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アムラ王国・見習村
お手伝い
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「御神木、そろそろ俺の仲間を休ませてやってくれ」
(しらじらしいな、ミノル)
(ノーラたちが見ているからな、ちゃんと見える形で指示を出した方がいいだろう)
(まあそれは確かにそうだな)
俺の指示を分身体が聞いてくれたのか、それともセイから指示が出たのか、俺には全く分からない。
セイの言い分を信じるとしたら、セイも本体も各地の分身体も、同じ意識体が支配しているそうだ。
だとしたら、俺が心で思っただけで、全てが伝わるはずだが、確かめる方法が思いつかない。いや、確かめようとも思わない。
俺の指示通り、御神体が練習用の魔獣やモンスターを出すのを止めた。
アグネスもオードリーも、治癒魔法や精神回復魔法をかけられているから、全ての疲労が回復しているはずだが、それでも疲れて見えるのは俺の錯覚なのだろうか?
「お疲れ様だね、少し休んで食事にしよう」
「肉がいいみゃ、ジャイアント・ホワイトホエールのステーキが食べたいミャ」
「私はミノル様が作って下さるものなら、何でも感謝して頂きます」
「あ、1人だけいい子ぶってるミャ、ズルいみゃ!」
「そんな意味じゃないのよ、私はまだミノル様の側に置いて頂いて間がないから、何を食べさせて頂けばいいのかも分からないのよ」
「だったらジャイアント・ホワイトホエール言うミャ、アグネスと同じにするみゃ」
「悪いがアグネス、今日はここの人間と一緒に食事をするから、今アグネスとオードリーが狩った獲物を料理するよ」
「アグネスが狩った獲物を料理してくれるミャ?」
「ああ、アグネスが狩ってくれた獲物だから、皆でバーベキューにして食べよう」
「分かったみゃ、みんなにアグネスの獲物を分けてやるミャ」
「ありがとうアグネス、オードリーもそれでいいね?」
「はい、それで結構でございます」
「私たちも手伝わせて頂けますか?」
「アグネスも手伝うのか?」
「アグネスちゃんはミノル様のお手伝いをしたくないの?」
「したいみゃ、アグネスも主の手伝いがしたいミャ!」
「そうかそうか、2人とも手伝ってくれるか」
「あのぉ~、そこにおられる女性と、そのぉ~、何の種族か分からない子は、ミノル様のご家族なのですか?」
「ああそうだよ、アグネスは俺の子供で、オードリーは俺の妻だよ」
「え~と、オードリー様はどう見ても人間なのですが、アグネスさまは少なくともハーフに思われるのですが?」
「ああそうだね、オードリーは人間だけど、アグネスはオードリーを妻に迎える前にできた子供だよ」
「なるほど、それで理解できました」
「じゃあノーラたちは引っ越しの準備をしてきてくれ、俺たちは食事の準備をしているよ」
「はい、そうさせて頂きます」
ノーラたちは余計な事を聞いたと反省したのだろう、逃げるように自分たちの部屋に向かっていった。
アグネスは、白虎が俺の手伝いをしているのや、俺自身が料理する姿を見ていたのだろう。ハンバーグやウィンナーを作ろうとして、色々な香草を組み合わせてスパイスやソースを作りだした。
オードリーはそんな予備知識がないから、上がったレベルを活用して、魔獣やモンスターの解体を始めている。手際は悪いけれど、今日の料理に使う魔獣やモンスターは、俺たちからみれば大した素材ではないから、練習にはちょうどいいだろう。
(しらじらしいな、ミノル)
(ノーラたちが見ているからな、ちゃんと見える形で指示を出した方がいいだろう)
(まあそれは確かにそうだな)
俺の指示を分身体が聞いてくれたのか、それともセイから指示が出たのか、俺には全く分からない。
セイの言い分を信じるとしたら、セイも本体も各地の分身体も、同じ意識体が支配しているそうだ。
だとしたら、俺が心で思っただけで、全てが伝わるはずだが、確かめる方法が思いつかない。いや、確かめようとも思わない。
俺の指示通り、御神体が練習用の魔獣やモンスターを出すのを止めた。
アグネスもオードリーも、治癒魔法や精神回復魔法をかけられているから、全ての疲労が回復しているはずだが、それでも疲れて見えるのは俺の錯覚なのだろうか?
「お疲れ様だね、少し休んで食事にしよう」
「肉がいいみゃ、ジャイアント・ホワイトホエールのステーキが食べたいミャ」
「私はミノル様が作って下さるものなら、何でも感謝して頂きます」
「あ、1人だけいい子ぶってるミャ、ズルいみゃ!」
「そんな意味じゃないのよ、私はまだミノル様の側に置いて頂いて間がないから、何を食べさせて頂けばいいのかも分からないのよ」
「だったらジャイアント・ホワイトホエール言うミャ、アグネスと同じにするみゃ」
「悪いがアグネス、今日はここの人間と一緒に食事をするから、今アグネスとオードリーが狩った獲物を料理するよ」
「アグネスが狩った獲物を料理してくれるミャ?」
「ああ、アグネスが狩ってくれた獲物だから、皆でバーベキューにして食べよう」
「分かったみゃ、みんなにアグネスの獲物を分けてやるミャ」
「ありがとうアグネス、オードリーもそれでいいね?」
「はい、それで結構でございます」
「私たちも手伝わせて頂けますか?」
「アグネスも手伝うのか?」
「アグネスちゃんはミノル様のお手伝いをしたくないの?」
「したいみゃ、アグネスも主の手伝いがしたいミャ!」
「そうかそうか、2人とも手伝ってくれるか」
「あのぉ~、そこにおられる女性と、そのぉ~、何の種族か分からない子は、ミノル様のご家族なのですか?」
「ああそうだよ、アグネスは俺の子供で、オードリーは俺の妻だよ」
「え~と、オードリー様はどう見ても人間なのですが、アグネスさまは少なくともハーフに思われるのですが?」
「ああそうだね、オードリーは人間だけど、アグネスはオードリーを妻に迎える前にできた子供だよ」
「なるほど、それで理解できました」
「じゃあノーラたちは引っ越しの準備をしてきてくれ、俺たちは食事の準備をしているよ」
「はい、そうさせて頂きます」
ノーラたちは余計な事を聞いたと反省したのだろう、逃げるように自分たちの部屋に向かっていった。
アグネスは、白虎が俺の手伝いをしているのや、俺自身が料理する姿を見ていたのだろう。ハンバーグやウィンナーを作ろうとして、色々な香草を組み合わせてスパイスやソースを作りだした。
オードリーはそんな予備知識がないから、上がったレベルを活用して、魔獣やモンスターの解体を始めている。手際は悪いけれど、今日の料理に使う魔獣やモンスターは、俺たちからみれば大した素材ではないから、練習にはちょうどいいだろう。
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