クガイの剣 とある剣豪の異境活劇

永島ひろあき

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冥界の剣

第二十二話 虎穴に入る

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 馬車は完全に朝陽が上った頃合いに目的地に到着した。大量の冷たい水が太陽に温められたことで発生した濃霧が周囲に立ち込める砂浜で、馬車は停まる。エンキョウが馬車の扉を開き、腰の木刀に手を添えたクガイが真っ先に降りて次にハクラ、クムと続く。
 足元の砂地と耳に届く潮騒、そして鼻をくすぐる潮の匂いに、クガイは半ば呆れながらここがどこかを口にする。

「ここは……例の街海か」

 クガイの声に呼応するように目の前の濃霧が左右に割れて行き、はるか遠方に不自然に立ち上る霧の壁とそこに至るまでの青黒い水面があらわとなる。
 クムの守りこそ疎かにはしていないが、海を見たことのなかったハクラがクガイとはまた別の驚きに見舞われている。そんな二人とクムへ砂を踏む音と共に姿を見せたクゼが声をかけた。背後にはウロトとゲンテツの他、手勢の姿がある。

「おはようございます、クムさん。ようこそいらしてくださった」

「おはようございます、クゼさん。宝物庫はこの砂浜のどこかにあるんですか? それとも海の向こう?」

「蔵は海の方にありますよ。内部は無尽会の手勢で抑えていますが、禍羅漢の瘴気が生む魔族の雑兵が稀に姿を見せています。貴女には指一本触れさせませんが、油断はなさらないように気を付けて」

「は、はい!」

「その意気です。ではご案内しましょう。不測の事態が生じる前に事を終わらせてしまいたいので」

 この場に居る誰もがクゼの発言に同意であった。クゼを先頭に近くの桟橋へと案内されて、そこに用意されていた小舟へと乗り移る。帆は張らずにゲンテツが櫂を操り、手慣れた操作で海流に乗せて小舟の速度がグンと増す。
 船には舳先にクゼとウロトが立ち、中ほどにクガイ、クム、ハクラ、そして船尾にエンキョウとゲンテツが居り、クゼの引き連れてきた手勢は他の小舟に乗り込んで、クムらの乗っている船を囲って守る配置だ。
 クガイは小舟の縁から体を差し出して、青黒い海を眺める。

「外の海と繋がっている上に、日によって繋がる海が変わるって話だったな。魚が来るだけならまだしも、海の妖怪の類まで流れ込んだりするのかい?」

 外から流れ込んできた妖怪が楽都の瘴気を浴びて狂暴化するだけならまだしも、そいつが今この場面で襲い掛かってきたら、と危惧した上での発言に、クゼが前を向いたまま答えた。

「ええ。それなりに流れ込んでくるので、稀に漁師達に被害の出る事もあるそうですよ。ですが今日に限り心配は無用です」

 クゼが左手を広げて周囲を回し示すと、それまでそれなりに穏やかだった海面に鮫を思わせる背鰭が海面から出現して、次々と数を増して一行に合わせて泳ぎ始める。

「さささ、鮫ですか、それとも鮫の妖怪!?」

「いえ、クムさん、落ち着いてください。あれらは全てこちらの手勢です。被ると題材にした生物の力を得られる仮面があるのですが、彼らはその仮面で鯱や鮫の力を得たこちらの手勢です。海中の守りは彼らが万全を期してくれています。それと人を襲う鮫はそう多くはありませんよ、クムさん」

「べん、勉強になります」

「それは良かった。空に関してもご安心を。既に蔵へと繋がる所定の経路に乗っていまして、経路へはこの海路でのみ出入りが出来る絡繰りなのです。警戒すべきは海路だけですよ」

 クゼの言葉に嘘はないと判断し、クガイは海から視線を外して体内の気を練る作業を再開する。ハクラが看破したように体の外に広がる世界と繋がり、力を取り込み浄化・増幅するチャクラを回すのも忘れない。
 だが、同時に体の奥底から全身へ広がろうとする悪寒と苦痛に、クガイは諦めの悪い事だと心の中で笑いながら歯を食い縛って耐える。
 クガイの体と精神の中で発生している凄まじい苦痛の戦いを、背を向けたままのクゼと宿を出た時点で白龍の気を励起させているハクラは確実に気付いていた。

 クゼが請け負ったように決して長くはない船の旅は、道中に一度も襲撃されずに目的の場所へと辿り着いた。
 魔界に通じる穴があると噂される街海の中心部に近い小島が、一行の目的地であった。波間にいくつも岩礁の除く中を縫って桟橋が伸び、既に何艘もの船が停泊している。
 同じようにして小舟を止めてから上陸すると、砂浜のすぐ先には森が一面に広がっており、その中で一本だけ人の手が入った道が伸びていた。その先に蔵がある、と考えていいだろう。

 小舟の守りに手勢の半数が残り、再びクゼを先頭に島の内部へと向けて進む。島の中は不自然なほど生き物の息吹が絶えていて、鳥の声も虫の声も聞こえず、獣の息遣いや臭いもまったくない。
 まるで目に映る木々や草花、踏みしめている大地すら作り物のようだ。特にハクラはこの島の違和感が肌に合わない様子で、いつもより神経を尖らせている。それを察したクガイが、からかいの響きはなく真面目な顔と声で“確認”する。

「ハクラ、ここは肌に合わないか?」

「肌には合わないが戦闘に支障はない。おそらくだが蔵を設置する為だけに、この島が作られたのではないだろうか。昔の神仙かそれとも神が作ったのかまでは知らないが、島一つ作るとはたいしたものだ。私の契約相手もそう言っている」

「戦いに支障がないのなら助かる。ちなみにだが、お前さんの契約相手は魔王が敵でもどうにか出来るのか?」

「ふむ、それは私も聞いてみたが、こちらで魔王と呼ばれるような強力な魔族や魔神とは遭遇した経験がないから、なんとも言えないと答えが返ってきたぞ」

「そうか。万が一の後始末を頼む相手としては絶好だと思ったんだが、自分勝手が過ぎる話だし、俺達がしくじらなければ問題はねえか」

「緩んだ封印をかけ直し、クムを無傷で日常に帰す。そして私達も誰一人欠けない。私達の目的はこれだな」

「ああ。クムの屋台の料理にも興味はあるし、事が終わったら腹いっぱい食いたいもんだ、なあ?」

 クガイの最後の呼びかけは、自分とハクラの間を歩いているクムへと向けたものだ。この事態が終わった後の報酬について、クムがしきりに気にしていたこともあり、クガイとハクラはクムの屋台の料理で手を打っている。

「はい。腕によりをかけていっぱい作りますよ!」

「それを楽しみにもうひと踏ん張りだな」

「うむ。やる気が湧いてくるというものだ」

 意気揚々と進むクガイ達三人とは対照的に黙々と進むクゼ達は、道中の様子に変化がない事を確認しながら進み、やがて不自然に円形に広がった土地に辿り着いた。そこには扉だけがぽつんと建っており、蔵の姿は欠片もない。
 高さおよそ二十尺(約六メートル)、扉一枚当たりの幅は一丈半(約四・五メートル)とかなりの大きさの両開きの扉だ。
 クガイとハクラは扉だけが存在している理由をおおよそ察したが、クムが不思議そうな顔をしているのを見て取ったクゼが手早く説明をする。

「蔵は通常とは異なる空間に建てられています。あの扉だけが唯一の通路なのですよ。しかし、なぜお前がここにいる、ラドウ」

 何よりの問題はクゼが口にした通り、扉の前にセイケンを伴ったラドウが立ち、クゼ達に向けてにこにこと愛想いっぱいの笑みを向けている事だった。

「やあやあ、おはよう、クゼ殿。それにクガイ君とハクラちゃんにクムちゃん! 初めて顔を合わせる人もいるから、名乗っておこう。俺は無尽会のラドウ。クゼ殿の同僚さ。こっちの目が細いのはセイケンだよ」

「クガイ殿には初めてお目にかかりますね。どうぞお見知りおきを」

 ラドウに紹介されて恭しく頭を下げるセイケンにも、へらへらと笑みを浮かべるラドウにも敵意や戦意の類は欠片もない。だが、殺意のないままに人を殺す手段を覚えている類の人種だと、クガイとハクラに油断はなかった。
 なによりも今の今まで静謐な気配を纏っていたクゼが、烈火を思わせる怒気混じりの闘志を立ち上らせており、まるで目の前で火が焚かれているかのような熱気がクガイの肌を焙っていた。

「私の質問に答えていないぞ。ラドウ、お前達の目的はなんだ?」

「いやだなあ、そんなに殺気立たないでおくれよ。俺はクゼ殿の手柄を横取りしに来たわけじゃないんだぜ。会長からの命令さ。セイケン」

「はっ」

 ラドウに促されたセイケンがクゼに歩み寄り居ながら懐から丁寧に包装された書状を取り出して、恭しく差し出してくるのをウロトが受け取ってからクゼへと渡す。
 手早く書状の中身を改めたクゼが、ラドウを見てから浮かべていた渋面をさらに渋いものにして、忌々しさを隠さぬ瞳でラドウを睨む。

「会長を動かしたか、ラドウ」

「ははは、俺達が競い合うよりも一緒に手を取り合って行動する方が、無尽会の利益になる場面になったと会長に進言しただけさ。俺の意見を受け入れてくれた会長には、感謝しかないよ。流石のクゼ殿も会長の命令には逆らえないだろう?」

 セイケンがハクラによって撃退され、ラドウに報告をした際に、彼が話をした相手とはラドウとクゼの上司にあたる無尽会の会長だった。
 会長をうまく動かせればクゼも異論を挟めず、ラドウが明確な敵対行為や妨害行為を働かない限りは共同で事に当たるしかなくなる。

「そういうわけだから、これから先には俺達もクムちゃんに同行するぜ。とりあえず会長からは魔王をきちんと封印しとけって命令されているから、クムちゃんを誘拐したりしないよ。そこは安心しておくれ」

 顔を見せてから終始変わらずに浮かべている笑みのまま告げるラドウに、クムは言いようのない不安を覚えて、さっとクガイの背に隠れる。それは極めて正しい反応だと、クガイばかりかクゼも心底から同意する。
 クガイは既に音もなく木刀を抜いていたが、それに加えてクゼもまた今にもラドウへ襲い掛からんばかりの気迫で、クガイとその背に隠れるクムを庇うように動く。

「お前の言葉に一片の信を置けよう筈もない」

「ええ、そりゃあないな。俺は常々、公明正大、清廉潔白であろうと心掛けている殊勝な人間だぜ」

「真に清廉潔白であるのならば、心掛ける必要はない。だから貴様は信用も信頼も出来んのだ。だが、だが、大変口惜しいが会長からの書状は本物だ。である以上、私は無尽会の一員として会長の指示に従わなければならない」

「そうそう、そういう事。いやあ、不安にさせないで欲しいぜ。クゼ殿が会長の命令に逆らうようだったら、俺が粛清しなければいけなくなるところだったよ」

 クゼ本人を前にぬけぬけと粛清と口にするラドウに、ウロトとゲンテツ、それにエンキョウがにわかに殺気立つが、それをクゼが右手を上げて制止する。この場でラドウに牙を剥けば、それは無尽会に牙を剥くのにも等しい。

「クムさん、クガイ、ハクラ、話を反故にするようで申し訳ないが、ここから先はこやつらも同道させなければなりません。本当に申し訳ない」

 まるで血反吐を吐くかのようなクゼの謝罪には誠意が込められていたが、それにしてもラドウに対する嫌悪感が強弱を跳び越えて凄まじいと表現したくなるほどだ。
 ラドウの実力を肌で知るクガイは、厄介な手合いを懐に抱え込んだものだと舌打ちの一つもしたかったが、ここで揉めてもそれこそ利益が何もない事を理解していた。

「クゼ、そいつの手綱をしっかりと握っておいてくれよ。いざとなったらクムの身の安全を最優先にする。お前さん達は見捨てでもな」

「それで結構。そうするのが筋というものです」

「ええっ、クゼ殿もクガイ君もひどくないかい? 俺に対して随分と辛辣だなあ。もっと親しくしていこうぜ」

「てめえが百回くらい生まれ変わって、性根が治っていたら考えてやらんでもない。それよりも、そろそろ蔵の扉を開いたらどうだ。扉を閉じていてもはっきりわかるくらい、中から瘴気が漏れているぞ」

 クガイのその言葉に驚きを示したのはクムだけで、残る全員は既に察していたようだった。ラドウはそれでもへらへらと笑い続けている。

「勘違いしないで欲しいのだけれど、蔵の中に異常が発生したのは俺が仕組んだことじゃないぜ。俺が知ったのはついさっきなんだから。セイケン」

 ラドウの指示に従って、こちらもまたうっすらと微笑を浮かべたままのセイケンが蔵の扉に両手を当てて、ゆっくりと押し開いて行く。

「はい。内部の確保と調査を行っていた者達より、前触れもなく瘴気の濃度が上昇して次々と魔族が発生しているという火急の知らせが入りました。現在、上層部にまで下がらせて防衛線を構築しています。
 冥業剣の封印が更に緩んだことで魔族の発生が加速した可能性もありますし、あるいは私達の目を盗んで外部からの干渉があった可能性もあります。残念ながら最深部まで安全に向かうことは叶わなくなりました」

「だからさ、俺がクゼ殿と一緒に行動するのは運が良かったと考えた方が良いぜ。俺とセイケン、俺の方の手勢という戦力がなかったら、クゼ殿の手勢だけで外に出ようとする魔族の連中を相手にしなきゃいけなかったんだからさ」

 確かにラドウの言う通りではあるのだが、彼が口にすると途端にうさん臭く感じられるのだから、つくづく彼には人望と人徳がない。
 セイケンが主人を擁護する言葉も口にせず、ギイっと軋む音を立てて大きな扉が開いた時、その向こうから百刃百足がずるりと姿を見せるのに、クムとエンキョウが揃って悲鳴を上げた。

「おや」

 とこれは百刃百足の振り下ろした刃を紙一重で避けたセイケンの呟きだ。

「ひぎゃあ!?」

「あわわわ!」

 そうしてクムを狙って飛ぶ百刃百足の顔面を、クゼの左拳が容赦なくぶち抜き手首までが埋まる。

「ふん!」」

 それとほぼ時を同じくしてクガイの木刀が、百刃百足を十個に斬り分ける。

「せいっ」

 次に何が出てくるかと警戒する中、出てきたのは負傷した人間達であった。体のあちこちに血を滲ませた男達で、十中八九、無尽会の者達だろう。

「も、申し訳ございません、ラドウ様、クゼ様。一部の魔族に突破されてしまい……」

 ゴマ塩頭の青年が出血と失態の二つで顔色を青くして謝罪するのを、ラドウは薄笑いで、クゼは厳めしい顔で受け取った。

「いいさいいさ、俺達が思っていたよりも手強かったんだねえ。会長はここまで読んでいたのかなあ?」

「否定はしきれんが、急ぐ必要が出てきたのは間違いない。ウロト、ゲンテツ、私よりもクムさんの身の安全を優先しろ。
 エンキョウ、お前は一度桟橋に戻り、戦闘員の半分をこちらに連れてこい。入口を死守して魔族共を蔵の外に出すな。都市警察に付け入る隙を与えるわけには行かん」

「はい!」

 エンキョウはクゼの傍を離れるのを嫌がるそぶりを見せたが、それもすぐに引っ込めて桟橋へと向けて全力で駆けだす。

「クムさん、このような事態となってしまい申し訳ありません。どうやらあまり余裕のある状況ではなくなってしまったようです。だからといって、予定を変える事は出来ません。恐れ入りますが……」

「いえ、気にしないでください。ここから逃げ出しても、冥業剣の封印が出来ないなら遅かれ早かれ、危ない目に遭うのは変わらないんですよね。だったらクガイさんやハクラさんみたいに頼りになる方達が傍にいてくれる今のうちに、事件を解決したいです」

「感謝します。ラドウ、つまらん考えを起こすなよ」

「分かっているって。俺はきちんとその場の雰囲気と状況を読める男だぜ」

 ラドウは魔族の襲撃などまるで恐れていない様子で扉を潜り、恐縮しきる無尽会の部下達に手をひらひらと振ってどんどんと進んでゆく。セイケンもラドウの後に続き、それからクゼが進む。
 ウロトとゲンテツがクムの盾になれるよう、左右に回るのを見ながら、ハクラがクガイに声をかけた。

「クガイ」

「どうした?」

「あのラドウという男は食わせ者だと、以前、お前に言われたが今の会話で理解できた。あれは腹の底まで空っぽの類だ。話を半分も信じてはならん。口を突いて出る言葉の全てに“実”がない」

「その癖、腕は確かだから面倒な奴だよ。クム、本当にいいのか? 引き返すなら今の内だ」

「いいえ、ここまで来たら前に進むのみです!」

「はは、そうか。ハクラはいいか?」

「うむ。さっさと封印をかけ直してここから離れるとしよう」

 冥業剣を封印し直した後のクムに対しての無尽会の対応など、警戒するべきことは冥業剣以外にもあるが、クガイとハクラはまず目の前の危機に集中するのを優先とした。これから彼らは自ら虎穴に入らんとするのだから。
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