初老おっさんの異世界漫遊記・どうせ食べるなら美味しいものが喰いたいんだ!

 永遠の命を手に入れようとしたゲルマン帝国の皇帝は、地球から傭兵を大量に召喚して生命の森を侵略しようとした。

 生命の大樹を護るエルフ族・エント族・ドリアード族が抵抗を試みるも、各地で敗北し徐々に生命の森を侵食されていった。帝国正規軍や傭兵団・冒険者なら撃退できる彼らも、帝国魔導師団が召喚した百を超える勇者団には敵わなかった。

 生命の大樹は、傷つき死んでいく森の民を憂(うれ)い、自ら禁忌として封印していた召喚魔術を解放し、異世界の英雄を呼び寄せる決断をした。呼び寄せられた英雄は二度と元の世界に戻ることができなくなるが、ゲルマン皇帝に永遠の命を与える事だけは出来ないと言う思いから、苦渋(くじゅう)の決断だった。

 生命の大樹が使う召喚魔術は、人族の召喚魔術とは桁違いの能力を付与した上に、生命の大樹とデュオを組み、経験値や能力だけでなく命すら共有する存在となるのだ。だが何の偶然か、召喚されたのは五十路の冴えないおっさんだった。

 しかし冴えないおっさんは、デュオとなった生命の大樹と合体魔法を使い、10万の大軍を瞬殺してしまった。さて、この後何をしようか?
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