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【十】男娼のごとき成長Ⅱ
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その後体勢を変えられ、口に陰茎を挿入され、後ろからも犯され、横からは精子を体にかけられる。この夜は、ずっとそうして体を辱められた。
果てられないままで朝を迎え、三人が帰って行くのを絨毯に転がったままで俺は見ていた。見送りに出た後、戻ってきたベリアス将軍は、俺を見ると馬鹿にするように吹き出した。そして――じっと俺を見た。その視線を感じた時、ドクンと黒薔薇が疼いた。
「ああああ!」
見られているだけで、俺は果てた。そのまま意識が途絶した。待ち望んでいた解放だった。
このようにして――俺の毎日には、貴族に嬲られるという行為が加わった。
どんどん体を開かれていく。黒薔薇へ注がれる魔力が強くなっていく。
何も考えられない人形のように、俺はただぼんやりと日々を過ごしていった。
それが数年、続いたようだった。俺が明確に、期間が一年だと知ったのは、ある日貴族達が日時を述べていた時だ。火映歴二十三年――樹の国の暦も、火の国由来だったから同じだ。俺は、十四歳になっていた。二次性徴を迎え、背が伸びはじめいた。時折、繋がれている体が、成長痛を訴える。ある日には喉が痛み、声が少し低くなった。
「艶が出てきたな。この細い腰、たまらない」
ベリアス将軍は、そんな俺を見ると唇の両端を持ち上げる。今日の俺は、壁に貼り付けれている。十字架に拘束されているのだ。そして、じっと見られている。今の俺の体は、視姦されるだけで果てるようになってしまった。
「その絹のような黒髪が、白い肌によく映えるな。紫色の瞳も美しい。まるで蝶のように、そうして壁に止まっている姿も悪くない」
「あ……ァ……ああ……犯して……犯してくれ……」
「言い方もきちんと覚えたか」
すると歩み寄ってきたベリアス将軍が、ツツと俺の陰茎を指で撫でた。反り返った俺の陰茎の先端から垂れる雫を手に取った将軍が、口角を持ち上げる。
「今日はプレゼントをやろう」
そう言うと、ベリアス将軍がポケットから小箱を取り出した。そこには、ボディピアスが入っていた。わっかがついている。
「あああ! うああ」
俺の右の乳首に、ベリアス将軍がそれをはめた。痛みは無い。強い快楽だけがある。これにも魔力がこもっているらしい。
「ひ、あ、いやああ!」
続いて左乳首にもピアスをつけられた。俺の双眸から涙が筋を作って流れていく。
ダメだ、気持ち良い。体が熱い。俺の左胸に広がっている黒薔薇から、快楽が溢れていく。
「あ、あ、早く挿れてぇ」
「もっと啼け。そうすれば、その願い、叶えてやっても良い」
そう言ってベリアス将軍は笑ったが、この日、挿入してくれる事はなく、終始僕を見て笑っていた。涙する事と喘ぐ事以外許されない僕は、惨めだ。これは、弟を見捨てた報いなのだろうか。どうしてこんな事になってしまったのだろう。
果てられないままで朝を迎え、三人が帰って行くのを絨毯に転がったままで俺は見ていた。見送りに出た後、戻ってきたベリアス将軍は、俺を見ると馬鹿にするように吹き出した。そして――じっと俺を見た。その視線を感じた時、ドクンと黒薔薇が疼いた。
「ああああ!」
見られているだけで、俺は果てた。そのまま意識が途絶した。待ち望んでいた解放だった。
このようにして――俺の毎日には、貴族に嬲られるという行為が加わった。
どんどん体を開かれていく。黒薔薇へ注がれる魔力が強くなっていく。
何も考えられない人形のように、俺はただぼんやりと日々を過ごしていった。
それが数年、続いたようだった。俺が明確に、期間が一年だと知ったのは、ある日貴族達が日時を述べていた時だ。火映歴二十三年――樹の国の暦も、火の国由来だったから同じだ。俺は、十四歳になっていた。二次性徴を迎え、背が伸びはじめいた。時折、繋がれている体が、成長痛を訴える。ある日には喉が痛み、声が少し低くなった。
「艶が出てきたな。この細い腰、たまらない」
ベリアス将軍は、そんな俺を見ると唇の両端を持ち上げる。今日の俺は、壁に貼り付けれている。十字架に拘束されているのだ。そして、じっと見られている。今の俺の体は、視姦されるだけで果てるようになってしまった。
「その絹のような黒髪が、白い肌によく映えるな。紫色の瞳も美しい。まるで蝶のように、そうして壁に止まっている姿も悪くない」
「あ……ァ……ああ……犯して……犯してくれ……」
「言い方もきちんと覚えたか」
すると歩み寄ってきたベリアス将軍が、ツツと俺の陰茎を指で撫でた。反り返った俺の陰茎の先端から垂れる雫を手に取った将軍が、口角を持ち上げる。
「今日はプレゼントをやろう」
そう言うと、ベリアス将軍がポケットから小箱を取り出した。そこには、ボディピアスが入っていた。わっかがついている。
「あああ! うああ」
俺の右の乳首に、ベリアス将軍がそれをはめた。痛みは無い。強い快楽だけがある。これにも魔力がこもっているらしい。
「ひ、あ、いやああ!」
続いて左乳首にもピアスをつけられた。俺の双眸から涙が筋を作って流れていく。
ダメだ、気持ち良い。体が熱い。俺の左胸に広がっている黒薔薇から、快楽が溢れていく。
「あ、あ、早く挿れてぇ」
「もっと啼け。そうすれば、その願い、叶えてやっても良い」
そう言ってベリアス将軍は笑ったが、この日、挿入してくれる事はなく、終始僕を見て笑っていた。涙する事と喘ぐ事以外許されない僕は、惨めだ。これは、弟を見捨てた報いなのだろうか。どうしてこんな事になってしまったのだろう。
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