上 下
287 / 700
chapter12 愛が止まらない

27

しおりを挟む

「それでも君の傍で・・・
君の手助けがしたいんだ
宗一郎から君がエレベーターの中に
閉じ込められていると聞いた時
あまりのショックで心臓発作を起こしそうになった」
  


「私も二度とごめんよ」




彼が思い出して笑いだした
  
 

「そして慌てて助けに行ったら
エレベータ―のシャフトから
君の魂の叫びがあたり一面に響いていた
やっぱり君は予想がつかない  」




ジェニはポっと頬を染めた




「だって・・・・
もう私は死ぬんだと思った時 
それしか出てこなかったの 」


ぷぅっと頬をふくらませて訴える
笑ってごめんごめんと竜馬がジェニの頭を撫でた

途端に気分がよくなった




「君みたいな女の子はどこにもいないんだ
君といっしょにいると
すべての常識が頭の中から吹っ飛ぶ
君を縛り付けたりはしないよ
いつでも好きな時に後腐れなく
自由に僕を捨ててくれていい 」




彼はジェニを抱き寄せ
首筋に顔を埋めた
   



「でも今は僕と一緒にいてくれ」



「私のいる場所はあなたの腕の中よ」


 
「初めから僕達やり直さないか?
オフィスで思わず君にキスをした時・・・
あのバイクの上で初めて君を抱きしめた時から・・・」





「愛してるわ竜馬さん
今すぐキスして」





彼が笑ってぎゅっとジェニを抱きしめ口づけた

彼の唇は滑らかで温かかった
その歯が戯れにジェニの唇を甘噛みする
ジェニの背中に甘い戦慄が走る


もう寒くはなかった
ジェニは内側から燃え上がっている気がした








「家に帰ってセックスしようよジェニ・・・」







とんでもなく甘くセクシーな声で囁かれ
ジェニは生きて彼の腕の中にいる喜びと
暗闇のエレベーターの中に閉じ込められていた
のを思い出し

天国と地獄を一緒に味わっていた





竜馬がさらに濡れたジェニの髪を撫でて
耳元で囁いた








「朝までつながっていよう・・・・ 」
:*゚..:。:.   .:*゚:.。









しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

誰が彼女を殺したか

みおな
恋愛
王太子の恋人、男爵令嬢が死んだ。 王太子は犯人を婚約者の公爵令嬢だと言い、公爵令嬢は男爵令嬢が親しくしていた王太子の側近たちではないかと言う。 側近たちは王太子の他の浮気相手ではないかと言い、令嬢の両親は娘は暴漢に殺されたのだと言った。 誰が彼女を殺したのか?

嘘を囁いた唇にキスをした。それが最後の会話だった。

わたあめ
恋愛
ジェレマイア公爵家のヒルトンとアールマイト伯爵家のキャメルはお互い17の頃に婚約を誓た。しかし、それは3年後にヒルトンの威勢の良い声と共に破棄されることとなる。 「お前が私のお父様を殺したんだろう!」 身に覚えがない罪に問われ、キャメルは何が何だか分からぬまま、隣国のエセルター領へと亡命することとなった。しかし、そこは異様な国で...? ※拙文です。ご容赦ください。 ※この物語はフィクションです。 ※作者のご都合主義アリ ※三章からは恋愛色強めで書いていきます。

王子からの縁談の話が来たのですが、双子の妹が私に成りすまして王子に会いに行きました。しかしその結果……

水上
恋愛
侯爵令嬢である私、エマ・ローリンズは、縁談の話を聞いて喜んでいた。 相手はなんと、この国の第三王子であるウィリアム・ガーヴィー様である。 思わぬ縁談だったけれど、本当に嬉しかった。 しかし、その喜びは、すぐに消え失せた。 それは、私の双子の妹であるヘレン・ローリンズのせいだ。 彼女と、彼女を溺愛している両親は、ヘレンこそが、ウィリアム王子にふさわしいと言い出し、とんでもない手段に出るのだった。 それは、妹のヘレンが私に成りすまして、王子に近づくというものだった。 私たちはそっくりの双子だから、確かに見た目で判断するのは難しい。 でも、そんなバカなこと、成功するはずがないがないと思っていた。 しかし、ヘレンは王宮に招かれ、幸せな生活を送り始めた。 一方、私は王子を騙そうとした罪で捕らえられてしまう。 すべて、ヘレンと両親の思惑通りに事が進んでいた。 しかし、そんなヘレンの幸せは、いつまでも続くことはなかった。 彼女は幸せの始まりだと思っていたようだけれど、それは地獄の始まりなのだった……。 ※この作品は、旧作を加筆、修正して再掲載したものです。

婚約していないのに婚約破棄された私のその後

狭山ひびき@バカふり160万部突破
恋愛
「アドリエンヌ・カントルーブ伯爵令嬢! 突然ですまないが、婚約を解消していただきたい! 何故なら俺は……男が好きなんだぁああああああ‼」  ルヴェシウス侯爵家のパーティーで、アドリーヌ・カンブリーヴ伯爵令嬢は、突然別人の名前で婚約破棄を宣言され、とんでもないカミングアウトをされた。  勘違いで婚約破棄を宣言してきたのは、ルヴェシウス侯爵家の嫡男フェヴァン。  そのあと、フェヴァンとルヴェシウス侯爵夫妻から丁重に詫びを受けてその日は家に帰ったものの、どうやら、パーティーでの婚約破棄騒動は瞬く間に社交界の噂になってしまったらしい。  一夜明けて、アドリーヌには「男に負けた伯爵令嬢」というとんでもない異名がくっついていた。  頭を抱えるものの、平平凡凡な伯爵家の次女に良縁が来るはずもなく……。  このままだったら嫁かず後家か修道女か、はたまた年の離れた男寡の後妻に収まるのが関の山だろうと諦めていたので、噂が鎮まるまで領地でのんびりと暮らそうかと荷物をまとめていたら、数日後、婚約破棄宣言をしてくれた元凶フェヴァンがやった来た。  そして「結婚してください」とプロポーズ。どうやら彼は、アドリーヌにおかしな噂が経ってしまったことへの責任を感じており、本当の婚約者との婚約破棄がまとまった直後にアドリーヌの元にやって来たらしい。 「わたし、責任と結婚はしません」  アドリーヌはきっぱりと断るも、フェヴァンは諦めてくれなくて……。  

婚約者の幼馴染に圧勝するまでの軌跡

きんもくせい
恋愛
15歳の夏、フラヴィアに婚約の話が舞い降りた。 相手の名はベネディクト・コーネリアス。女嫌いで有名な辺境伯の一人息子で、剣技に長けていて優秀。同じく女性でありながら巧みな剣術を使いこなす幼馴染の女性にしか側にいることを許していない、気難しい事で有名な男である。 初めはフラヴィアに全く興味を示さないベネディクトであったが、顔合わせの際に放った一言が彼の琴線に触れたらしく、少しずつフラヴィアのことを知ろうと歩み寄ってくる。 そんな日の折、フラヴィアの剣技に関する碧眼に感心し、次第に共通の話題を通して惹かれ合っていく二人。しかし、その傍には彼の幼馴染の姿が……

【完結】maybe 恋の予感~イジワル上司の甘いご褒美~

蓮美ちま
恋愛
会社のなんでも屋さん。それが私の仕事。 なのに突然、企画部エースの補佐につくことになって……?! アイドル顔負けのルックス 庶務課 蜂谷あすか(24) × 社内人気NO.1のイケメンエリート 企画部エース 天野翔(31) 「会社のなんでも屋さんから、天野さん専属のなんでも屋さんってこと…?」 女子社員から妬まれるのは面倒。 イケメンには関わりたくないのに。 「お前は俺専属のなんでも屋だろ?」 イジワルで横柄な天野さんだけど、仕事は抜群に出来て人望もあって 人を思いやれる優しい人。 そんな彼に認められたいと思う反面、なかなか素直になれなくて…。 「私、…役に立ちました?」 それなら…もっと……。 「褒めて下さい」 もっともっと、彼に認められたい。 「もっと、褒めて下さ…っん!」 首の後ろを掬いあげられるように掴まれて 重ねた唇は煙草の匂いがした。 「なぁ。褒めて欲しい?」 それは甘いキスの誘惑…。

ミルクティーな君へ。ひねくれ薄幸少女が幸せになるためには?

鐘ケ江 しのぶ
恋愛
 アルファポリスさんではまった、恋愛モノ、すかっとしたざまあを拝読したのがきっかけです。  初めてこの分野に手を出しました。んん? と思うわれる箇所があるかと思いますが、温かくお見守りください。  とある特殊な事情を持つ者を保護している、コクーン修道院で暮らす12歳の伯爵令嬢ウィンティア。修道女や、同じ境遇の子供達に囲まれて、過去の悲惨な事件に巻き込まれた、保護されている女性達のお世話を積極的に行うウィンティアは『いい子』だった。  だが、ある日、生家に戻る指示が下される。  自分に虐待を繰り返し、肉体的に精神的にズタズタにした両親、使用人達、家庭教師達がまつそこに。コクーン修道院でやっと安心してすごしていたウィンティアの心は、その事情に耐えきれず、霧散してしまった。そして、ウィンティアの中に残ったのは………………  史実は関係ありません。ゆるっと設定です。ご理解ください。亀さんなみの更新予定です。

私のことを嫌っている婚約者に別れを告げたら、何だか様子がおかしいのですが

雪丸
恋愛
エミリアの婚約者、クロードはいつも彼女に冷たい。 それでもクロードを慕って尽くしていたエミリアだが、クロードが男爵令嬢のミアと親しくなり始めたことで、気持ちが離れていく。 エミリアはクロードとの婚約を解消して、新しい人生を歩みたいと考える。しかし、クロードに別れを告げた途端、彼は今までと打って変わってエミリアに構うようになり…… ◆エール、ブクマ等ありがとうございます! ◆小説家になろうにも投稿しております

処理中です...