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二年生の一学期
🍛
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盛られていくカレーを楽しそうに見つめていた奈緒が突然叫んで、「あっ、玉ねぎ入ってるぅ。入れないって約束したのに」と南を睨みつける。
「そんな約束いつしたの? 全部入れたからね、持ってきた五つ全部」
「そんなにいらないでしょ‼」と叫ぶ姿は、切歯扼腕といった様子。
だが、南はどこ吹く風で、
「必要。八皿分だからね。ざく切りにしたのとあめ色になるまでに炒めたのと」
おばあちゃんの家を出てから、常に南とマウントを取り合っていた春樹が、ここに来て珍しく敵を褒める。
「やっぱ、いつも作ってるだけあって、料理はうまいよな。包丁さばきがさることながら、調理の手際もいいし、段取りもいいし。サラダのドレッシングだって、別荘から拝借してきたレモン汁やなんかを合わせて即席で作っちゃったもんな」
南は謙遜しながらも、嬉しそうに溢れんばかりの笑み湛えた。
「オリーブオイルにレモンと塩こしょうとすりおろしたにんにく入れただけ。バジルかパセリ買っておけばよかったってちょっと後悔だよ」
「全然全然。めっちゃ食欲そそる香りだぜ。早く食いてぇ」
昼食の準備が終わってみんなが席に着くと、奈緒がそれぞれの顔を見渡して様子をうかがう。そして元気よくはきはきと言った。
「いただきますめしあがれ。あはは、こう言っても いい よね」
四人はにこやかに「いただきます」と言葉を返してきてくれたので、この子はスプーンを取って、さっそくひとくち掬って口に運ぶ。
キャンプして食べるカレーライスは、いつもと同じカレーライスなのに、なぜこんなにも美味しいのだろう。
奈緒たちの楽しい会話は途切れることなく、夕暮れ時まで続いた。
「そんな約束いつしたの? 全部入れたからね、持ってきた五つ全部」
「そんなにいらないでしょ‼」と叫ぶ姿は、切歯扼腕といった様子。
だが、南はどこ吹く風で、
「必要。八皿分だからね。ざく切りにしたのとあめ色になるまでに炒めたのと」
おばあちゃんの家を出てから、常に南とマウントを取り合っていた春樹が、ここに来て珍しく敵を褒める。
「やっぱ、いつも作ってるだけあって、料理はうまいよな。包丁さばきがさることながら、調理の手際もいいし、段取りもいいし。サラダのドレッシングだって、別荘から拝借してきたレモン汁やなんかを合わせて即席で作っちゃったもんな」
南は謙遜しながらも、嬉しそうに溢れんばかりの笑み湛えた。
「オリーブオイルにレモンと塩こしょうとすりおろしたにんにく入れただけ。バジルかパセリ買っておけばよかったってちょっと後悔だよ」
「全然全然。めっちゃ食欲そそる香りだぜ。早く食いてぇ」
昼食の準備が終わってみんなが席に着くと、奈緒がそれぞれの顔を見渡して様子をうかがう。そして元気よくはきはきと言った。
「いただきますめしあがれ。あはは、こう言っても いい よね」
四人はにこやかに「いただきます」と言葉を返してきてくれたので、この子はスプーンを取って、さっそくひとくち掬って口に運ぶ。
キャンプして食べるカレーライスは、いつもと同じカレーライスなのに、なぜこんなにも美味しいのだろう。
奈緒たちの楽しい会話は途切れることなく、夕暮れ時まで続いた。
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