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一年生の二学期
🏀
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「なにサボってんの」彼が南に言う。
「さぼってないって。ただ順番待ち。高木こそサボるな」
「俺も順番待ちだよ。ほら、俺バスケ上手いじゃん。2on3でも勝っちゃっうからさ、コート占領しちゃって、しばし休憩」
「バスケ部が素人相手に大人げないな」
「負けたら負けたで不甲斐ないって言われるだろ」
「ああなるほど」と納得して、南が訊ねる。
「でも高木、あんた本当にバスケ好きだね。部活で毎日散々やっているのに、クラブでもする、普通?」
「なにしに来たの?」
奈緒にそう訊かれて、春樹が「なはは」と笑った。
「奈緒が心配で来たんだよ。十月からクラブ入ったって聞いてたから、同じ体育館でしてるんだし、様子見てやろうかなと思ってさ」
「ふーん、知らなかった」
「あそこ」
春樹が体育館の向こう端を見やったので、奈緒も見る。でも分からない様子だ。
南が説明した。
「ほら、卓球台の向こうにあるネットの向こうで、ミニバスケしてるんだよ。リングが二つあるから、二試合同時にできるでしょ」
奈緒は理解できなさそうに「んん?」と唸る。
「じゃあ、真ん中ではなにしているの?」
「あれもミニバスケでしょ」
「違うよ、ポートボール」
春樹がそう言うと、南が思い出したように叫んだ。
「あ~、小学生の時やった」
「やったやった。 なにを?」奈緒が訊く。
「成瀬だってやったでしょ?」
首を傾げるこの子を見て、春樹が笑う。
「知らないってやつもいるよ。バスケ部にだっていたし。それより奈緒、クラブ始めてどうんな感じ?」
「いい感じ。お友達になれそう。でも、なんか、よそよそしいかな。わたしがいじめられていた から、不安なの かな?」
「まあ、それはおいおいだよね」
「おいおいだよね」
奈緒はオウム返しをして、にっこり笑顔をきめる。
「さぼってないって。ただ順番待ち。高木こそサボるな」
「俺も順番待ちだよ。ほら、俺バスケ上手いじゃん。2on3でも勝っちゃっうからさ、コート占領しちゃって、しばし休憩」
「バスケ部が素人相手に大人げないな」
「負けたら負けたで不甲斐ないって言われるだろ」
「ああなるほど」と納得して、南が訊ねる。
「でも高木、あんた本当にバスケ好きだね。部活で毎日散々やっているのに、クラブでもする、普通?」
「なにしに来たの?」
奈緒にそう訊かれて、春樹が「なはは」と笑った。
「奈緒が心配で来たんだよ。十月からクラブ入ったって聞いてたから、同じ体育館でしてるんだし、様子見てやろうかなと思ってさ」
「ふーん、知らなかった」
「あそこ」
春樹が体育館の向こう端を見やったので、奈緒も見る。でも分からない様子だ。
南が説明した。
「ほら、卓球台の向こうにあるネットの向こうで、ミニバスケしてるんだよ。リングが二つあるから、二試合同時にできるでしょ」
奈緒は理解できなさそうに「んん?」と唸る。
「じゃあ、真ん中ではなにしているの?」
「あれもミニバスケでしょ」
「違うよ、ポートボール」
春樹がそう言うと、南が思い出したように叫んだ。
「あ~、小学生の時やった」
「やったやった。 なにを?」奈緒が訊く。
「成瀬だってやったでしょ?」
首を傾げるこの子を見て、春樹が笑う。
「知らないってやつもいるよ。バスケ部にだっていたし。それより奈緒、クラブ始めてどうんな感じ?」
「いい感じ。お友達になれそう。でも、なんか、よそよそしいかな。わたしがいじめられていた から、不安なの かな?」
「まあ、それはおいおいだよね」
「おいおいだよね」
奈緒はオウム返しをして、にっこり笑顔をきめる。
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