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皇妃様の治療
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「できる!? できるということは、治るということか!?」
「はい」
「本当か!? 本当にティナは治るのか!?」
治る。それを聞いて陛下は飛び上がりそうなほど喜ぶ。
「……ふざけないでください。 先ほどご自分で無理だとおっしゃったでしょう? セフィーロ神聖教国で教皇に次ぐ実力の私が無理だったのです。無理に決まっています。 たとえ教皇様でもここまで酷い状態では治せません。 期待させておいて、やってできなかったでは済まないのですよ! 皇妃様と皇帝陛下のお気持ちを考えてください」
「待て待て、できると言うなら試してみればよい。それに彼女がものすごく強い魔法使いだというのは確認が取れている」
「……わかりました」
セサルさんは皇帝陛下に言われ口ではわかったと言いながらも、こちらを見る目は完全に詐欺師を見る目だ。
よし! ずっとこんな目で見られるのはごめんだし、ちゃっちゃと始めよう。
皇帝陛下と皇太子殿下が期待し、セサルさんが変なことをしたらタダじゃ置かないぞと言う目で見る中、皇妃様に近づく。
「皇妃様、今から魔法をかけさせていただきます。明るく光りますが魔法を使ったことによるものなので大丈夫ですよ」
皇妃様は瞳をこちらへ向けわずかに頷く。
「では始めさせていただきますね」
そう言うと私は手のひらを前に出し膨大な魔力を身体中から集めると、一気に掌から放出する。
「【パーフェクトヒール】!」
掌を中心にあたりが光輝き、金の粒が舞う。
エクストラヒールよりも神々しく、強い光だ。
「バカな!? パーフェクトヒールだと!?」
セサルさんはそう叫びこちらに驚愕の表情を向けた後、目を見開き魅入ったように動かなくなる。
皇帝陛下も、皇太子殿下も、宰相様も、騎士団長も、セサルさんも、誰も一言も発さない。静寂が訪れる。
「………うつくしい」
段々と光が落ち着き治療の終わる頃、セサルさんはそうポツリと呟いた。
「終わりました。皇妃様、体調はいかがですか?」
皇妃様はゆっくりと起き上がり、身体をチェックするように手を開いたり閉じたりする。
「身体が、軽い……! 苦しくもないわ!」
「本当か!? ティナ! よかった! よかった!」
皇妃様と皇帝陛下は手を取り合い涙を流して喜んでいる。
「失礼します。お喜びのところ申し訳ありませんが一旦診察をさせてください」
セサルさんは皆が心配そうに見守る中皇妃様の手を取り脈を測ったり、ヒールをかけて反応を見たりしている。
「本当に、治っている……」
その一言を聞いて、皇帝陛下、皇妃様、皇太子殿下、宰相様、みんなでワッと喜ぶ。
「リア殿! ありがとう! 本当にありがとう!!」
「ありがとう!!」
「ありがとうございます!」
「ありがとうございます。もうダメかと思っていましたがお陰で助かりました」
「いいえ、私はできることをしたまでです。
私を命懸けで探しにきてくれた皇太子殿下がいたからこそ、私は今ここにいて治療ができたのです」
そう伝えると皇帝陛下と皇妃様は皇太子殿下を抱き締め何度も感謝を伝えた。
「皇妃様、御全快おめでとうございます。教皇様に選ばれここに来たにもかかわらず、力不足で申し訳ございませんでした。皇妃様も回復したことですし、私はセフィーロ神聖教国に帰らせていただきます」
「セサル殿! そんなことを言わないでくれ。セサル殿がいなかったらそもそもここまでティナはもたなかった。今日のリア殿の治療ができたのもセサル殿のおかげだ。ありがとう! セサル殿が安全に帰れるよう私が責任を持って手配しよう。礼はセサル殿が帰る時に一緒にセフィーロ神聖教国教皇へ送る。」
「ありがとうございます」
「リア殿。リア殿にも約束通り相応しい金額を用意しよう。用意には数日かかるが客室を用意するのでそちらでゆっくり過ごしてほしい」
「ありがとうございます」
「はい」
「本当か!? 本当にティナは治るのか!?」
治る。それを聞いて陛下は飛び上がりそうなほど喜ぶ。
「……ふざけないでください。 先ほどご自分で無理だとおっしゃったでしょう? セフィーロ神聖教国で教皇に次ぐ実力の私が無理だったのです。無理に決まっています。 たとえ教皇様でもここまで酷い状態では治せません。 期待させておいて、やってできなかったでは済まないのですよ! 皇妃様と皇帝陛下のお気持ちを考えてください」
「待て待て、できると言うなら試してみればよい。それに彼女がものすごく強い魔法使いだというのは確認が取れている」
「……わかりました」
セサルさんは皇帝陛下に言われ口ではわかったと言いながらも、こちらを見る目は完全に詐欺師を見る目だ。
よし! ずっとこんな目で見られるのはごめんだし、ちゃっちゃと始めよう。
皇帝陛下と皇太子殿下が期待し、セサルさんが変なことをしたらタダじゃ置かないぞと言う目で見る中、皇妃様に近づく。
「皇妃様、今から魔法をかけさせていただきます。明るく光りますが魔法を使ったことによるものなので大丈夫ですよ」
皇妃様は瞳をこちらへ向けわずかに頷く。
「では始めさせていただきますね」
そう言うと私は手のひらを前に出し膨大な魔力を身体中から集めると、一気に掌から放出する。
「【パーフェクトヒール】!」
掌を中心にあたりが光輝き、金の粒が舞う。
エクストラヒールよりも神々しく、強い光だ。
「バカな!? パーフェクトヒールだと!?」
セサルさんはそう叫びこちらに驚愕の表情を向けた後、目を見開き魅入ったように動かなくなる。
皇帝陛下も、皇太子殿下も、宰相様も、騎士団長も、セサルさんも、誰も一言も発さない。静寂が訪れる。
「………うつくしい」
段々と光が落ち着き治療の終わる頃、セサルさんはそうポツリと呟いた。
「終わりました。皇妃様、体調はいかがですか?」
皇妃様はゆっくりと起き上がり、身体をチェックするように手を開いたり閉じたりする。
「身体が、軽い……! 苦しくもないわ!」
「本当か!? ティナ! よかった! よかった!」
皇妃様と皇帝陛下は手を取り合い涙を流して喜んでいる。
「失礼します。お喜びのところ申し訳ありませんが一旦診察をさせてください」
セサルさんは皆が心配そうに見守る中皇妃様の手を取り脈を測ったり、ヒールをかけて反応を見たりしている。
「本当に、治っている……」
その一言を聞いて、皇帝陛下、皇妃様、皇太子殿下、宰相様、みんなでワッと喜ぶ。
「リア殿! ありがとう! 本当にありがとう!!」
「ありがとう!!」
「ありがとうございます!」
「ありがとうございます。もうダメかと思っていましたがお陰で助かりました」
「いいえ、私はできることをしたまでです。
私を命懸けで探しにきてくれた皇太子殿下がいたからこそ、私は今ここにいて治療ができたのです」
そう伝えると皇帝陛下と皇妃様は皇太子殿下を抱き締め何度も感謝を伝えた。
「皇妃様、御全快おめでとうございます。教皇様に選ばれここに来たにもかかわらず、力不足で申し訳ございませんでした。皇妃様も回復したことですし、私はセフィーロ神聖教国に帰らせていただきます」
「セサル殿! そんなことを言わないでくれ。セサル殿がいなかったらそもそもここまでティナはもたなかった。今日のリア殿の治療ができたのもセサル殿のおかげだ。ありがとう! セサル殿が安全に帰れるよう私が責任を持って手配しよう。礼はセサル殿が帰る時に一緒にセフィーロ神聖教国教皇へ送る。」
「ありがとうございます」
「リア殿。リア殿にも約束通り相応しい金額を用意しよう。用意には数日かかるが客室を用意するのでそちらでゆっくり過ごしてほしい」
「ありがとうございます」
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