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第1章
第34話:冬の運動
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2年目春になる前、まだ冬
初めての冬、長い時間を持て余さないように色々と工夫した。
俺が覚えているゲームは囲碁、将棋、麻雀、チェス、リバーシなど。
いきなりこの世界の人に囲碁、将棋、麻雀、チェスをさせるのは難しい。
囲碁と麻雀は、初めての者がルールを覚えて楽しむこと自体が難しい。
だから囲碁は五目並べから楽しむようにした。
麻雀は細かい点数計算はしないで、上り役も参考の絵を描いて張り出した。
将棋も駒に元の王将とか飛車角とは書かないようにした。
駒に動きを書いて、覚えなくても動きが分かるようにした。
それ以前に、本将棋ではなくハサミ将棋や回り将棋で楽しんだ。
チェスも同じで、きれいな姿に彫った駒ではない。
動きがひと目で分かる、将棋のような駒にした。
1番よろこばれたのはリバーシ、やる人が多いのもリバーシだった。
他のゲームよりも単純明快なのが良かったのだろう。
スゴロクも楽しむ人が多かったが、止まる場所に書く内容でもめた。
あまりひどい内容は嫌だし、何の意味もない内容ではおもしろくない。
酒禁止2日とか今飲んでいる酒を取り上げるなんて、ケンカになる。
トランプはすごく喜ばれた。
神経衰弱や七並べ、ポーカーやブラックジャックを楽しむ妖精が多い。
妖精は没頭する性格が多いので、少数だけど囲碁や将棋、麻雀にドハマリして囲碁妖精や将棋妖精を自称する者もいた。
「きゃはははは、たのしい!」
金猿獣人族の子供たちがキンモウコウに乗って地下街を駆けている。
キンモウコウもとても楽しそうだ。
金猿獣人族やキンモウコウは考えるのが苦手なようだ。
考えるゲームよりも、身体を使う遊びの方が好きだった。
だから身体を使って遊ぶ物を考えたが、あまり浮かばなかった。
あまり激しい遊びでケガをさせたくない。
缶けりは、缶がないので枯れ枝から作った棒をけるゲームにした。
春になったら、巨樹の1人にゴムを作ってもらおう。
ゴムを作ってもらえたら、一気にたくさんのゲームができるようになる。
やる方のも見るのも難しい野球は広めない。
簡単でボール1つあればできるサッカーを広める。
春に広めるのはサッカーに決めたが、冬に楽しく体を動かすゲーム。
問題は、地下街の遊びだから、長さはあっても幅がない。
そうなると、駆けっこや走り幅跳びなんかの方が良いのかな?
「村長、みて、みて、みて!」
金猿獣人族の子供たちが、地下街の天井をつかんで競争している。
そうだよな、金猿獣人族はサル系の獣人なんだよ。
走るよりも木々を飛び回る方が得意だし好きだよな。
「そのまま競争して遊ぶのが好きかい?」
「「「「「すきぃ~」」」」」
俺が変に考えるよりも、子供たちが自分たちで遊び方を考える。
変に前世の遊びを押し付けない方が良いだろう。
「村長、麻雀の人数が足りません、入って頂けませんか?」
「3人打ちを教えてだろう、4人打ちと合わせて人数を調整できないか?」
「分かりました、やってみます」
俺は余り頭が良くないので、どのゲームも上手くない。
感と運に頼って大負けしてしまうからやらない方が良い。
「ジャンヌ、練習に付き合ってくれ」
「もう遊びを考えるのはいいのですか?」
「俺が考えるよりも、子供たちが考える方がおもしろいゲームになる」
「うふふふふ、そうでもありませんよ。
金猿獣人族の子供たちは好みませんが、妖精族はものすごく気に入っています」
「お金をかけてひどく負けなければいいのだか」
「ギャンブルで痛い目を見るのも楽しいようです」
「遊びの範囲でやるように、夕食の時にもう1度言うよ。
さあ、俺に戦い方を教えてくれ」
「村長を戦わせるような事はないと思いますが、何があるか分からないですから、身を守る程度の技は覚えてもらいます。
最初に私がモーニングスターの使い方を教えます。
才能があるようなら、そのまま教えます。
才能がない場合は、妖精族が色々教えると言っています」
「わかった、頼む」
残念ながら、俺にはモーニングスターを上手くあやつる才能がなかった。
動きも遅いので、体術の才能もなかった。
騎士や武士が名誉の武器にする、剣や刀の才能もなかった。
弓も試したけれど、力がないから遠くまで飛ばないし的に当てる才能もない。
投石も同じで、遠くまで投げられないし的にも当たらない。
投石の補助具を使うと、最低限の距離は飛んだ。
だけど、的に当てる才能はあまりなかった。
「槍は好いですね、これなら人並み以上には使えるようになります。
少し力をつけなければいけませんが、冬ごもりの間はギフトも使われません。
筋肉をきたえるようにされてください」
それぞれの武術にプライドを持つ妖精が代わる代わる教えてくれた結果だった。
かなり長めの槍を振り回すのがあっているようだ。
正確に突くのではなく、ヘビのようにくねらせて敵にあてるのだ。
切れ味鋭く突いたり切ったりするのではない。
敵に衝撃を与えてたおすやりかただ。
だからヨロイなどの防具の上にあてれば良い。
衝撃で骨や内臓にダメージを与えられる。
「なんだ、こんな所にいたのか。
何をしている、そんなことしなくても、村長にはギフトがあるだろう?
ギフトを使えば、神だって叩きのめせるだろう?」
「いや、あれは巨樹、エンシェントトレントがいてくれたから。
エンシェントトレントがいない場所だと無力だ」
「あれだけ村長の事を気に入っているエンシェントトレントだぞ。
何かあった時の為に、種くらいくれるだろう?
エンシェントトレントの種さえ持ち歩いていたら、どこに居ても無敵だ」
初めての冬、長い時間を持て余さないように色々と工夫した。
俺が覚えているゲームは囲碁、将棋、麻雀、チェス、リバーシなど。
いきなりこの世界の人に囲碁、将棋、麻雀、チェスをさせるのは難しい。
囲碁と麻雀は、初めての者がルールを覚えて楽しむこと自体が難しい。
だから囲碁は五目並べから楽しむようにした。
麻雀は細かい点数計算はしないで、上り役も参考の絵を描いて張り出した。
将棋も駒に元の王将とか飛車角とは書かないようにした。
駒に動きを書いて、覚えなくても動きが分かるようにした。
それ以前に、本将棋ではなくハサミ将棋や回り将棋で楽しんだ。
チェスも同じで、きれいな姿に彫った駒ではない。
動きがひと目で分かる、将棋のような駒にした。
1番よろこばれたのはリバーシ、やる人が多いのもリバーシだった。
他のゲームよりも単純明快なのが良かったのだろう。
スゴロクも楽しむ人が多かったが、止まる場所に書く内容でもめた。
あまりひどい内容は嫌だし、何の意味もない内容ではおもしろくない。
酒禁止2日とか今飲んでいる酒を取り上げるなんて、ケンカになる。
トランプはすごく喜ばれた。
神経衰弱や七並べ、ポーカーやブラックジャックを楽しむ妖精が多い。
妖精は没頭する性格が多いので、少数だけど囲碁や将棋、麻雀にドハマリして囲碁妖精や将棋妖精を自称する者もいた。
「きゃはははは、たのしい!」
金猿獣人族の子供たちがキンモウコウに乗って地下街を駆けている。
キンモウコウもとても楽しそうだ。
金猿獣人族やキンモウコウは考えるのが苦手なようだ。
考えるゲームよりも、身体を使う遊びの方が好きだった。
だから身体を使って遊ぶ物を考えたが、あまり浮かばなかった。
あまり激しい遊びでケガをさせたくない。
缶けりは、缶がないので枯れ枝から作った棒をけるゲームにした。
春になったら、巨樹の1人にゴムを作ってもらおう。
ゴムを作ってもらえたら、一気にたくさんのゲームができるようになる。
やる方のも見るのも難しい野球は広めない。
簡単でボール1つあればできるサッカーを広める。
春に広めるのはサッカーに決めたが、冬に楽しく体を動かすゲーム。
問題は、地下街の遊びだから、長さはあっても幅がない。
そうなると、駆けっこや走り幅跳びなんかの方が良いのかな?
「村長、みて、みて、みて!」
金猿獣人族の子供たちが、地下街の天井をつかんで競争している。
そうだよな、金猿獣人族はサル系の獣人なんだよ。
走るよりも木々を飛び回る方が得意だし好きだよな。
「そのまま競争して遊ぶのが好きかい?」
「「「「「すきぃ~」」」」」
俺が変に考えるよりも、子供たちが自分たちで遊び方を考える。
変に前世の遊びを押し付けない方が良いだろう。
「村長、麻雀の人数が足りません、入って頂けませんか?」
「3人打ちを教えてだろう、4人打ちと合わせて人数を調整できないか?」
「分かりました、やってみます」
俺は余り頭が良くないので、どのゲームも上手くない。
感と運に頼って大負けしてしまうからやらない方が良い。
「ジャンヌ、練習に付き合ってくれ」
「もう遊びを考えるのはいいのですか?」
「俺が考えるよりも、子供たちが考える方がおもしろいゲームになる」
「うふふふふ、そうでもありませんよ。
金猿獣人族の子供たちは好みませんが、妖精族はものすごく気に入っています」
「お金をかけてひどく負けなければいいのだか」
「ギャンブルで痛い目を見るのも楽しいようです」
「遊びの範囲でやるように、夕食の時にもう1度言うよ。
さあ、俺に戦い方を教えてくれ」
「村長を戦わせるような事はないと思いますが、何があるか分からないですから、身を守る程度の技は覚えてもらいます。
最初に私がモーニングスターの使い方を教えます。
才能があるようなら、そのまま教えます。
才能がない場合は、妖精族が色々教えると言っています」
「わかった、頼む」
残念ながら、俺にはモーニングスターを上手くあやつる才能がなかった。
動きも遅いので、体術の才能もなかった。
騎士や武士が名誉の武器にする、剣や刀の才能もなかった。
弓も試したけれど、力がないから遠くまで飛ばないし的に当てる才能もない。
投石も同じで、遠くまで投げられないし的にも当たらない。
投石の補助具を使うと、最低限の距離は飛んだ。
だけど、的に当てる才能はあまりなかった。
「槍は好いですね、これなら人並み以上には使えるようになります。
少し力をつけなければいけませんが、冬ごもりの間はギフトも使われません。
筋肉をきたえるようにされてください」
それぞれの武術にプライドを持つ妖精が代わる代わる教えてくれた結果だった。
かなり長めの槍を振り回すのがあっているようだ。
正確に突くのではなく、ヘビのようにくねらせて敵にあてるのだ。
切れ味鋭く突いたり切ったりするのではない。
敵に衝撃を与えてたおすやりかただ。
だからヨロイなどの防具の上にあてれば良い。
衝撃で骨や内臓にダメージを与えられる。
「なんだ、こんな所にいたのか。
何をしている、そんなことしなくても、村長にはギフトがあるだろう?
ギフトを使えば、神だって叩きのめせるだろう?」
「いや、あれは巨樹、エンシェントトレントがいてくれたから。
エンシェントトレントがいない場所だと無力だ」
「あれだけ村長の事を気に入っているエンシェントトレントだぞ。
何かあった時の為に、種くらいくれるだろう?
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