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6 詭道の悪魔3 ~ばれない嘘は真実になる~
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ジュウシマツの妻神は、泣き崩れながら夫のカッコウの悪魔にすがりついて叫びました。
「どうして、こんな事をなさったのですか!!
あなたは、家族を救ってくださると約束してくださったではありませんか!!
それなのに、お父様ばかりか、お兄様も弟達までも殺めてしまうなんて!!」
ジュウシマツの妻神は、一瞬でも夫を本気で信じた自分が愚かしいと思いましたが、本当に申し訳ないと謝る姿に、夫を恨めしいとは思えませんでした。
夫が、必死になって家族を救おうとしてくれていたことを、目の当たりにしていたからです。
一緒になって泣いてくれる夫を本気で愛していたのです。
カッコウの悪魔は、絞り出す様な声で謝り続けました
「本当に申し訳ない、許してくれ!本当に義父達を救いたかったのだ!それだけは信じてくれ!!
だが、これが精一杯だった。お前の叔父上をお救いするだけで精一杯で、それだって何度も頼んで、やっとの事お許しいただいた事なのだ。
お前の一族の血を絶やさないためには、これが精一杯だったのだ」
「叔父様の命なんて・・・、わたしは、愛するお父様とお母様をお救い頂きたかった」
「そんなことを言うもんではないよ、そのおかげで、多くの家臣や民が救われたのだから、義父上のお気持ちを無駄にしてはいけない。
私に従う様に、叔父上に従う様に、生き残った者達に手紙を書いておくれ。私がお前の町を復興してみせるから」
触れ合う肌から、体温から、震える唇から、声から、自分を想う夫の気持ちが伝わります。ですが、それとは裏腹に、抱きしめ合っていて妻から見えない夫の目は、ガラス玉のような無関心な視線を向けて壁の端を見やり、薄ら笑いを浮かべていました。
カッコウの悪魔は、それほど大きな勢力ではありません。一族に魔王や王子はいませんし、地方の弱小領主ですから、魔界の力関係で言えば下っ端です。一族を増やす力も弱かったので、本来なら妖魔止まり。その中の下位の存在でした。
しかし力のなさに反比例して、その軍略には目を見張るものがあったのです。結果として、周りを策謀術数の罠に陥れて勢力を伸ばして、ついには悪魔の地位にまで上りました。
そして、歴年の目の上のタンコブであったジュウシマツをそぎ落とし、友軍に先んじてこの山を支配するシュヴァルツ家を滅ぼして、さらなる力として、その小砦を手に入れたのです。
子悪魔が落とした城下の西の町は、ジュウシマツの一門で一番力がある者を主にすえました。以前から内通していた彼に、その野心を満たさせてやったのです。
生き残った旧主側の兵達は、親や妻子を一時的に人質にしつつ、今後の生活を安堵してやることで従わせました。
子悪魔と妻神の間に数人の子供がいます。旧領主の直系卑属ですから、新領主の娘と婚姻させて嫡子が生まれれば、時期領主は新領主と旧領主、そしてカッコウの血を引く事になるのです。ですから、仕えても旧主を裏切る事にはならないと、信じ込ませることにも成功しました。
納得できない者達もいましたが、自分の家族を守るため、無辜の住民を守るために平伏し、徐々に旧主への恩を忘れて行ったのです。
カッコウの親子は、妻も兵も敵も騙す事によって、ジュウシマツの兵を手にいれました。一気に兵力を増強する事によって、一緒に出兵したガガモや他の悪魔を出し抜く事が出来たのです。
彼らも自分達が落とした町を褒美として与えられましたが、カッコウの父悪魔は、それらの町を支配する総小領主として岩山を手に入れました。神界に新しい領地を手に入れたのです。
この様な者の下心を見抜く心の目を持たねばなりません。そうしなければ、いつかそうなるであろう西の町の新領主のように殺されてしまうでしょう。
味方だと思って信じて尽くした挙句、相手に後ろから刺されてしまうのです。
町を攻める前、親子は小声で囁き合っていました。
「父上。私があの女のために懇願し続けたのならば、あの女は私を信じ愛し始めるに違いありません。
ジュウシマツの一族を滅ぼしても少し残してやれば、あの女は私に感謝して、町が父上に降るのを手助けしてくれるでしょう。
私を罵り、はたき倒してください。あの女に聞こえるほど大きな音を立てて」
「だが、それではわしが恨まれるであろう。それで町はわしに従うのか?」
「問題ございません。
もしあの女が恨みをいだくのであれば、子らに会せなくすれば、周りの者達も察するでしょう。
常に監視して、敷地から出さぬようにするのです。さすれば、自分の身に害が及ばぬように、従者達も女から距離を取るようになるはずです。
鉄格子を用いずに、牢に閉じ込めてしまうのです、軟禁というやつです。
こちらに寝返っているジュウシマツもいるのでしょう? その何某かに息子を…若しくは娘を第2の妻として嫁がせて子を産ませたら、もう用済みです。
あの女の侍女として忍ばせているカトリンに言って唆させ、父上を非難させましょう。
それを口実に退けてしまえば良いのです」
父悪魔は感嘆して言いました。
「よもや、そこまで智謀がすぐれていようとは恐れ入る。さすが我が息子」
「私なぞ、まだまだです。
現に、この様に切々とお伝えしなければ、父上には全く伝える術がございません。
父上は、たったの一言も使わずに皆を動かしておられる。
私とて、父上のおっしゃりたい事、私にやらせたいことが分かっております。
父上が私にやらせたい事とは、今私が申し上げた事そのものでございましょう。
実際、私は、父上の御心に敵いきるほどの事は申し切れておりませんが」
「ふっふっふっ、ワシとて、まだまだなのだ。謀略とは、奥深く無数だからな」
この戦いでの戦火で失っていた子悪魔の人望は瞬く間に回復し、以前にも増して高まりました。
妻の美貌に溺れてうつけになっていたのも、父の意に背いて這いつくばって地に頭をこすり付けて懇願したのも、全て演技だったのです。
それを知った兵達は若君を恐れて、軽んじて裏切ろうとする者はいなくなりました。
妻は軟禁状態で外の情報から閉ざされていましたから、欺瞞に目も耳も覆われ、全身までも包まれて、夫を信じ続けて一生を過ごすのです。
クラウゼ家に仕えていた者達は、自らの生命財産の保持と引き換えに、新領主であるランゲ家に従わない者達の処分を進めました。
ジュウシマツの重臣を手なずけたカッコウの父悪魔は、家族を人質にして新たに編入したジュウシマツの兵団を先鋒として、シジュウカラの小砦に向かったのです。
「わはははは、この都市での一番の戦利品は、極上の白い小麦だな。
わしは初めて食べたぞ、我がランゲの領地は寒すぎて、ライ麦しか手に入らん」
大満足の父悪魔に、子悪魔は言いました。
「この地でも、この小麦は作れないらしいですから、次はもう少し南の土地を切り取りましょう。
花の里が落ちれば、小麦の精霊は選り取り見取り。眷属として連れてきて実を生ませませれば、いくらでも白いパンが食べられます」
2人は、いつまでも笑い続けていました。
この様な神経戦が繰り広げられる少し前の事です。
遠い雲海との境に集結した魔軍の侵攻を迎え撃つべく、天軍が辺境の天魔の境界に集結しつつあった頃、注意の及ばない別の雲海を進む魔界の皇子の軍勢がいました。
この時はまだ、天界の神々は、よもや天魔戦争が勃発しようとは思っていません。それを知っているのは、天界の中枢を遊撃に向かう魔界の皇子だけでした。
金鵄の里、大鷲の里、軍鶏の里へ、魔界の皇子が侵略したことが戦端となって、皇子の野望は明るみとなり、戦争の火の粉は、天界全体へと広がっていったのです。
大戦の火ぶたが切って落とされてから間もなく、最初の犠牲となったのは、スズの故郷である金鵄の里でした。この時点で、攻め込まれた3つの里を除いて、魔軍との戦争が始まったことを知る者はいません。それほどまでに華麗な電光石火の早業だったのです。
独りぼっちとなった姫が、バラと再会する日から1000年以上の昔、まだ2人が仲睦まじく生活していた時の出来事でした。
「どうして、こんな事をなさったのですか!!
あなたは、家族を救ってくださると約束してくださったではありませんか!!
それなのに、お父様ばかりか、お兄様も弟達までも殺めてしまうなんて!!」
ジュウシマツの妻神は、一瞬でも夫を本気で信じた自分が愚かしいと思いましたが、本当に申し訳ないと謝る姿に、夫を恨めしいとは思えませんでした。
夫が、必死になって家族を救おうとしてくれていたことを、目の当たりにしていたからです。
一緒になって泣いてくれる夫を本気で愛していたのです。
カッコウの悪魔は、絞り出す様な声で謝り続けました
「本当に申し訳ない、許してくれ!本当に義父達を救いたかったのだ!それだけは信じてくれ!!
だが、これが精一杯だった。お前の叔父上をお救いするだけで精一杯で、それだって何度も頼んで、やっとの事お許しいただいた事なのだ。
お前の一族の血を絶やさないためには、これが精一杯だったのだ」
「叔父様の命なんて・・・、わたしは、愛するお父様とお母様をお救い頂きたかった」
「そんなことを言うもんではないよ、そのおかげで、多くの家臣や民が救われたのだから、義父上のお気持ちを無駄にしてはいけない。
私に従う様に、叔父上に従う様に、生き残った者達に手紙を書いておくれ。私がお前の町を復興してみせるから」
触れ合う肌から、体温から、震える唇から、声から、自分を想う夫の気持ちが伝わります。ですが、それとは裏腹に、抱きしめ合っていて妻から見えない夫の目は、ガラス玉のような無関心な視線を向けて壁の端を見やり、薄ら笑いを浮かべていました。
カッコウの悪魔は、それほど大きな勢力ではありません。一族に魔王や王子はいませんし、地方の弱小領主ですから、魔界の力関係で言えば下っ端です。一族を増やす力も弱かったので、本来なら妖魔止まり。その中の下位の存在でした。
しかし力のなさに反比例して、その軍略には目を見張るものがあったのです。結果として、周りを策謀術数の罠に陥れて勢力を伸ばして、ついには悪魔の地位にまで上りました。
そして、歴年の目の上のタンコブであったジュウシマツをそぎ落とし、友軍に先んじてこの山を支配するシュヴァルツ家を滅ぼして、さらなる力として、その小砦を手に入れたのです。
子悪魔が落とした城下の西の町は、ジュウシマツの一門で一番力がある者を主にすえました。以前から内通していた彼に、その野心を満たさせてやったのです。
生き残った旧主側の兵達は、親や妻子を一時的に人質にしつつ、今後の生活を安堵してやることで従わせました。
子悪魔と妻神の間に数人の子供がいます。旧領主の直系卑属ですから、新領主の娘と婚姻させて嫡子が生まれれば、時期領主は新領主と旧領主、そしてカッコウの血を引く事になるのです。ですから、仕えても旧主を裏切る事にはならないと、信じ込ませることにも成功しました。
納得できない者達もいましたが、自分の家族を守るため、無辜の住民を守るために平伏し、徐々に旧主への恩を忘れて行ったのです。
カッコウの親子は、妻も兵も敵も騙す事によって、ジュウシマツの兵を手にいれました。一気に兵力を増強する事によって、一緒に出兵したガガモや他の悪魔を出し抜く事が出来たのです。
彼らも自分達が落とした町を褒美として与えられましたが、カッコウの父悪魔は、それらの町を支配する総小領主として岩山を手に入れました。神界に新しい領地を手に入れたのです。
この様な者の下心を見抜く心の目を持たねばなりません。そうしなければ、いつかそうなるであろう西の町の新領主のように殺されてしまうでしょう。
味方だと思って信じて尽くした挙句、相手に後ろから刺されてしまうのです。
町を攻める前、親子は小声で囁き合っていました。
「父上。私があの女のために懇願し続けたのならば、あの女は私を信じ愛し始めるに違いありません。
ジュウシマツの一族を滅ぼしても少し残してやれば、あの女は私に感謝して、町が父上に降るのを手助けしてくれるでしょう。
私を罵り、はたき倒してください。あの女に聞こえるほど大きな音を立てて」
「だが、それではわしが恨まれるであろう。それで町はわしに従うのか?」
「問題ございません。
もしあの女が恨みをいだくのであれば、子らに会せなくすれば、周りの者達も察するでしょう。
常に監視して、敷地から出さぬようにするのです。さすれば、自分の身に害が及ばぬように、従者達も女から距離を取るようになるはずです。
鉄格子を用いずに、牢に閉じ込めてしまうのです、軟禁というやつです。
こちらに寝返っているジュウシマツもいるのでしょう? その何某かに息子を…若しくは娘を第2の妻として嫁がせて子を産ませたら、もう用済みです。
あの女の侍女として忍ばせているカトリンに言って唆させ、父上を非難させましょう。
それを口実に退けてしまえば良いのです」
父悪魔は感嘆して言いました。
「よもや、そこまで智謀がすぐれていようとは恐れ入る。さすが我が息子」
「私なぞ、まだまだです。
現に、この様に切々とお伝えしなければ、父上には全く伝える術がございません。
父上は、たったの一言も使わずに皆を動かしておられる。
私とて、父上のおっしゃりたい事、私にやらせたいことが分かっております。
父上が私にやらせたい事とは、今私が申し上げた事そのものでございましょう。
実際、私は、父上の御心に敵いきるほどの事は申し切れておりませんが」
「ふっふっふっ、ワシとて、まだまだなのだ。謀略とは、奥深く無数だからな」
この戦いでの戦火で失っていた子悪魔の人望は瞬く間に回復し、以前にも増して高まりました。
妻の美貌に溺れてうつけになっていたのも、父の意に背いて這いつくばって地に頭をこすり付けて懇願したのも、全て演技だったのです。
それを知った兵達は若君を恐れて、軽んじて裏切ろうとする者はいなくなりました。
妻は軟禁状態で外の情報から閉ざされていましたから、欺瞞に目も耳も覆われ、全身までも包まれて、夫を信じ続けて一生を過ごすのです。
クラウゼ家に仕えていた者達は、自らの生命財産の保持と引き換えに、新領主であるランゲ家に従わない者達の処分を進めました。
ジュウシマツの重臣を手なずけたカッコウの父悪魔は、家族を人質にして新たに編入したジュウシマツの兵団を先鋒として、シジュウカラの小砦に向かったのです。
「わはははは、この都市での一番の戦利品は、極上の白い小麦だな。
わしは初めて食べたぞ、我がランゲの領地は寒すぎて、ライ麦しか手に入らん」
大満足の父悪魔に、子悪魔は言いました。
「この地でも、この小麦は作れないらしいですから、次はもう少し南の土地を切り取りましょう。
花の里が落ちれば、小麦の精霊は選り取り見取り。眷属として連れてきて実を生ませませれば、いくらでも白いパンが食べられます」
2人は、いつまでも笑い続けていました。
この様な神経戦が繰り広げられる少し前の事です。
遠い雲海との境に集結した魔軍の侵攻を迎え撃つべく、天軍が辺境の天魔の境界に集結しつつあった頃、注意の及ばない別の雲海を進む魔界の皇子の軍勢がいました。
この時はまだ、天界の神々は、よもや天魔戦争が勃発しようとは思っていません。それを知っているのは、天界の中枢を遊撃に向かう魔界の皇子だけでした。
金鵄の里、大鷲の里、軍鶏の里へ、魔界の皇子が侵略したことが戦端となって、皇子の野望は明るみとなり、戦争の火の粉は、天界全体へと広がっていったのです。
大戦の火ぶたが切って落とされてから間もなく、最初の犠牲となったのは、スズの故郷である金鵄の里でした。この時点で、攻め込まれた3つの里を除いて、魔軍との戦争が始まったことを知る者はいません。それほどまでに華麗な電光石火の早業だったのです。
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