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第40話 告発
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政治絡みのゴシップネタを追いかける週刊誌の記者と会うことになった。
喫茶店で待ち合わせて、経緯を話したところ、証拠が欲しいと言われた。
今の段階では記事にすることはできないらしい。
そうだな証拠がない。
「ではこうしましょう。部屋を貸す相談の場にあなたを連れていきます。録音でも録画でも好きにして下さい」
「それをしてもらえるなら」
俺は橋本さんに部屋を借りたがっている上の人と、部屋を貸す件で話したいと伝えた。
すぐに区役所の一室に場が作られた。
「ええと部屋を貸すにあたって二三確認しておきたいことがあります」
「何でも聞いてくれたまえ」
「ではポーションが出た時の対応です。出たポーションの所有権は私にあると考えてます。ですがそれでは区も納得しないでしょう。区に出たポーションを寄付したいと思います」
「いや、それは」
「何か問題でも」
「寄付の手続きをさせるのは申し訳ない」
「何か寄付したら不味いんですか」
「うるさいな。言われた通りにただで部屋を貸しゃあいいんだよ」
「なんでキレているのか分からないんですが」
「そんなことをしたら寄付した証拠が残ってしまうだろ。それじゃ不味いんだよ」
「何ででしょう」
「はっ、嵌めたな」
「気づくのが遅いんだよ。ここにいる記者さんに録音録画はばっちりしてもらっている」
「ふっ、そんなの裁判の証拠にはならない」
「だがマスコミは飛びつく」
「くそぅ、何をしたら良い」
「お前は終りだ。俺は後釜と上手くやるよ。そいつもクズだったらどんな手を使っても排除する。じゃあな」
「おかげでいいネタが撮れました」
あとは橋本さんのポーションを俺が預かって寄付したら良いんだな。
俺は意気揚々とダンジョンに戻った。
大船さんはまだ来てないが、遅くなると電話で連絡を貰っているから問題はない。
そして、リフォームの仕事をしていたら、大船さんが酒臭い息をさせてやって来た。
「昨夜、蜘蛛の足が美味かったので、つい酒を飲み過ぎたぜ」
「蜘蛛の足って何です?」
打ち合わせに来ていた橋本さんが何かに気づいたようだ。
藤沢が優しく橋本さんの肩を叩く。
「あれは陸を歩くカニだと思いましょう。糸を出すカニです」
「そんな。なんて物を食わせるんですか! 信じられない! もう知りません!」
「カニ美味かったろ」
「先輩、カニリターンしましょう。マッピングスキルでいる部屋を突き止めてあります」
「いいねぇ。連日の深酒も乙なものだ」
藤沢の案内で部屋に到着した。
この部屋は蜘蛛の巣でトンネルが作られている。
敵の巣穴に入り込むのは勇気がいる。
「ナビなら任せて下さい。部屋の中のマップも既に作ってあります」
蜘蛛のいる場所もばっちりだ。
問題は視認できないから、リフォームスキルの狙いが外れそうだということ。
俺の空間認識能力じゃどうにもならない。
「大船さんどうします?」
「おびき出すか、追い出すかすればいいんだがな。いっそのこと蜘蛛の巣を燃やしちまおうか」
「燃やすのは最後の手段にしたいですね」
「先輩」
「何だ?」
「先輩のスキルは規模が面積由来なんですよね」
「まあな」
「薄い刃みたいなので巣ごと両断しましょう。点で捉えるからややこしいんです。線で捉えるなら簡単です」
「よし、やってみるか。【リフォーム】カミソリ」
モンスターの悲鳴が聞こえた。
蜘蛛も鳴くんだな。
さて、中に入るか。
大船さんを先頭に中に入る。
蜘蛛のいる位置は俺の予想とずれていたが。
胴体は真っ二つにされていた。
蜘蛛肉ゲットだぜ。
帰ると橋本さんの機嫌は直ってた。
やはりあの味が忘れられないらしい。
蜘蛛の足を嬉々として1本持っていった。
そして仕事モードで戻って来た。
「さて打ち合わせです。区の上の方はまだ諦めきれない方々がいます。私も腹を括りました。区の事業として何部屋か押さえようと思います」
「上は着服し易いように、事業を計画するのでは」
「近々区長選挙がありますよね。これの目玉政策として区長に推薦しました。だって月に600万円湧いて出て来るんですよ。行政は儲ける必要はないですが、予算があれば色々なことができます。第三セクターにしても良いと思っています」
「スタンピードの補填はどうなります?」
「補填は一部屋あたり2億から20億とみています。100億ぐらい補填しても良いので、5部屋は軽いです」
「区として良いなら、俺は問題ないけど」
「それにもっと上の方、都や国にも話を持っていくべきです」
「そっちは任せた」
「問題はポーションの着服です」
「ポーションの着服を防ぐのは実は簡単なんだよ。ジャッジメントスキルで判別を定期的に行えば良い。国なら専門の人を抱えているよね」
「まあそうですね」
なんとか、第三セクターとして立ち上げられそうな感じになった。
あとは区長が提案に乗るかどうかだ。
区長が腐っていたら、部屋を取り上げる。
そういう契約にしてもらうつもりだ。
――――――――――――――――――――――――
俺の収支メモ
支出 収入 収支
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
繰り越し 20,613万円
依頼金 100万円
上級ポーション2個 602万円
彫像10体 10万円
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
計 100万円 21,225万円 21,125万円
相続税 2,000万円
遺産(不動産) 0円
ダンジョン -84億円
趣味の彫像作り、ネットで調べたら、エロフィギュアが需要があるようだ。
水着を着ているようなのであれば、俺としても別に問題はない。
作ってみたが、とんでもないモンスターができた。
これじゃ売り物にならない。
やっぱり、オーガとかカイザーウルフが良いな。
これを極めよう。
喫茶店で待ち合わせて、経緯を話したところ、証拠が欲しいと言われた。
今の段階では記事にすることはできないらしい。
そうだな証拠がない。
「ではこうしましょう。部屋を貸す相談の場にあなたを連れていきます。録音でも録画でも好きにして下さい」
「それをしてもらえるなら」
俺は橋本さんに部屋を借りたがっている上の人と、部屋を貸す件で話したいと伝えた。
すぐに区役所の一室に場が作られた。
「ええと部屋を貸すにあたって二三確認しておきたいことがあります」
「何でも聞いてくれたまえ」
「ではポーションが出た時の対応です。出たポーションの所有権は私にあると考えてます。ですがそれでは区も納得しないでしょう。区に出たポーションを寄付したいと思います」
「いや、それは」
「何か問題でも」
「寄付の手続きをさせるのは申し訳ない」
「何か寄付したら不味いんですか」
「うるさいな。言われた通りにただで部屋を貸しゃあいいんだよ」
「なんでキレているのか分からないんですが」
「そんなことをしたら寄付した証拠が残ってしまうだろ。それじゃ不味いんだよ」
「何ででしょう」
「はっ、嵌めたな」
「気づくのが遅いんだよ。ここにいる記者さんに録音録画はばっちりしてもらっている」
「ふっ、そんなの裁判の証拠にはならない」
「だがマスコミは飛びつく」
「くそぅ、何をしたら良い」
「お前は終りだ。俺は後釜と上手くやるよ。そいつもクズだったらどんな手を使っても排除する。じゃあな」
「おかげでいいネタが撮れました」
あとは橋本さんのポーションを俺が預かって寄付したら良いんだな。
俺は意気揚々とダンジョンに戻った。
大船さんはまだ来てないが、遅くなると電話で連絡を貰っているから問題はない。
そして、リフォームの仕事をしていたら、大船さんが酒臭い息をさせてやって来た。
「昨夜、蜘蛛の足が美味かったので、つい酒を飲み過ぎたぜ」
「蜘蛛の足って何です?」
打ち合わせに来ていた橋本さんが何かに気づいたようだ。
藤沢が優しく橋本さんの肩を叩く。
「あれは陸を歩くカニだと思いましょう。糸を出すカニです」
「そんな。なんて物を食わせるんですか! 信じられない! もう知りません!」
「カニ美味かったろ」
「先輩、カニリターンしましょう。マッピングスキルでいる部屋を突き止めてあります」
「いいねぇ。連日の深酒も乙なものだ」
藤沢の案内で部屋に到着した。
この部屋は蜘蛛の巣でトンネルが作られている。
敵の巣穴に入り込むのは勇気がいる。
「ナビなら任せて下さい。部屋の中のマップも既に作ってあります」
蜘蛛のいる場所もばっちりだ。
問題は視認できないから、リフォームスキルの狙いが外れそうだということ。
俺の空間認識能力じゃどうにもならない。
「大船さんどうします?」
「おびき出すか、追い出すかすればいいんだがな。いっそのこと蜘蛛の巣を燃やしちまおうか」
「燃やすのは最後の手段にしたいですね」
「先輩」
「何だ?」
「先輩のスキルは規模が面積由来なんですよね」
「まあな」
「薄い刃みたいなので巣ごと両断しましょう。点で捉えるからややこしいんです。線で捉えるなら簡単です」
「よし、やってみるか。【リフォーム】カミソリ」
モンスターの悲鳴が聞こえた。
蜘蛛も鳴くんだな。
さて、中に入るか。
大船さんを先頭に中に入る。
蜘蛛のいる位置は俺の予想とずれていたが。
胴体は真っ二つにされていた。
蜘蛛肉ゲットだぜ。
帰ると橋本さんの機嫌は直ってた。
やはりあの味が忘れられないらしい。
蜘蛛の足を嬉々として1本持っていった。
そして仕事モードで戻って来た。
「さて打ち合わせです。区の上の方はまだ諦めきれない方々がいます。私も腹を括りました。区の事業として何部屋か押さえようと思います」
「上は着服し易いように、事業を計画するのでは」
「近々区長選挙がありますよね。これの目玉政策として区長に推薦しました。だって月に600万円湧いて出て来るんですよ。行政は儲ける必要はないですが、予算があれば色々なことができます。第三セクターにしても良いと思っています」
「スタンピードの補填はどうなります?」
「補填は一部屋あたり2億から20億とみています。100億ぐらい補填しても良いので、5部屋は軽いです」
「区として良いなら、俺は問題ないけど」
「それにもっと上の方、都や国にも話を持っていくべきです」
「そっちは任せた」
「問題はポーションの着服です」
「ポーションの着服を防ぐのは実は簡単なんだよ。ジャッジメントスキルで判別を定期的に行えば良い。国なら専門の人を抱えているよね」
「まあそうですね」
なんとか、第三セクターとして立ち上げられそうな感じになった。
あとは区長が提案に乗るかどうかだ。
区長が腐っていたら、部屋を取り上げる。
そういう契約にしてもらうつもりだ。
――――――――――――――――――――――――
俺の収支メモ
支出 収入 収支
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
繰り越し 20,613万円
依頼金 100万円
上級ポーション2個 602万円
彫像10体 10万円
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
計 100万円 21,225万円 21,125万円
相続税 2,000万円
遺産(不動産) 0円
ダンジョン -84億円
趣味の彫像作り、ネットで調べたら、エロフィギュアが需要があるようだ。
水着を着ているようなのであれば、俺としても別に問題はない。
作ってみたが、とんでもないモンスターができた。
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これを極めよう。
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