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クレンセシア到着
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「いやぁ、来る時にあれほど苦労したのが嘘のようだ」
そう言った皇太子殿下はハハハッっと乾いた笑いを浮かべる。
今私たちは大森林の中を歩いている。
他の地では主級の魔物がうじゃうじゃといるこの森で、こちらに向かってくる魔物をちぎっては投げちぎっては投げ……。
どんどんアイテムボックスに魔物を仕舞う様子に、あのアイテムボックスには一体どれほどのお宝が眠っているのかと皆恐ろしく思っていることにいつも通り森を歩いていリア殿は全く気づいていない。
だがこの程度では初日のように驚きで固まる者はいない。
昨日1日リア殿の家で過ごした結果、衝撃を受けることが多すぎたため全員が自分の精神状態を守るため考えることをやめる術を身につけたのだ。
リア殿は料理をすると言って魔法を使い宙に浮いた野菜を風魔法でカットしたり、ちょっと家具を作ると言って巨木を切り倒し持ち帰ったり、ソファに使う素敵な皮が欲しいと言ってとんでもない魔物を狩ってきたりする。
どれも普通に生活していたら遭遇しない衝撃的な出来事だが、1番は夕飯に出てきたやたら美味い肉を、一流の料理を毎日食べているはずの皇太子殿下がやけに美味しい美味しいと言うのでつい騎士が「これはなんの肉ですか?」と聞いてしまった時のことだ。
「地竜ですよ。美味しいですよね! ノアとネージュが狩ってきてくれたんです!」
空気が一瞬で凍った。
「……じ、りゅう?」
じりゅうってあの地竜??
あの、皇族ですら食べたことのある者が少ない地竜?
竜種はそもそも魔物の中でもトップクラスの強さ。討伐記録もかなり少ない。
皇族ですら一生で1度か2度食べられるかどうかだ。
竜種の中でも低位のワイバーンやレッサードラゴンなら話は別だが、それ以上の竜種は皇族ですら滅多にお目にかかれない。
それを! それを!!
あろうことが気が付かずに美味しい美味しいと言ってペロリと食べてしまったのだ!!
あの時の空気と言ったらない。
なんてものを食べてしまったんだと全員で頭を抱えた。
そんなこんなを乗り越えて全員が精神を一定に保つ技を身につけた。
ただ毎回驚いていては心臓が保たないから身につけざるを得ないだけだったんだけどね。
クレンセシアへの道のりは想像以上にサクサクと進んだ。
リア殿は宣言通り1人と2匹で全ての魔物を引き受けた。
全て。1匹残らず。
全員分の荷物も最低限を残してアイテムボックスに入れてくれたため身軽に。
そして野営もアイテムボックスから荷物をホイホイと取り出し準備完了。従魔達がいるため夜中の見張りも必要ない。
そしてリア殿と従魔達の後をついて行くだけであっという間にクレンセシアに到着したのだった。
「辺境伯! 今戻ったぞ!」
門から先に知らせが行っていたのか辺境伯は既に屋敷の外に出て待っていた。
「母上の容体は!?」
「こ、皇太子殿下……、この度は無事のお戻り、何よりでございます!!! グスッ。回復魔法をかけ続けてりますが、少しずつ悪くなっておいでです」
この人がこの町の領主か。
40歳を過ぎたくらいだろうか?初めて見る辺境伯は筋肉で覆われた身体を震わせ、普段はキリッと鋭いであろう瞳から涙をポロポロと零している。
「よかった! 生きているんだな。辺境伯。お前たちの力添えもあって無事魔女殿の協力を得ることができた。感謝する。こちらが魔女のリア殿だ」
「はじめまして。リアと申します! こちらは従魔のノアとネージュです。よろしくお願いします」
「こ、こちらが?」
グリフォンとフェンリルを従えるAランク冒険者と聞いて屈強な女冒険を想像していたのか、辺境伯は本当に? とでも言うような顔でこちらを見る。
「こう見えても実力は本物だぞ。大森林の奥で全滅寸前のところを従魔たちに助けられてな」
「ぜっ、全滅!!?」
「あぁ。だが従魔たちに偶然出会って、その後リア殿に回復魔法をかけてもらって助かった。それに大森林の奥からこの町までの戦闘をすべてリア殿と従魔たちが請け負ってくれた」
辺境伯はオンオンと泣き出す。
「あ、ありがとうございます!! 皇太子殿下を助けていただき、本当にありがとうございます!!」
ボロボロと泣いているおじさんに手をガッチリと掴まれるているこの状況、貴族の手を振り払うこともできずどうしたらいいのかわからない。
ひっ! 鼻水は垂らさないでください!
「辺境伯、リア殿が困っているよ」
困ったこの状況を見かねた皇太子殿下が声をかけてくれる。
「あ、これは失礼いたしました! つい感極まってしまいました。それで、王宮へはいつごろ?」
「母上のことを考えたら出来るだけ早く出たい。リア殿が従魔に乗せてくれるというから、私とリア殿と騎士団長で先に向かうことになる。辺境伯には今回依頼を出した3パーティーの手続きや報酬の受け渡しを頼んでも良いか?」
「もちろんでございます! 殿下達も昼食を召し上がってから出てはいかがでしょうか?すぐにご用意いたしますよ」
「では用意を頼む」
昼食後に再集合かと思ったらなぜか流れで私も一緒に辺境伯邸で昼食をとることになってしまった。ノアとネージュも厩舎でいいお肉をたっぷりと貰ったらしく、出発する時にはとてもご機嫌で連れられてきた。
ノアには私が、ネージュには殿下と騎士団長が跨る。
「いくぞ! 俺たちの速さを見せてやるぜ!」
「ネージュ、ほどほどにね……」
先に言っておいたにもかからわず調子に乗ったネージュはスピードを出しすぎ驚いた殿下と騎士団長が悲鳴を上げ、夕飯は肉抜きの刑になったのであった。
そう言った皇太子殿下はハハハッっと乾いた笑いを浮かべる。
今私たちは大森林の中を歩いている。
他の地では主級の魔物がうじゃうじゃといるこの森で、こちらに向かってくる魔物をちぎっては投げちぎっては投げ……。
どんどんアイテムボックスに魔物を仕舞う様子に、あのアイテムボックスには一体どれほどのお宝が眠っているのかと皆恐ろしく思っていることにいつも通り森を歩いていリア殿は全く気づいていない。
だがこの程度では初日のように驚きで固まる者はいない。
昨日1日リア殿の家で過ごした結果、衝撃を受けることが多すぎたため全員が自分の精神状態を守るため考えることをやめる術を身につけたのだ。
リア殿は料理をすると言って魔法を使い宙に浮いた野菜を風魔法でカットしたり、ちょっと家具を作ると言って巨木を切り倒し持ち帰ったり、ソファに使う素敵な皮が欲しいと言ってとんでもない魔物を狩ってきたりする。
どれも普通に生活していたら遭遇しない衝撃的な出来事だが、1番は夕飯に出てきたやたら美味い肉を、一流の料理を毎日食べているはずの皇太子殿下がやけに美味しい美味しいと言うのでつい騎士が「これはなんの肉ですか?」と聞いてしまった時のことだ。
「地竜ですよ。美味しいですよね! ノアとネージュが狩ってきてくれたんです!」
空気が一瞬で凍った。
「……じ、りゅう?」
じりゅうってあの地竜??
あの、皇族ですら食べたことのある者が少ない地竜?
竜種はそもそも魔物の中でもトップクラスの強さ。討伐記録もかなり少ない。
皇族ですら一生で1度か2度食べられるかどうかだ。
竜種の中でも低位のワイバーンやレッサードラゴンなら話は別だが、それ以上の竜種は皇族ですら滅多にお目にかかれない。
それを! それを!!
あろうことが気が付かずに美味しい美味しいと言ってペロリと食べてしまったのだ!!
あの時の空気と言ったらない。
なんてものを食べてしまったんだと全員で頭を抱えた。
そんなこんなを乗り越えて全員が精神を一定に保つ技を身につけた。
ただ毎回驚いていては心臓が保たないから身につけざるを得ないだけだったんだけどね。
クレンセシアへの道のりは想像以上にサクサクと進んだ。
リア殿は宣言通り1人と2匹で全ての魔物を引き受けた。
全て。1匹残らず。
全員分の荷物も最低限を残してアイテムボックスに入れてくれたため身軽に。
そして野営もアイテムボックスから荷物をホイホイと取り出し準備完了。従魔達がいるため夜中の見張りも必要ない。
そしてリア殿と従魔達の後をついて行くだけであっという間にクレンセシアに到着したのだった。
「辺境伯! 今戻ったぞ!」
門から先に知らせが行っていたのか辺境伯は既に屋敷の外に出て待っていた。
「母上の容体は!?」
「こ、皇太子殿下……、この度は無事のお戻り、何よりでございます!!! グスッ。回復魔法をかけ続けてりますが、少しずつ悪くなっておいでです」
この人がこの町の領主か。
40歳を過ぎたくらいだろうか?初めて見る辺境伯は筋肉で覆われた身体を震わせ、普段はキリッと鋭いであろう瞳から涙をポロポロと零している。
「よかった! 生きているんだな。辺境伯。お前たちの力添えもあって無事魔女殿の協力を得ることができた。感謝する。こちらが魔女のリア殿だ」
「はじめまして。リアと申します! こちらは従魔のノアとネージュです。よろしくお願いします」
「こ、こちらが?」
グリフォンとフェンリルを従えるAランク冒険者と聞いて屈強な女冒険を想像していたのか、辺境伯は本当に? とでも言うような顔でこちらを見る。
「こう見えても実力は本物だぞ。大森林の奥で全滅寸前のところを従魔たちに助けられてな」
「ぜっ、全滅!!?」
「あぁ。だが従魔たちに偶然出会って、その後リア殿に回復魔法をかけてもらって助かった。それに大森林の奥からこの町までの戦闘をすべてリア殿と従魔たちが請け負ってくれた」
辺境伯はオンオンと泣き出す。
「あ、ありがとうございます!! 皇太子殿下を助けていただき、本当にありがとうございます!!」
ボロボロと泣いているおじさんに手をガッチリと掴まれるているこの状況、貴族の手を振り払うこともできずどうしたらいいのかわからない。
ひっ! 鼻水は垂らさないでください!
「辺境伯、リア殿が困っているよ」
困ったこの状況を見かねた皇太子殿下が声をかけてくれる。
「あ、これは失礼いたしました! つい感極まってしまいました。それで、王宮へはいつごろ?」
「母上のことを考えたら出来るだけ早く出たい。リア殿が従魔に乗せてくれるというから、私とリア殿と騎士団長で先に向かうことになる。辺境伯には今回依頼を出した3パーティーの手続きや報酬の受け渡しを頼んでも良いか?」
「もちろんでございます! 殿下達も昼食を召し上がってから出てはいかがでしょうか?すぐにご用意いたしますよ」
「では用意を頼む」
昼食後に再集合かと思ったらなぜか流れで私も一緒に辺境伯邸で昼食をとることになってしまった。ノアとネージュも厩舎でいいお肉をたっぷりと貰ったらしく、出発する時にはとてもご機嫌で連れられてきた。
ノアには私が、ネージュには殿下と騎士団長が跨る。
「いくぞ! 俺たちの速さを見せてやるぜ!」
「ネージュ、ほどほどにね……」
先に言っておいたにもかからわず調子に乗ったネージュはスピードを出しすぎ驚いた殿下と騎士団長が悲鳴を上げ、夕飯は肉抜きの刑になったのであった。
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