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第二章
飯にも潤いを4
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「お前ら、ちょっとはこっちを手伝えぇ!」
また声を出して横っ飛びに転がってグレートボアをかわす。
もうプスカンは土まみれで高ランク冒険者の威厳はない。
プスカンが声を出せば出すほどグレートボアはプスカンに執着し視界が狭くなっていく。
グレートボアの統率がなくなったボーノボアは好き勝手に突進してくる。
タイミングがバラバラなのでこれはこれで厄介なのだが、冒険者たちが着実に数は減らしていって戦いやすくなっていっている。
グレートボアという脅威がないなら冒険者は手慣れたものでボーノボアの素材が綺麗に手に入るように倒している人もいた。
何人かボーノボアに轢かれて吹き飛んだ奴もいたけれど倒れた敵よりも動いている敵を優先するボーノボアの性質のために命まで奪われない。
ボーノボアの血のにおいが不快になり始める頃にはグレートボアを除いた他のボーノボアは全て片づけられた。
「ああああああ!」
その時、プスカンが飛んできた。
地面に激突してものすごい音を立てたがピクピクと動いている。
死んではないから大丈夫、なはず。
グレートボアはプスカンを倒して、惨状を確認して立ち尽くしていた。
少し見ぬ間に集めたボーノボアが全て倒されている。
統率者の邪魔をしておけば大丈夫だと思ったのに想像していた光景と全く違うひどい有様だった。
「敵はあとグレートボアだけだ! あの大きな牙と突進に気をつけて立ち回るんだ!」
今度はリュードに視線が向く。
グレートボアは衝撃を受けた。
他にも統率している奴がいたのだと。
状況を見てリュードが声を出していただけで統率しているつもりはなかったのだが、グレートボアは騙された気分になり怒りが湧いてきた。
前足で2回地面を蹴り、突進の体勢を取る。
「来いよ、デカブツ」
けれど声を出せばこうなることは分かっていた。
グレートボアが地面を蹴ってリュードに向かって真っ直ぐ突進する。
「おい、避けろ!」
立ち向かう気だ。
リュードの思惑に気づいた誰かが悲鳴のように声を上げた。
しかしリュードはあえて避けずにグレートボアに立ち向かった。
剣を強く握り、体をねじって力を溜める。
そして思いっきり横振りに剣を薙いだ。
次の瞬間、グレートボアが痛みで叫び声を上げた。
「みんな、今だ!」
切られたグレートボアの牙が地面に突き刺さるのを合図にみんなが一斉にグレートボアに攻撃を加える。
巨体と突進を支えるための厚い皮の前には、一人一人の攻撃は微々たるダメージである。
しかし何十人もの攻撃が一斉に加えられればグレートボアだってタダでは済まない。
まずは魔法がグレートボアに当たる。
続いて接近攻撃。
ボーノボアと違って手加減して綺麗になんて言っている暇もないので思い思いにグレートボアに一撃を加える。
全員の攻撃が一巡してボロボロになってもグレートボアはまだ立っていた。
「トドメだ」
あんな風に情けなく逃げ回る奴が敵のリーダーな訳なかった。
グレートボアは己の持つ知恵の中で考えた。
突進を目の前で受けた相手と逃げ回った挙句結局吹き飛ばされた相手。
魔物でも分かる。
どちらがより強者で気をつけなきゃいけなかったのかを。
「あばよ!」
リュードは真っ直ぐに剣を振り下ろした。
グレートボアは真っ二つに両断され、地面に倒れた。
「よしっ、これで大規模討伐は終わりだ!」
「うっ、うおおおお!」
静寂の中、リュードが宣言する。
興奮したように1人の冒険者がリュードに駆け寄ったの見て、なぜなのかみんなもリュードのところに集まった。
「兄ちゃん、すごいじゃねえか!」
「よくやったな!」
「リューちゃん、さっすがぁ!」
「リュードさん凄いです!」
「ちょっと……下ろして!」
誰がやり始めたのか、リュードは胴上げされた。
力の強い冒険者たちがやる胴上げなのでグレートボアに跳ね飛ばされたプスカンぐらい高く投げ上げられた。
自分の意思とは違って飛び上がると意外と怖い。
一通り胴上げされた後は何人か足の速い人を選んでストグに向かわせた。
ボーノボアの数は思っていたよりも多く、魔物の死体を持って帰るには明らかに手が足りていなかった。
その間にもボーノボアの解体にも手慣れている人が解体を進めているのだが、ボーノボアは皮も肉も使うので捨てるところが少なくて荷物の圧縮にはならない。
跳ね飛ばされた人の治療やボーノボアの死体を集めたりなんかしているうちにストグからの人出やボーノボアを運ぶための馬車が到着した。
馬車いっぱいにボーノボアを積み込んでストグに帰り、なんとか今回の大規模討伐は成功となった。
今回の成果は参加人数の倍以上いるおよそ80頭のボーノボアと1頭のグレートボア。
事前の調査よりも多くてギルド側も驚いていた。
数を誤っていて危険に晒したとして依頼料は少し上乗せされることになった。
帰った冒険者たちは一度解散となり、ボーノボアの血やなんかで汚れてしまったので体を綺麗にしたりしている間に夜になった。
「かんぱーい!」
無事ストグは救われて冒険者ギルドで祝宴が開催された。
主役はもちろん大規模討伐に参加した冒険者たちである。
テーブルの上に酒と料理が並び、各々好きに食べたり飲んだりする。
料理はイマリカラツト名物であるボーノボアの肉。
つまりは豚肉料理が並んでいる。
「これだよ、これ!」
リュードは薄く切った豚肉を甘辛く炒めた料理、表現するなら豚の生姜焼きのような料理を食べながら歓喜していた。
ボーノボアは見た目イノシシなのだが、肉質は完全に家畜の豚なのである。
イマリカラツトには昔からボーノボアが数多く存在していた。
味がよく評判が良かったことから国と冒険者ギルドで話し合いをしてボーノボアの数を管理して国全体の名物とした。
リュードが目的としていた名物こそボーノボアの肉なのである。
久々に食べる豚肉にリュードはただただ感動していた。
「よう本日の主役、ほれ、グレートボアの肉だ」
一緒にグレートボア討伐に参加した大柄の男性がリュードの前に分厚いポークステーキが乗せられた皿を置いた。
「こう言っちゃ悪いがあのゴールド-の奴はあんまり使えなかったからな。グレートボアを最終的に倒したのはお前さんだしな。これはお前さんが1番に食べるべきだと思ってな。グレートボアのステーキだ」
こっそりと耳打ちするように言ってウィンクして離れていく。
熱い心意気に感謝してグレートボアのステーキを食う。
「美味い!」
図体がデカかったのでもっと大味な肉なのかと思っていた。
しかしグレートボアのお肉の味はボーノボアの一つ上、まさしく肉質まで進化種であった。
ギルド側は今回の大規模討伐の立役者はプスカンであると思っているので変な悪目立ちもしなくて良かった。
ある程度ランクは上げたくてもあんまり目立ちたくないリュードにとってはありがたかった。
その日は動けなくなるまで肉を食べ、リュードは大満足した。
また声を出して横っ飛びに転がってグレートボアをかわす。
もうプスカンは土まみれで高ランク冒険者の威厳はない。
プスカンが声を出せば出すほどグレートボアはプスカンに執着し視界が狭くなっていく。
グレートボアの統率がなくなったボーノボアは好き勝手に突進してくる。
タイミングがバラバラなのでこれはこれで厄介なのだが、冒険者たちが着実に数は減らしていって戦いやすくなっていっている。
グレートボアという脅威がないなら冒険者は手慣れたものでボーノボアの素材が綺麗に手に入るように倒している人もいた。
何人かボーノボアに轢かれて吹き飛んだ奴もいたけれど倒れた敵よりも動いている敵を優先するボーノボアの性質のために命まで奪われない。
ボーノボアの血のにおいが不快になり始める頃にはグレートボアを除いた他のボーノボアは全て片づけられた。
「ああああああ!」
その時、プスカンが飛んできた。
地面に激突してものすごい音を立てたがピクピクと動いている。
死んではないから大丈夫、なはず。
グレートボアはプスカンを倒して、惨状を確認して立ち尽くしていた。
少し見ぬ間に集めたボーノボアが全て倒されている。
統率者の邪魔をしておけば大丈夫だと思ったのに想像していた光景と全く違うひどい有様だった。
「敵はあとグレートボアだけだ! あの大きな牙と突進に気をつけて立ち回るんだ!」
今度はリュードに視線が向く。
グレートボアは衝撃を受けた。
他にも統率している奴がいたのだと。
状況を見てリュードが声を出していただけで統率しているつもりはなかったのだが、グレートボアは騙された気分になり怒りが湧いてきた。
前足で2回地面を蹴り、突進の体勢を取る。
「来いよ、デカブツ」
けれど声を出せばこうなることは分かっていた。
グレートボアが地面を蹴ってリュードに向かって真っ直ぐ突進する。
「おい、避けろ!」
立ち向かう気だ。
リュードの思惑に気づいた誰かが悲鳴のように声を上げた。
しかしリュードはあえて避けずにグレートボアに立ち向かった。
剣を強く握り、体をねじって力を溜める。
そして思いっきり横振りに剣を薙いだ。
次の瞬間、グレートボアが痛みで叫び声を上げた。
「みんな、今だ!」
切られたグレートボアの牙が地面に突き刺さるのを合図にみんなが一斉にグレートボアに攻撃を加える。
巨体と突進を支えるための厚い皮の前には、一人一人の攻撃は微々たるダメージである。
しかし何十人もの攻撃が一斉に加えられればグレートボアだってタダでは済まない。
まずは魔法がグレートボアに当たる。
続いて接近攻撃。
ボーノボアと違って手加減して綺麗になんて言っている暇もないので思い思いにグレートボアに一撃を加える。
全員の攻撃が一巡してボロボロになってもグレートボアはまだ立っていた。
「トドメだ」
あんな風に情けなく逃げ回る奴が敵のリーダーな訳なかった。
グレートボアは己の持つ知恵の中で考えた。
突進を目の前で受けた相手と逃げ回った挙句結局吹き飛ばされた相手。
魔物でも分かる。
どちらがより強者で気をつけなきゃいけなかったのかを。
「あばよ!」
リュードは真っ直ぐに剣を振り下ろした。
グレートボアは真っ二つに両断され、地面に倒れた。
「よしっ、これで大規模討伐は終わりだ!」
「うっ、うおおおお!」
静寂の中、リュードが宣言する。
興奮したように1人の冒険者がリュードに駆け寄ったの見て、なぜなのかみんなもリュードのところに集まった。
「兄ちゃん、すごいじゃねえか!」
「よくやったな!」
「リューちゃん、さっすがぁ!」
「リュードさん凄いです!」
「ちょっと……下ろして!」
誰がやり始めたのか、リュードは胴上げされた。
力の強い冒険者たちがやる胴上げなのでグレートボアに跳ね飛ばされたプスカンぐらい高く投げ上げられた。
自分の意思とは違って飛び上がると意外と怖い。
一通り胴上げされた後は何人か足の速い人を選んでストグに向かわせた。
ボーノボアの数は思っていたよりも多く、魔物の死体を持って帰るには明らかに手が足りていなかった。
その間にもボーノボアの解体にも手慣れている人が解体を進めているのだが、ボーノボアは皮も肉も使うので捨てるところが少なくて荷物の圧縮にはならない。
跳ね飛ばされた人の治療やボーノボアの死体を集めたりなんかしているうちにストグからの人出やボーノボアを運ぶための馬車が到着した。
馬車いっぱいにボーノボアを積み込んでストグに帰り、なんとか今回の大規模討伐は成功となった。
今回の成果は参加人数の倍以上いるおよそ80頭のボーノボアと1頭のグレートボア。
事前の調査よりも多くてギルド側も驚いていた。
数を誤っていて危険に晒したとして依頼料は少し上乗せされることになった。
帰った冒険者たちは一度解散となり、ボーノボアの血やなんかで汚れてしまったので体を綺麗にしたりしている間に夜になった。
「かんぱーい!」
無事ストグは救われて冒険者ギルドで祝宴が開催された。
主役はもちろん大規模討伐に参加した冒険者たちである。
テーブルの上に酒と料理が並び、各々好きに食べたり飲んだりする。
料理はイマリカラツト名物であるボーノボアの肉。
つまりは豚肉料理が並んでいる。
「これだよ、これ!」
リュードは薄く切った豚肉を甘辛く炒めた料理、表現するなら豚の生姜焼きのような料理を食べながら歓喜していた。
ボーノボアは見た目イノシシなのだが、肉質は完全に家畜の豚なのである。
イマリカラツトには昔からボーノボアが数多く存在していた。
味がよく評判が良かったことから国と冒険者ギルドで話し合いをしてボーノボアの数を管理して国全体の名物とした。
リュードが目的としていた名物こそボーノボアの肉なのである。
久々に食べる豚肉にリュードはただただ感動していた。
「よう本日の主役、ほれ、グレートボアの肉だ」
一緒にグレートボア討伐に参加した大柄の男性がリュードの前に分厚いポークステーキが乗せられた皿を置いた。
「こう言っちゃ悪いがあのゴールド-の奴はあんまり使えなかったからな。グレートボアを最終的に倒したのはお前さんだしな。これはお前さんが1番に食べるべきだと思ってな。グレートボアのステーキだ」
こっそりと耳打ちするように言ってウィンクして離れていく。
熱い心意気に感謝してグレートボアのステーキを食う。
「美味い!」
図体がデカかったのでもっと大味な肉なのかと思っていた。
しかしグレートボアのお肉の味はボーノボアの一つ上、まさしく肉質まで進化種であった。
ギルド側は今回の大規模討伐の立役者はプスカンであると思っているので変な悪目立ちもしなくて良かった。
ある程度ランクは上げたくてもあんまり目立ちたくないリュードにとってはありがたかった。
その日は動けなくなるまで肉を食べ、リュードは大満足した。
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