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―― 本編 ――

【021】木曜日AM11:00(SIDE:遼雅)

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「砂月……あいつ……」

 さて、木曜日が訪れた。遼雅は、【エクエス】のギルドホームがある青鏡都市レーウェンの【転送鏡】の前で、笑顔を引きつらせていた。たった今届いた手紙には、『ごめん遅れる』とある。そして目の前には、護衛なのか部下なのか、数人のギルメンを引き連れている女性の姿がある。

「お前が【遼雅】か?」
「――ああ。【Genesis】のギルマスをしている遼雅は俺だ。お前が【エクエス】からの迎えか?」
「そうだ。迎えの任を申し使っている有架だ。宜しく頼む」

 逞しい女性の甲冑姿に、遼雅はなんとか笑顔を保ちつつ頷く。特殊な鉄細工のビキニアーマーだ。剣士の中では最高級装備の一つである。

「その……連れの仲介者が遅れるとのことで」
「聞いている。そちらはもう一人のサブマスが既に迎えに出向いているのだが、足止めを喰らっているらしい。信用できる腕前の持ち主であるから、心配は不要だ。我々は先に【トーマ】様の元で待つとしよう」

 そう述べて有架が歩きはじめたため、慌てて遼雅も従う。
 よく日に焼けた有架のうなじを見ながら歩いて行くと、ギルドホームが連なる場所から次第に小高い丘へと続く道へと入った。木々の合間を抜けて暫く進むと、そこに和風のギルドホームが姿を現す。

「ここが噂に聞く玲瓏亭か?」
「どのような噂を聞いているかは知らないが、ここは玲瓏亭だ。奥に【トーマ】様がおられる。此度は来訪に感謝するが、失礼の無いようにな」

 淡々とした声音で、有架が言う。上から目線だとは思いつつも、唾液を嚥下して遼雅は頷いた。その後靴を脱いで中へと上がると、黒いスーツをビシリと着込んだギルメン達にお辞儀をされた。ここが現代だったらヤの付く職業の人々の巣窟に来てしまった気持ちになりつつ遼雅は進む。

 そうして奥の一室へと案内された。
 中は無人であり、座布団を示された遼雅が座ると、少ししてからお茶が出された。
 それに手を伸ばして待つ事十分、待ち合わせの十一時半の少し前になって戸が改めて開いた。中に控えていた者が、入ってきた者が座るとその前にもお茶を置く。

 遼雅は相手の顔を見て、まず思った。

 たぐいまれなるイケメンだ。
 しかし容貌は今回どうでも良いため、和睦を深めるという肝心なことを思い出し、会話の緒を、と、そういう意味で目の前に座った人物の全体を素早く目で観察し――左手の薬指を見た瞬間に目を疑った。

 ――指輪を嵌めている。

 いや別に結婚していようが恋人がいようが、そこはどうでも良い。
  問題はその指輪が、本日の仲介者たる、己のフレの左手の指に嵌まっているものと同じにしか見えない点だ。生産スキルで作る品であるから類似する事はあるが、宝石の種類やデザイン、銀の質などは全て個人が選択可能な装飾具であり、鍛冶の生産品なので、このように細部まで一致するのは、奇跡的としか言いようがない。

「……」

 え? 砂月と同じ指輪だよな?
 と、遼雅は相手の指を凝視した。

「お初にお目にかかる。ギルド【エクエス】のギルドマスターをしていて、【トーマ】と呼ばれている。今日はご足労願い――」

 その声に遼雅は顔を上げる。黒い髪に翡翠色の目をしたイケメンは、氷のような無表情だ。微塵も優しげには見えず、どちらかと言えば威圧感がある。

「……」

 【トーマ】の挨拶を聞いていた遼雅は、それから窺うような顔で笑った。

「あ、っと……【Genesis】のギルマスの【遼雅】、だ……」

 しかし砂月の指輪と目の前の指輪がどう考えても一致してしまい、頭の中でぐるぐると混乱が廻る。

「……」
「……」

 遼雅が引きつった顔をしているせいなのか、【トーマ】が怖い顔をしているからなのか、沈黙が訪れた。だが焦りすぎて遼雅は声が出て来ない。

 砂月の語った【静森】くんのイメージと、正面に居る【トーマ】様のイメージは、どう考えても重ならない。今も氷のように冷たい、冷徹な顔で、見下すように己を見ている【エクエス】のギルマスには、優しさのかげもない。

「……あ、あの」
「なんだ?」

 その上声まで冷ややかだ。
 これを優しいと表現するとすれば、砂月は相当なドMとしか考えられない。それとも伴侶には優しいのだろうか? いや、指輪が一緒なだけで勘違いなのか。ぐるぐると遼雅は大混乱した。視線は指輪から離せない。

「大変です」

 そこへがらりと扉が開いて、【エクエス】のギルメンが入ってきた。

「情報屋とそちらに迎えに行った悠迅様が、隣接するフィールドのフィールドボスに襲われているそうです! そのため討伐が――」
「なに? あの滅多に出ないフィールドボスが?」

 すると静森が僅かに険しい顔をした。

「……悠迅ならば単独でも制圧可能だと信じている。増援は不要だと思うが、情報屋が足手まといなのか?」
「いえ、その、討伐はもう行われており、ええと――」

 入ってきたギルメンは、【トーマ】の鋭い眼光に萎縮するように姿勢を正してから言った。

「お、落としたんです! ドロップしたんです! あの幻の【智越魔具スクエア】を!」
「なんだと!?」

 その声に、がたりと静森が立ち上がった。
 思わずそれには遼雅も立ち上がる。

「それって滅多に落ちねぇ魔術師の装備だろ!? 確認されてるのは、今のところ二個しかないとかって……」
「ああ、そうだ」

 【トーマ】が素早く遼雅を見る。

「一つは俺が所持している。もう一つは、【ワルキューレ】のギルマスが所持していると言われている。事実ならば、第三例目だ」
「ふわぁぁ、それってえっと砂……情報屋が落としたのか? それとも【エクエス】のサブマスが?」

 遼雅が問いかけると、【トーマ】もまた部下に視線を戻す。

「【情報屋】だと聞いています。それも、なんと、悠迅様が危うく負傷して教会に死に戻りしそうになったところを、【情報屋】が一撃で倒したのだとか……今、こちらに向かっておられます」

 部下がそういったとき、別の部下が入ってきた。

「ご報告です。悠迅様と【情報屋】が到着しました」
「すぐに通せ」

 と、こうしてその場に、遅れていた二名が入ってくることになった。
 座り直すように促されて、遼雅は座す。
 遼雅から見て、砂月は情報屋以前にガチ勢なのは明らかだったため、倒せても不思議はないと思った。それよりも、旦那が【エクエス】のギルマスだったのならば、どうしてそれを先に教えてくれなかったのかという思いが強い。

 そうしてしばし待っていた、その時扉が開いた。

「あっれ? 静森く……ん? なんでここに?」

 実にほのぼのとした砂月の声が響いた。横には腕に包帯を巻いている青年が一人立っている。青年はきょとんとした。遼雅は首を傾げつつ、砂月と静森の指輪を確認する。

「砂月……?」

 そこへ静森の唖然としたような声が響いた。

「う、ん?」
「どうして砂月こそここに……――っ、まさか」
「え?」
「まさかフィールドボスを倒したのは砂月なのか?」
「そうだけど……え?」
「怪我は!?」

 たちあがった静森は、それまでの険しい顔を嘘のように心配そうに変えて、ギュッと正面から砂月に抱きついた。そして抱き寄せた砂月の感覚を確かめるように腕を回した後、顔を上げるとその腕を引いて座らせる。

「は?」

 それを見て、悠迅が呆気にとられた声を出した。

「俺は平気だけど、悠迅くんが腕に傷を」
「そうか、悠迅。大丈夫か?」

 悠迅をチラリと見てすぐに、【トーマ】は再び砂月に視線を戻して、正面に座った砂月を抱きしめる。すると悠迅が驚愕した顔をした。

「いや待て、どういう状況だ?」
「うん、待って、静森くん。どういう状況?」

 砂月もそれは同様だった。ただひしっと砂月を抱きしめて、安堵している様子の【トーマ】はなにも言わない。そこで思わず遼雅が言った。

「あー、その? あー、やっぱ? 指輪が一緒だからそうじゃねぇのかなって俺思ってたんだけど、【トーマ】って砂月の旦那? 【トーマ】って砂月の伴侶か? いや、砂月がトーマの伴侶というか。どっちでもお、同じか……ッハハ」

 遼雅の声に、砂月と悠迅がビクリとし、砂月を抱きしめたままで【トーマ】こと静森が大きく頷いた。

「そうだ。砂月は俺の伴侶だ。そして俺は【月に沈む】のマスターではないかと思っていたが、フィールドボスを単独で倒したと言うことはそうなのか、やはり」
「そ、そうだけど、え!? ちょっと待って!? 静森くんって、トーマ様なの!?」
「ああ、周囲にはそう呼ばれている。とにかく砂月が無事で良かった」
「お、俺はあの程度なんと言うことはないけど……」

 砂月が照れたのを遼雅は確認した。そして腕を組んでから、冷め始めた緑茶に手を伸ばす。悠迅は驚愕した顔のままで、本来は砂月の席だったはずの、遼雅の横に座った。静森はいまだ砂月を抱きしめたままだ。先に我に返ったのは、砂月である。

「せ、静森くん、は、離して。み、みんないるし、み、みんな見てるし……」
「いやぁそれは見るだろ、静森の変わりっぷりやべぇもん……」

 ぼそっと悠迅が言った。悠迅はそれから戸口で驚愕している部下達を見た。

「あー、とりあえず俺は無事だしアイテムの件はこっちで話とくし? 見て見ぬフリをしてここは一旦出て行ってくれ。俺も【エクエス】のギルマスのイメージが今ガラガラと崩壊していく姿とか、これ以上は情報量多すぎて見てたくないからなぁ! お前ら、とりあえず【トーマ】様の伴侶のことは後で説明するから下がるように!」
「はい!」

 悠迅がまとめると、ハッとしたように部下達が、高速でお茶を四人分置いてから、ぴしゃりと扉を閉めて立ち去った。

「つまりいつもはこうじゃないって事か……氷の方が本質か?」

 思わず遼雅が問いかけると、悠迅が向き直って苦笑した。

「俺はそっちの方以外ほぼ見た事無いなぁ。が、伴侶が出来て変わったところはある。嫁だか婿だか以外見えてないみたいで……うわぁ、本当だ、同じ指輪だ。なんで俺、気づかなかったんだろ」

 悠迅が頭を抱えている。遼雅は、そんな自分達の前でも、ひしっと砂月を抱きしめたまま離さない静森を一瞥した。そうしていると目が合った。するとその場に猛吹雪が吹き荒れた気がした。絶対に室温が下がったと思った。

「砂月。あそこにいる【Genesis】のギルドマスターの【遼雅】は信頼に値するのか?」
「うん? うん。遼雅くんは、俺の数少ないちゃんとしたフレだよ」

 すると穏やかないつも通りの砂月の声がした。こちらは静森の腕の中で照れており、確かにそういう姿を見るのは初めてであるしイメージにはないが、まだいつも通りに近い。砂月も大概美人なので、麗人が照れながら恋人の美形に抱きしめられている絵柄にしか思えない。

「そうか。砂月が言うなら信用できる。ただ――砂月? 遼雅とはただのフレなんだろうな?」
「うん? 俺の事が信用できない?」
「いいや、違う。砂月が魅力的すぎるのが悪いんだ」
「静森くんほど魅力的な人なんて何処にも――」

 あっ、こいつらダメだと遼雅は思った。目の前に爆誕した砂を吐きそうなほどに甘いバカップルに当て馬にされた状況に、思わず遼雅は頭を抱えた。

「あ、あのね、さっきアイテムがドロップして……」
「アイテムなどどうでもよい、砂月が無事だったのならば」
「悠迅くんも無事だよ」
「それは幸いだ」

 それを聞くと、遼雅の横で悠迅が咳払いをした。

「いや、おい、俺の無事ももっと喜んでくれよぉ!」
「悠迅。砂月を単独で迎えに行ったというのは、別にお前が砂月に対して――」
「誤解だ」
「まだ言い終わってないだろう」
「誤解だと思うが言え」
「砂月に対して邪な思いを抱いていたわけじゃないだろうな?」
「だから誤解だ! それより今日はこちらの【Genesis】の【遼雅】との話し合いなんだぞ? いくら伴侶が可愛いからってその態度は失礼だろぉが!」
「話し合うことはなくなった。【エクエス】は全面的に【Genesis】を信頼する。砂月が信頼している相手に間違いは無い」
「いやぁ、おい? すごい信頼だなぁ!?」

 悠迅が目を剥いている。そして悠迅が静森と遼雅を交互に見た。遼雅は肘に手を添え、その手を顎に添えてから小首を傾げた。

「まぁ、フレのフレがフレだと分かると軟化するパターンってあるしな。俺も砂月のフレ……じゃぁなく、えっと」

 フレといったところ静森が険しい眼差しをしたので遼雅は言い直す決意をする。

「ほ、ほら! 砂月の伴侶! 砂月の旦那! フレの伴侶だし、【Genesis】としても【エクエス】は、そういう意味では信頼できると思った。おう、思った!」

 遼雅が言い直すと、悠迅が複雑そうな顔で頷き返す。

「そ、そっかぁ。それはなによりだ。えっとだな、うちには過去に攻略した中難易度ボスの資料があるんだ。それで【Genesis】の方の状況も教えてほしてくてなぁ」
「大歓迎だ、それは俺も持ち帰りてぇ情報だ!」

 悠迅と遼雅がそのようにして話の方向を微修正していく。するとそれまで静森の腕の中で照れていた砂月が言った。

「静森くん、俺も聞きたいから離して!」
「わかった。今、新しいお茶を淹れる」
「え? 静森が淹れるのか? 俺も飲みたい。遼雅にも出してやれよ」
「断る。俺は砂月にしか淹れない」
「うっわ、冷たい。ちょっとは友好的な姿勢を見せろよぉ!」

 悠迅の叫びに、遼雅はそっと肩を叩く。

「いや、いい、悠迅。静森……トーマは、俺を含めて他に優しくないわけではなく、砂月にのみ優しいようだと、俺は正確に理解している」
「あー、恩に着るわ」

 と、このようにして砂月の前にのみ新しい御茶が置かれて、その場は仕切り直しとなった。


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みんなの感想(3件)

ちゃま
2024.08.18 ちゃま

本日見つけて一気読みしてしまいました。
砂月くんの雰囲気が可愛すぎて可愛すぎて最高です!!
素敵な作品をありがとうございます。

まだまだ紗月くんとトーマくんの絡みやこれからのゲーム展開も沢山読みたくて仕方ないです!
もしまたいつか更新があれば嬉しいです。
楽しみにしています。

解除
しまのんのま

あらら…バレちゃいましたね( ˘ーωー˘ )
バレても「そうだったんだ〜」でイチャイチャしだすのが、お互いしか見えてない(特に静森くん)感じで良いですね♡
周りの人たちの方がびっくりですね!

知らなかったとは言え、トップギルドのマスター同士が夫婦(この場合夫夫?)とは…どんな影響があるのか気になります!

猫宮乾
2024.06.16 猫宮乾

バレました笑
イチャイチャはあの二人永遠のような気がします笑
よいとおっしゃっていただき嬉しいです。
周囲は本当にびっくりかと!!

今後、色々な影響あるかと思いますが(?)見守っていただけましたら嬉しいです!!
個人的には夫婦かなぁと(男であっても「俺の嫁(ネットで言う感じで)」って互いに思っているというか
でもどちらの呼び方も好きです!

コメント本当にありがとうございます!!

解除
しまのんのま

面白くて一気に読んでしまいました!
秘密を抱えたまま、結婚から始まる関係ってドキドキしますね♪
更新が待ち遠しいです(*ฅ́˘ฅ̀*)♡

猫宮乾
2024.06.09 猫宮乾

ありがとうございます!!!
マイペース進行なのですが、ある程度定期的に更新したいなとおもいますので、
お楽しみ頂けましたら嬉しいです(〃'▽'〃)
ドキドキわかります笑

解除

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