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愛を語るペルシャ猫の話
尊重するってどういうこと?
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マリーちゃんが飲んでいる猫ちゃんミルクは、モモタが2番目に好きなやつでした。
「マリーちゃんは、どうしてそのミルクばかり飲んでるの?
僕、もっとおいしいミルクを知ってるから、持って来てあげるよ」
「必要ないわ、わたし、これが一番好きなんですもの」
「そんなこと言わないで、もしかしたら、飲んだことない奴かもしれないじゃない?」
「そうね、じゃあ、持って来てもらうだけもらおうかしら」
マリーちゃんがそう言ってくれたので、モモタはさっそく猫ちゃんミルクのパックを持って来てあげました。
「ごめんなさいね、わたしが好きなのじゃないわ。
やっぱり、わたしはいつものが良いの。
あなたには申し訳ないけれど、持って帰ってくださるかしら」
モモタが持ってきた紙パックを見て、マリーちゃんがそう言いました。
「そっかー、そのミルクが美味しいって言う猫もいるよね」
モモタはそう言って、マリーの好みを尊重しました。
「じゃあ、マリーちゃんはいつものを飲んで、僕は僕でいつものを飲むよ」
そう言って、マリーちゃんと一緒に、別々のミルクを飲みました。
そんなミルクの時間が続いたある日、マリーが言いました。
「どうして、いつもお家のお庭で、おやつを食べているのかしら?」
「どうしてって、僕はマリーちゃんが大好きだから、いつも一緒にいたいんだよ」
「わたし達をへだてているのは、ガラスじゃないわね。
モモタさんは、ここでなくてどこでおやつを食べていても、満足できるはずよ」
こんなに頑張っているのに、どうして分かってもらえないんだろうと思うモモタでした。
「マリーちゃんは、どうしてそのミルクばかり飲んでるの?
僕、もっとおいしいミルクを知ってるから、持って来てあげるよ」
「必要ないわ、わたし、これが一番好きなんですもの」
「そんなこと言わないで、もしかしたら、飲んだことない奴かもしれないじゃない?」
「そうね、じゃあ、持って来てもらうだけもらおうかしら」
マリーちゃんがそう言ってくれたので、モモタはさっそく猫ちゃんミルクのパックを持って来てあげました。
「ごめんなさいね、わたしが好きなのじゃないわ。
やっぱり、わたしはいつものが良いの。
あなたには申し訳ないけれど、持って帰ってくださるかしら」
モモタが持ってきた紙パックを見て、マリーちゃんがそう言いました。
「そっかー、そのミルクが美味しいって言う猫もいるよね」
モモタはそう言って、マリーの好みを尊重しました。
「じゃあ、マリーちゃんはいつものを飲んで、僕は僕でいつものを飲むよ」
そう言って、マリーちゃんと一緒に、別々のミルクを飲みました。
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「どうして、いつもお家のお庭で、おやつを食べているのかしら?」
「どうしてって、僕はマリーちゃんが大好きだから、いつも一緒にいたいんだよ」
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こんなに頑張っているのに、どうして分かってもらえないんだろうと思うモモタでした。
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