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ウサギの皮を被った猛獣
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狐山高校2年の爽やか系イケメンの真田が先に片手を引っ込めたことによって玲奈と王人はお互い睨み合い「お前のせいだ」と豪語し譲らなかった。
そんな憤怒を残したまま玲奈のターンが訪れる。
「もう邪魔しないでよ、いっせーので!! 『4』」
玲奈は2本の親指を苛立ちから勢いよくそして強く立たせた。王人も同じく玲奈を上から睨み2本親指を立たせている。そして真田は残された1本の親指を立たせていた。
合計5本の親指が立ち玲奈の宣言通りにはならなかった。宣言通りにならなかったからこそ玲奈の怒りのパラメーターは上がっていく。
「だから、なんで2本も立たせたの? 1本でいいでしょ! 本当に邪魔っ!」
「なんで俺様が邪魔なんだよ、あいつも立たせてんだろ?? お前の判断ミスだ!」
「はー? 私?? もう本当に意味わかんないっ」
親指を1本立たせて左手でセンター分けの前髪をかき分ける爽やかイケメンを王人は立たせた親指で差した。
王人のせいではないのだが玲奈にとっては王人が邪魔でしかない。どうもこの二人は馬が合わないのだ。
玲奈のターンが終わり王人の三度目のターンが始まる。
「お前も俺様の邪魔するなよ、いっせーので「2」」
王人は1本親指を立たせた。対面の二人の親指は立っていない。よって宣言を外したこととなる。
「あれ~? 邪魔しなかったのに、引っ込められなかったの~? ださ~」
「は?? 邪魔しなかっただって? お前が親指を立たせなかった時点で俺様の邪魔になってるんだよ、なんでいつもいつも親指立たせねーんだお前は!!」
「また人のせいにしてる~ダサすぎなんですけどっ」
二人にはかなりの身長差があり王人は指スマの体勢で腰を落としていたが、背筋を伸ばし最も高い位置で玲奈を睨みながら見下した。さらに口元は尖り不満の顔全開だった。
玲奈も王人も三度自分のターンを行ったがどのターンも親指が1本多いか足りないかで揉めているのだった。それも三度同じだ。玲奈の場合、王人の親指が1本多い。逆に王人の場合、玲奈の親指が1本少ないという感じだ。
それは真田もいるので厳密には誰のせいとかではないのだがどうしても隣に並ぶ仲間に腹を立たせてしまうのだった。
4巡目。狐山高校2年、真田のターン。
「僕もいるんだから無視しないでくれよ~、いっせーので!! 『0』」
真田は開いた片手で前髪をかき分けながら数字を宣言した。宣言した数字は0でこの場の全員が親指を立たせていなければ真田の勝利が決まる。
真田の対面で睨み合う兎島高校の1年の親指は1本も立っていなかった。
つまり真田の勝利となる。
真田は喜びも束の間、二人から悔しい顔一つされていなかった。
そんな二人から飛び出した言葉は辛辣なものだ。
「これで邪魔者が消えた、決着つけようぜ? 吉澤……」
「そうね、4巡もかかっちゃったわ、ここからが本番よ」
まるで意図的に真田を上がらせたような会話をしている。
この4巡目にして真田がどんな宣言をし親指を立たせるかどうかを計算、分析したかのようだった。
そんな二人に衝撃を隠せず額に汗をかく真田。
(僕が勝ったのにも関わらずなんだこの仕打ちは……確かに指スマは心の削り合いでもある。でもそれは勝利すれば削りきった心も修繕されるはず……なのになぜだ、なぜ僕はこんなにも複雑な気持ちなんだ……たった4巡で僕の手を読んでいたようにも思える。わざと勝たせた?いやあり得ない、相手は1年だぞ、それに信頼感0の二人だ……なんなんだこいつらは……)
かき分けた前髪の隙間からは焦りの汗が垂れていた。
『二兎追う者は一兎も得ず』ということわざがあるが、今の真田が置かれている状況は複雑だった。
ことわざ通りなら真田は二人同時に倒そうとして逆に二人に負けるというのが本来の意味に近い。
だが二人に勝ったのに勝った気になれない。なぜなら捕まえた二兎は別の二兎で本来捕まえたかった二兎はもう遠くに行ってしまったからだ。
本当の勝利を真田は手に入れることができなかった。
「ま、いいさ、僕には午後がある。あとは二人で決着をつけるといいよ……ウサギの皮を被った猛獣同士で……」
そんな比喩的表現をした真田は二人を背にし手の甲を向けて手を振り去っていった。
片方の空いた手は豪快に前髪をかき分けて口元は楽しいものを見たかのようにニヤけていた。
「さて、あいつは亜蘭先輩が倒すとして、俺様たちはとっとと決着つけて狐山の部員と戦おうぜ」
「そうね、じゃあ先に1本取った方の勝ちってのはどう??」
玲奈は人差し指を立てて提案した。お互い親指を2本ずつ残した状態で先に1本取った方の勝利という条件だ。
「あぁいいぜ、その代わり先行のお前が先に取ったら後攻のターンも行う。これでいいか?それなら不公平じゃないからな」
「いいわよ、早くあんたから離れて十真くんのところに行きたい……」
「俺も早く別のやつと戦いたい……」
玲奈は狐山高校の部員と指スマをする十真の後ろ姿を見ながら応えた。そして指スマの構えに構え直した。
「順番的に私からねっ!いっせーので!! 『2』」
玲奈は親指を立たせなかった。これは相手が2本立たせるであろうと読んで宣言した手だ。
その読みはズバリ的中し王人の親指は2本立っていた。長期戦を好ましく思わなかった玲奈にとって1撃で仕留めることができたのだった。
しかし対戦まえに約束をした後攻のプレイヤーへのチャンスが残されている。
先行である玲奈が1本取ったとしても後攻の王人のターンが1ターンだけ残るのだ。
「やっぱりそうね、2本立たせると思ったわ、これで私は片手を引っ込めることができるけど、続きはどうするの?私は片手? 両手? どっちでやる?」
「そりゃ両手だろ、片手だったら1本勝負にした意味がない。このまま終わりまで続けちまえばいいんだからな」
後攻のチャンスタイムが最後の宣言が始まる。
この宣言で王人が取れなければ王人の負けとなる。逆に王人の宣言通りになれば両者引き分けのドローになるのだ。せっかくの練習試合なので他校と戦わないのは気が引けるのでドローならドローでそれでいいと二人は思っている。
玲奈は引っ込めた片手を戻し再び両手で構え直す。
そこから約10秒間、王人は深呼吸をし気持ちを落ち着かせていた。
王人は運動神経抜群で部活動の助っ人などを任されたりしたことが何度もある。そして必ず大事な場面では深呼吸をし気持ちを落ち着かせてから望む。
そうするルーティーンを作ることによってどのスポーツでも勝利を掴み取ることができるのだ。
サッカーでもバスケでも野球でもあらゆるスポーツでこのルーティーンを活用し点数を取り勝利をもぎ取ってきた。
この指スマでも王人は同じ気持ちで、否、それ以上の気持ちで挑もうとしていた。
深呼吸が終わり気持ちが落ち着いたタイミングを王人自身逃さない。
「ここだ」と思ったら「ここ」なのだ。これで王人は落ち着き宣言する数字も決まった。
「これで最後だ、いっせーので!! 『0』」
静かに風に流れる木の葉のように宣言した数字は0だった。0を宣言して親指を立てる宣言者はいない。当たり前だが王人は親指を立たせていない。
対面の玲奈の親指はどうだ?
これで引き分けか負けが決まる大事な手だ。もう勝利はない。ただ負けるくらいなら引き分けにしたいと王人は願いながら玲奈の親指を薄目で見る。
玲奈の親指は1本も立っていなかった。
よって王人の宣言通りとなり王人と玲奈の勝負は引き分けのドローに終わった。
引き分けを確認した瞬間、二人は何も言わずに背中を向けそれぞれ別々に歩き出した。
玲奈は大好きな十真と一緒に行動するために十真のもとへ歩き出す。十真のそばで共に成長しお互いの距離を近づけるためにも。
王人は自分を高め、少しでも成長するために強い狐山高校の部員を探すため歩き出す。自分だけの『スタイル』をこの練習試合で会得しなければならないと焦燥感に駆られているのだった。
そんな二人だがそれぞれ別の方向を見ていても同じことを考えていた。
『次は絶対決着をつけてやる』
いつか2羽のウサギはどちらが強いかハッキリさせるために戦うこととなるだろう。
そんな憤怒を残したまま玲奈のターンが訪れる。
「もう邪魔しないでよ、いっせーので!! 『4』」
玲奈は2本の親指を苛立ちから勢いよくそして強く立たせた。王人も同じく玲奈を上から睨み2本親指を立たせている。そして真田は残された1本の親指を立たせていた。
合計5本の親指が立ち玲奈の宣言通りにはならなかった。宣言通りにならなかったからこそ玲奈の怒りのパラメーターは上がっていく。
「だから、なんで2本も立たせたの? 1本でいいでしょ! 本当に邪魔っ!」
「なんで俺様が邪魔なんだよ、あいつも立たせてんだろ?? お前の判断ミスだ!」
「はー? 私?? もう本当に意味わかんないっ」
親指を1本立たせて左手でセンター分けの前髪をかき分ける爽やかイケメンを王人は立たせた親指で差した。
王人のせいではないのだが玲奈にとっては王人が邪魔でしかない。どうもこの二人は馬が合わないのだ。
玲奈のターンが終わり王人の三度目のターンが始まる。
「お前も俺様の邪魔するなよ、いっせーので「2」」
王人は1本親指を立たせた。対面の二人の親指は立っていない。よって宣言を外したこととなる。
「あれ~? 邪魔しなかったのに、引っ込められなかったの~? ださ~」
「は?? 邪魔しなかっただって? お前が親指を立たせなかった時点で俺様の邪魔になってるんだよ、なんでいつもいつも親指立たせねーんだお前は!!」
「また人のせいにしてる~ダサすぎなんですけどっ」
二人にはかなりの身長差があり王人は指スマの体勢で腰を落としていたが、背筋を伸ばし最も高い位置で玲奈を睨みながら見下した。さらに口元は尖り不満の顔全開だった。
玲奈も王人も三度自分のターンを行ったがどのターンも親指が1本多いか足りないかで揉めているのだった。それも三度同じだ。玲奈の場合、王人の親指が1本多い。逆に王人の場合、玲奈の親指が1本少ないという感じだ。
それは真田もいるので厳密には誰のせいとかではないのだがどうしても隣に並ぶ仲間に腹を立たせてしまうのだった。
4巡目。狐山高校2年、真田のターン。
「僕もいるんだから無視しないでくれよ~、いっせーので!! 『0』」
真田は開いた片手で前髪をかき分けながら数字を宣言した。宣言した数字は0でこの場の全員が親指を立たせていなければ真田の勝利が決まる。
真田の対面で睨み合う兎島高校の1年の親指は1本も立っていなかった。
つまり真田の勝利となる。
真田は喜びも束の間、二人から悔しい顔一つされていなかった。
そんな二人から飛び出した言葉は辛辣なものだ。
「これで邪魔者が消えた、決着つけようぜ? 吉澤……」
「そうね、4巡もかかっちゃったわ、ここからが本番よ」
まるで意図的に真田を上がらせたような会話をしている。
この4巡目にして真田がどんな宣言をし親指を立たせるかどうかを計算、分析したかのようだった。
そんな二人に衝撃を隠せず額に汗をかく真田。
(僕が勝ったのにも関わらずなんだこの仕打ちは……確かに指スマは心の削り合いでもある。でもそれは勝利すれば削りきった心も修繕されるはず……なのになぜだ、なぜ僕はこんなにも複雑な気持ちなんだ……たった4巡で僕の手を読んでいたようにも思える。わざと勝たせた?いやあり得ない、相手は1年だぞ、それに信頼感0の二人だ……なんなんだこいつらは……)
かき分けた前髪の隙間からは焦りの汗が垂れていた。
『二兎追う者は一兎も得ず』ということわざがあるが、今の真田が置かれている状況は複雑だった。
ことわざ通りなら真田は二人同時に倒そうとして逆に二人に負けるというのが本来の意味に近い。
だが二人に勝ったのに勝った気になれない。なぜなら捕まえた二兎は別の二兎で本来捕まえたかった二兎はもう遠くに行ってしまったからだ。
本当の勝利を真田は手に入れることができなかった。
「ま、いいさ、僕には午後がある。あとは二人で決着をつけるといいよ……ウサギの皮を被った猛獣同士で……」
そんな比喩的表現をした真田は二人を背にし手の甲を向けて手を振り去っていった。
片方の空いた手は豪快に前髪をかき分けて口元は楽しいものを見たかのようにニヤけていた。
「さて、あいつは亜蘭先輩が倒すとして、俺様たちはとっとと決着つけて狐山の部員と戦おうぜ」
「そうね、じゃあ先に1本取った方の勝ちってのはどう??」
玲奈は人差し指を立てて提案した。お互い親指を2本ずつ残した状態で先に1本取った方の勝利という条件だ。
「あぁいいぜ、その代わり先行のお前が先に取ったら後攻のターンも行う。これでいいか?それなら不公平じゃないからな」
「いいわよ、早くあんたから離れて十真くんのところに行きたい……」
「俺も早く別のやつと戦いたい……」
玲奈は狐山高校の部員と指スマをする十真の後ろ姿を見ながら応えた。そして指スマの構えに構え直した。
「順番的に私からねっ!いっせーので!! 『2』」
玲奈は親指を立たせなかった。これは相手が2本立たせるであろうと読んで宣言した手だ。
その読みはズバリ的中し王人の親指は2本立っていた。長期戦を好ましく思わなかった玲奈にとって1撃で仕留めることができたのだった。
しかし対戦まえに約束をした後攻のプレイヤーへのチャンスが残されている。
先行である玲奈が1本取ったとしても後攻の王人のターンが1ターンだけ残るのだ。
「やっぱりそうね、2本立たせると思ったわ、これで私は片手を引っ込めることができるけど、続きはどうするの?私は片手? 両手? どっちでやる?」
「そりゃ両手だろ、片手だったら1本勝負にした意味がない。このまま終わりまで続けちまえばいいんだからな」
後攻のチャンスタイムが最後の宣言が始まる。
この宣言で王人が取れなければ王人の負けとなる。逆に王人の宣言通りになれば両者引き分けのドローになるのだ。せっかくの練習試合なので他校と戦わないのは気が引けるのでドローならドローでそれでいいと二人は思っている。
玲奈は引っ込めた片手を戻し再び両手で構え直す。
そこから約10秒間、王人は深呼吸をし気持ちを落ち着かせていた。
王人は運動神経抜群で部活動の助っ人などを任されたりしたことが何度もある。そして必ず大事な場面では深呼吸をし気持ちを落ち着かせてから望む。
そうするルーティーンを作ることによってどのスポーツでも勝利を掴み取ることができるのだ。
サッカーでもバスケでも野球でもあらゆるスポーツでこのルーティーンを活用し点数を取り勝利をもぎ取ってきた。
この指スマでも王人は同じ気持ちで、否、それ以上の気持ちで挑もうとしていた。
深呼吸が終わり気持ちが落ち着いたタイミングを王人自身逃さない。
「ここだ」と思ったら「ここ」なのだ。これで王人は落ち着き宣言する数字も決まった。
「これで最後だ、いっせーので!! 『0』」
静かに風に流れる木の葉のように宣言した数字は0だった。0を宣言して親指を立てる宣言者はいない。当たり前だが王人は親指を立たせていない。
対面の玲奈の親指はどうだ?
これで引き分けか負けが決まる大事な手だ。もう勝利はない。ただ負けるくらいなら引き分けにしたいと王人は願いながら玲奈の親指を薄目で見る。
玲奈の親指は1本も立っていなかった。
よって王人の宣言通りとなり王人と玲奈の勝負は引き分けのドローに終わった。
引き分けを確認した瞬間、二人は何も言わずに背中を向けそれぞれ別々に歩き出した。
玲奈は大好きな十真と一緒に行動するために十真のもとへ歩き出す。十真のそばで共に成長しお互いの距離を近づけるためにも。
王人は自分を高め、少しでも成長するために強い狐山高校の部員を探すため歩き出す。自分だけの『スタイル』をこの練習試合で会得しなければならないと焦燥感に駆られているのだった。
そんな二人だがそれぞれ別の方向を見ていても同じことを考えていた。
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