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大老就任

第60話一八二七年、蝦夷地開発と収支

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 領地が日本中に点在し広くなったことで、収支決算が遅れてしまった。
 現状を正確に知らなければ、次の手を考える事もできない。
 だが蝦夷樺太を開拓する事は変わらない。
 二十万人の元野非人の開拓団が松前と函館に渡海し、集団越冬屋敷の建築に時間がかかって先に進めなくなったことで、松前と函館の労働者の数が激増した。

 その御陰で、松前函館の港が整備され、造船所が完成した。
 松前函館だけではなく、松前函館を中心に木古内、戸井、恵山、南茅部、鹿部、砂原、福島、江良、上ノ国、江差といった湊町が整備され、造船所が完成していく。

 大型の戦列艦やフリゲート艦は松前か函館でしか整備建造できないが、小型艦は他の湊町でも整備建造できるようになっていった。

「一八二六年の松前松平家収支と軍事力」

備蓄金 :△七百四十八万六千二十両

協力金 :五十五万両
合力米 :五十五万石
北前船 :△二十二万二千両(七十四隻分)
北前船 :△百万両(百隻は船団を組み清国や東南アジア)
北前船 :△八万九千二百両(自家以外の二百二十三隻運上金)
快速丸 :△三十万両(十五隻)
迅速丸 :△六十万両(十五隻)
商場運上:△六万両
試合興行:△十八万両
小計  :△三百五十五万千二百両

藩士扶持:▲八万四百両(一万五千兵)
旧薩摩藩:▲三十一万八千(五万兵)
野非人 :▲五十五万両
食費役費:▲二十四万八千両
鉄砲部品:▲八千両(五千丁)
小銃生産:▲四万両(ドライゼ銃五千丁)
(鉄砲部品:五千丁分一万両)
玉薬代 :▲五万両
鍛冶職 :▲二万両(日本刀、槍、鏃)
練炭  :▲五千両
豆炭  :▲五千両
七輪  :▲一万両
陶磁器 :▲二万両
反射高炉:▲二万四千両(室蘭二炉一基を六基)
反射高炉:▲二万四千両(小樽二炉一基を六基)
艦艇修理:▲一万両(百隻)
快速丸 :▲七千五百両(五十トン十五隻×五百両)
迅速丸 :▲一万五千両(百トン十五隻×千両)
三十六門フリゲート艦:▲一万四千両(三百五十トン四艦×三千五百両)
小計  :▲百四十四万八千九百両

総計  :△二百十万二千三百両

「現有戦力」
反射高炉:高須藩・独立四炉を四基
反射高炉:江戸韮山二炉一基を二基
反射高炉:松前藩函館二炉一基を六基
反射高炉:松前藩福山館二炉一基を六基
反射高炉:松前藩小樽二炉一基を八基
反射高炉:松前藩室蘭二炉一基を六基
反射高炉:松前藩釧路二炉一基を二基
反射高炉:松前藩網走二炉一基を二基
反射高炉:松前藩石狩二炉一基を二基
三十六門フリゲート艦:四艦
快速丸 :五十トン=三十隻
迅速丸 :百トン=三十隻
合の子船:百七十四隻
火縄銃 :一万三千丁
後装火縄銃:二千丁
ドライゼ銃:一万三千丁
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