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第4章

第94話:戦闘経験値・カチュア王太女視点

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 凄まじい戦闘で、正直怖くて逃げ出したくなりました。
 サクラに包まれ護られているとはいえ、ファイターキングオークの迫力は凄まじく、サクラ達から支援を受けたファイターキングゴブリンが防戦一方でした。

 伝説では恐怖の大王のように語られているあのファイターキングゴブリンがです。
 つまりファイターキングオークは伝説以上の存在だという事です。
 私が恐怖して逃げ出したくなるのも仕方がない事だと思うのです。

「サクラ、ファイターキングゴブリンは強くなり過ぎていないか。
 ファイターキングオークは生かしておいても大丈夫か」

 リドワーン様が、とても重要な事をサクラに聞かれています。
 サクラに御しきれないようなモンスターを生かしておくのはとても危険です!

 ファイターキングゴブリンが少々強くなっても、サクラより格下のロードスライムでも管理運用できると思われます。

 ですが、ファイターキングオークは危険過ぎるかもしれません。
 こちらが上手く戦闘に使えれば、ファイターキングゴブリンと同じく最高の威圧になるでしょうが、自国を滅ぼす危険もあります。

「ご安心ください、リドワーン様。
 今体内にいるファイターキングオークとプリーストロードオークのスキルを、急いで覚えております。
 体内で少々暴れさせることで、戦闘経験値も得ております。
 このまま数日過ごせば、余裕でファイターキングオークを御すことができる強さに成長する事をお約束いたします」

「それは素晴らしいな、サクラ。
 だがくれぐれもファイターキングオークの扱いには気をつけてくれ。
 少しでも危険だと思ったら、利益を捨ててでも殺してしまえ。
 もう少しサクラが強くなってから、ファイターヒュージオークをファイターキングオークに進化させればすむことだからな」

「承りました、リドワーン様。
 少しでも危険だと感じたら、ファイターキングオークを殺しますので、ご安心してください」

 リドワーン様とサクラの話を聞いて、ようやく安心することができました。
 リドワーン様はとても慎重で賢い方ですね。

 単にファイターキングオークを殺してしまうのではなく、サクラが進化したら次のファイターキングオークを育てる事まで見越しておられます。
 私ではそこまで考えつかなかったかもしれません。

 それにしても、サクラがファイターキングオークから得られるという経験値は、いったいどれほどのものになっているのでしょうか?

 ロードスライムがファイターキングゴブリンとの戦闘で得られる経験値は、サクラを数日でキングスライムに進化させるほどのモノでした。
 もしかしたらサクラは数日で次の段階に進化するかもしれませんね。
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