87 / 248
第2章 異世界帰還でざまぁ編
第87話 おっさん、反撃に出る
しおりを挟む
そろそろ、反撃に出ないと。
親父共にやられっぱなしじゃ居られない。
ミスリルが物凄く評判良くて、銀が金の価値になる錬金術が止まらない。
俺は山田ダンジョンカンパニーに対して敵対的買収に打って出た。
しかし、結果が出るのは今しばらくかかる。
ただ待っているのもしゃくなので、俺は親父のスキャンダルのネタになりそうな物を探せと記者連中に金をばらまいた。
これでスキャンダルのネタを掴んだら一気に攻勢にでよう。
モンスターの買取をしていた時に仲良くなった人に電話を貰った。
小猿鬼がおかしいと。
背丈が1.5倍になって強くなっていると言われた。
どうやら、小猿鬼が中猿鬼になったらしい。
おまけに火を吐く個体もいるそうで、行政もモンスターの駆除に乗り出したそうだ。
駆除に乗り出したのなら安心だ。
だが、モンスターが進化していくのなら問題だ。
嫌な予感が頭をかすめた。
俺に出来る事は、モンスターに対する報奨金を出すぐらいか。
俺は社員の幾人かを集めた。
「諸君に集まって貰ったのは冒険者課を作る事にしたからだ。質問はあるか」
「冒険者課ってなんですか」
「ダンジョンの外にいるモンスターを退治する部署だ。活動はボランティアの意味合いもある」
「モンスターっておっかなくって」
「心配するな。最初はモンスターを水に沈めて殺す仕事だ」
「そんな、生き物を殺すなんて出来ません」
「俺が断言してやる。モンスターは強くなって人間を襲うようになる。その時に君達は民衆に歓呼される事だろう。英雄になれるぞ」
「英雄になんてなりたくありません」
「想像してみてくれ。家族がモンスターに襲われると守る事ができるのは誰だ。モンスターが溢れれば警察はあてにできないぞ」
「社長はそういう時が来るとお考えなのですね」
「そうだ」
「やります。社長を信じます」
全員がやってくれる事になった。
武道の教室に通う社員には会社からの援助を出す事にした。
冒険課だけだとひいきになるので、社員全員に援助を適用。
女子社員にこの制度は好評で、ダイエットする為に熱心に取り組んでいる。
つられて男子社員も道場に通うようになった。
冒険課の人間のレベルはあっという間に5を超えた。
だが、そろそろ頭打ちになるだろう。
水に沈めるのも鋼毛鼠ばかりだからな。
そろそろ、ステップアップしなきゃならない。
猟銃の許可を取らせて、モンスターをハンティングさせようと思う。
銃の代金を補助する事にした。
ハンティングは意外に好評だった。
中猿鬼を多数仕留めて、冒険課のレベルは10を超えた。
そして、なんとスキルに目覚めた者が出たのだ。
「スキルを持っている人に、毎月3千円のスキル手当を出す事にした。皆さん大いにスキルに目覚めて下さい」
俺は朝礼でそう言った。
「俺もやるぞ」
「そうだ。パソコンの資格は勉強しなくちゃいけないが、これなら出来る」
「これって道場に通うと取得率が高くなるのよね。ダイエットしてお給料アップだわ」
みんなやる気になってくれているようだ。
これを全国規模で展開できたらなぁ。
俺は冒険者の勧めというホームページを作って、無料で小冊子を作って配布した。
鋼毛鼠を罠にかけて駆除するところから道場に通う事とかハンティングの事とか書いた。
反響はない。
そりゃそうだよな。
社員は補助や手当という飴があるものな。
一般人はモンスターを狩っても現状ではなんにも得にならない。
俺は異世界でゆっくり考える事にした。
「なぁ、どうすればモンスターを倒すと思う」
アルマ達を前にそうごちた。
「なんや、相談事」
「私に任せなさい」
「独白推奨」
聞きつけた三人がそう言った。
「地球だとほとんど誰もモンスターを倒さない。冒険者はいるけどダンジョン専門だ。どうしたら良いと思う」
「思うに、生存競争にまだなっとらん訳や。そこが問題や」
「そうそう、私達なんてモンスターが倒せないと外を満足に歩けない」
「絶対必要。生活一部」
「うーん、そこだよな」
「冒険者ギルドを作ったらどないや」
「モンスターの死骸を買い取っても使い道がな。そうか使い道を探したらいいのか」
ええと、毛皮と肉は駄目だな。
質の良いものが現代には溢れている。
魔石の買取は既にやっている。
何かないか、この日から異世界にこもって調べ始めた。
そして出た答えが生贄の儀式。
生きた人間だとかなり効率がいいが、モンスターや動物でも可能だ。
禁書だが、書物がかなり発行されていて、この禁書は簡単に手に入った。
死骸を生贄に捧げて力を得る魔法陣に注目した。
これなら、地球で運用できる。
幸い地球では生贄の儀式という感覚がない。
ゴミを処分して魔力を得るというリサイクルぐらいにしか考えない。
異世界と地球の考え方の違いだな。
俺は地球で冒険者ギルドという名前のモンスター買取屋を始めた。
そして、それをチェーン店に。
死骸を魔力に変える魔力回路さえあれば誰にでも出来る商売だ。
いろんな人が傘下に加わった。
これで買い取りはオッケーだ。
あとは退治する人の育成だな。
親父共にやられっぱなしじゃ居られない。
ミスリルが物凄く評判良くて、銀が金の価値になる錬金術が止まらない。
俺は山田ダンジョンカンパニーに対して敵対的買収に打って出た。
しかし、結果が出るのは今しばらくかかる。
ただ待っているのもしゃくなので、俺は親父のスキャンダルのネタになりそうな物を探せと記者連中に金をばらまいた。
これでスキャンダルのネタを掴んだら一気に攻勢にでよう。
モンスターの買取をしていた時に仲良くなった人に電話を貰った。
小猿鬼がおかしいと。
背丈が1.5倍になって強くなっていると言われた。
どうやら、小猿鬼が中猿鬼になったらしい。
おまけに火を吐く個体もいるそうで、行政もモンスターの駆除に乗り出したそうだ。
駆除に乗り出したのなら安心だ。
だが、モンスターが進化していくのなら問題だ。
嫌な予感が頭をかすめた。
俺に出来る事は、モンスターに対する報奨金を出すぐらいか。
俺は社員の幾人かを集めた。
「諸君に集まって貰ったのは冒険者課を作る事にしたからだ。質問はあるか」
「冒険者課ってなんですか」
「ダンジョンの外にいるモンスターを退治する部署だ。活動はボランティアの意味合いもある」
「モンスターっておっかなくって」
「心配するな。最初はモンスターを水に沈めて殺す仕事だ」
「そんな、生き物を殺すなんて出来ません」
「俺が断言してやる。モンスターは強くなって人間を襲うようになる。その時に君達は民衆に歓呼される事だろう。英雄になれるぞ」
「英雄になんてなりたくありません」
「想像してみてくれ。家族がモンスターに襲われると守る事ができるのは誰だ。モンスターが溢れれば警察はあてにできないぞ」
「社長はそういう時が来るとお考えなのですね」
「そうだ」
「やります。社長を信じます」
全員がやってくれる事になった。
武道の教室に通う社員には会社からの援助を出す事にした。
冒険課だけだとひいきになるので、社員全員に援助を適用。
女子社員にこの制度は好評で、ダイエットする為に熱心に取り組んでいる。
つられて男子社員も道場に通うようになった。
冒険課の人間のレベルはあっという間に5を超えた。
だが、そろそろ頭打ちになるだろう。
水に沈めるのも鋼毛鼠ばかりだからな。
そろそろ、ステップアップしなきゃならない。
猟銃の許可を取らせて、モンスターをハンティングさせようと思う。
銃の代金を補助する事にした。
ハンティングは意外に好評だった。
中猿鬼を多数仕留めて、冒険課のレベルは10を超えた。
そして、なんとスキルに目覚めた者が出たのだ。
「スキルを持っている人に、毎月3千円のスキル手当を出す事にした。皆さん大いにスキルに目覚めて下さい」
俺は朝礼でそう言った。
「俺もやるぞ」
「そうだ。パソコンの資格は勉強しなくちゃいけないが、これなら出来る」
「これって道場に通うと取得率が高くなるのよね。ダイエットしてお給料アップだわ」
みんなやる気になってくれているようだ。
これを全国規模で展開できたらなぁ。
俺は冒険者の勧めというホームページを作って、無料で小冊子を作って配布した。
鋼毛鼠を罠にかけて駆除するところから道場に通う事とかハンティングの事とか書いた。
反響はない。
そりゃそうだよな。
社員は補助や手当という飴があるものな。
一般人はモンスターを狩っても現状ではなんにも得にならない。
俺は異世界でゆっくり考える事にした。
「なぁ、どうすればモンスターを倒すと思う」
アルマ達を前にそうごちた。
「なんや、相談事」
「私に任せなさい」
「独白推奨」
聞きつけた三人がそう言った。
「地球だとほとんど誰もモンスターを倒さない。冒険者はいるけどダンジョン専門だ。どうしたら良いと思う」
「思うに、生存競争にまだなっとらん訳や。そこが問題や」
「そうそう、私達なんてモンスターが倒せないと外を満足に歩けない」
「絶対必要。生活一部」
「うーん、そこだよな」
「冒険者ギルドを作ったらどないや」
「モンスターの死骸を買い取っても使い道がな。そうか使い道を探したらいいのか」
ええと、毛皮と肉は駄目だな。
質の良いものが現代には溢れている。
魔石の買取は既にやっている。
何かないか、この日から異世界にこもって調べ始めた。
そして出た答えが生贄の儀式。
生きた人間だとかなり効率がいいが、モンスターや動物でも可能だ。
禁書だが、書物がかなり発行されていて、この禁書は簡単に手に入った。
死骸を生贄に捧げて力を得る魔法陣に注目した。
これなら、地球で運用できる。
幸い地球では生贄の儀式という感覚がない。
ゴミを処分して魔力を得るというリサイクルぐらいにしか考えない。
異世界と地球の考え方の違いだな。
俺は地球で冒険者ギルドという名前のモンスター買取屋を始めた。
そして、それをチェーン店に。
死骸を魔力に変える魔力回路さえあれば誰にでも出来る商売だ。
いろんな人が傘下に加わった。
これで買い取りはオッケーだ。
あとは退治する人の育成だな。
51
お気に入りに追加
1,190
あなたにおすすめの小説

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。

異世界に召喚されたおっさん、実は最強の癒しキャラでした
鈴木竜一
ファンタジー
健康マニアのサラリーマン宮原優志は行きつけの健康ランドにあるサウナで汗を流している最中、勇者召喚の儀に巻き込まれて異世界へと飛ばされてしまう。飛ばされた先の世界で勇者になるのかと思いきや、スキルなしの上に最底辺のステータスだったという理由で、優志は自身を召喚したポンコツ女性神官リウィルと共に城を追い出されてしまった。
しかし、実はこっそり持っていた《癒しの極意》というスキルが真の力を発揮する時、世界は大きな変革の炎に包まれる……はず。
魔王? ドラゴン? そんなことよりサウナ入ってフルーツ牛乳飲んで健康になろうぜ!
【「おっさん、異世界でドラゴンを育てる。」1巻発売中です! こちらもよろしく!】
※作者の他作品ですが、「おっさん、異世界でドラゴンを育てる。」がこのたび書籍化いたします。発売は3月下旬予定。そちらもよろしくお願いします。

俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

異世界転移ボーナス『EXPが1になる』で楽々レベルアップ!~フィールドダンジョン生成スキルで冒険もスローライフも謳歌しようと思います~
夢・風魔
ファンタジー
大学へと登校中に事故に巻き込まれて溺死したタクミは輪廻転生を司る神より「EXPが1になる」という、ハズレボーナスを貰って異世界に転移した。
が、このボーナス。実は「獲得経験値が1になる」のと同時に、「次のLVupに必要な経験値も1になる」という代物だった。
それを知ったタクミは激弱モンスターでレベルを上げ、あっさりダンジョンを突破。地上に出たが、そこは小さな小さな小島だった。
漂流していた美少女魔族のルーシェを救出し、彼女を連れてダンジョン攻略に乗り出す。そしてボスモンスターを倒して得たのは「フィールドダンジョン生成」スキルだった。
生成ダンジョンでスローライフ。既存ダンジョンで異世界冒険。
タクミが第二の人生を謳歌する、そんな物語。
*カクヨム先行公開
神々の間では異世界転移がブームらしいです。
はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》
楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。
理由は『最近流行ってるから』
数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。
優しくて単純な少女の異世界冒険譚。
第2部 《精霊の紋章》
ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。
それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。
第3部 《交錯する戦場》
各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。
人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。
第4部 《新たなる神話》
戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。
連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。
それは、この世界で最も新しい神話。

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる