34 / 45
第一章
第19話:ジーク(ジークフリート視点)
しおりを挟む
神歴五六九年睦月七日:王都郊外・ジークフリート視点
エマ嬢が自分の命を投げ出して冒険者達を救おうとした。
乳姉さんの娘だから、慈愛の精神が強いのは分かっていた。
だが、今の自分の立場を理解しているなら、軽々しく命を捨てるようなマネはできないはずなのだ。
盗み聞きする気はなかったのだが、ジョルジャに厳しく叱られているのを聞いていたから、無理はしないと油断してしまっていた。
グダニスク公爵の血を半分受け継いでいるからだとは思いたくないが、少々、いや、かなりヤンチャで無鉄砲な所があるようだ。
待てよ、よく考えると、そんな性格に思い当たる人がいる。
ウラッハ辺境伯がとんでもなくヤンチャで無鉄砲だった。
断じてグダニスク公爵に似ているのではない。
危なっかしい所は兎も角、弱者の為に命を懸ける性格は好ましいと思う。
乳姉さんの慈愛とウラッハ辺境伯の無鉄砲は、結局のところ同じ物だ。
ヤンチャで無鉄砲な所も、人生を重ねて行けば自然に丸くなる。
命の賭け時も分かるし、歯を食いしばって我慢すべき時も分かる。
自分の命の大切さを自覚したら、軽々しく捨て身にはなれない。
「おのれ、身分卑しい虫けら共!
一度で退治できないなら二度三度駆除してやる。
喰らえ、竜をも殺す錬金毒だ!」
蘇った冒険者達に囲まれ、今にも捕らえられそうだった五人衆の一人が、再び毒薬を撒き散らした。
向こうから仕掛けた毒薬戦だから、当然風上を確保してやがる。
「ウィンド・ストーム」
だが、敵の行動はちぐはぐで、一貫性がない。
この世界で毒薬戦を仕掛けるのなら、魔術師との連携は必要不可欠だ。
自然に頼って毒薬を撒いてしまったら、敵の魔術師に跳ね返されてしまう。
自分の撒いた毒で死んでしまうなんて、間抜け過ぎる。
なのに、今回の敵は魔術師ではない配下を連れてきているだけだ。
それも、大した腕でもない騎士や従騎士が百名にも満たない。
「「「「「うっ、ギャアアアアア」」」」」
「ぼっちゃま!」
「げどくざいを、解毒剤をください!」
「ぼっちゃま、死にたくない」
俺が風魔術で敵を囲むと、自分達が撒いた毒を受ける事になる。
冒険者達がほぼ即死していた状況を考えれば、かなりの猛毒だ。
予想通り、敵の配下がバタバタと倒れていく。
だが、首魁である五人衆の一人は平気な顔をしている。
前もって解毒剤を服用していたのだろう。
解毒剤が有るのに、配下には与えない。
いったい何を考えているのか理解に苦しむ。
「高価な解毒剤をお前らごときに与えられるか!
この役立たず共が!
我が家に使える騎士ならば、平民の首くらい狩って見せよ」
「「「「「……」」」」」
やはり家臣の事など家畜同然と思っているようだ。
役に立たなければ見殺しにしてもかまわない。
解毒薬を使う価値もないと、本気で思っているのだ。
「エマ嬢、これ以上魔術を使ってはいけません。
敵に同情して自分が死ぬようでは、愚者の誹りを免れませんよ」
一度極度の魔力切れで死にかけたと言うのに、懲りない人だ。
今の状態で敵を助けようと解毒魔術を使おうとするなんて、愚かとまではいわないが、困った人ではある。
理想を求めるのは尊い事だが、現実が見えていないのは困る。
ここはかなり厳しく怒っておかないと、俺の目の届かない所で勝手に死んでしまうかもしれない。
「……はい、申し訳ありません、英雄騎士様。
つい、無意識に呪文を唱えようとしてしまっていました」
「あんな連中を助ける必要などありませんが、簡単に助けられるのに見殺しにするのは、悪い事を指している気になってしまいますね。
ですが、そこを我慢できないと、本当の弱者を助けられませんよ。
ここは私が助けますが、次からは見殺しにしなさい。
ウィンド・トルネード。
エリア・パーフェクト・デトックス。
エリア・パーフェクト・ヒール」
「まあ、英雄騎士様は攻撃魔術だけでなく、レベル十の回復魔術や快復魔術まで使えたのですか?!」
「冒険者をやっていると、何時どのような目に会うかわかりません。
ありとあらゆる手段を身に付けておかないと、あっけなく死んでしまうのです」
「簡単に言われますが、大変な事なのではありませんか?
屋敷の中で覚えた知識しかありませんが、レベル十の攻撃魔術と治癒魔術の両方を会得している人は、大陸中を探してもいないと教えられました」
「いない訳ではありませんよ。
人の噂に登らない所に隠れているのです。
実戦で戦う事が滅多にない、王侯貴族に仕える騎士や魔術師ならば、実力の全てを表に出しても大丈夫でしょう。
ですが、傭兵や冒険者だと、実力の全てを表に出していたら、悪意のある者に裏をかかれて殺されてしまう事があるのです。
誰にも知られていない切り札の一つや二つは隠し持っているのです。
だから俺以外にも、高レベルの攻撃魔術と治癒魔術を使える者がいます」
「私、本当に世間知らずなのですね……」
「エマ嬢の立場ならしかたがない事です。
それに、今まで世間知らずだったとしても、これからは違うでしょう?
ウラッハ辺境伯の所に行けば、色々と教えてくれるはずですよ」
「そうですね、お爺様が色々教えてくださいますね」
そんな話しをしながらも、エマ嬢は敵の騎士や徒士の事を心配している。
名前も知らない騎士や徒士を、敵の首魁に見捨てられた、とても哀れな者達だと思っている。
確かに今この場面だけ見れば可哀想に見える。
だが、あの連中の普段の言動はどうなのだろうか?
平民、領民に対してどんな言動をとっているのだろうか?
騎士の中には領地を与えられている者もいるだろう。
情け容赦なく領民を虐げているかもしれない。
そんな悪逆非道な騎士だったら、ここで殺した方が良い。
「お爺様の所に辿り着いたら、私の為に英雄騎士様が手放された地位と名誉を、できる限りお返しさせていただきます。
私のような者にできる事は限られていますが、お爺様にお願いします。
もし、万が一、お爺様がお願いを聞いてくださらなかったら、お母様の化粧領を英雄騎士様にお譲りさせていただきます」
「そんな事は気にされなくていいですよ。
アバコーン王国が与えた英雄騎士の称号など、大したものではありません。
俺は自由を愛し楽しむ冒険者なのです。
自分で言うのは何ですが、かなりの実力者なのです。
その気になれば、自分で結構な額の金を稼ぐことができます。
そうですね、ウラッハ辺境伯に褒美をお願いしてくださるのなら、領内での自由な狩りを許可してもらえばいいですよ。
欲を言えば、税を免除してもらえるなら最高です」
「まあ、そのような事では全くお礼にならないではありませんか!」
他愛もない事を話しながらも、敵達に対する攻撃の手は緩めていない。
俺の切り札の一つは、無詠唱で魔術を発動できる事だ。
今も詠唱した魔術と無詠唱の魔術を併用している。
普段は恥ずかしいのを我慢して魔術を詠唱しているから、身内とも言えるパーティーメンバー以外には知られていない。
「そのような事は無事にウラッハ辺境伯領に辿り着いてから話しましょう。
今はそれより、こいつらをどうするかを考えましょう」
俺としては、首魁はもちろん騎士も徒士も生きたまま捕らえたい。
人質として確保し、身代金と交換したい。
身代金を払わないのなら、身動きできない状態にして領民に引き渡す。
良い領主だったら、民が助けてくれるだろう。
悪い領主だったら、民に嬲り殺しにされるだろう。
エマ嬢は残虐だと言うかもしれない。
だが、そんな目に遭うくらいの悪行を重ねてきたのだ。
悪人にはそれに相応しい罰が必要なのだ。
「敵の大将、五人衆の一人でしたわね。
その方と配下を風魔術で引き離されているのは、彼らが殺し合わないようにされているのですか?」
「はい、敵の首魁は配下を虫けら同然に考えています。
風魔術で切り離しておかないと、また毒を撒いて殺そうとします。
もうあんな連中の為に高レベル魔術を使うのは嫌ですから」
「配下の方々は恨みに思っていないのでしょうか?
私なら、殺されかけたら復讐したくなります」
「彼らも同じですよ。
彼らを切り離しているのは、騎士や徒士たちが、首魁を殺してしまわないようにしているのもあります」
「敵の大将に慈悲を与えておられるのですか?」
「いえ、そんな気は全くありません。
本心は今直ぐにブチ殺したいですよ。
ですが、手助けしてくれた冒険者達に礼をしなければなりません。
そのためには、高い身代金をもらえる高位貴族を死なせる訳にはいかないのです」
「そんな、英雄騎士様が冒険者の褒美を気にされる事はありません。
冒険者達を雇ったのは、お爺様です。
英雄騎士様のお礼は兎も角、冒険者の褒美は何があってもお爺様に支払わせます。
身代金は全部英雄騎士様がお取りください」
「それも、ウラッハ辺境伯領に辿り着いてから話しましょう。
そんな事より、もういいかげん英雄騎士様と呼ぶのは止めてください。
アバコーン王国の連中に言われるのはしかたがありませんが、関係のない人にそう呼ばれると、馬鹿にされている気がします」
「申し訳ありません。
英雄騎士の称号を嫌っているとは思ってもいませんでした。
もう使わないようにさせていただきます。
ですが、そうなると、何とお呼びすればいいのでしょうか?」
「ジークと呼んでください。
親しい連中はそう呼んでいます」
ちょっと世間知らずでヤンチャで無鉄砲だが、慈愛の心が本物だと確かめられたから、愛称で呼ばれても腹が立たない。
エマ嬢が自分の命を投げ出して冒険者達を救おうとした。
乳姉さんの娘だから、慈愛の精神が強いのは分かっていた。
だが、今の自分の立場を理解しているなら、軽々しく命を捨てるようなマネはできないはずなのだ。
盗み聞きする気はなかったのだが、ジョルジャに厳しく叱られているのを聞いていたから、無理はしないと油断してしまっていた。
グダニスク公爵の血を半分受け継いでいるからだとは思いたくないが、少々、いや、かなりヤンチャで無鉄砲な所があるようだ。
待てよ、よく考えると、そんな性格に思い当たる人がいる。
ウラッハ辺境伯がとんでもなくヤンチャで無鉄砲だった。
断じてグダニスク公爵に似ているのではない。
危なっかしい所は兎も角、弱者の為に命を懸ける性格は好ましいと思う。
乳姉さんの慈愛とウラッハ辺境伯の無鉄砲は、結局のところ同じ物だ。
ヤンチャで無鉄砲な所も、人生を重ねて行けば自然に丸くなる。
命の賭け時も分かるし、歯を食いしばって我慢すべき時も分かる。
自分の命の大切さを自覚したら、軽々しく捨て身にはなれない。
「おのれ、身分卑しい虫けら共!
一度で退治できないなら二度三度駆除してやる。
喰らえ、竜をも殺す錬金毒だ!」
蘇った冒険者達に囲まれ、今にも捕らえられそうだった五人衆の一人が、再び毒薬を撒き散らした。
向こうから仕掛けた毒薬戦だから、当然風上を確保してやがる。
「ウィンド・ストーム」
だが、敵の行動はちぐはぐで、一貫性がない。
この世界で毒薬戦を仕掛けるのなら、魔術師との連携は必要不可欠だ。
自然に頼って毒薬を撒いてしまったら、敵の魔術師に跳ね返されてしまう。
自分の撒いた毒で死んでしまうなんて、間抜け過ぎる。
なのに、今回の敵は魔術師ではない配下を連れてきているだけだ。
それも、大した腕でもない騎士や従騎士が百名にも満たない。
「「「「「うっ、ギャアアアアア」」」」」
「ぼっちゃま!」
「げどくざいを、解毒剤をください!」
「ぼっちゃま、死にたくない」
俺が風魔術で敵を囲むと、自分達が撒いた毒を受ける事になる。
冒険者達がほぼ即死していた状況を考えれば、かなりの猛毒だ。
予想通り、敵の配下がバタバタと倒れていく。
だが、首魁である五人衆の一人は平気な顔をしている。
前もって解毒剤を服用していたのだろう。
解毒剤が有るのに、配下には与えない。
いったい何を考えているのか理解に苦しむ。
「高価な解毒剤をお前らごときに与えられるか!
この役立たず共が!
我が家に使える騎士ならば、平民の首くらい狩って見せよ」
「「「「「……」」」」」
やはり家臣の事など家畜同然と思っているようだ。
役に立たなければ見殺しにしてもかまわない。
解毒薬を使う価値もないと、本気で思っているのだ。
「エマ嬢、これ以上魔術を使ってはいけません。
敵に同情して自分が死ぬようでは、愚者の誹りを免れませんよ」
一度極度の魔力切れで死にかけたと言うのに、懲りない人だ。
今の状態で敵を助けようと解毒魔術を使おうとするなんて、愚かとまではいわないが、困った人ではある。
理想を求めるのは尊い事だが、現実が見えていないのは困る。
ここはかなり厳しく怒っておかないと、俺の目の届かない所で勝手に死んでしまうかもしれない。
「……はい、申し訳ありません、英雄騎士様。
つい、無意識に呪文を唱えようとしてしまっていました」
「あんな連中を助ける必要などありませんが、簡単に助けられるのに見殺しにするのは、悪い事を指している気になってしまいますね。
ですが、そこを我慢できないと、本当の弱者を助けられませんよ。
ここは私が助けますが、次からは見殺しにしなさい。
ウィンド・トルネード。
エリア・パーフェクト・デトックス。
エリア・パーフェクト・ヒール」
「まあ、英雄騎士様は攻撃魔術だけでなく、レベル十の回復魔術や快復魔術まで使えたのですか?!」
「冒険者をやっていると、何時どのような目に会うかわかりません。
ありとあらゆる手段を身に付けておかないと、あっけなく死んでしまうのです」
「簡単に言われますが、大変な事なのではありませんか?
屋敷の中で覚えた知識しかありませんが、レベル十の攻撃魔術と治癒魔術の両方を会得している人は、大陸中を探してもいないと教えられました」
「いない訳ではありませんよ。
人の噂に登らない所に隠れているのです。
実戦で戦う事が滅多にない、王侯貴族に仕える騎士や魔術師ならば、実力の全てを表に出しても大丈夫でしょう。
ですが、傭兵や冒険者だと、実力の全てを表に出していたら、悪意のある者に裏をかかれて殺されてしまう事があるのです。
誰にも知られていない切り札の一つや二つは隠し持っているのです。
だから俺以外にも、高レベルの攻撃魔術と治癒魔術を使える者がいます」
「私、本当に世間知らずなのですね……」
「エマ嬢の立場ならしかたがない事です。
それに、今まで世間知らずだったとしても、これからは違うでしょう?
ウラッハ辺境伯の所に行けば、色々と教えてくれるはずですよ」
「そうですね、お爺様が色々教えてくださいますね」
そんな話しをしながらも、エマ嬢は敵の騎士や徒士の事を心配している。
名前も知らない騎士や徒士を、敵の首魁に見捨てられた、とても哀れな者達だと思っている。
確かに今この場面だけ見れば可哀想に見える。
だが、あの連中の普段の言動はどうなのだろうか?
平民、領民に対してどんな言動をとっているのだろうか?
騎士の中には領地を与えられている者もいるだろう。
情け容赦なく領民を虐げているかもしれない。
そんな悪逆非道な騎士だったら、ここで殺した方が良い。
「お爺様の所に辿り着いたら、私の為に英雄騎士様が手放された地位と名誉を、できる限りお返しさせていただきます。
私のような者にできる事は限られていますが、お爺様にお願いします。
もし、万が一、お爺様がお願いを聞いてくださらなかったら、お母様の化粧領を英雄騎士様にお譲りさせていただきます」
「そんな事は気にされなくていいですよ。
アバコーン王国が与えた英雄騎士の称号など、大したものではありません。
俺は自由を愛し楽しむ冒険者なのです。
自分で言うのは何ですが、かなりの実力者なのです。
その気になれば、自分で結構な額の金を稼ぐことができます。
そうですね、ウラッハ辺境伯に褒美をお願いしてくださるのなら、領内での自由な狩りを許可してもらえばいいですよ。
欲を言えば、税を免除してもらえるなら最高です」
「まあ、そのような事では全くお礼にならないではありませんか!」
他愛もない事を話しながらも、敵達に対する攻撃の手は緩めていない。
俺の切り札の一つは、無詠唱で魔術を発動できる事だ。
今も詠唱した魔術と無詠唱の魔術を併用している。
普段は恥ずかしいのを我慢して魔術を詠唱しているから、身内とも言えるパーティーメンバー以外には知られていない。
「そのような事は無事にウラッハ辺境伯領に辿り着いてから話しましょう。
今はそれより、こいつらをどうするかを考えましょう」
俺としては、首魁はもちろん騎士も徒士も生きたまま捕らえたい。
人質として確保し、身代金と交換したい。
身代金を払わないのなら、身動きできない状態にして領民に引き渡す。
良い領主だったら、民が助けてくれるだろう。
悪い領主だったら、民に嬲り殺しにされるだろう。
エマ嬢は残虐だと言うかもしれない。
だが、そんな目に遭うくらいの悪行を重ねてきたのだ。
悪人にはそれに相応しい罰が必要なのだ。
「敵の大将、五人衆の一人でしたわね。
その方と配下を風魔術で引き離されているのは、彼らが殺し合わないようにされているのですか?」
「はい、敵の首魁は配下を虫けら同然に考えています。
風魔術で切り離しておかないと、また毒を撒いて殺そうとします。
もうあんな連中の為に高レベル魔術を使うのは嫌ですから」
「配下の方々は恨みに思っていないのでしょうか?
私なら、殺されかけたら復讐したくなります」
「彼らも同じですよ。
彼らを切り離しているのは、騎士や徒士たちが、首魁を殺してしまわないようにしているのもあります」
「敵の大将に慈悲を与えておられるのですか?」
「いえ、そんな気は全くありません。
本心は今直ぐにブチ殺したいですよ。
ですが、手助けしてくれた冒険者達に礼をしなければなりません。
そのためには、高い身代金をもらえる高位貴族を死なせる訳にはいかないのです」
「そんな、英雄騎士様が冒険者の褒美を気にされる事はありません。
冒険者達を雇ったのは、お爺様です。
英雄騎士様のお礼は兎も角、冒険者の褒美は何があってもお爺様に支払わせます。
身代金は全部英雄騎士様がお取りください」
「それも、ウラッハ辺境伯領に辿り着いてから話しましょう。
そんな事より、もういいかげん英雄騎士様と呼ぶのは止めてください。
アバコーン王国の連中に言われるのはしかたがありませんが、関係のない人にそう呼ばれると、馬鹿にされている気がします」
「申し訳ありません。
英雄騎士の称号を嫌っているとは思ってもいませんでした。
もう使わないようにさせていただきます。
ですが、そうなると、何とお呼びすればいいのでしょうか?」
「ジークと呼んでください。
親しい連中はそう呼んでいます」
ちょっと世間知らずでヤンチャで無鉄砲だが、慈愛の心が本物だと確かめられたから、愛称で呼ばれても腹が立たない。
0
お気に入りに追加
233
あなたにおすすめの小説
アクセサリー
真麻一花
恋愛
キスは挨拶、セックスは遊び……。
そんな男の行動一つに、泣いて浮かれて、バカみたい。
実咲は付き合っている彼の浮気を見てしまった。
もう別れるしかない、そう覚悟を決めるが、雅貴を好きな気持ちが実咲の決心を揺るがせる。
こんな男に振り回されたくない。
別れを切り出した実咲に、雅貴の返した反応は、意外な物だった。
小説家になろうにも投稿してあります。
美味しく食べてね
丸井まー(旧:まー)
BL
ある日突然『フォーク』になったローランと、そのローランに恋をしている『ケーキ』のラザール。ラザールは夜な夜なローランの部屋に忍び込み、眠るローランに、こっそり自分の血肉を食わせ、自分の味を覚えさせようと試みた。割と頭がぶっとんでいる『ケーキ』ラザールと真面目な常識人『フォーク』ローランの、理性を取っ払って貪り合う愛の物語の始まり。
※リバです。嘔吐、失禁あります。
※猫宮乾様主催の『ケーキバースアンソロジー』に寄稿させていただいたものをweb用に編集したものです。
※ムーンライトノベルズさんでも公開しております。
全ての悪評を押し付けられた僕は人が怖くなった。それなのに、僕を嫌っているはずの王子が迫ってくる。溺愛ってなんですか?! 僕には無理です!
迷路を跳ぶ狐
BL
森の中の小さな領地の弱小貴族の僕は、領主の息子として生まれた。だけど両親は可愛い兄弟たちに夢中で、いつも邪魔者扱いされていた。
なんとか認められたくて、魔法や剣技、領地経営なんかも学んだけど、何が起これば全て僕が悪いと言われて、激しい折檻を受けた。
そんな家族は領地で好き放題に搾取して、領民を襲う魔物は放置。そんなことをしているうちに、悪事がバレそうになって、全ての悪評を僕に押し付けて逃げた。
それどころか、家族を逃す交換条件として領主の代わりになった男たちに、僕は毎日奴隷として働かされる日々……
暗い地下に閉じ込められては鞭で打たれ、拷問され、仕事を押し付けられる毎日を送っていたある日、僕の前に、竜が現れる。それはかつて僕が、悪事を働く竜と間違えて、背後から襲いかかった竜の王子だった。
あの時のことを思い出して、跪いて謝る僕の手を、王子は握って立たせる。そして、僕にずっと会いたかったと言い出した。え…………? なんで?
二話目まで胸糞注意。R18は保険です。
私の禁断の恋
兎月 心矢♀
恋愛
これは、人魚が人間に、禁断の恋をしてしまう話です。
小さい頃、人魚は生け捕りにされていました。それをある男の子が助けてくれました。その子は自分を助けた後、すぐに亡くなったと聞き、落ち込んでいたらその子の生まれ変わりが自分の前に現れたのです。
でも、その子は持病を持っていてもう何年ももたない状態でした。そんな人魚の恋のお話です。
大好きな彼氏に大食いだって隠してたらなんだかんだでち●ち●食べさせられた話
なだゆ
BL
世話焼きおせっかい×大食いテンパリスト
R-18要素はフェラ、イラマチオのみ。
長くスランプの中ひねり出したものなので暖かい目で読んでもらえると助かります。
暗殺者から始まる異世界満喫生活
暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。
流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。
しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。
同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。
ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。
新たな生活は異世界を満喫したい。
【完結】もう我慢できません、貴方とは離縁いたします。その夫は、貴方に差し上げます。その代わり二度と私に関わらないでちょうだい。
綾月百花
恋愛
ニナはブルーリングス王国の純粋な血筋を正当に受け継いできた姫です。白銀の髪に宝石のようなブルーアイを持っています。妹のリリーはニクス王国の色を持ち、ニナの物を欲しがる癖がありました。
「お姉様の物は私の物よ」と口にする。
ニナの結婚した旦那様と不倫をしていました。それが分かったのは、結婚一年目の記念日でした。
妹の不倫を両親に認めさせるために、翌日、旦那様の後を尾行して、妹と抱き合っている場面を発見します。
ニナは自分の物を欲しがるリリーが嫌いでした。
リリーから離れる為に、看護師資格を取り、戦争が起きている辺境区に旅立つことにしました。辺境区に到着するとレイン辺境伯、その昔、国を滅亡されて生き残ったブルーリングス王国の血筋を持つ者に求婚されました。
ニナもブルーリングス王国の正当な王族の色を持つ身。
レイン辺境伯は、第二の父からニクス王国の片鱗、辺境区を平和な地区にして、ブルーリングス王国の建立を目指しておりました。
ニナはレイン辺境伯の熱烈な求婚に、惹かれていきます。
辺境区を平和な国にして、新たなブルーリングス王国を造り上げるラブストーリーです。エッチ場面がある章には♡マークついていますが、ソフトな18禁です。
出来上がっているので、ゆっくり上げていきます。
恋愛大賞に応募します。よろしくお願いします。
お話は大まかに三部構成でできています。どれも面白く作っていますが、お勧めは三部です。楽しんで頂けますように♡
権田剛専用肉便器ファイル
かば
BL
権田剛のノンケ狩りの話
人物紹介
権田剛(30)
ゴリラ顔でごっつい身体付き。高校から大学卒業まで柔道をやっていた。得意技、寝技、絞め技……。仕事は闇の仕事をしている、893にも繋がりがあり、男も女も拉致監禁を請け負っている。
趣味は、売り専ボーイをレイプしては楽しんでいたが、ある日ノンケの武田晃に欲望を抑えきれずレイプしたのがきっかけでノンケを調教するのに快感になってから、ノンケ狩りをするようになった。
ある日、モデルの垣田篤史をレイプしたことがきっかけでモデル事務所の社長、山本秀樹を肉便器にし、所属モデル達に手をつけていく……売り専ボーイ育成モデル事務所の話に続く
武田晃
高校2年生、高校競泳界の期待の星だったが……権田に肉便器にされてから成績が落ちていった……、尻タブに権田剛専用肉便器1号と入墨を入れられた。
速水勇人
高校2年生、高校サッカーで活躍しており、プロチームからもスカウトがいくつかきている。
肉便器2号
池田悟(25)
プロの入墨師で権田の依頼で肉便器にさせられた少年達の尻タブに権田剛専用肉便器◯号と入墨をいれた、権田剛のプレイ仲間。
権田に依頼して池田悟が手に入れたかった幼馴染、萩原浩一を肉便器にする。権田はその弟、萩原人志を肉便器にした。
萩原人志
高校2年生、フェギアかいのプリンスで有名なイケメン、甘いマスクで女性ファンが多い。
肉便器3号
萩原浩一(25)
池田悟の幼馴染で弟と一緒に池田悟専用肉便器1号とされた。
垣田篤史
高校2年生
速水勇人の幼馴染で、読者モデルで人気のモデル、権田の脅しに怯えて、権田に差し出された…。肉便器4号
黒澤竜也
垣田篤史と同じモデル事務所に所属、篤史と飲みに行ったところに権田に感づかれて調教される……。肉便器ではなく、客をとる商品とされた。商品No.1
山本秀樹(25)
篤史、竜也のモデル事務所の社長兼モデル。
権田と池田の毒牙にかかり、池田悟の肉便器2号となる。
香川恋
高校2年生
香川愛の双子の兄、女好きで弟と女の子を引っ掛けては弟とやりまくっていた、根からの女好きだが、権田はの一方的なアナル責で開花される……。商品No.2
香川愛
高校2年生
双子の兄同様、権田はの一方的なアナル責で開花される……。商品No.3
佐々木勇斗
高校2年生
権田によって商品に調教された直後に客をとる優秀商品No.4
橘悠生
高校2年生
権田によってアナルを開発されて初貫通をオークションで売られた商品No.5
モデル達の調教話は「売り専ボーイ育成モデル事務所」をぜひ読んでみてください。
基本、鬼畜でエロオンリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる