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横暴なライオンの話
優しさをあげるほんとの理由
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しばらくぶりに、モモタは動物園へ遊びに来ました。
以前と同様、やっぱりライオンの吠え猛る声が聞こえます。
モモタが行ってみると、何匹かのどら猫がライオンの周りで談笑しています。
そばのお家に住んでいるマレーグマに、モモタは訊きました。
「何であの猫たちはライオンのそばにいるの?」
「ああ、最近よくねずみを捕まえて、ライオンの所に持っていってあげているみたいだよ。
ライオンも、人間からもらったお肉を分けてあげるから、あの猫たちがいついちゃったんだ」
「ふーん。でもよかったね。
1頭ぽっちだったライオンにもお友達ができて」
すると、マレーグマは嫌な顔をして言いました。
「なにが良いもんか。
あいつらライオンの意を借りて、やりたい放題だよ。
こないだなんてフラミンゴのごはんをとっちゃうし、気に入らないことがあるとライオンさんに言いつけるぞって脅してくるし、散々さ」
「そうなの? でもあの猫たちには優しそうだね」
「ネズミをもらっているからだよ。
それに、僕らから取ったご飯で、ライオンが気に入りそうなものも、持っていっているみたいなんだ」
すると、風向きが変わりました。
風上にいるモモタの匂いが、風下に流れていって、ライオンがモモタに気がつきました。
「おーい、モモタぁ、いるんだろう?
久しぶりだなぁ、こっちへ来いよ」
ライオンがそう呼びます。
モモタは、ドキドキしながらライオンのもとに行きました。
ライオンは、モモタを見て言いました。
「なんだ、お土産はないのか。
まあそんなのいらないけどよ。
そう言うのは間に合っているからな。
いらねぇって言ってんのに、こいつらがネズミを持ってきてくれるんだよ。
いい心がけだよな。
俺様は、自分で食べろって言うんだけど、『いいんです、いいんです、ライオンさん食べてください』ってあまえてくるもんだから、もらってやっているんだ。
可愛い子分どもだよ」
ライオンは、とても嬉しそうにしゃべります。
モモタは訊きました。
「それじゃあ、動物園のみんなともお友達になったでしょう?
誰が一番のお友達?」
すると、ライオンは言いました。
「アイツらはダメだ。しらねぇ。出来てねえからよ。付き合ってやらねぇんだ。
本当どうしようもないよな、あいつらときたら」
すごい悪口です。なにがすごいって、何を指して非難しているか分からないからです。
それでもモモタは察しました。
このライオンさんは、自分を慕ってくれるお友達には優しくて、そうじゃないお友達は許せないんだな、と。
以前と同様、やっぱりライオンの吠え猛る声が聞こえます。
モモタが行ってみると、何匹かのどら猫がライオンの周りで談笑しています。
そばのお家に住んでいるマレーグマに、モモタは訊きました。
「何であの猫たちはライオンのそばにいるの?」
「ああ、最近よくねずみを捕まえて、ライオンの所に持っていってあげているみたいだよ。
ライオンも、人間からもらったお肉を分けてあげるから、あの猫たちがいついちゃったんだ」
「ふーん。でもよかったね。
1頭ぽっちだったライオンにもお友達ができて」
すると、マレーグマは嫌な顔をして言いました。
「なにが良いもんか。
あいつらライオンの意を借りて、やりたい放題だよ。
こないだなんてフラミンゴのごはんをとっちゃうし、気に入らないことがあるとライオンさんに言いつけるぞって脅してくるし、散々さ」
「そうなの? でもあの猫たちには優しそうだね」
「ネズミをもらっているからだよ。
それに、僕らから取ったご飯で、ライオンが気に入りそうなものも、持っていっているみたいなんだ」
すると、風向きが変わりました。
風上にいるモモタの匂いが、風下に流れていって、ライオンがモモタに気がつきました。
「おーい、モモタぁ、いるんだろう?
久しぶりだなぁ、こっちへ来いよ」
ライオンがそう呼びます。
モモタは、ドキドキしながらライオンのもとに行きました。
ライオンは、モモタを見て言いました。
「なんだ、お土産はないのか。
まあそんなのいらないけどよ。
そう言うのは間に合っているからな。
いらねぇって言ってんのに、こいつらがネズミを持ってきてくれるんだよ。
いい心がけだよな。
俺様は、自分で食べろって言うんだけど、『いいんです、いいんです、ライオンさん食べてください』ってあまえてくるもんだから、もらってやっているんだ。
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