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第2章

第39話:スライム経験値獲得術

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 俺はロードを2匹に分けてファイターキングゴブリン達と戦わせた。
 やはりレベル3の方がレベル5よりも経験値の効率がよかった。

 ギリギリでやるのなら、レベル2やレベル1のロードスライム状態で戦わせるべきなのだが、俺にはそんな度胸はない。

 そんな危険を冒すくらいなら、時間がかかった方がマシだった。
 危険を冒したのは、もう少し弱い子で試した事だった。

 食事だけでスライムにまで成長させたレベル1の子と、合体統合と分離を繰り返して剣術や槍術、棍棒術と盾術を習得したレベル1の子を合体統合させて、レベル2のスライムにしたのだ。

 レベル2のスライムとホブゴブリンを戦わせる事で、斃さなくても経験が得られることが分かった。

 高レベルの棍棒術と盾術を完璧に会得していたことがよかったのだろう。
 最終的にはレベル1のスライムでも、レベル1ホブゴブリンはもちろん、能力がはるかに高いレベル2やレベル3のホブゴブリンと戦って経験値を得ることができた。

 だがそんな危険な事は検証実験の時だけで、実際にはレベル1のスライムとゴブリンを戦わせるだけで経験値を稼げるようになった。

 つまり一番弱くてベビースライムやリトルスライムの食糧にしかならないと思っていたゴブリンですら、戦闘相手とするだけで経験値が得られると分かったのだ。

 最終的には、スライム、ビッグスライム、ヒュージスライム、ロードスライムといった各種スライムの進化とレベルに応じて、ゴブリン、ホブゴブリン、ビッグゴブリン、ヒュージゴブリン、ロードゴブリン、キングゴブリンを選んで、戦闘だけで最高効率の経験値を得られるようになった。

 ただ最弱のゴブリンだけは、ベビースライムとリトルスライムが成長するための食糧として利用する事が多かった。

 最弱のゴブリンはスライムの食糧として使われるだけでなく、スライムの戦闘経験値獲得のための相手、ホブゴブリン、ビッグゴブリン、ヒュージゴブリン、ロードゴブリン、キングゴブリンの餌としても使った。

 進化した各種のゴブリンを生かすために、雄のゴブリンから餌にした。
 雌のゴブリンは、ゴブリンを生み増やすための道具扱いにした。

 大量の雌ゴブリンを生かすための食糧は、ダンジョンの1階層にいる莫大な数の魔蝙蝠や魔鼠を活用したが、地下1階層以下にはそれなりに強い魔獣がいた。

「ロード、そろそろダンジョンの地下2階以下におりてみようか」

 大魔境にあったゴブリンの大集落は、養殖しているゴブリン以外は壊滅させた。
 残ったのはダンジョン内にあるゴブリンの大集落だけだった。

 もうキング以上のゴブリンは出てこないと思うが、細心の注意を払って進む。
 効率的に経験値を得るためにも、ゴブリンを成長進化させるための魔獣も、餌にする魔獣も必要だった。
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