猫のモモタ

緒方宗谷

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魔法を使う蝶々の話

1+1は、3にも4にもなる事があるんだね

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 モモタがベランダでお昼寝していると、蝶々がおでこにとまって、言いました。
 「こんにちは、モモちゃん」
 「あっ、こんにちは、蝶々さん。
  この間は、リボンになってくれて、ありがとう」
 「良いのよ、私もあんな風に喜んでくれて、嬉しかったわ。
  それでね、私あれからもっと嬉しい事があったのよ」
モモタは、興味津々で聞きました。
 「あの笑顔が忘れられなくて、しばらくしてから、あの子のお家を訪ねてみたの。
  そうしたら、蝶々が卵を生めますようにって、ミニ大根を植えくれていたの。
  そこにいた子供達は、みんな腹いっぱいに葉っぱを食べていたわ。
  私も大人になったら、あの子のお家に卵を生もうと思うの」
 「沢山のリボンが飛ぶ庭だなんて、素敵だね」
 モモタが言うと、蝶々は喜んくれました。 
 「良い事をすると、良い事が返ってくるのよ」
 と、蝶々が言います。
 「僕は何もしていないけど、とても幸せな気持ちになれたよ。
  幸せは返って来るだけじゃなくて、広がるんじゃないかな?」
 2人は、もっと幸せになりました。
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