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第13章 生徒のドラゴン
第78話 色々な講義を受ける2
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今日はセラリーナとは別行動だ。
魔法学園の講義は多岐に渡る。
見て回る従魔学、魔力増加学、後衛魔法学の他にも、興味を引いた物として魔法調薬学、魔法治療学、魔法建築学などがある。
本当に多い。
魔法に関係ない物を含めたら60は越えるだろう。
軍隊の指揮関連にも興味を惹かれたが、ミニアがつまらなそうだったので諦めた。
一週間で全ての第一回目の講義にでるのは不可能だろう。
さて、従魔学だ。
「今日はテイマーにとっての基本の魔法について話します。隷属、感覚共有、伝言の三つが主にテイマーが使う魔法です。呪文は各自手に入れて下さい」
隷属魔法の注意と書かれた。
拒否される事がある。
場合によっては襲ってくる事もとある。
感覚共有魔法の注意と書かれた。
気が狂う事もある。
尻尾など人間にない物を知覚するのは危険とある。
それじゃ動物は全て危険じゃないか。
ふんふん、なるべくそういう器官があるのを無視するのがコツとある。
なるほどな。
じゃあなんだ。
従魔に感覚共有している敵対しているテイマーがいたら、従魔の尻尾を握ればいいのか。
そうすればそこに意識が集中するから一発でアウトだ。
そんなレアなケースはまあないだろうけどな。
伝言魔法の注意点と書かれた。
知能が低いと送った内容を理解されない。
その内容は知っている。
一文字ずつ区切って送ると理解される事もあると書いてある。
なるほどこれは知らなかった。
講師のミニアを見る目が気持ち悪いのに気がついた。
あれは嫉妬を多分に含んだ目だ。
「そこの君、スライムと感覚共有しているそうじゃないか。模範演技として何か見せてくれないか」
「分かった。スライムに計算させる」
「ちょうどいい。目隠しに使うためのスライム用のゲージを持っているんだ。ここにスライムと一緒に数式を入れるから、出来るものなら解かせるがいい」
ティと一緒に紙がゲージに入れられる。
数式は平方根の25だ。
ミニアには解けない数式だな。
俺には楽勝だけどな。
ティがゲージから出された。
他の生徒はどうなるか固唾を飲んでいる。
「答えは5」
ミニアの声が静まった教室に響いた。
「くっ、本当に感覚共有しているとは。くそっ、俺はまたしても教授になれないのか」
ミニアが従魔学の教授になるって、決まっていないが。
ドラゴンは隷属されてないし、スライムの隷属も俺だ。
まあいいや。
誤解だけど、言ったところで納得しそうもないな。
一時取り乱した講師だったが、それから淡々と魂が抜けた目で講義を終わらせた。
次は魔力増加学だ。
講師はハゲマッチョだった。
濃い教師だな。
「1に魔獣殲滅、2に魔獣殲滅、34がなくて、5に魔力増加」
確かに魔力増やすのは魔獣殺すのが一番なんだけど。
もっと他に言いようがあるだろう。
これで講義をこれからどう展開していくのかが興味出てきた。
「罠や道具を効率的に使って魔獣を仕留めるのが効果的だぜ」
「剣や魔法を使うのは駄目なんですか」
生徒の一人が質問した。
「魔力ってのは魔獣を倒せば倒すほど上がる。剣や魔法は回数に制限があるだろう。罠は材料さえあれば制限がない」
「ちょっと卑怯な気もします」
「魔獣相手なんだから、卑怯も糞もないんだよ。いいか毒もバンバン使え。手段は何でもいい。とにかく殲滅だ」
「はい、質問。上げた魔力は何時、使うのですか」
「そんなもん。強敵が出てきた時に一発かますのよ。一撃必殺、最強だぜ」
おー、最初の時のミニアみたいだ。
あの時はいきなり必殺技かましていたな。
待てよ。
決闘の時も一撃必殺だった。
ミニアはこの授業の講師と案外馬が合ったりするのかも。
黒板に試験内容と書かれた。
魔力増加学1、最大魔力150。
魔力増加学2、最大魔力200。
魔力増加学3、最大魔力300。
魔力増加学4、最大魔力400。
魔力増加学5、最大魔力500。
とある。
つまりこの授業は魔力を500まで上げれば良いのか。
「魔獣殲滅に行き詰ったらいつでも相談に来い。色々な裏技を酒と引き換えに教えてやる」
うわ、賄賂要求しちゃったよ。
でも試験は魔力次第だから、成績には関係ないという訳か。
次に受ける後衛魔法学ってどんな学問なのだろう。
近接戦闘は前衛に任せて固定砲台として如何に力を発揮するかを競うのかな。
「素早い詠唱、短い呪文、消費は少なく」
入ってくるなり痩せた講師はそう言った。
「具体的には最初にならうファイヤーボールこれは最短です。しかし、これがファイヤーボール10個となるとどうでしょう。もっと他に良い呪文もあります。しかし、呪文は高い。この教室では生徒同士、呪文を交換しあうのです」
おお、魔法のトレードをする訳か。
考えたな。
だが、落ちが見えた。
貧乏学生ばかり集まって安い呪文しか手に入らない環境になりそうだ。
とっておきの呪文は誰でも秘匿したいよな。
「さあ、自由に交換しあって下さい」
生徒がグループを作り交換を始める。
ミニアのところにも何人かきたが。
三連続弾などレベル低い魔法しか交換がこない。
魔力コスト100のファイヤーボールなんて貰っても意味がない。
魔道具学で使う呪文を申し出た生徒もいたが、もう間に合っている。
もう少し回が進むと面白くなるのだろうか。
魔法学園の講義は多岐に渡る。
見て回る従魔学、魔力増加学、後衛魔法学の他にも、興味を引いた物として魔法調薬学、魔法治療学、魔法建築学などがある。
本当に多い。
魔法に関係ない物を含めたら60は越えるだろう。
軍隊の指揮関連にも興味を惹かれたが、ミニアがつまらなそうだったので諦めた。
一週間で全ての第一回目の講義にでるのは不可能だろう。
さて、従魔学だ。
「今日はテイマーにとっての基本の魔法について話します。隷属、感覚共有、伝言の三つが主にテイマーが使う魔法です。呪文は各自手に入れて下さい」
隷属魔法の注意と書かれた。
拒否される事がある。
場合によっては襲ってくる事もとある。
感覚共有魔法の注意と書かれた。
気が狂う事もある。
尻尾など人間にない物を知覚するのは危険とある。
それじゃ動物は全て危険じゃないか。
ふんふん、なるべくそういう器官があるのを無視するのがコツとある。
なるほどな。
じゃあなんだ。
従魔に感覚共有している敵対しているテイマーがいたら、従魔の尻尾を握ればいいのか。
そうすればそこに意識が集中するから一発でアウトだ。
そんなレアなケースはまあないだろうけどな。
伝言魔法の注意点と書かれた。
知能が低いと送った内容を理解されない。
その内容は知っている。
一文字ずつ区切って送ると理解される事もあると書いてある。
なるほどこれは知らなかった。
講師のミニアを見る目が気持ち悪いのに気がついた。
あれは嫉妬を多分に含んだ目だ。
「そこの君、スライムと感覚共有しているそうじゃないか。模範演技として何か見せてくれないか」
「分かった。スライムに計算させる」
「ちょうどいい。目隠しに使うためのスライム用のゲージを持っているんだ。ここにスライムと一緒に数式を入れるから、出来るものなら解かせるがいい」
ティと一緒に紙がゲージに入れられる。
数式は平方根の25だ。
ミニアには解けない数式だな。
俺には楽勝だけどな。
ティがゲージから出された。
他の生徒はどうなるか固唾を飲んでいる。
「答えは5」
ミニアの声が静まった教室に響いた。
「くっ、本当に感覚共有しているとは。くそっ、俺はまたしても教授になれないのか」
ミニアが従魔学の教授になるって、決まっていないが。
ドラゴンは隷属されてないし、スライムの隷属も俺だ。
まあいいや。
誤解だけど、言ったところで納得しそうもないな。
一時取り乱した講師だったが、それから淡々と魂が抜けた目で講義を終わらせた。
次は魔力増加学だ。
講師はハゲマッチョだった。
濃い教師だな。
「1に魔獣殲滅、2に魔獣殲滅、34がなくて、5に魔力増加」
確かに魔力増やすのは魔獣殺すのが一番なんだけど。
もっと他に言いようがあるだろう。
これで講義をこれからどう展開していくのかが興味出てきた。
「罠や道具を効率的に使って魔獣を仕留めるのが効果的だぜ」
「剣や魔法を使うのは駄目なんですか」
生徒の一人が質問した。
「魔力ってのは魔獣を倒せば倒すほど上がる。剣や魔法は回数に制限があるだろう。罠は材料さえあれば制限がない」
「ちょっと卑怯な気もします」
「魔獣相手なんだから、卑怯も糞もないんだよ。いいか毒もバンバン使え。手段は何でもいい。とにかく殲滅だ」
「はい、質問。上げた魔力は何時、使うのですか」
「そんなもん。強敵が出てきた時に一発かますのよ。一撃必殺、最強だぜ」
おー、最初の時のミニアみたいだ。
あの時はいきなり必殺技かましていたな。
待てよ。
決闘の時も一撃必殺だった。
ミニアはこの授業の講師と案外馬が合ったりするのかも。
黒板に試験内容と書かれた。
魔力増加学1、最大魔力150。
魔力増加学2、最大魔力200。
魔力増加学3、最大魔力300。
魔力増加学4、最大魔力400。
魔力増加学5、最大魔力500。
とある。
つまりこの授業は魔力を500まで上げれば良いのか。
「魔獣殲滅に行き詰ったらいつでも相談に来い。色々な裏技を酒と引き換えに教えてやる」
うわ、賄賂要求しちゃったよ。
でも試験は魔力次第だから、成績には関係ないという訳か。
次に受ける後衛魔法学ってどんな学問なのだろう。
近接戦闘は前衛に任せて固定砲台として如何に力を発揮するかを競うのかな。
「素早い詠唱、短い呪文、消費は少なく」
入ってくるなり痩せた講師はそう言った。
「具体的には最初にならうファイヤーボールこれは最短です。しかし、これがファイヤーボール10個となるとどうでしょう。もっと他に良い呪文もあります。しかし、呪文は高い。この教室では生徒同士、呪文を交換しあうのです」
おお、魔法のトレードをする訳か。
考えたな。
だが、落ちが見えた。
貧乏学生ばかり集まって安い呪文しか手に入らない環境になりそうだ。
とっておきの呪文は誰でも秘匿したいよな。
「さあ、自由に交換しあって下さい」
生徒がグループを作り交換を始める。
ミニアのところにも何人かきたが。
三連続弾などレベル低い魔法しか交換がこない。
魔力コスト100のファイヤーボールなんて貰っても意味がない。
魔道具学で使う呪文を申し出た生徒もいたが、もう間に合っている。
もう少し回が進むと面白くなるのだろうか。
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