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怖がり羊の話
なんてことないのに頑張るの?
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牧場の真ん中に、たくさんの羊がいました。
おやつ食べて遊びに戻ってきたときに、羊たちのそばを通ったモモタは、みんなを見て不思議に思いました。
モモタは、そばにいた羊のシッチーに訊きました。
「朝からずっとご飯を食べてるね、なんでそんな食べてばかりいるの?僕と一緒に遊ぼうよ」
「これはお仕事なんだよ、たくさん食べるのが仕事なのさ」
「食べるのがお仕事なの?食べてお腹いっぱいになるのは羊さんだけじゃない」
「草原を見てごらん、長さがきれいにそろっているだろう。
これは僕たちが、一生懸命食べたからなんだよ」
同じ草ばかりでは飽きないのかと思ったモモタは、訊きました。
「柵の外には、色々な葉っぱが生えているよ。
美味しい実もついていたりしてるんだよ。
今度行ってみたらどう?」
その話を聞いていたシッチーはビックリして、モモタに駆け寄って言いました。
「とんでもない事、言うんじゃないよ。
そんなことをして、草が長くなったらどうするんだ?そうしたら、ヤギが来て食べてしまうよ」
「良いじゃない、そうしてもらえたら、木苺やグミが食べれるよ」
シッチーが何故慌てるのか、全くわかりません。ちょっと柵を飛び越えて、向こうの森に行くだけです。
「好きなものを好きなように食べれば良いんじゃない。
長さを整えるために食べるなんて、どうかと思うよ。
だって、ご飯は満腹気分になるために食べる物でしょう?」
シッチーは、怒りました。
「無責任なこと言わないでおくれよ。
草の長さを整えなかったら、僕は何のためにいるっていうのさ」
「自分の為じゃないの!!?」
モモタはびっくりして、言いました。
おやつ食べて遊びに戻ってきたときに、羊たちのそばを通ったモモタは、みんなを見て不思議に思いました。
モモタは、そばにいた羊のシッチーに訊きました。
「朝からずっとご飯を食べてるね、なんでそんな食べてばかりいるの?僕と一緒に遊ぼうよ」
「これはお仕事なんだよ、たくさん食べるのが仕事なのさ」
「食べるのがお仕事なの?食べてお腹いっぱいになるのは羊さんだけじゃない」
「草原を見てごらん、長さがきれいにそろっているだろう。
これは僕たちが、一生懸命食べたからなんだよ」
同じ草ばかりでは飽きないのかと思ったモモタは、訊きました。
「柵の外には、色々な葉っぱが生えているよ。
美味しい実もついていたりしてるんだよ。
今度行ってみたらどう?」
その話を聞いていたシッチーはビックリして、モモタに駆け寄って言いました。
「とんでもない事、言うんじゃないよ。
そんなことをして、草が長くなったらどうするんだ?そうしたら、ヤギが来て食べてしまうよ」
「良いじゃない、そうしてもらえたら、木苺やグミが食べれるよ」
シッチーが何故慌てるのか、全くわかりません。ちょっと柵を飛び越えて、向こうの森に行くだけです。
「好きなものを好きなように食べれば良いんじゃない。
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だって、ご飯は満腹気分になるために食べる物でしょう?」
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「無責任なこと言わないでおくれよ。
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「自分の為じゃないの!!?」
モモタはびっくりして、言いました。
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