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【十一】

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 僕はそれから、礼の教育というか調教(?)に励み始めた。
 自分でも分かっている。こんなことする前に、口説くべきだと。
 しかしもう止まらない。嗜虐心も性衝動も。

「やぁっ、ううっ……あ、っハ」

 壁に手を付いている礼を後ろから犯しながら、僕は満たされていた。
 一番最初も征服欲が満たされたのだが、次第に別のものが満ち始めた。
 少しずつ僕の手で快楽を覚えていく礼が愛おしいのだ。

 最近は、春香たちが帰るとすぐ、研究を放置して、帰宅時間までずっとヤりっぱなしだ。激しく責め立てていた僕は、ふと意地の悪い気分になり、角度を変えて、緩慢な動きにした。これは、気持ちのいい部分から少しそれるため、礼が泣き叫ぶ場所だ。

「やだやだやだ、ああああああああああああああああああああああ!」
「よくそんなに大きな声が出せるね。ど淫乱って感じ。みんなもっと小声だよ」
「う、っ、ああ」

 唇を必死にかんでいるが、壁に手をついているため、塞ぐことができない様子だ。
 涙をぽろぽろこぼしている。僕は、鼻で笑って、不意に乳首を摘まんでやった。

「うああああ」

 すでに乳首は開発済みだ。三日間、ひたすら乳首のみいじり倒して、一回も入れなかったことがある。あとは、耳も。ずーっとネチネチ嬲った。礼は特に左耳が弱い。ほかにはフェラを叩き込んだ。口で生かせないと中出しすると言って笑ったら、必死に頑張っていた。まぁ振られた場合でも、最終的にはするんだけど。デキ婚となれば、礼は絶対に断れない。彼女は堕胎するならシングルマザーを選ぶタイプだ。もちろん、失踪を考えるだろう。なにせ父親は僕以外いないからだ。すでに彼女にはSPがひっそりとついているし、そもそもこの部屋から出ないから無理なんだけど。まぁそんなこんなで彼女のフェラは今、非常にうまいが、僕はいつも下手くそすぎていけないから、仕方ないからゴムつけてあげるよといって挿入している。それから再び激しく動かして、僕は出した。礼の感じる場所を突き上げたので、彼女も果てたらしく、崩れ落ちたから抱きとめた。

「あ、あ、あああああン――!」

 一度引き抜きゴムを変えて、今度は騎乗位だ。彼女の腕を持って、揺さぶった。
 快楽で朦朧としている様子の彼女の表情は、研究時とは全く違う。
 完全に、女だ。

 普段、僕達はそしらぬふりで、今までどおりだ。
 あの日、僕が帰宅させた理由など、春香たちは聞いてこなかった。
 触れてはならないと判断したのだろう。さすがは優秀だ。
 そして彼らの前で、決して礼は表情を以前と変えていない。
 これまで意識したことはなかったが、あるいは礼の笑顔も作り笑いがかなりの頻度で入っていたのかもしれない。とすると、妃にはある意味向いている。
 ――少しだけ誰かに話すかと思ったのだが、礼は言わない。まぁそんな気もしたけど。 
「ああっ、やだよぉおお、もういけなっ、ああああああああああああああああああ」
「五回目? そんなにいける人、普通いないって。本当にど淫乱」
「あああああああああああああああああああああああああああ」

 今日はローターでクリを責めている。玩具なんて、東宮御所で暮らし始めたらなかなか使えない。そもそも暮らす日が来るのかまだわからないけど。次の日は、目隠しをして、手を拘束し、舌でひたすらいかせた。

「ローターとどっちが好き?」
「あ、あっ、ン、ぅ、あ、っ、柾仁さんが好き」
「じゃあずっと舐めててあげるよ」

 そういって、舌でいかせ続けた。翌日は、逆に焦らし続けた。

「なんで、なんで、いきたいっ、あああああああ」
「だって、舌が好きで、いきすぎると辛いんでしょう? じゃあ、これが一番だよ」
「あああああああああああああああああああああああああ」

 その日は、拘束して目隠ししたまま、いかせずに帰ったふりをした。
 そして震えて悶えて泣き叫ぶ彼女をしばらく視姦した。
 それから耳元で、音を立ててやると、彼女がびくりとした。

「柾仁さん?」
「……」
「え?」
「……」
「だ、誰?」

 今度は恐怖で震え始めた彼女の蕾を、使ったことのない小指で、いつもとは違う強さで刺激した。

「ひっ」
「……」
「いやああああああああああああああああ。助けて、いやだ、助けて。柾仁さん助けて!」
「よく出来ました。ちゃんと僕に助けを求めるなんて、本当に頭がいいね」
「っ」

 びくりとした彼女の目隠しをとると、僕を見た瞬間、目に見えて彼女がほっとした顔をした。僕は柔和に微笑んでから、指でクリを強く刺激した。

「あああああああああああああああああああああああああああ」

 そのまま果てて、彼女は気絶した。本格的なSM趣味はないので、ソフトを適度に取り入れつつ、僕は礼を痛ぶり続けた。裁判になったら、完全にアウトだ。

 本日は後ろからだきかかえて、自分で動くように命じている。しかしうまく動けないらしく、そして声が恥ずかしいらしく、不器用そうに動いている。たまにわざと陰茎を動かして気持ちいい場所に当たるようにすると、力が抜けてしまうようだった。

 ほかには、クリオナを叩き込み、僕の名前を呼びながらクリで自慰させ、その後極太バイブで続けて自慰させ、僕の名前を呼びながら一人で絶頂する姿をハメ撮りしたり、M字開脚で縛って、電マを使ってクリ責めしてよがり狂っているところをハメ撮りし、両方見せながら、後ろから抱きしめて犯したこともある。また、休日前の日に、遠隔操作可能なバイブを入れて帰り、振動させたり止めたりして、翌日会いに行き、声も枯れている礼を眺めたこともある。その日はそのまま抱き潰した。

 これらは特徴的なものをあげただけで、毎日SEXしていたし、一日に最低二回はしていたので、普通の体位で優しく抱いたのもたくさんある。ほぼ数日おきに交互でやった。激しいときはひどい言葉を言いながら笑ったし、優しくしたときは愛を囁いた。ただまぁ閨の睦言的な感じであり、伝わっているとは思わない。礼は、穏やかで優しい普通のSEXが好きみたいだ。僕も嫌いではないけど。なぜならひどくした日は強制しないと好きだとは決して言わないが、優しく抱きながら好きだというと「私も好き」と、たまに返ってくるからでもある。それもあるし、根本的に礼を抱けるならそれでいい。




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