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第4章 チタン属性でざまぁ編
第191話 おっさん、子供達を養子に出す
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「お前達、村まで貰い手を探しに行くぞ」
「はーい」
元気な返事が返ってきた。
さてと、バスが使えればいいが、あいにく魔力通販は手に取った物しか買えない。
バスを買おうとした事はなかった。
しょうがないので、村まで走らせる事にした。
俺だけがバイクだとなんか悪い気がしたので、俺も付き合って走ろう。
レベルが270を超えているので、耐久力には自信がある。
それは問題ないのだが。
「おい、立ち止まるな」
「だって、綺麗な蝶々が」
子供達が好奇心を覚えてしまって、途中に珍しい物があると足が止まる。
今まで殺しの訓練だけだったから、見慣れない物があると楽しいのだろう。
野外訓練とかなかったのかな。
「そんなもの、野外訓練の時に死ぬほど見ただろう」
「あの時は生きるか死ぬかだったから、そんな余裕は無かったの」
「お前ら、はぐれた奴は置いていくぞ」
「いい、後から追いつくから」
そんなこんなで村に着いて、着いた時には人数が10人ほどになっていた。
迷子になって野垂れ死んでも俺は知らん。
抑圧されていた物がなくなって自由になったのだから、分からなくもない。
農村は麦畑と野菜が植えてある畑があり、それと牛とヤギと豚が飼育されていた。
10人ほどの子供を引き連れている俺は奇異の目で見られた。
全員いなくて良かったのかも知れない。
「よう、モーガス。元気にやってたか」
「ええ、スラムと比べれば農村の暮らしは天国ですね。上手い飯。気の良い隣人。あげたら、きりがない」
「それでこの子供達なんだが、養子の先を探している」
「10歳を超えてますから、子供のいない所では喜ばれるでしょう」
「あまり働かせるのは気が進まないが」
「農村では過労死なんて物はありません。死ぬとしたら何らかの要因で飢餓が起こってでしょうね。その時はみんな死にます。村全体が家族ですから」
「そうか、村全体で子供達の様子を見てくれるのだな」
「ええ、そこが、うっとうしいと同時に良い所でもあります」
子供達を引き渡して、俺は残りの子供達を村の外れで待っていた。
おかしい後続がこない。
何かあったのか。
その時子供達を引き連れた大人が二人やってくるのが見えた。
親切な人が送ってくれたのだろうか。
突然大人の一人から3メートルの火球が放たれた。
「ならず者の来襲だ。鐘を鳴らせ」
村の外れでモンスターの警戒に当たっていた気体魔導士の一人が声を上げた。
火球は俺に着弾。
服を焦がした。
火球の大きさから、相手はダイヤモンド魔導士だと思う。
魔力壁があるから、火傷は負わないと思っていたから、無理して避けなかった。
気体魔導士達が風船を持って現れる。
「ごめんなさい。この人達を案内するしかなかったんです」
子供の一人が駆け寄って来て謝罪する。
呪いが掛かっているから道を聞かれたら答えない訳にはいかない。
「いいんだ。危なくない所へ逃げていろ」
流石に元暗殺者の玉子、戦闘の邪魔にならないように秩序だった動きで避難した。
「火球放て」
気体魔導士達が10センチほどの火の玉を放つ。
敵の魔導士は土壁を出して防いだ。
いい機会だ。
気体魔導士がどれぐらいやれるのか見させてもらおう。
もう一人の敵は、腰の剣を抜いてこちらに駆けよって来る。
こいつは普通の剣士か。
「石つぶて連射」
気体魔導士達は石のつぶてを剣士に魔導で叩きつけた。
剣士はかわす動きを見せたが、10人以上いる気体魔導士の連射で昏倒した。
その間、魔導士は火球を土壁を越えて撃った。
火球は放物線を描いて気体魔導士に迫る。
「不味い逃げろ」
おいおい、火球の防御を考えてなかったのか。
まあ、ゴブリン相手だと火球は撃ってこないからな。
仕方ない。
「属性魔導、炭よ酸素と結合し二酸化炭素の屋根になれ」
炭をアイテムボックスから出して二酸化炭素で屋根を作った。
逃げ惑う気体魔導士の上に火球が差し掛かりふっと消えた。
「何をぼやぼやしてる反撃しろ」
「みんな、石つぶてを発射」
放物線を描いて石つぶてが相手の魔導士目掛けて落ちていく。
短い悲鳴があって、敵の魔導士の反撃が止まった。
「どうです。気体魔導士は」
そう尋ねるモーガス。
「60点だな。後で二酸化炭素の技を教えるよ」
「ゴブリン相手だと無双出来ていたんですが、魔導士相手はやっぱり厳しいですね」
「搦め手を使えよ。毒とか罠とか色々とあるだろう」
「ええ、考えてみます」
気体魔導士も集まれば戦力になると分かった。
彼らをあてには出来ないが無視も出来ない。
仲間に入れてやらないと、革命は総意で行くのが望ましい。
「はーい」
元気な返事が返ってきた。
さてと、バスが使えればいいが、あいにく魔力通販は手に取った物しか買えない。
バスを買おうとした事はなかった。
しょうがないので、村まで走らせる事にした。
俺だけがバイクだとなんか悪い気がしたので、俺も付き合って走ろう。
レベルが270を超えているので、耐久力には自信がある。
それは問題ないのだが。
「おい、立ち止まるな」
「だって、綺麗な蝶々が」
子供達が好奇心を覚えてしまって、途中に珍しい物があると足が止まる。
今まで殺しの訓練だけだったから、見慣れない物があると楽しいのだろう。
野外訓練とかなかったのかな。
「そんなもの、野外訓練の時に死ぬほど見ただろう」
「あの時は生きるか死ぬかだったから、そんな余裕は無かったの」
「お前ら、はぐれた奴は置いていくぞ」
「いい、後から追いつくから」
そんなこんなで村に着いて、着いた時には人数が10人ほどになっていた。
迷子になって野垂れ死んでも俺は知らん。
抑圧されていた物がなくなって自由になったのだから、分からなくもない。
農村は麦畑と野菜が植えてある畑があり、それと牛とヤギと豚が飼育されていた。
10人ほどの子供を引き連れている俺は奇異の目で見られた。
全員いなくて良かったのかも知れない。
「よう、モーガス。元気にやってたか」
「ええ、スラムと比べれば農村の暮らしは天国ですね。上手い飯。気の良い隣人。あげたら、きりがない」
「それでこの子供達なんだが、養子の先を探している」
「10歳を超えてますから、子供のいない所では喜ばれるでしょう」
「あまり働かせるのは気が進まないが」
「農村では過労死なんて物はありません。死ぬとしたら何らかの要因で飢餓が起こってでしょうね。その時はみんな死にます。村全体が家族ですから」
「そうか、村全体で子供達の様子を見てくれるのだな」
「ええ、そこが、うっとうしいと同時に良い所でもあります」
子供達を引き渡して、俺は残りの子供達を村の外れで待っていた。
おかしい後続がこない。
何かあったのか。
その時子供達を引き連れた大人が二人やってくるのが見えた。
親切な人が送ってくれたのだろうか。
突然大人の一人から3メートルの火球が放たれた。
「ならず者の来襲だ。鐘を鳴らせ」
村の外れでモンスターの警戒に当たっていた気体魔導士の一人が声を上げた。
火球は俺に着弾。
服を焦がした。
火球の大きさから、相手はダイヤモンド魔導士だと思う。
魔力壁があるから、火傷は負わないと思っていたから、無理して避けなかった。
気体魔導士達が風船を持って現れる。
「ごめんなさい。この人達を案内するしかなかったんです」
子供の一人が駆け寄って来て謝罪する。
呪いが掛かっているから道を聞かれたら答えない訳にはいかない。
「いいんだ。危なくない所へ逃げていろ」
流石に元暗殺者の玉子、戦闘の邪魔にならないように秩序だった動きで避難した。
「火球放て」
気体魔導士達が10センチほどの火の玉を放つ。
敵の魔導士は土壁を出して防いだ。
いい機会だ。
気体魔導士がどれぐらいやれるのか見させてもらおう。
もう一人の敵は、腰の剣を抜いてこちらに駆けよって来る。
こいつは普通の剣士か。
「石つぶて連射」
気体魔導士達は石のつぶてを剣士に魔導で叩きつけた。
剣士はかわす動きを見せたが、10人以上いる気体魔導士の連射で昏倒した。
その間、魔導士は火球を土壁を越えて撃った。
火球は放物線を描いて気体魔導士に迫る。
「不味い逃げろ」
おいおい、火球の防御を考えてなかったのか。
まあ、ゴブリン相手だと火球は撃ってこないからな。
仕方ない。
「属性魔導、炭よ酸素と結合し二酸化炭素の屋根になれ」
炭をアイテムボックスから出して二酸化炭素で屋根を作った。
逃げ惑う気体魔導士の上に火球が差し掛かりふっと消えた。
「何をぼやぼやしてる反撃しろ」
「みんな、石つぶてを発射」
放物線を描いて石つぶてが相手の魔導士目掛けて落ちていく。
短い悲鳴があって、敵の魔導士の反撃が止まった。
「どうです。気体魔導士は」
そう尋ねるモーガス。
「60点だな。後で二酸化炭素の技を教えるよ」
「ゴブリン相手だと無双出来ていたんですが、魔導士相手はやっぱり厳しいですね」
「搦め手を使えよ。毒とか罠とか色々とあるだろう」
「ええ、考えてみます」
気体魔導士も集まれば戦力になると分かった。
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