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「んっ…」
目が覚めると知らない場所にいた。
みんなは!?
1、2、3、4…20全員いる?
どうやら体育館にいた全員がここに連れてこられたらしい。既に何人かはなつめよりも早くに目覚め、状況が把握出来ていないようだった。
「とりあえず全員起こしましょう。」
となつめが言うと、起きている人は周りにいる人を起こし始めた。全員起こし終わった頃、後ろにあった扉がバタンっ!と音を立て勢いよく開いた。
「召喚は成功したか!今回は何人だ!」
茜色の髪に琥珀色の目をした青年が黒いローブを着ている人達と騎士?らしき人達をを連れてこちらへやってきた。将来禿げそうな髪色だなぁ。
「…全部で20人か。意外といるな。喜べお前達!この中の何人かは俺様の側室に迎えてやろう!」
うゎ、頭悪そうな人来たな~。よし、空気になろう。
「はっ、嬉しすぎて声も出んか!」
いえいえ、ただあなたの発言にドン引きしてるだけですよ。
「よし!お前とお前、喜べ俺様の側室に迎えてやろう!」
「えっ?」
「はい?」
選ばれたのは副キャプテンの東雲一花先輩とマネージャーの浦方萌加先輩でした。顔で選んだか…。
「名はなんという?」
「一花です。」
「萌加っていいます!」
「そうか、イチカとモカは俺様について来い!」
そう言って3人はさっき赤髪の人達が通ってきた扉からどこかへ行ってしまった。
シーン
沈黙が続く中、最初に言葉を発したのはローブを着た人のひとりだった。
「申し訳ございません。我が国の第二王子がとんだご無礼を。」
「皆様にはここへ召喚したご説明と、しばらく滞在していただく部屋へとご案内致します。」
そしてローブを着た人に連れてこられたのはひとつの大部屋みたいな場所だった。
「ではまず、ここへ召喚したご説明からさせていただきます。我が国、レドモンド国は人口の約8割が男性です。女性は人数がとても少ないのです。男性同士でも子はできるのですが、とても確率が低く、なかなか子に恵まれない家庭が多いのですよ。そこで、300年に1度程のペースで異世界召喚を行い、異世界の女性をこちらへ呼んでいるのです。」
「理由は分かりましたがなぜ私たちなのですか?」
みんなの疑問を代表して言ってくれたのはキャプテンの小鳥遊美由樹先輩だ。
「それはですね。座標は我々には決められないからです。それなりに女性がいる所に発動するようにしてあるのですよ。」
「そうですか。因みに帰る方法はありますか?」
「いえ、残念ながら過去にも1人として元の世界へ帰られた方はいらっしゃいません。」
「どういうことよ!元の世界へ帰してよ!」
そう叫んだのは2年の竹澤真里奈先輩だ。
「そんなこと言われましても…」
コンコン
そんな時ノックオンがした方向を見ると、茜色の髪に金糸雀色の目をした青年が立っていた。その後ろには、先程連れていかれた、東雲先輩と浦方先輩がいた。
「先程は愚弟が失礼しました。今日は色々なことがあり混乱されていることでしょう。各部屋まで案内させますのでこの話の続きはまた明日したせんか?」
どこか裏がありそうな笑顔だ。愚弟ということはこっちが第一王子?第二王子は肩まである髪を括り俺様な感じだが、第一王子は首上で刈り上げたような髪に服の上からでも鍛えられているとわかる身体をしている。そして、腹黒そう…。両方関わりたくないな。
不意に視線を感じ顔を上げると第一王子と目が合う。慌てて逸らしたが、気のせいだと思うことにした。
案内された部屋は1人一部屋あるようで以外にも広かった。
目が覚めると知らない場所にいた。
みんなは!?
1、2、3、4…20全員いる?
どうやら体育館にいた全員がここに連れてこられたらしい。既に何人かはなつめよりも早くに目覚め、状況が把握出来ていないようだった。
「とりあえず全員起こしましょう。」
となつめが言うと、起きている人は周りにいる人を起こし始めた。全員起こし終わった頃、後ろにあった扉がバタンっ!と音を立て勢いよく開いた。
「召喚は成功したか!今回は何人だ!」
茜色の髪に琥珀色の目をした青年が黒いローブを着ている人達と騎士?らしき人達をを連れてこちらへやってきた。将来禿げそうな髪色だなぁ。
「…全部で20人か。意外といるな。喜べお前達!この中の何人かは俺様の側室に迎えてやろう!」
うゎ、頭悪そうな人来たな~。よし、空気になろう。
「はっ、嬉しすぎて声も出んか!」
いえいえ、ただあなたの発言にドン引きしてるだけですよ。
「よし!お前とお前、喜べ俺様の側室に迎えてやろう!」
「えっ?」
「はい?」
選ばれたのは副キャプテンの東雲一花先輩とマネージャーの浦方萌加先輩でした。顔で選んだか…。
「名はなんという?」
「一花です。」
「萌加っていいます!」
「そうか、イチカとモカは俺様について来い!」
そう言って3人はさっき赤髪の人達が通ってきた扉からどこかへ行ってしまった。
シーン
沈黙が続く中、最初に言葉を発したのはローブを着た人のひとりだった。
「申し訳ございません。我が国の第二王子がとんだご無礼を。」
「皆様にはここへ召喚したご説明と、しばらく滞在していただく部屋へとご案内致します。」
そしてローブを着た人に連れてこられたのはひとつの大部屋みたいな場所だった。
「ではまず、ここへ召喚したご説明からさせていただきます。我が国、レドモンド国は人口の約8割が男性です。女性は人数がとても少ないのです。男性同士でも子はできるのですが、とても確率が低く、なかなか子に恵まれない家庭が多いのですよ。そこで、300年に1度程のペースで異世界召喚を行い、異世界の女性をこちらへ呼んでいるのです。」
「理由は分かりましたがなぜ私たちなのですか?」
みんなの疑問を代表して言ってくれたのはキャプテンの小鳥遊美由樹先輩だ。
「それはですね。座標は我々には決められないからです。それなりに女性がいる所に発動するようにしてあるのですよ。」
「そうですか。因みに帰る方法はありますか?」
「いえ、残念ながら過去にも1人として元の世界へ帰られた方はいらっしゃいません。」
「どういうことよ!元の世界へ帰してよ!」
そう叫んだのは2年の竹澤真里奈先輩だ。
「そんなこと言われましても…」
コンコン
そんな時ノックオンがした方向を見ると、茜色の髪に金糸雀色の目をした青年が立っていた。その後ろには、先程連れていかれた、東雲先輩と浦方先輩がいた。
「先程は愚弟が失礼しました。今日は色々なことがあり混乱されていることでしょう。各部屋まで案内させますのでこの話の続きはまた明日したせんか?」
どこか裏がありそうな笑顔だ。愚弟ということはこっちが第一王子?第二王子は肩まである髪を括り俺様な感じだが、第一王子は首上で刈り上げたような髪に服の上からでも鍛えられているとわかる身体をしている。そして、腹黒そう…。両方関わりたくないな。
不意に視線を感じ顔を上げると第一王子と目が合う。慌てて逸らしたが、気のせいだと思うことにした。
案内された部屋は1人一部屋あるようで以外にも広かった。
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