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二年生の一学期
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小休憩をはさんだ五人は、本日最大のイベントであるバーベキューをするため、さっそく河原へと下りることにした。
まっすぐ区画された道は、すぐに蛇のようにくねり出して緩やかな坂へと変わる。なんてことない平坦に近い道ではあったが、別荘のオーナーが用意してくれていた薪を手にした務が注意を促す。
「左手崖だから気を付けてね」
みんなが返事を返した頃から、だんだんと勾配が増していく。叢林の中に伸びる曲がりくねった砂利道を下りて、更にUの字の道を進んでいくと、十字路があった。そこで不意に南が立ち止まると、右に向かって瞳を光らせる。
「こっち行ってみよう」
「こっちにって、どんだけ適当なんだよ」春樹がつっこむ。
「方角的には間違いないよ。川の音聞こえるし」
務、春樹、杏奈が訝しげに顔を見合わせたが、それとは別に奈緒が心配する様子もなくついて行くと、他の三人もそれに続いた。すぐにさび色の金属階段があって、その前で立ち止まった五人は、しげしげと下を見下ろす。崖の下まで続く階段は、一番下で笹竹の波の中に消えていた。
南は左手を手すりに添えて、水色の裂け目からのぞく右足の膝小僧に引っかかった細長い枝葉を掻き出す。
「こんな階段あったっけな? まあいっか。下りよう」
「俺、こんな無計画なやつに命預けてんのな」
春樹がバウンドして、リュックとともに背負った折り畳み式のテーブルや椅子の位置を直す。その顔は不審感を帯びている様子だ。
一番後ろについて下りた奈緒が、下から手を伸ばしてきた杏奈と南に支えられて、大きな石の上を歩いて蓬々とした笹竹の中に潜り込む。そしてそこから抜けると、急に視界が開けて瞳をしばたたかせる。ゆっくりと瞼を開けると、広々とした河原がその瞳に飛び込んできた。
まっすぐ区画された道は、すぐに蛇のようにくねり出して緩やかな坂へと変わる。なんてことない平坦に近い道ではあったが、別荘のオーナーが用意してくれていた薪を手にした務が注意を促す。
「左手崖だから気を付けてね」
みんなが返事を返した頃から、だんだんと勾配が増していく。叢林の中に伸びる曲がりくねった砂利道を下りて、更にUの字の道を進んでいくと、十字路があった。そこで不意に南が立ち止まると、右に向かって瞳を光らせる。
「こっち行ってみよう」
「こっちにって、どんだけ適当なんだよ」春樹がつっこむ。
「方角的には間違いないよ。川の音聞こえるし」
務、春樹、杏奈が訝しげに顔を見合わせたが、それとは別に奈緒が心配する様子もなくついて行くと、他の三人もそれに続いた。すぐにさび色の金属階段があって、その前で立ち止まった五人は、しげしげと下を見下ろす。崖の下まで続く階段は、一番下で笹竹の波の中に消えていた。
南は左手を手すりに添えて、水色の裂け目からのぞく右足の膝小僧に引っかかった細長い枝葉を掻き出す。
「こんな階段あったっけな? まあいっか。下りよう」
「俺、こんな無計画なやつに命預けてんのな」
春樹がバウンドして、リュックとともに背負った折り畳み式のテーブルや椅子の位置を直す。その顔は不審感を帯びている様子だ。
一番後ろについて下りた奈緒が、下から手を伸ばしてきた杏奈と南に支えられて、大きな石の上を歩いて蓬々とした笹竹の中に潜り込む。そしてそこから抜けると、急に視界が開けて瞳をしばたたかせる。ゆっくりと瞼を開けると、広々とした河原がその瞳に飛び込んできた。
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