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第1章
第28話:地中熱と地下街
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1年目秋
「ヴァルタル、今まで思いつかなかったのだが、大魔境の冬は寒いのか?」
夏が過ぎ少し涼しくなって、冬の事が急に心配になった。
一緒に昼食を取っていたヴァルタルに聞いてみた。
サ・リと聖女ジャンヌも不安そうな表情をしている。
「寒いぞ、多くの魔獣が冬眠するか冬ごもりする。
大雪が降って3メートルは雪が積もる。
儂らドワーフ族はビクともしないがな」
「俺は普通の人間だ、大魔境の冬に耐えられそうか?」
「厳しいな、大雪にもビクともしない家に閉じこもって、常に火を欠かさないようにしないと凍え死んでしまう」
「俺が以前住んでいた世界は、地上が暑くても寒くても土の中は一定の温度だった。
ヴァルタルが造った地下の蒸留所と酒の倉庫は常に一定の温度か?」
「おお、そうだ、そうだ、地下の蒸留所は一定の温度だった。
冬の間は蒸留所で過ごせばいい」
俺の記憶では、地下10メートルくらいから100メートルくらいまでは、大阪や東京で15度くらいだったはずだ。
日本の南部で20度、北海道で10度だったと思う。
どれほど寒さが厳しくなっても0度以下にはならないはずだ。
「そうだな、動物のように冬ごもりすればいいな。
金猿獣人族と妖精はどうなんだ?」
「金猿獣人族も地下で冬ごもりした方が良いだろう。
今からできるだけ多くの食糧を運び込んでおいた方が良い。
儂たちが冬ごもり用の地下室を造ってやる。
妖精族の事は心配しなくてもいい、殺そうとしてもなかなか殺せん奴らだ。
大魔境の寒さくらいでは死なぬ」
「心配してくださってありがとうございます。
ですが私たち妖精族はだいじょうぶです、これまでも大魔境で生きてきました。
私たちの事よりも、村長はご自身の事を心配してください。
村長が亡くなられるような事があれば、この村も無くなってしまいます」
シェイマシーナが心から心配してくれる。
とてもありがたいが、妖精族は意外とじょうぶなのだな。
「分かった、自分を大切にする。
大変だとは思うが、みんなが無事に冬を乗り越えられるようにしよう」
俺がそう言うと、急にマーダビーの兵隊ハチがやってきた。
シェイマシーナに何か話しかけている。
これまでは巨大蚕の通訳が必要だったのに、話せるようになっている!
「村長、エンシェントトレントが地下室を造ってくれるようです。
ただ、これまでと同じようにギフトで命じて欲しいそうです。
土も栄養たっぷりにして欲しいそうです。
あ、酒樽に入れた酒は常に満杯にしていて欲しいそうです。
これまで4階建てだった家も20階建てにしてくれるそうです」
巨樹が急にとんでもない事を言ってくれた。
地下室を造ってくれるそうだが、どうやるのだろう?
ギフトを使うなら、俺が想像しなければいけないのか?
これまでのドーナツハウスを考えると、1本の根で上下左右の壁を作るか?
それとも根を編み合わせて篭のような作りにするか?
日本の地下街のように、地下道の左右に部屋を造れば良いか?
地下50メートルくらいに地下街のような冬家を造るか?
それともドーナツハウスの下に同じくらいの家を造るか?
いや、どうせ地下街のような家を造るのなら、巨樹ごとに造ったドーナツハウスを地下でつなぐようにしよう!
何かあった時に、地下街を使って他のドーナツハウスに行ける。
避難するだけでなく、助けに行く事だってできる。
そう考えると、最低限必要な部屋数ではダメだ。
部屋がどれだけ余ろうと、全てのドーナツハウスをつなげないといけない。
ワイルドハントがある、通路だけになっても良いからつなげないといけない。
いや、ワイルドハントがあるから、有り余る部屋を造るべきだ。
分断されて地下に閉じ込められてもだいじょうぶなように、どこにも食糧と飲み物、安心して眠れる部屋を造っておかないと!
「地下の部屋やドーナツハウスは俺が想像して造るのだな?」
勝手に考えているだけじゃダメだ。
シェイマシーナのお陰で、伝言ゲームの人数が1人減った。
ちゃんと巨樹に確かめた方が良い。
「はい、村長が想像した通りに地下室とドーナツハウスを造ってくれるそうです。
冬だけでなく、ワイルドハントも考えて厚みのある家にして欲しいそうです」
ワイルドハントの言葉が出て、一緒に食事をしていたエンシェントドワーフ、妖精族、金猿獣人族全員が顔色を悪くした。
「村長、エンシェントトレントの造った家や地下室がじょうぶなのは間違いない。
普通の魔獣や人間の英雄など恐れる事もない。
だが、心配なのは血に酔った神々だ。
もう30日もしたらワイルドハントが始まる。
それまでの間に地下道を造って運べるだけの食糧と酒を蓄えろ。
儂らも万が一のことを考えて地下室を造る」
和気あいあいとした食事の場は一気に災害対策の場となった。
全員が何をどうすれば1番良いか真剣に考えた。
「大地よ、俺を助けてくれる全ての巨樹が必要とする豊かな地となれ!
俺を助けてくれる巨樹たちよ、全ての巨樹をつなぐ地下道を造れ!
大地よ、俺を助けてくれる全ての巨樹が必要とする豊かな地となれ!
俺を助けてくれる巨樹たちよ、地下道は神々の攻撃に耐えられるようにしろ!
大地よ、俺を助けてくれる全ての巨樹が必要とする豊かな地となれ!
俺を助けてくれる巨樹たちよ、地下道の左右に神々から隠れられる部屋を造れ!
大地よ、俺を助けてくれる全ての巨樹が必要とする豊かな地となれ!」
俺は心から願いながらギフトを使った。
1度ギフトを使う度に、巨樹が必要とする栄養の補給をした。
どうか皆を守れる地下室になってくれ!
「ヴァルタル、今まで思いつかなかったのだが、大魔境の冬は寒いのか?」
夏が過ぎ少し涼しくなって、冬の事が急に心配になった。
一緒に昼食を取っていたヴァルタルに聞いてみた。
サ・リと聖女ジャンヌも不安そうな表情をしている。
「寒いぞ、多くの魔獣が冬眠するか冬ごもりする。
大雪が降って3メートルは雪が積もる。
儂らドワーフ族はビクともしないがな」
「俺は普通の人間だ、大魔境の冬に耐えられそうか?」
「厳しいな、大雪にもビクともしない家に閉じこもって、常に火を欠かさないようにしないと凍え死んでしまう」
「俺が以前住んでいた世界は、地上が暑くても寒くても土の中は一定の温度だった。
ヴァルタルが造った地下の蒸留所と酒の倉庫は常に一定の温度か?」
「おお、そうだ、そうだ、地下の蒸留所は一定の温度だった。
冬の間は蒸留所で過ごせばいい」
俺の記憶では、地下10メートルくらいから100メートルくらいまでは、大阪や東京で15度くらいだったはずだ。
日本の南部で20度、北海道で10度だったと思う。
どれほど寒さが厳しくなっても0度以下にはならないはずだ。
「そうだな、動物のように冬ごもりすればいいな。
金猿獣人族と妖精はどうなんだ?」
「金猿獣人族も地下で冬ごもりした方が良いだろう。
今からできるだけ多くの食糧を運び込んでおいた方が良い。
儂たちが冬ごもり用の地下室を造ってやる。
妖精族の事は心配しなくてもいい、殺そうとしてもなかなか殺せん奴らだ。
大魔境の寒さくらいでは死なぬ」
「心配してくださってありがとうございます。
ですが私たち妖精族はだいじょうぶです、これまでも大魔境で生きてきました。
私たちの事よりも、村長はご自身の事を心配してください。
村長が亡くなられるような事があれば、この村も無くなってしまいます」
シェイマシーナが心から心配してくれる。
とてもありがたいが、妖精族は意外とじょうぶなのだな。
「分かった、自分を大切にする。
大変だとは思うが、みんなが無事に冬を乗り越えられるようにしよう」
俺がそう言うと、急にマーダビーの兵隊ハチがやってきた。
シェイマシーナに何か話しかけている。
これまでは巨大蚕の通訳が必要だったのに、話せるようになっている!
「村長、エンシェントトレントが地下室を造ってくれるようです。
ただ、これまでと同じようにギフトで命じて欲しいそうです。
土も栄養たっぷりにして欲しいそうです。
あ、酒樽に入れた酒は常に満杯にしていて欲しいそうです。
これまで4階建てだった家も20階建てにしてくれるそうです」
巨樹が急にとんでもない事を言ってくれた。
地下室を造ってくれるそうだが、どうやるのだろう?
ギフトを使うなら、俺が想像しなければいけないのか?
これまでのドーナツハウスを考えると、1本の根で上下左右の壁を作るか?
それとも根を編み合わせて篭のような作りにするか?
日本の地下街のように、地下道の左右に部屋を造れば良いか?
地下50メートルくらいに地下街のような冬家を造るか?
それともドーナツハウスの下に同じくらいの家を造るか?
いや、どうせ地下街のような家を造るのなら、巨樹ごとに造ったドーナツハウスを地下でつなぐようにしよう!
何かあった時に、地下街を使って他のドーナツハウスに行ける。
避難するだけでなく、助けに行く事だってできる。
そう考えると、最低限必要な部屋数ではダメだ。
部屋がどれだけ余ろうと、全てのドーナツハウスをつなげないといけない。
ワイルドハントがある、通路だけになっても良いからつなげないといけない。
いや、ワイルドハントがあるから、有り余る部屋を造るべきだ。
分断されて地下に閉じ込められてもだいじょうぶなように、どこにも食糧と飲み物、安心して眠れる部屋を造っておかないと!
「地下の部屋やドーナツハウスは俺が想像して造るのだな?」
勝手に考えているだけじゃダメだ。
シェイマシーナのお陰で、伝言ゲームの人数が1人減った。
ちゃんと巨樹に確かめた方が良い。
「はい、村長が想像した通りに地下室とドーナツハウスを造ってくれるそうです。
冬だけでなく、ワイルドハントも考えて厚みのある家にして欲しいそうです」
ワイルドハントの言葉が出て、一緒に食事をしていたエンシェントドワーフ、妖精族、金猿獣人族全員が顔色を悪くした。
「村長、エンシェントトレントの造った家や地下室がじょうぶなのは間違いない。
普通の魔獣や人間の英雄など恐れる事もない。
だが、心配なのは血に酔った神々だ。
もう30日もしたらワイルドハントが始まる。
それまでの間に地下道を造って運べるだけの食糧と酒を蓄えろ。
儂らも万が一のことを考えて地下室を造る」
和気あいあいとした食事の場は一気に災害対策の場となった。
全員が何をどうすれば1番良いか真剣に考えた。
「大地よ、俺を助けてくれる全ての巨樹が必要とする豊かな地となれ!
俺を助けてくれる巨樹たちよ、全ての巨樹をつなぐ地下道を造れ!
大地よ、俺を助けてくれる全ての巨樹が必要とする豊かな地となれ!
俺を助けてくれる巨樹たちよ、地下道は神々の攻撃に耐えられるようにしろ!
大地よ、俺を助けてくれる全ての巨樹が必要とする豊かな地となれ!
俺を助けてくれる巨樹たちよ、地下道の左右に神々から隠れられる部屋を造れ!
大地よ、俺を助けてくれる全ての巨樹が必要とする豊かな地となれ!」
俺は心から願いながらギフトを使った。
1度ギフトを使う度に、巨樹が必要とする栄養の補給をした。
どうか皆を守れる地下室になってくれ!
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