レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太

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第1章 異世界転移でざまぁ編

第18話 おっさん、福利厚生を考える

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 商業ギルドの受付に行きギルドカードを出す。

「この二人を借金奴隷にしたい。肩代わりと手数料の金額で俺が買う」
「かしこまりました。債権者の名前は分かりますか?」
「ハクネシー商会です。母の名前クレアで借金してます」
「精算を後日行いますので、ムニ様には書類をお願いします」

 俺は書類を書き、別室に連れて行かれた二人は首輪をして戻ってきた。

「今なら引き返せる。良いんだな?」
「ええ、すっぱりやって下さい」
「承知」

 こうでもしないと借金の為に碌でもない結果になるだろうから当然の選択か。
 つくづく糞ったれだな。奴隷を買う俺も糞だ。

 二人の首輪の赤い所に触る。
 色が青くなり奴隷の契約は終わった。

「給料だけど討伐したモンスターの魔石とドロップ品の値段を四で割った物が取り分だ。それとな」

 二人を手招きして耳元でダンジョンを討伐したらボーナスを出すと囁いた。

「それは大丈夫なんですか?」
「疑問」
「大丈夫な方法があるんだ。まず、ばれない。後で教える」

 頷く二人を見て話題を変える。
 色々な話をこの機会に聞く。

「ところで二人はスキルはあるのか?」
「あったら、バンバン稼いでます」
「スキル羨望」

「機会があったらスキルオーブ買ってやるよ」
「えっ、絶対ですよ」
「約束」

「じゃあ、帰るか」

 帰りながら、考える。
 幸薄い二人に俺ぐらいは報いてやって良いんじゃないかと思った。
 とりあえず、福利厚生の充実だな。
 アルマにやってあげているのはシャンプーとリンスぐらいだ。
 消耗品で考えられるのはトイレットペーパー、歯磨きセット、下着類だけだな。
 男の俺が魔力通販で女性用下着を買える理由。
 それは飲んで会社に戻った時に下着のネット通販にエロいのがあるよという話になった。
 酔った勢いでわいわいと下着をチェックしてこんなに高いのかと感心したのが記憶に残っている。
 とりあえず、アルマに言ってみて反応をみて考えよう。

 休息という観点で考えた。
 布団は大事だという事で、寒い日は羽毛布団。
 暑い日はタオルケットを支給したい。
 精神を落ち着かせるという事でポータブルDVDプレイヤーはどうかな。
 ソフトは自然物とか可愛い動物や観光名所なんてのも良い。
 どれも流行った時にチェックした事がある。

 後は音楽をポータブルCDプレーヤーで聞くなんてのも良いな。
 人に聞かれたらプレイヤーはドロップ品と言えと言っておけば大丈夫だろう。

 それと手軽に出来る勝負事としてトランプも良い。
 DVDはやりすぎ感があるから、何かの褒美にしよう。


「よし、親睦会をやるぞ。トランプだ」
「札かいな。うち、ギャンブルは好かん」
「何も賭けないでいいだろう」

「ギャンブルは初めて」
「新鮮体験」

 ポーカーのルールを教えてやり始めた。
 成績が良いのははアルマ、モニカ、俺、エリナの順だった。

「ふっ、見切ったわよ。アルマがほほをかく時ははったり。勝負。スリーカード」
「甘いわね。そら引っ掛けやで。フルハウス」
「そんな。でも今ので切り札を一つ失ったわ。さあ、続きよ」


「そろそろ、ゲームを変えよう。次はそうだな神経衰弱がいいだろう」

 ゲームを始めた

「えいっ。しもた、そこは2やったか」
「ふふふ、確定」

 モニカが札に手を掛ける。

「失敗」
「違ったな」
「闇雲。的中」

 当てずっぽうにめくったモニカが札を当てた。

「ほんとうにモニカは運がいいな」

「えいっ、えいっ。再的中」
「モニカがいるとゲームが別の物になるな」
「えいっ、えいっ。残念」

「次はエリナの番だぞ」
「ここね」
「おっ当たったな」
「次はこことここ」
「おっ、また当たったな」
「最後までの道筋は見えたわ。ここ、ここ、ここ、ここ、ここ、ここ、ここ、それからここよ」
「取りきったな。勝ったのはエリナか」

 トランプで遊ばせると色々な遊び方があるから三人の個性がもろに出る。
 アルマは駆け引きのあるゲームに強い。
 運の引きが強いのはモニカ。
 エリナは全てで平均点だ。
 明日から厳しいダンジョンでの仕事が待っているから、今日ぐらい三人には楽しんでもらいたい。

  ◆◆◆

 後日の一幕。

「アルマ実は支給品を用意したんだ」
「こんなん、うち着られまへん。恥ずかしすぎやわ」

 下着を見て顔を真っ赤にするアルマ。

「これは、うちが没収しておきます。こないなのが好みならゆうてくれても……」

 下着を急いで隠すアルマ。

「こっちの布団はどうだ?」
「これ凄いねんな。雲に包まれとるみたい。これに包まれてご主人様にも包まれる、ぐへへ……」

 アルマはなにか凄い顔になっている。

「そうだろう。そうだろう。何か要望があれば言ってくれて良いぞ」
「料理道具が欲しいんよ」
「用意しておくよ」
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