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【二十一】鳥と樹Ⅱ
しおりを挟む「嘘だ、やめ、アアア」
恐怖に駆られた俺は、無我夢中で藻掻く。だが鳥に変わった殿下の笑い声が響いてきた。
「風の国の神は、鳥だ。天空を滑る不死鳥だ。火で炙るように、風で愛撫するように、その体に宿る魔力、啜ってやろうな」
「いやああああ!」
鳥に変わった途端、太さと長さを増した硬い剛直が、俺を深々と貫いた。結腸が刺激され、俺の頭が真っ白に染まる。全身から何かが抜けていく。
「いやああああああ!」
鳥の羽で撫でられるように、俺の皮膚の内側で、快楽が羽ばたいた。同時にトロトロと炙るように、奥底から熱が浮かんでくる。果てているのに、じわじわと昂め続けられ、ずっと愛撫されている感覚に、俺は気が狂いそうになった。
「あ――、――ッ、――」
もう声が出ない。号泣しながら震える俺は、直後何度も突き上げられて放った。同時に内部に飛び散る――力を感じた。内側に放たれた魔力が、瞬時に俺の体を侵食していく。ああ、喰われている。俺の体の魔力が吸われていく。そうされると、気持ち良いのだ。それはエガルに教え込まれていた。魔力を吸われると、俺の体は快楽を訴えるように、変えられていたのだ。
「っく、ぁ……あああ、待ってくれ、おかしくなっちゃ、う、うあ」
「もうお前は逃れられない」
吸い尽くされ、俺は気絶した。
次に目が覚めると、俺の体は樹の枝に絡め取られていた。何だろうかと視線を彷徨わせると、床から生えている巨大な樹の根のようなものが、俺の体を持ち上げていたのだ。その樹に触れていると――どこか懐かしさを覚えた。しかし体が全く動かない。全裸の俺の肢体を絡め取っている根は……俺の内部にも入り込んでいた。それに気づいて目を見開く。樹の根が蠢いている。
「あ、あ、何、なんだこれ、うあ、ア」
「目が覚めたか。お前の中に残っていた樹の神の力が抜けている所だ。樹の神は屈し、お前の体を差し出しているんだ」
正面に立っている殿下は、不意に細い棒を取り出した。それは、何らかの魔導具だと分かる。独特の気配がした。
「残りは、吸い出しきるだけだ」
「っ、や、ぁ」
殿下が露わになっている俺の陰茎に手をかけた。そして――鈴口から、その棒を挿入してきた。ゆっくりと進んでくる先端が丸い棒は、俺の尿道を犯しながら、触れる箇所から魔力を吸っていく。目を見開き、ガクガクと俺は震えた。
「ま、待――、っ……!!」
正面から前立腺を暴かれた瞬間、俺の内部で木の根がドクンと動いた。
「ああああああああああ!」
体内と外部から同時に前立腺を暴かれた瞬間、俺の魔力が完全に抜かれたのが分かった。絶叫し、俺は再び気絶した。
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