上 下
119 / 417
第3章:成長『ウサギレース編』

109 双子の姉妹が持ってきたチラシ

しおりを挟む
 マサキが異世界転移してから百六十四日目が過ぎた日――食品展示会に参加してから二週間が経過した夕方のこと。
 無人販売所イースターパーティーに向かってオレンジ色の髪をした元気な兎人族とじんぞくの女の子が二人走っている。

「お姉ちゃん! お姉ちゃん!」
「お姉ちゃん! お姉ちゃん!」

 無人販売所イースターパーティーの入り口の扉をものすごい勢いで開けたのは双子の幼女だ。二人の大きな声は店内に響き渡る。
 その声の主は、学舎から帰ってきた双子の姉妹デールとドールだ。ウキウキワクワクとした表情で何かを伝えたそうにしている。学舎で何かいいことでもあったのだろうか?

「おっ! おかえり。どうしたんだ? そんなに慌てて」

「お兄ちゃん!」
「お兄ちゃん!」

 二人の声に気付き先に顔を出したのは黒髪の青年セトヤ・マサキだった。
 マサキは部屋と店内を繋ぐ通路から顔を出してオレンジ色の髪の双子の幼女の様子を見る。
 そんなマサキの後ろには他のメンバーも少し遅れてやってきた。
 マサキの次に顔を見せたのは白銀色の髪と垂れたウサ耳が特徴的な兎人族の美少女フロコン・ド・ネージュだ。

「おかえりなさい。どうしましたか?」

「お姉ちゃん!」
「お姉ちゃん!」

 ネージュの次に顔を見せたのは、オレンジ色のボブヘアーから小さなウサ耳がちょこんと生えているネージュにも負けないほどの美少女ジェラ・ダールだ。
 ダールは双子の姉妹の姉でもあり大声を出した妹たちの声に慌てた様子で顔を見せたのだった。

「デールドールどうしたの? 何かあったの?」

「お姉ちゃん!」
「お姉ちゃん!」

 ダールの次に顔を見せたのは、薄桃色の髪から顔の右半分を覆い隠すほどの大きなウサ耳が特徴的な低身長の兎人族の美少女クレールだ。
 クレールは先に顔を出したマサキたちの最後尾でぴょんぴょんと飛び跳ねながら顔を見せている。跳ねるたびに大きなウサ耳がふわっと浮かび右顔が現れている。

「み、見えないぞー」

「クレールのお姉ちゃん!」
「クレールのお姉ちゃん!」

 最後に顔を見せたのは先頭のマサキの足元までに短い手足で歩いてきたチョコレートカラーのウサギ、イングリッシュロップイヤーのルナだ。
 短い手足とは対照的にウサ耳は長い。そのアンバランスな体型のせいで特徴的な長いウサ耳を引きずって歩いてきたのである。
 そしてマサキの足に自分の顔を擦り付けて「ンッンッ」と、声を漏らしている。

「ルナちゃん!」
「ルナちゃん!」

 ルナの登場によりデールとドールは一歩前に出た。そしてしゃがみ込み顔を見せてくれたイングリッシュロップイヤーのルナのもふもふな体を撫でる。撫でまくる。そしてもふもふを堪能する。

 そんなルナのもふもふの魅力に取り憑かれているデールとドールを黒瞳で見るマサキは、デールの小さな左手で持っている白い紙に気付いた。

「えーっと……」

 双子なので見分けがつかないマサキはデールとドールどちらの名前を呼べばいいのか戸惑う。

「その紙は?」

 二択を間違えるよりも二択の選択肢を排除した方法で言葉を続けた。
 マサキの言葉で用件を思い出したデールは飛び跳ねながら白い紙の表面を見せ始めた。

「みてーみてー!」

 その紙に目を通すマサキとネージュそしてダール。
 黒瞳と青く澄んだ瞳そして黄色の瞳は同じように目線が動いていく。そして同時に口も動く。

「「「大樹杯タイジュカップウサギレース」」」

 ネージュとダールが紙に書いてある文字を同時に読み上げた。
 文字を読むのが遅いマサキは言葉に追いつけず途中で読むのをやめて二人の読み上げを聞く事に専念する。
 三人の後ろで飛び跳ねているクレールも、その顔の右半分を覆い隠すほどのウサ耳とちょこんと立っている小さなウサ耳でネージュとダールが交互に読み上げる内容を聞きはじめた。

「えーっとですね……大樹杯タイジュカップウサギレースは、タイジュグループが主催する四年に一度しか開催されないウサギのウサギによるウサギのためのレースです」
大樹杯タイジュカップウサギレースは、今回で第三十二回目となりますッス」
「ウサギを愛する飼い主たちよ。自慢のウサギをレースに参加させて優勝商品を手に入れよう」
「第三十二回開催の優勝商品は『飼い主とウサギの二泊三日貸し切り温泉ツアー』ッス」
「準優勝の商品はタイジュグループの全商品に使える『十万ラビ分の割引券』ですって!?」
「参加者は下記の申込欄に必要事項を記入して冒険者ギルドに提出してください。だそうッスよ」
「詳細は裏面ですね」

 デールとドールが持ってきた白い紙の内容を読み終えたネージュとダール。
 その白い紙はタイジュグループが主催するウサギレースのチラシだったのだ。

「お兄ちゃんお姉ちゃん。ルナちゃんを参加させてみようよー」

 デールのキラキラと輝く黄色の瞳がマサキとネージュの胸に突き刺さる。
 もう一人の双子の姉妹ドールは、ルナのもふもふを堪能したままだ。自分の顔を擦り付けてウサギ臭を嗅いでいる。もはやウサギ中毒に陥っている。

 マサキとネージュは一度お互いの顔を見合わせた。その後すぐにマサキが口を開く。

「とりあえず中でゆっくり話そう」

「はーい」
「もっふもっふ」

 元気に返事をするデール。ウサギ中毒のドールはマサキの声が届いておらずもふもふし続けていた。
 そんなドールを姉であるダールが持ち上げて部屋の中へと強制連行。ルナから離れさせウサギ中毒から救う。
 マサキたちも部屋へと戻るとその足並みに揃えてルナも短い手足で一生懸命にウサ尻尾を振りながらよちよちと歩く。

 全員が部屋に入り席に着いたところで先ほどのウサギレースについての話が再開される。

「このウサギレースどうするよ?」

「ルナちゃんに参加してほしいの!」
「ルナちゃんに参加してほしいの!」

 マサキの言葉に黄色の瞳をキラキラと輝かせる双子の姉妹。
 一人だけでも破壊力がすごかったキラキラの瞳だが二人になるとさらに破壊力がすごい。
 マサキもついつい断ることができず――

「参加するぞ!」

 と、座ったばかりの椅子から立ち上がり叫んだ。
 そんなマサキに対して冷静なネージュは現実的に話を進めようとする。

「参加するのはいいと思いますが、誰がルナちゃんと一緒に参加するんですか?」

「一緒にってルナちゃん一匹で参加するんじゃないの?」

「いいえ違いますよ。飼い主一名とウサギ一匹の参加と、裏面に記載してあります」

「マジか。でもレースはウサギだけだろ? 飼い主は何をするんだ?」

 マサキの素朴な疑問に対してウサギレースのチラシを持ってきたデールとドールが答える。

「飼い主はウサギをゴールまで誘導するんだよ」
「飼い主はウサギをゴールまで誘導するんだよ」

 声を揃えて言った双子の姉妹。聴き心地の良い声がマサキの耳に届く。

「なるほどそういうことか。エサとか使って誘導するってわけね」

「そんな感じだよー」
「そんな感じだよー」

 手に顎を乗せた体勢で理解するマサキ。そして理解したマサキを、両手を大きく広げて肯定するデールとドール。


 大樹杯タイジュカップウサギレースは、飼い主とウサギがペアとなり一周四百メートルのコースを走りゴールを目指す大会だ。
 障害物は一切ない四百メートルのコース。そのコースを一番にゴールすればいいだけの簡単なルールだ。
 飼い主は自分のウサギが一番にゴールテープを切るために誘導することができる。他のウサギや飼い主への直接的な妨害をしなければどんな誘導でも許されるのだ。
 例として『エサでの誘導」『メスウサギの匂いでの誘導』『ヘビのおもちゃで怖がらせて走らせる』などウサギを走らせる方法は様々ある。
 中にはトレーニングを積み重ね、飼い主に誘導などされず、己の足のみで走り切る強者ウサギもいるのである。


「ルナちゃんを誘導する飼い主を誰にするかだよな」

 マサキたちが飼っているウサギはイングリッシュロップイヤーのルナしかいない。なのでウサギレースに参加するのならルナの参加は絶対だ。
 あとは参加する飼い主を決めるだけ。そう思ったマサキは飼い主として参加する人を誰にするのかを考え始める。

「俺とネージュとクレールは人前に出るのは無理だからダールたちの誰か一人がレースに参加することになるよな」

「アタシたちの誰かッスか?」

 三姉妹は黄色の瞳を交互に見合わせた。

「それならお姉ちゃんが出てよ」
「足が速いお姉ちゃんが絶対いいよ」

 そんな妹たちの声にマサキもすぐに賛同する。

「決まりだな。ダールが飼い主としてウサギレースに参加してくれ!」

「ア、アタシッスか! ちょ、ちょっと待ってくださいッスよ」

 本人の意見も聞かずに当然決定してしまったことだ。ダール自身にも意見はあるだろう。
 マサキは大人しくダールの意見に耳を傾ける。

「アタシが出てもいいッスけど。ルナちゃんは外に出ると兄さんから絶対に離れないじゃないッスか。そこのところはどうするんッスか?」

「た、確かに……」

 ダールの意見よりもまずルナの気持ちの方が重要だった。
 ルナは外出をする際、マサキから決して離れようとしない。他の人が抱っこをしてマサキから離れさせようとすると、無表情で無気力な顔からは想像もできないほど激しく抵抗するのだ。

「だからアタシじゃなくて兄さんが参加した方がいいと思うッス」

「でも俺も外だとネージュと手を繋がないと平常心を保てないし……というか人前になんて絶対出れないぞ」

 人間不信のマサキ自身にも問題があるのだ。
 ルナのマサキから離れない性質とマサキのネージュと手を繋いでいなければ平常心を保てない心の病がこの会議を狂わせる。
 うまく噛み合わない歯車をどう噛み合わせるかがこの会議の重要なポイントとなる。

「ネージュと一緒でも大丈夫なら――」

 参加してもいいと、言おうとしたマサキの言葉をネージュが遮る。

「残念ですが飼い主の参加が認められてるのは一名のみです。そう書かれてます」

「マジか……そうだよな。普通一人だけだよな……」

 早々に積んだ。
 マサキたちはそれぞれの事情によって四年に一度のウサギレースに参加することが困難であると判明した。

「残念ですけど私たちでは参加はできませんね。ウサギレースのことを教えてくれてありがとうございます」

 ネージュは優しくデールとドールの頭を撫でた。
 ウサギレースの情報をウキウキワクワクとしながら持ってきた双子の姉妹。情報を速く伝えたいが故に学舎から走って帰ってきたことを壁にかけてある丸時計を見ているネージュは気付いている。
 だからこそネージュは優しい手のひらで双子の姉妹を悲しませないためにも頭を撫で続けたのだ。
 そんなネージュの気持ちを感じたのだろうか。双子の姉妹は口を揃えて開いた

「残念だね」
「残念だね」

 本当に残念そうな顔をしている。今にも泣き出しそうだ。
 しかし泣き出さなかったのはデールとドールがしっかり者だからだろう。そしてネージュの気持ちを感じ取ったからだろう。

 そんな諦めムードの中、大声がマサキたちの耳に届いた。

「ちょっと待ってくださいよー!」

 その声はこの場にいる者の声ではなかった。そして店内から聞こえる声でもなかった。
 部屋の中から聞こえる声だ。なのにこの場にいる者の声ではない。
 そんな謎の声にマサキとネージュは飛び付き抱き合った。そして小刻みに震えだす。

「ガガッガガガッガガガッガガガッガガガッガガガッガガガッガガガッガ……」
「ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ……」

 謎の声の主を探すため一同は部屋の中をキョロキョロとし探し始める。
 しかし謎の声の主はどこにも見つからない。
 そんな中、謎の声の主は再び口を開いた。

「ここですよーここー!」

 その声はマサキたちの頭上――大樹の内側でできた茶色の天井から聞こえた。
 謎の声の正体は――。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

異世界で生きていく。

モネ
ファンタジー
目が覚めたら異世界。 素敵な女神様と出会い、魔力があったから選ばれた主人公。 魔法と調合スキルを使って成長していく。 小さな可愛い生き物と旅をしながら新しい世界で生きていく。 旅の中で出会う人々、訪れる土地で色々な経験をしていく。 3/8申し訳ありません。 章の編集をしました。

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

異世界転生~チート魔法でスローライフ

リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。 剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。 しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。 休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう… そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。 ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。 その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。 それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく…… ※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。 ホットランキング最高位2位でした。 カクヨムにも別シナリオで掲載。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

職業選択の自由~ネクロマンサーを選択した男~

新米少尉
ファンタジー
「私は私の評価を他人に委ねるつもりはありません」 多くの者達が英雄を目指す中、彼はそんなことは望んでいなかった。 ただ一つ、自ら選択した道を黙々と歩むだけを目指した。 その道が他者からは忌み嫌われるものであろうとも彼には誇りと信念があった。 彼が自ら選んだのはネクロマンサーとしての生き方。 これは職業「死霊術師」を自ら選んだ男の物語。 ~他のサイトで投稿していた小説の転載です。完結済の作品ですが、若干の修正をしながらきりのよい部分で一括投稿していきますので試しに覗いていただけると嬉しく思います~

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

おっさんの異世界建国記

なつめ猫
ファンタジー
中年冒険者エイジは、10年間異世界で暮らしていたが、仲間に裏切られ怪我をしてしまい膝の故障により、パーティを追放されてしまう。さらに冒険者ギルドから任された辺境開拓も依頼内容とは違っていたのであった。現地で、何気なく保護した獣人の美少女と幼女から頼られたエイジは、村を作り発展させていく。

処理中です...