27 / 45
第一章
第12話:突破(エマ視点)
しおりを挟む
神歴五六九年睦月七日:王都・エマ視点
英雄騎士様達は本当に心優しい立派な方々です!
私のような戦いの素人が思い付きで考えた提案を、受け入れてくださいました。
現実に使えるように状況を変え修正してまで採用してくださいました。
「逃げたぞ、騎士達は捕虜宣誓を破って逃げ出したぞ!
トイレに行くと言う、最低限の尊厳を守る約束を利用して逃げ出したぞ!」
醜く愚かなのはこの国の王侯貴族達です。
英雄騎士様がわざと作られた隙に乗せられて、絶対に破ってはいけない騎士の捕虜宣誓を破って逃げ出したのです。
誰か一人がそんな事をして逃げだしてしまったら、残された捕虜たちの待遇が劇的に悪くなってしまいます。
それが分かっていて逃げ出す身勝手で恥しらずのながこの国の王侯貴族です。
最初の話では、逃げ出した卑怯者達を捕らえると言う事でした。
ですが、英雄騎士様達が再度話し合われて、逃げしてしまう事にされました。
その方がロイセン王国に対する交渉や残った捕虜達に対する待遇を、とても厳しくする事ができるという考えに至ったそうです。
「英雄騎士殿、王侯貴族の子弟を縄でつなぐなど無礼すぎますぞ!」
「そのような王侯貴族らしい言葉は、捕虜宣誓を守る国が言う事だ。
捕虜宣誓をしたから自由を保障していたのに、トイレに行くと言って逃げだすような騎士が百人以上いる国が何を言っている!」
「くっ、それは……」
私達は一万人の人質を連れて王都の城門に向かいました。
素直に城門を開いて出してくれるとは思っていませんでした。
城門を開いて出してやる代わりに、王子を開放しろと言われると思っていました。
ですが、騎士団員が捕虜宣誓を破って逃げ出した事で、ロイセン王国は強気の交渉ができなくなってしまいました。
中には恥を感じることなく身勝手な言い分を押し通そうとする者もいたのですが。
「ここを通りたければ王子殿下を開放しろ!
いや、公爵閣下はもちろん全騎士団員を開放しろ!
そうしたら慈悲を持って逃がしてやる。
ありがたく思え、平民!」
「そうか、お前の言葉がとても貴族とは思えない恥知らずだったから、その責任は上に立つ者に取ってもらう」
英雄騎士様のパーティーメンバーの方、私の素人考えを実戦に使えるようにしてくださった方が、背筋が凍るほど冷酷な声で言われましたあ。
ギャアアアアア!
ヴァレリオと呼ばれていた方の側には王子が居られたのですが、身の毛もよだつような絶叫があげて地面をのたうち回られています。
「ほれ、お前の身勝手で恥知らずな言葉のせいで、王子殿下は親指を失われた。
老王にそう報告するのだな」
「いたい、いたい、いたい、痛い!
ゆび、ゆび、俺の指、俺の指が!」
とても哀しい事ですが、これがこの国の現実なのでしょう。
英雄騎士というアバコーン王国最高の称号を頂いている方に対して、平民出身だからといって先生を無視しただけでなく、まともの交渉もしない。
深窓の令嬢として育てられていたのも、この国の社交界が余りに酷く、僅かでも影響を受けないようにしてくれていたのでしょう。
ですが、だったら何故このような酷い王子の婚約者にしたのでしょうか?
娘を王妃にしたい公爵がお母様を無視して勝手に決めたのでしょうか?
それとも、お母様に何か考えがあったのでしょうか?
いえ、考えても意味のない事ですね。
お母様と私を溺愛してくださっているお爺様が、お母様を公爵に嫁がせたのです。
貴族にはどうしようもない義務があるのでしょう。
お爺様には、ゴート皇国の辺境伯として、ロイセン王国の公爵家に娘を嫁がせる義務があり、血の涙を流しておられたのでしょう。
私が粗相王子の婚約者にならなければいけなかったのも義務なのでしょう。
「さあ、そこにいる終わった奴など無視して、さっさと城門を開けろ。
お前達が城門を開けなければ、王子の指を一本ずつ引き千切る。
そうなったら、お前達もそこにいる奴と同じようの老王に殺されるぞ?!」
「あけろ!
今直ぐ城門を開けろ!」
「ウォオオオオオ!」
王子が指を引き千切られた後は、同時に多くの事が起きてしまいました。
ヴァレリオ殿が交渉相手を変えて城門を開かせようとされました。
恐らくですが、最初に交渉していたのは、普段城門にいない高位貴族です。
身なりと言い放つ身勝手な言葉で簡単に想像がつきます。
そんな奴の巻き添えで老王に殺されるのは嫌だったのでしょう。
門番達は急いで城門を開こうとしています。
一方自分の言葉がきっかけで王子の指が引き千切られる結果になった高位貴族は、狂乱状態になって襲ってきました。
自分が老王にどんな目にあわされるか想像してしまったのでしょう。
深窓の令嬢だったので、実際にロイセン王国貴族と社交したことはありません。
ですが、何かあった時のために、知識として色々教えられていました。
特に王子と結婚した後で気をつけなければいけない事を。
その中には、次々と子供を失った老王が、唯一生き延びて育った王子をそれほど溺愛しているかという情報もありました。
お爺様のように、溺愛しているからこそ誰にも後ろ指を刺されない立派な令嬢に育てるのではなく、何もかも好き勝手にやらせる歪んだ愛情の持ち主だと言う事を。
王子を助けろと命じたにもかかわらず失敗したモノ。
それもただ失敗して助けられなかったのではありません。
王子の指が引き千切られるような大失敗をしたのです。
老王がどのような罰を与えるのか、東欧の側近くに仕え、その権力を利用してきた高位貴族が知らない訳がないのです。
死ぬことも許されず、永劫の拷問地獄に落とされる。
私が教えられた、王子に襲われたので抵抗し、僅かな擦り傷を付けた平民娘が受けたという罰を思い出せば、直ぐに分かる事です。
少しでも老王の怒りを減らしたかったのでしょう。
もしかしたら狂気に囚われてしまっていたのかもしれません。
実力も弁えずに剣を抜いてヴァレリオ殿を斬ろうとしました。
ですが、堕落したロイセン王国貴族に英雄騎士のパーティーメンバーの方を斬れるはずもなく、簡単に叩きのめされてしまいました。
「ここでお前を殺してしまったら、老王の怒りのはけ口がなくなる。
何の罪もない門番達が八つ当たりされるのは可哀想だ。
王子の指が引き千切られるような下手な交渉をした罪は自分で負うのだな」
ヴァレリオ殿が地に倒れ伏す高位貴族に吐き捨てられています。
平民から騎士の地位を得た彼から見ても、蔑まずにはおられない恥知らずな言動なのでしょう。
大国の狭間、緩衝地帯だからこそ許されている平和に慣れてしまい、王侯貴族の誇りを忘れてしまった者達。
ゴート皇国とアバコーン王国がもう少し身勝手で理不尽な国だったら、ここまで堕落する事はなかったでしょう。
両国から常に厳しい要求をされていたら、それを避けるために努力していたでしょうから、ここまで酷い状況にはならなかったはずです。
両国から経済的な侵略を受け、とても貧しい国になっていたでしょうが、その分強かで知恵のある貴族士族が育っていたはずです。
ですが、英雄騎士のお話しでは、これまでのような、ぬるま湯につかったような安穏とした生活はできないようです。
アバコーン王国もロイセン王国と同じように、愚王が王子を溺愛し、これまで権力を掌握していた理性的な穏健派が力を落としている。
ロイセン王国を併合して国力を増強させ、ゴート皇国を滅ぼして大陸を統一すると言う、痴夢を見る強硬派が力をつけているそうです。
そのような大切な時期に、アバコーン王国で最高の称号を受けている英雄騎士様が、国を裏切る形になってしまう。
私の都合でゴート皇国にお迎えする形になってしまう。
お母様を探し出すためとはいえ、本当にこれでいいのでしょうか。
私が英雄騎士様に頼ったせいで、ゴート皇国とアバコーン王国の大陸を二分する大戦を引き起こしてしまう。
「ジョルジャ、このままでは私の所為でゴート皇国とアバコーン王国が戦争をしてしまうかもしれません。
何とかそのような事が起こらないようにしたいです。
英雄騎士様にお渡しするお礼ですが、ゴート皇国の爵位や騎士位はもちろん、領地をお渡しするのも危険ですよね?」
「そうですね、そのような礼物を受け取ってしまったら、英雄騎士様は完全のアバコーン王国を裏切った形になりますね。
何か他の物、金銀財宝でお礼をする事はできませんか?」
「不可能ではありませんが、私達が急に用意できるものではありません。
ウラッハ辺境伯閣下に伝令を送って準備していてもらうしかありません」
「お爺様に伝令を送る事はできますか?」
「大丈夫でございます。
半日くらいの遅れにはなるでしょうが、一日二度伝令が走っています」
英雄騎士様達は本当に心優しい立派な方々です!
私のような戦いの素人が思い付きで考えた提案を、受け入れてくださいました。
現実に使えるように状況を変え修正してまで採用してくださいました。
「逃げたぞ、騎士達は捕虜宣誓を破って逃げ出したぞ!
トイレに行くと言う、最低限の尊厳を守る約束を利用して逃げ出したぞ!」
醜く愚かなのはこの国の王侯貴族達です。
英雄騎士様がわざと作られた隙に乗せられて、絶対に破ってはいけない騎士の捕虜宣誓を破って逃げ出したのです。
誰か一人がそんな事をして逃げだしてしまったら、残された捕虜たちの待遇が劇的に悪くなってしまいます。
それが分かっていて逃げ出す身勝手で恥しらずのながこの国の王侯貴族です。
最初の話では、逃げ出した卑怯者達を捕らえると言う事でした。
ですが、英雄騎士様達が再度話し合われて、逃げしてしまう事にされました。
その方がロイセン王国に対する交渉や残った捕虜達に対する待遇を、とても厳しくする事ができるという考えに至ったそうです。
「英雄騎士殿、王侯貴族の子弟を縄でつなぐなど無礼すぎますぞ!」
「そのような王侯貴族らしい言葉は、捕虜宣誓を守る国が言う事だ。
捕虜宣誓をしたから自由を保障していたのに、トイレに行くと言って逃げだすような騎士が百人以上いる国が何を言っている!」
「くっ、それは……」
私達は一万人の人質を連れて王都の城門に向かいました。
素直に城門を開いて出してくれるとは思っていませんでした。
城門を開いて出してやる代わりに、王子を開放しろと言われると思っていました。
ですが、騎士団員が捕虜宣誓を破って逃げ出した事で、ロイセン王国は強気の交渉ができなくなってしまいました。
中には恥を感じることなく身勝手な言い分を押し通そうとする者もいたのですが。
「ここを通りたければ王子殿下を開放しろ!
いや、公爵閣下はもちろん全騎士団員を開放しろ!
そうしたら慈悲を持って逃がしてやる。
ありがたく思え、平民!」
「そうか、お前の言葉がとても貴族とは思えない恥知らずだったから、その責任は上に立つ者に取ってもらう」
英雄騎士様のパーティーメンバーの方、私の素人考えを実戦に使えるようにしてくださった方が、背筋が凍るほど冷酷な声で言われましたあ。
ギャアアアアア!
ヴァレリオと呼ばれていた方の側には王子が居られたのですが、身の毛もよだつような絶叫があげて地面をのたうち回られています。
「ほれ、お前の身勝手で恥知らずな言葉のせいで、王子殿下は親指を失われた。
老王にそう報告するのだな」
「いたい、いたい、いたい、痛い!
ゆび、ゆび、俺の指、俺の指が!」
とても哀しい事ですが、これがこの国の現実なのでしょう。
英雄騎士というアバコーン王国最高の称号を頂いている方に対して、平民出身だからといって先生を無視しただけでなく、まともの交渉もしない。
深窓の令嬢として育てられていたのも、この国の社交界が余りに酷く、僅かでも影響を受けないようにしてくれていたのでしょう。
ですが、だったら何故このような酷い王子の婚約者にしたのでしょうか?
娘を王妃にしたい公爵がお母様を無視して勝手に決めたのでしょうか?
それとも、お母様に何か考えがあったのでしょうか?
いえ、考えても意味のない事ですね。
お母様と私を溺愛してくださっているお爺様が、お母様を公爵に嫁がせたのです。
貴族にはどうしようもない義務があるのでしょう。
お爺様には、ゴート皇国の辺境伯として、ロイセン王国の公爵家に娘を嫁がせる義務があり、血の涙を流しておられたのでしょう。
私が粗相王子の婚約者にならなければいけなかったのも義務なのでしょう。
「さあ、そこにいる終わった奴など無視して、さっさと城門を開けろ。
お前達が城門を開けなければ、王子の指を一本ずつ引き千切る。
そうなったら、お前達もそこにいる奴と同じようの老王に殺されるぞ?!」
「あけろ!
今直ぐ城門を開けろ!」
「ウォオオオオオ!」
王子が指を引き千切られた後は、同時に多くの事が起きてしまいました。
ヴァレリオ殿が交渉相手を変えて城門を開かせようとされました。
恐らくですが、最初に交渉していたのは、普段城門にいない高位貴族です。
身なりと言い放つ身勝手な言葉で簡単に想像がつきます。
そんな奴の巻き添えで老王に殺されるのは嫌だったのでしょう。
門番達は急いで城門を開こうとしています。
一方自分の言葉がきっかけで王子の指が引き千切られる結果になった高位貴族は、狂乱状態になって襲ってきました。
自分が老王にどんな目にあわされるか想像してしまったのでしょう。
深窓の令嬢だったので、実際にロイセン王国貴族と社交したことはありません。
ですが、何かあった時のために、知識として色々教えられていました。
特に王子と結婚した後で気をつけなければいけない事を。
その中には、次々と子供を失った老王が、唯一生き延びて育った王子をそれほど溺愛しているかという情報もありました。
お爺様のように、溺愛しているからこそ誰にも後ろ指を刺されない立派な令嬢に育てるのではなく、何もかも好き勝手にやらせる歪んだ愛情の持ち主だと言う事を。
王子を助けろと命じたにもかかわらず失敗したモノ。
それもただ失敗して助けられなかったのではありません。
王子の指が引き千切られるような大失敗をしたのです。
老王がどのような罰を与えるのか、東欧の側近くに仕え、その権力を利用してきた高位貴族が知らない訳がないのです。
死ぬことも許されず、永劫の拷問地獄に落とされる。
私が教えられた、王子に襲われたので抵抗し、僅かな擦り傷を付けた平民娘が受けたという罰を思い出せば、直ぐに分かる事です。
少しでも老王の怒りを減らしたかったのでしょう。
もしかしたら狂気に囚われてしまっていたのかもしれません。
実力も弁えずに剣を抜いてヴァレリオ殿を斬ろうとしました。
ですが、堕落したロイセン王国貴族に英雄騎士のパーティーメンバーの方を斬れるはずもなく、簡単に叩きのめされてしまいました。
「ここでお前を殺してしまったら、老王の怒りのはけ口がなくなる。
何の罪もない門番達が八つ当たりされるのは可哀想だ。
王子の指が引き千切られるような下手な交渉をした罪は自分で負うのだな」
ヴァレリオ殿が地に倒れ伏す高位貴族に吐き捨てられています。
平民から騎士の地位を得た彼から見ても、蔑まずにはおられない恥知らずな言動なのでしょう。
大国の狭間、緩衝地帯だからこそ許されている平和に慣れてしまい、王侯貴族の誇りを忘れてしまった者達。
ゴート皇国とアバコーン王国がもう少し身勝手で理不尽な国だったら、ここまで堕落する事はなかったでしょう。
両国から常に厳しい要求をされていたら、それを避けるために努力していたでしょうから、ここまで酷い状況にはならなかったはずです。
両国から経済的な侵略を受け、とても貧しい国になっていたでしょうが、その分強かで知恵のある貴族士族が育っていたはずです。
ですが、英雄騎士のお話しでは、これまでのような、ぬるま湯につかったような安穏とした生活はできないようです。
アバコーン王国もロイセン王国と同じように、愚王が王子を溺愛し、これまで権力を掌握していた理性的な穏健派が力を落としている。
ロイセン王国を併合して国力を増強させ、ゴート皇国を滅ぼして大陸を統一すると言う、痴夢を見る強硬派が力をつけているそうです。
そのような大切な時期に、アバコーン王国で最高の称号を受けている英雄騎士様が、国を裏切る形になってしまう。
私の都合でゴート皇国にお迎えする形になってしまう。
お母様を探し出すためとはいえ、本当にこれでいいのでしょうか。
私が英雄騎士様に頼ったせいで、ゴート皇国とアバコーン王国の大陸を二分する大戦を引き起こしてしまう。
「ジョルジャ、このままでは私の所為でゴート皇国とアバコーン王国が戦争をしてしまうかもしれません。
何とかそのような事が起こらないようにしたいです。
英雄騎士様にお渡しするお礼ですが、ゴート皇国の爵位や騎士位はもちろん、領地をお渡しするのも危険ですよね?」
「そうですね、そのような礼物を受け取ってしまったら、英雄騎士様は完全のアバコーン王国を裏切った形になりますね。
何か他の物、金銀財宝でお礼をする事はできませんか?」
「不可能ではありませんが、私達が急に用意できるものではありません。
ウラッハ辺境伯閣下に伝令を送って準備していてもらうしかありません」
「お爺様に伝令を送る事はできますか?」
「大丈夫でございます。
半日くらいの遅れにはなるでしょうが、一日二度伝令が走っています」
0
お気に入りに追加
233
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
婚約者が病弱な妹に恋をしたので、私は家を出ます。どうか、探さないでください。
待鳥園子
恋愛
婚約者が病弱な妹を見掛けて一目惚れし、私と婚約者を交換できないかと両親に聞いたらしい。
妹は清楚で可愛くて、しかも性格も良くて素直で可愛い。私が男でも、私よりもあの子が良いと、きっと思ってしまうはず。
……これは、二人は悪くない。仕方ないこと。
けど、二人の邪魔者になるくらいなら、私が家出します!
自覚のない純粋培養貴族令嬢が腹黒策士な護衛騎士に囚われて何があっても抜け出せないほどに溺愛される話。
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。
殿下には既に奥様がいらっしゃる様なので私は消える事にします
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のアナスタシアは、毒を盛られて3年間眠り続けていた。そして3年後目を覚ますと、婚約者で王太子のルイスは親友のマルモットと結婚していた。さらに自分を毒殺した犯人は、家族以上に信頼していた、専属メイドのリーナだと聞かされる。
真実を知ったアナスタシアは、深いショックを受ける。追い打ちをかける様に、家族からは役立たずと罵られ、ルイスからは側室として迎える準備をしていると告げられた。
そして輿入れ前日、マルモットから恐ろしい真実を聞かされたアナスタシアは、生きる希望を失い、着の身着のまま屋敷から逃げ出したのだが…
7万文字くらいのお話です。
よろしくお願いいたしますm(__)m
王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る
家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。
しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。
仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。
そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。
【完結】騎士団長の旦那様は小さくて年下な私がお好みではないようです
大森 樹
恋愛
貧乏令嬢のヴィヴィアンヌと公爵家の嫡男で騎士団長のランドルフは、お互いの親の思惑によって結婚が決まった。
「俺は子どもみたいな女は好きではない」
ヴィヴィアンヌは十八歳で、ランドルフは三十歳。
ヴィヴィアンヌは背が低く、ランドルフは背が高い。
ヴィヴィアンヌは貧乏で、ランドルフは金持ち。
何もかもが違う二人。彼の好みの女性とは真逆のヴィヴィアンヌだったが、お金の恩があるためなんとか彼の妻になろうと奮闘する。そんな中ランドルフはぶっきらぼうで冷たいが、とろこどころに優しさを見せてきて……!?
貧乏令嬢×不器用な騎士の年の差ラブストーリーです。必ずハッピーエンドにします。
【完結】わたしはお飾りの妻らしい。 〜16歳で継母になりました〜
たろ
恋愛
結婚して半年。
わたしはこの家には必要がない。
政略結婚。
愛は何処にもない。
要らないわたしを家から追い出したくて無理矢理結婚させたお義母様。
お義母様のご機嫌を悪くさせたくなくて、わたしを嫁に出したお父様。
とりあえず「嫁」という立場が欲しかった旦那様。
そうしてわたしは旦那様の「嫁」になった。
旦那様には愛する人がいる。
わたしはお飾りの妻。
せっかくのんびり暮らすのだから、好きなことだけさせてもらいますね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる