50 / 70
第四章 正直者の帰還
第十二話 昔々、ひどくお腹を空かせた女がいました
しおりを挟む
昔々、好色王と国民から陰口を叩かれる悪名高き王が居た。大っぴらにそんな批判がましいことを口にするのはもちろん許されない。なにしろ、ギロチンで首を刎ねるのが大好きで、自らの妃にも既に二度、あることないこと罪状を連ねて公開処刑を実施している絶対君主制の無慈悲な王だ。
しかし、このような暴君であっても政治的手腕はなかなかのもので、王都は、先の都キンシャチから現在のタカツチに都が遷ってからの数百年を顧みても最高といってよいほど栄え、長らく戦も謀反もなく平和であった。それ故、家臣たちも王の女道楽にはそれほど苦言を呈しなかった。やるべきことをやっているのなら、たまにハメを外すぐらいまあいいや、と。
しかし、首を刎ねられた先の王妃二人や、たまたま王の目に止まってしまい関係を強要された娘たちにとってはたまったものではなかった。王が都内を馬車で通過する際には、都の人々はみな年頃の娘や年頃ではない幼女ですら家の奥に隠し、安全が確認されるまで決して表に出さなかったという。
長旅を経て王都に到着したばかりのその女は、そんな事情は知らなかった。豊かな金の髪を腰まで垂らし、女にしては背が高く、地味な旅装でも人目を引かずにはいられない美貌の持ち主だった。女は空腹であったが、路銀は底を尽いていた。最後に食べたのは広場で捕まえた鳩で、まだ口の中が羽でもさもさしているように感じられたし、かえって空腹感が増すぐらい、ちょっぴりしか食べるところはなかった(余すところなく食べても元が小さいのだ)。人や馬車の通りの激しい大通りの石畳の上に、いつも通り背筋をのばしてしゃんと立っていたが、注意力は散漫、思考の速度も遅くなっていた。
てっとりばやく、その辺を歩いているヒトでも食ってやろうか
その思いを押しとどめるのは倫理観ではなく、こんな昼日中に王都のど真ん中でそんなことをすれば大騒動になり、捕えられ魔女であることが露見すれば火あぶりにされてしまう可能性が否定できないからであった。
しかし、耐え難い空腹で誰もかれもがうまそうに見える。痩せっぽちの子供や老人でさえ。
石畳の上を疾走する馬車の音が近づいてくることには気付いていた。それに伴い、周囲の都人が騒々しくなったことも。
「王様の馬車だ!」
「女を隠せ」
「好色王が来たぞ、ぐずぐずするな」
新顔の彼女にとっては、意味をなさない言葉だった。
そこは大きな教会前の広場へと続く大通りだったが、通りを歩いていた女たちは近くの店に慌てて駆け込み、先程までテラス席の客の給仕をしていた食堂の女給までもが姿を消した。王は基本若好みだが、むら気を出して中高年に手を出すこともあるという噂なので、性別女性、さらには外見がなよなよした男性も大事を取って隠れるのが基本であった。
「あんた、なにしてんだ。王様がお通りだ。こっちへ来い。匿ってやる」
切羽詰まった声が自分にかけられたものだと女は認識していたが、彼女は通りの端に寄って馬車を避ける行動をとっただけだった。
ほどなくして、蹄が石畳を蹴る規則的なリズムと共に、立派な馬に引かれた豪奢な馬車が表れた。その前後左右を騎馬隊が護衛する仰々しい一行だ。
筋骨たくましい若い騎馬兵は皆おいしそうに見えた(馬鹿々々しいほどきらびやかな兵隊服はともかく)。女の口の両端からたらたらと透明な液体が流れ出た。
一旦女を通り過ぎて行った馬車が停止した。女が眺めていると、騎馬兵の間に物々しい雰囲気が漂っている。これみよがしに絢爛豪華に飾り立てられた金ぴかの馬車から、それに見合った大袈裟な衣装と装飾品で着飾った見苦しい男が下りてきた(女はお金は好きだが金持ち、特に自ら汗を流して稼いだものではない財をひけらかす者は嫌いという矛盾した感情を抱いていた)。
まだ表通りに出ていた男たちの間から息をのむ音があがった。彼らはその場に跪いて頭《こうべ》を垂れたが、女は突っ立ったままだった。空腹で動く気になれなかったから。
「女」とひとにかしずかれるのが当たり前だと思っている傲慢な男が彼女に話しかけてきた。
「何を泣いている。美しい顔が台無しじゃないか」
バカなのかしら、この男
女は空腹が耐え難く、もうどうなっても構わないから目の前にいる男を喰らってやろうかと真剣に考え始めていた。しかし、この男が身分ある者であるのは確かで、そんなことをすれば騎馬兵相手に大立ち回りだ。そのような面倒は避けたかった。特に空腹で力が出ない今は。
「お腹が、とても空いていて」
女はか細い声で言った。普段の声はハスキーだが、腹に力が入らなかった。
男が僅かに手を動かすと、従者が白く折り畳まれた布を広げて渡した。男はそれで女の顔をそっと拭いた。
「それは可哀想に。王宮に来れば、二度と飢えなど知らずに済む。もう泣くのはおよし」
男が差し出した手を、女はじっと見つめた。剣や槍の稽古ぐらいでしか酷使したことがない手だ。そして、女の体を撫でまわすための。
「今すぐ何か食べさせてくださる?」
女は男の手に自分の華奢な手を預けた。
「いいとも。馬車の中に運ばせよう」
王に目配せされた従者が近くの食堂へ走って行った。女は男に手をとられて馬車の中へと導かれた。
女の食べっぷりに半ば呆れて眺めていた男だが、馬車に運び込まれる食べ物に猛然とかぶりつき、咀嚼し、飲み込んだ後にはパン屑ひとつ残さない不思議と洗練された所作に感心もしていた。いくら美しい女でも自慢の馬車の内装をソースやケチャップで汚されたら興醒めしたかもしれない。なにより、口に入れたものを味わっている様子にえも言われぬ色気があった。中背の自分よりも背が高いぐらいであったが、体つきはほっそりしていても胸や腰のラインは豊かなカーブを描いており、とにかく見栄えのいい女だった。
「余所者だな。どこから来た」
「……」
「今まで何をしていた」
「……」
「行くところはあるのか」
「……」
とにかく口を動かすのが忙しく、彼の質問にも答えない(一国の王に対する対応としては甚だ不適切だが、食べながら喋らないところは好ましく思えた)。旅の途中とみえて薄汚れているが、湯に入れて磨きをかければ絶世の美女になるだろう。彼の好みの少女たちよりは少し薹《とう》が立っていたが、まだ三十にはなるまい。たまには大人の女もいいだろう。
そんな下心を国王が抱いていることは、子供ではないのだから女も十二分に心得ていた。女は権力には興味がなかった。しかし、満たされない空腹を満たすためには、男の財力は魅力的に思えた。糊口をしのぐために、金持ちの妾になるのはこれが初めてではなかったし。
でも、なんだか気に入らないわねえ
一目見た時から、男に対しいけ好かないものを感じていた。彼女は森で生まれ育った。自由を束縛されるのは何よりも耐え難い――いや、永久に満たされない空腹に苛まれることの次ぐらいに耐え難いことであった。
それでも馬車は、女を乗せたまま王宮へと運んで行った。
しかし、このような暴君であっても政治的手腕はなかなかのもので、王都は、先の都キンシャチから現在のタカツチに都が遷ってからの数百年を顧みても最高といってよいほど栄え、長らく戦も謀反もなく平和であった。それ故、家臣たちも王の女道楽にはそれほど苦言を呈しなかった。やるべきことをやっているのなら、たまにハメを外すぐらいまあいいや、と。
しかし、首を刎ねられた先の王妃二人や、たまたま王の目に止まってしまい関係を強要された娘たちにとってはたまったものではなかった。王が都内を馬車で通過する際には、都の人々はみな年頃の娘や年頃ではない幼女ですら家の奥に隠し、安全が確認されるまで決して表に出さなかったという。
長旅を経て王都に到着したばかりのその女は、そんな事情は知らなかった。豊かな金の髪を腰まで垂らし、女にしては背が高く、地味な旅装でも人目を引かずにはいられない美貌の持ち主だった。女は空腹であったが、路銀は底を尽いていた。最後に食べたのは広場で捕まえた鳩で、まだ口の中が羽でもさもさしているように感じられたし、かえって空腹感が増すぐらい、ちょっぴりしか食べるところはなかった(余すところなく食べても元が小さいのだ)。人や馬車の通りの激しい大通りの石畳の上に、いつも通り背筋をのばしてしゃんと立っていたが、注意力は散漫、思考の速度も遅くなっていた。
てっとりばやく、その辺を歩いているヒトでも食ってやろうか
その思いを押しとどめるのは倫理観ではなく、こんな昼日中に王都のど真ん中でそんなことをすれば大騒動になり、捕えられ魔女であることが露見すれば火あぶりにされてしまう可能性が否定できないからであった。
しかし、耐え難い空腹で誰もかれもがうまそうに見える。痩せっぽちの子供や老人でさえ。
石畳の上を疾走する馬車の音が近づいてくることには気付いていた。それに伴い、周囲の都人が騒々しくなったことも。
「王様の馬車だ!」
「女を隠せ」
「好色王が来たぞ、ぐずぐずするな」
新顔の彼女にとっては、意味をなさない言葉だった。
そこは大きな教会前の広場へと続く大通りだったが、通りを歩いていた女たちは近くの店に慌てて駆け込み、先程までテラス席の客の給仕をしていた食堂の女給までもが姿を消した。王は基本若好みだが、むら気を出して中高年に手を出すこともあるという噂なので、性別女性、さらには外見がなよなよした男性も大事を取って隠れるのが基本であった。
「あんた、なにしてんだ。王様がお通りだ。こっちへ来い。匿ってやる」
切羽詰まった声が自分にかけられたものだと女は認識していたが、彼女は通りの端に寄って馬車を避ける行動をとっただけだった。
ほどなくして、蹄が石畳を蹴る規則的なリズムと共に、立派な馬に引かれた豪奢な馬車が表れた。その前後左右を騎馬隊が護衛する仰々しい一行だ。
筋骨たくましい若い騎馬兵は皆おいしそうに見えた(馬鹿々々しいほどきらびやかな兵隊服はともかく)。女の口の両端からたらたらと透明な液体が流れ出た。
一旦女を通り過ぎて行った馬車が停止した。女が眺めていると、騎馬兵の間に物々しい雰囲気が漂っている。これみよがしに絢爛豪華に飾り立てられた金ぴかの馬車から、それに見合った大袈裟な衣装と装飾品で着飾った見苦しい男が下りてきた(女はお金は好きだが金持ち、特に自ら汗を流して稼いだものではない財をひけらかす者は嫌いという矛盾した感情を抱いていた)。
まだ表通りに出ていた男たちの間から息をのむ音があがった。彼らはその場に跪いて頭《こうべ》を垂れたが、女は突っ立ったままだった。空腹で動く気になれなかったから。
「女」とひとにかしずかれるのが当たり前だと思っている傲慢な男が彼女に話しかけてきた。
「何を泣いている。美しい顔が台無しじゃないか」
バカなのかしら、この男
女は空腹が耐え難く、もうどうなっても構わないから目の前にいる男を喰らってやろうかと真剣に考え始めていた。しかし、この男が身分ある者であるのは確かで、そんなことをすれば騎馬兵相手に大立ち回りだ。そのような面倒は避けたかった。特に空腹で力が出ない今は。
「お腹が、とても空いていて」
女はか細い声で言った。普段の声はハスキーだが、腹に力が入らなかった。
男が僅かに手を動かすと、従者が白く折り畳まれた布を広げて渡した。男はそれで女の顔をそっと拭いた。
「それは可哀想に。王宮に来れば、二度と飢えなど知らずに済む。もう泣くのはおよし」
男が差し出した手を、女はじっと見つめた。剣や槍の稽古ぐらいでしか酷使したことがない手だ。そして、女の体を撫でまわすための。
「今すぐ何か食べさせてくださる?」
女は男の手に自分の華奢な手を預けた。
「いいとも。馬車の中に運ばせよう」
王に目配せされた従者が近くの食堂へ走って行った。女は男に手をとられて馬車の中へと導かれた。
女の食べっぷりに半ば呆れて眺めていた男だが、馬車に運び込まれる食べ物に猛然とかぶりつき、咀嚼し、飲み込んだ後にはパン屑ひとつ残さない不思議と洗練された所作に感心もしていた。いくら美しい女でも自慢の馬車の内装をソースやケチャップで汚されたら興醒めしたかもしれない。なにより、口に入れたものを味わっている様子にえも言われぬ色気があった。中背の自分よりも背が高いぐらいであったが、体つきはほっそりしていても胸や腰のラインは豊かなカーブを描いており、とにかく見栄えのいい女だった。
「余所者だな。どこから来た」
「……」
「今まで何をしていた」
「……」
「行くところはあるのか」
「……」
とにかく口を動かすのが忙しく、彼の質問にも答えない(一国の王に対する対応としては甚だ不適切だが、食べながら喋らないところは好ましく思えた)。旅の途中とみえて薄汚れているが、湯に入れて磨きをかければ絶世の美女になるだろう。彼の好みの少女たちよりは少し薹《とう》が立っていたが、まだ三十にはなるまい。たまには大人の女もいいだろう。
そんな下心を国王が抱いていることは、子供ではないのだから女も十二分に心得ていた。女は権力には興味がなかった。しかし、満たされない空腹を満たすためには、男の財力は魅力的に思えた。糊口をしのぐために、金持ちの妾になるのはこれが初めてではなかったし。
でも、なんだか気に入らないわねえ
一目見た時から、男に対しいけ好かないものを感じていた。彼女は森で生まれ育った。自由を束縛されるのは何よりも耐え難い――いや、永久に満たされない空腹に苛まれることの次ぐらいに耐え難いことであった。
それでも馬車は、女を乗せたまま王宮へと運んで行った。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろうにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
あなたの冒険者資格は失効しました〜最強パーティが最下級から成り上がるお話
此寺 美津己
ファンタジー
祖国が田舎だってわかってた。
電車もねえ、駅もねえ、騎士さま馬でぐーるぐる。
信号ねえ、あるわけねえ、おらの国には電気がねえ。
そうだ。西へ行こう。
西域の大国、別名冒険者の国ランゴバルドへ、ぼくらはやってきた。迷宮内で知り合った仲間は強者ぞろい。
ここで、ぼくらは名をあげる!
ランゴバルドを皮切りに世界中を冒険してまわるんだ。
と、思ってた時期がぼくにもありました…
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる