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第2章 異世界帰還でざまぁ編
第72話 おっさん、嫁召喚スキルを得る
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ベンケイをお供に山田ダンジョンに足を踏み入れた。
業者と思われる人がダンジョンにゴミを運び込んでいる姿が見えた。
俺が危機を訴えても無駄だろうな。
俺に出来る事は魔力回路の量産とポーションの量産だけだ。
世界から見たらちっぽけな物だろう。
だが、魔力回路は印刷機でプリントできる。
会社を大きくして便利な物を沢山出せば魔力消費は加速するだろう。
今はそれに賭けるしかない。
俺が今やらないといけないのは、魔力回路のインクの材料を沢山仕入れる事だ。
あのボス直通のトラップはどうなったかな。
その場所に行くとスイッチがなくなっていた。
対策されたのだな。
ふと考えた。
次元召喚してから、普通の召喚をしたらどうなるんだろう。
やっちゃうか。
「次元召喚アルマ。召喚アルマ」
おおっ、出来たっぽい。
「ちょっとちょっと」
頭の中に甲高い声が聞こえる。
「管理者か」
「とんでもない事をしてくれたわね」
「いや出来たから」
「むぬぬぬぬっ、こんなのどうすりゃいいのよ」
「知らんな」
「しょうがない、特例よ。次元召喚は禁止。代わりに嫁召喚スキルを作ったから。消費魔力も召喚と変わらないんだから。サービスよ」
「なんか知らんが得した気分だ」
「なんや、独り言を言ってたようやったけど。御用ですか」
「悪いけど帰って。また呼ぶから。帰還」
さてと。
「ステータス」
――――――――――――――
名前:山田 無二 LV143
魔力:13651/14300
スキル:
収納箱
魔力通販
次元移動
魔力壁
召喚魔法
嫁召喚魔法
――――――――――――――
嫁召喚魔法スキルが増えている。
「嫁召喚アルマ」
「せわしないな」
「すまなかった。今日は一緒に長くいられるはずだ」
二人と一匹のパーティでダンジョン攻略開始だ。
1階層のボス部屋をサクッと攻略して今は検問の前だ。
「許可証を」
しまったアルマの分がない。
なんと言って言い訳したものか。
「彼女は俺の女神だ。俺の召喚獣でもある」
「許可証を」
係員のこめかみに青筋が浮かぶ。
「彼女は嫁なんだ。スキルで呼び出した」
「許・可・証・を!」
「信じてないな。嫁帰還」
光になって消えるアルマ。
「さては、認識阻害スキルだな。この闇冒険者め」
係員がスタンロッドを構えた。
「もう良いよ。俺が馬鹿だった」
俺はゴーレムを操る魔力回路を係員に貼った。
「何を」
「通っていいよね」
頷く係員。
「駄目だ。待て」
係員は微動だにしない。
機械に免許証をかざすとピッと音がした。
「待てといっとるのが分からんのか」
「お疲れ様」
俺はそう言って階段を下りた。
「余計な手間を食った。嫁召喚アルマ」
「ほんま、せわしないな」
「文明社会の弊害さ」
2階層からが本番だ。
何回か戦闘を行っていたら、係員が大挙して追いかけてきた。
「ほんのちょっとした冗談だろ」
「この闇冒険者め」
どうしたもんかな。
「ダンジョン内でのスキルの使用は認められているはずだ」
「あくまで言い張るのだな」
「仕方ない。出頭でもなんでもするよ」
「午前10時26分。公務執行妨害の現行犯で逮捕」
手錠を掛けられてしまった。
「アルマ、せわしなくてすまん。嫁帰還」
「犯人隠匿の罪も追加だ」
俺はダンジョン脇の係員の詰め所に連れて行かれ取調室にいれられた。
「ところで犬の事は誰も触れてないけど、犬は良いんだ」
「ああ、猟師からの要望で猟犬は許可されている」
「そうなんだ」
「それよりとっとと吐いた方がいいぞ」
「闇冒険者なんて知らないよ。これ以上言うのだったら黙秘する」
しばらく無言でにらみ合いが続いた。
そして、取調室のドアが開いて女性が入ってきた。
「もう、言い逃れはできないぞ。この人はな鑑定スキル持ちだ」
「時間がないから、さっさと熟すわよ。鑑定」
「どうですか」
「驚いた。嫁召喚魔法を持っている。こんなスキル聞いた事がないわね。しかも、レベル143。魔力通販も次元移動も知らないスキルだわ」
スキルが知られてしまった。
「くそう。闇冒険者だと思ったんだがな」
「スキルの事は内緒にしておいてくれ」
「ええ、守秘義務があるから安心して」
「嫁召喚するたびに検問で引っかかったら面倒だから許可証をくれ。そうしないと、不当逮捕で訴えるぞ」
「仕方ないわね。ポーター許可証を発行してあげなさい」
「嫁は三人いるんだが」
「お前、重婚しているのか」
「内縁関係という奴だ。それでもスキルには認められている」
「このうらやまけしからん奴が」
「発行してやりなさい」
「はい、了解しました」
三人のポーター許可証を発行してもらった。
登録する為に嫁召喚を連続でやったら、係員が仇でも見るような目つきになった。
なんだよ。
俺を逮捕したのは私怨か。
まあ、いいさ。
これで環境は整った。
業者と思われる人がダンジョンにゴミを運び込んでいる姿が見えた。
俺が危機を訴えても無駄だろうな。
俺に出来る事は魔力回路の量産とポーションの量産だけだ。
世界から見たらちっぽけな物だろう。
だが、魔力回路は印刷機でプリントできる。
会社を大きくして便利な物を沢山出せば魔力消費は加速するだろう。
今はそれに賭けるしかない。
俺が今やらないといけないのは、魔力回路のインクの材料を沢山仕入れる事だ。
あのボス直通のトラップはどうなったかな。
その場所に行くとスイッチがなくなっていた。
対策されたのだな。
ふと考えた。
次元召喚してから、普通の召喚をしたらどうなるんだろう。
やっちゃうか。
「次元召喚アルマ。召喚アルマ」
おおっ、出来たっぽい。
「ちょっとちょっと」
頭の中に甲高い声が聞こえる。
「管理者か」
「とんでもない事をしてくれたわね」
「いや出来たから」
「むぬぬぬぬっ、こんなのどうすりゃいいのよ」
「知らんな」
「しょうがない、特例よ。次元召喚は禁止。代わりに嫁召喚スキルを作ったから。消費魔力も召喚と変わらないんだから。サービスよ」
「なんか知らんが得した気分だ」
「なんや、独り言を言ってたようやったけど。御用ですか」
「悪いけど帰って。また呼ぶから。帰還」
さてと。
「ステータス」
――――――――――――――
名前:山田 無二 LV143
魔力:13651/14300
スキル:
収納箱
魔力通販
次元移動
魔力壁
召喚魔法
嫁召喚魔法
――――――――――――――
嫁召喚魔法スキルが増えている。
「嫁召喚アルマ」
「せわしないな」
「すまなかった。今日は一緒に長くいられるはずだ」
二人と一匹のパーティでダンジョン攻略開始だ。
1階層のボス部屋をサクッと攻略して今は検問の前だ。
「許可証を」
しまったアルマの分がない。
なんと言って言い訳したものか。
「彼女は俺の女神だ。俺の召喚獣でもある」
「許可証を」
係員のこめかみに青筋が浮かぶ。
「彼女は嫁なんだ。スキルで呼び出した」
「許・可・証・を!」
「信じてないな。嫁帰還」
光になって消えるアルマ。
「さては、認識阻害スキルだな。この闇冒険者め」
係員がスタンロッドを構えた。
「もう良いよ。俺が馬鹿だった」
俺はゴーレムを操る魔力回路を係員に貼った。
「何を」
「通っていいよね」
頷く係員。
「駄目だ。待て」
係員は微動だにしない。
機械に免許証をかざすとピッと音がした。
「待てといっとるのが分からんのか」
「お疲れ様」
俺はそう言って階段を下りた。
「余計な手間を食った。嫁召喚アルマ」
「ほんま、せわしないな」
「文明社会の弊害さ」
2階層からが本番だ。
何回か戦闘を行っていたら、係員が大挙して追いかけてきた。
「ほんのちょっとした冗談だろ」
「この闇冒険者め」
どうしたもんかな。
「ダンジョン内でのスキルの使用は認められているはずだ」
「あくまで言い張るのだな」
「仕方ない。出頭でもなんでもするよ」
「午前10時26分。公務執行妨害の現行犯で逮捕」
手錠を掛けられてしまった。
「アルマ、せわしなくてすまん。嫁帰還」
「犯人隠匿の罪も追加だ」
俺はダンジョン脇の係員の詰め所に連れて行かれ取調室にいれられた。
「ところで犬の事は誰も触れてないけど、犬は良いんだ」
「ああ、猟師からの要望で猟犬は許可されている」
「そうなんだ」
「それよりとっとと吐いた方がいいぞ」
「闇冒険者なんて知らないよ。これ以上言うのだったら黙秘する」
しばらく無言でにらみ合いが続いた。
そして、取調室のドアが開いて女性が入ってきた。
「もう、言い逃れはできないぞ。この人はな鑑定スキル持ちだ」
「時間がないから、さっさと熟すわよ。鑑定」
「どうですか」
「驚いた。嫁召喚魔法を持っている。こんなスキル聞いた事がないわね。しかも、レベル143。魔力通販も次元移動も知らないスキルだわ」
スキルが知られてしまった。
「くそう。闇冒険者だと思ったんだがな」
「スキルの事は内緒にしておいてくれ」
「ええ、守秘義務があるから安心して」
「嫁召喚するたびに検問で引っかかったら面倒だから許可証をくれ。そうしないと、不当逮捕で訴えるぞ」
「仕方ないわね。ポーター許可証を発行してあげなさい」
「嫁は三人いるんだが」
「お前、重婚しているのか」
「内縁関係という奴だ。それでもスキルには認められている」
「このうらやまけしからん奴が」
「発行してやりなさい」
「はい、了解しました」
三人のポーター許可証を発行してもらった。
登録する為に嫁召喚を連続でやったら、係員が仇でも見るような目つきになった。
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