を抱き寄せながら栄之助は笑う。薄暗い部屋の明かりでは、栄之助の目に宿った狂気までは照らせない。夢現の司には閉じかけた瞼の向こうに映る栄之助の歪んだ笑顔しか認識出来なかった。
「起きろよ、司。お楽しみの時間だぜ?」
「……んぅ?」
栄之助に声を掛けられると、夢うつつだった司は目を擦りながらぼんやりとした頭で彼を見上げた。その目はトロンと蕩け切っている。その様子に満足そうに微笑むと、栄之助は彼の頬に触れた。
「は、カワイイの。なあ?キスして欲しくない?」
(キス…?)
司は一瞬戸惑ったが、すぐ近くにある人肌の温もりと、甘くい低い声に流されてしまう。
「するのぉ……?」
司がへにゃっと笑う。完全に寝ぼけているようだ。栄之助は笑みを深くすると、そのまま司に口づけた。ちゅっと音を立てて唇を離すと、今度は優しく頭を掴みながら舌を絡ませる。
「んっ……ふぅ……んんっ……」
司はぼんやりとしたまま栄之助を受け入れている。その隙に取り巻き達は準備を始めた。
「うわすご…えっろい顔してる」
「えーちゃんさすが、慣れてる」
取り巻き達が話していると、栄之助は司の口を解放した。
「ぷぁっ……はぁ……」
「キモチイイか?司」
「ん…うん…」
寝ぼけたままの司は膝に乗ったような体勢のまま栄之助を見上げて微笑む。
「キス好きだよな?お前」
言質を取るように何度も司にそう問いかける。
「ん…キス、すき…」
「…っは」
スリスリ身体を寄せて答えられ、栄之助は何かを堪え、笑って引き寄せる。
「んぅ…!?んぅう…♡♡」
腰に手を回しながら顎を持ち上げ再びキスをする。ジメジメしたカラオケルームの部屋は、ぴちゃぴちゃと言う水音と、時折漏れる司の甘い喘ぎ声が響き渡っていた。
「はー…えーちゃんマジじゃん」
「つか司チャンめちゃ可愛いな。俺もちゅーしてぇ」
「バーカ、殺されるぞ?」
取り巻きたちは好き勝手騒ぎながらカメラを回したりしているが、栄之助は気にすることなく司の口内を責立てる。飲みきれない唾液が口の端からこぼれて落ちるが、栄之助は益々激しく抱き寄せて角度を変えてキスをし続ける。
(はう…息が…くるし…♡)
意識が遠のきそうになった瞬間、やっと口を開放される。
「ぷは…♡はぁ…はぁ…」
苦しそうに呼吸する司を見下ろしながら、栄之助は再び耳元で囁く。
「なあ司、俺のしゃぶって?」
「ふぇ……?んぅ…」
司は舌っ足らずに答えると、ソファーに横たわりもぞもぞとパンツをずらすと、既に勃ち上がっている陰茎を取り出した。そしてそのまま栄之助のものを頬張る。
「すっげ……マジだ」
取り巻き達はスマホを取り出すとその様子を撮影し始めた。その様子には気付かずに、司は栄之助に奉仕している。
「んっ……ふぅ……」
「上手いじゃん。イイコ」
「……んぅ」
司がとろんとした目で見つめてきた。栄之助はごくりと唾を飲み込むと、再び司に問いかける。
「なあ、俺の舐めてて気持ちいいか?」
「ん……んぅう……」
司はコクコクと頷いた後、再びフェラチオを始める。栄之助はニヤリと笑うと、取り巻き達に目配せした。取り巻き達がこっそりと動き出す。
「司、もういいぞ」
「んう…」
頭を撫でながら、栄之助は囁く。
「…ちゃんと俺達が愛し合ってるトコ、残しておかないと、な?」
言い逃れなんてさせないと言わんばかりに司を抱き寄せながら栄之助は笑う。薄暗い部屋の明かりでは、栄之助の目に宿った狂気までは照らせない。夢現の司には閉じかけた瞼の向こうに映る栄之助の歪んだ笑顔しか認識出来なかった。
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