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第1章

川崎競馬場グルメ1 激辛焼きそば

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12月12日7時00分:帯広の温泉ホテル

 昨晩は調教師の先生、馬主さん、厩務員さん、騎手さんとの大懇親会となった!

 競馬が終わって、関係者以外でも堂々と厩舎地区に入れる時間と成ったので、今後の方針について話し合ったのだ。

 1番大きな問題だったのは、帯広競馬場には31棟の厩舎に732戸の馬房があるにもかかわらず、468頭の馬しか入厩していない事だ!

 マンションやアパートと比較してはいけないが、ギリギリまで家賃を下げたのに、それでも入居率64%なら破産一直線だろう。

 比較してはいけないのだが、売り上げが減ったとは言え、JRAとは大違いだ。JRAでは栗東に2010以上の馬房があり、美浦には1988以上の馬房があったと記憶している。

 一時期4115頭の在厩馬がいたと記憶してるが、その時には220名の調教師が8462頭の競走馬を管理していたはずだ。つまり、馬房数の2倍以上の馬を管理しており、常に馬を入厩させられないほど人気が有るのだ。

 各競馬場の出張馬房と放牧牧場、滞在競馬と長距離輸送を組み合わせ、ローテーションを組んで出走させている。

「帯広競馬場」
厩舎 :31棟
馬房数:732戸
入厩数:468頭

「JRA競馬場出張馬房数」
札幌:700
函館:700
福島:460
新潟:600
東京:300
中山:300
中京:450
京都:300
阪神:300
小倉:600

 話を戻そう、当初今日買い取る輓馬は、もう出走出来ないような負傷馬や、入厩料も稼げない処分前の馬30頭だった。

 だが馬主たちは1日でも早く不採算馬を処分したがったし、調教師の先生・厩務員さん・騎手さんたちは、出来るだけ沢山の馬を入厩させたがっていた。

 つまり俺に多くの不採算馬を買い取ってもらい、その馬を入厩させて預託料を払ってもらい、少しでも収入を多くしたかったのだ。その為に、ばんえい競馬馬主協会・ばんえい十勝調教師会・ばんえい十勝騎手会などが、綾香さんが主体となって立ち上げる、2法人の馬主申請が早く認められるように推薦してくれていた。

 申請にかかる処理期間は通常5ヶ月間が目安なのだが、既に購入馬を決めているという扱いで、調教師さんを通じて申請すれば、一般的な場合より処理期間が短い2カ月前後で取得可能と言う事だった。

 だがここに、景浦騎手と八頭君の願いが入って来た!

 馬主資格の無い俺達が買った馬を、競馬場の厩舎に預けておくことは出来ない。調教師の先生方は、関係のある帯広周辺の牧場に預ける心算だったが、特に状態の悪い馬を景浦牧場に預ける決断をした。理由は俺が来週も30頭の引退馬を購入することを知り、出来るだけ資金負担を減らそうと言う事だった。

 まあ早い話が、どの調教師の先生も俺達に少しでもいい印象を持ってもらうと必死だったのだ。今のままでは、264戸もの馬房が空いたままだが、1年後に既存の馬主さん達が半数の輓馬を引退させた場合、全て俺達が養老馬にすれば全馬房を埋めることが出来る。

 その時に自分の経営する厩舎に預けてもらいたい、その一念で今は我慢したのだろう。

帯広駅:8時40分発
連絡バス帯広空港行:大人1000円
帯広空港:9時18分着
    :10時15分発
日本航空JAL570便羽田空港(空路)行:大人4万5400円
羽田空港:12時00分着
    :12時05分発
徒歩
羽田空港第1ターミナル:12時15分着
           :12時23分発
京急空港線エアポート急行 新逗子行:410円
京急蒲田駅:直通
京急川崎駅:12時39分着
     :12時39分発

バス代:1000円×2=2000円
航空代:大人4万5400円×2=9万0800円
   :幼児2万2700円×2=4万5400円
   :小計13万6200円
電車代:410円×2=820円

総計:13万9020円




川崎駅:ラーメン店

「味はどうですか?」

「そうですね、ワンコインなら十分美味しいラーメンだと思います。味も見た目も昭和の醤油ラーメンらしいスタイルです。でも八王子ラーメンを名乗っているので、刻み玉ねぎが乗っていますが、量が少ないと思います。スープの油も少量で八王子ラーメンらしさは感じられません」

「そうなんですか、八王子らーめんらしくないですか?」

「はい、八王子ラーメンの特徴は、あっさり醤油スープの表面にラードの油の層をたっぷり浮かせて、ラードのコクと生玉ねぎのシャキシャキした清涼感のある辛味のコントラストが醍醐味だと私は思っています。でもこちらのラーメンは、ラードの風味が感じられません。もっとも背脂を浮かせてるから、それにラードの代わりをさせるのが、この店の個性特徴とも言えます」

「なるほど、そう言う視点もありますね」

「メニュー表」
醤油ラーメン    :430円
八王子系直久らーめん:490円×1=490円
とんさいらーめん塩 :640円×1=640円
とんさいらーめん醤油:640円
とんさいらーめん味噌:660円
ワンタン麺醤油   :580円×1=580円
ワンタン麺塩    :620円
バラ肉らーめん   :880円×1=880円

 川崎競馬場で食べたい物もあったので、昼食はラーメンだけにしてトッピングも諦めた。それでも俺はボリュームもあるバラ肉らーめんを頼み、綾香さんは八王子系直久らーめんを頼んでいた。太郎君はワンタン麺醤油を頼み、とんさいらーめん塩を頼んだ花子ちゃんと分け合って、2つの味を愉しんでいた。





12月12日:川崎競馬場

 俺は入場料を払おうとしたのだが、お子様連れ(15歳未満)の大人のお客様2人まで入場無料!!(全開催日)と言う、地域に愛される競馬場づくりを目指す川崎競馬場のキャンペーンで無料となった。

 まずは馬券の購入を最優先にすべきだが、川崎競馬場に来たら激辛焼きそばを食べない訳にはいかない。売店に4人で並ぶと、ついつい他の物も買ってしまう。

 無料給水機で手に入る水1杯で済むような辛さではないとあったので、事前に沢山の水を用意しておいた。太郎君と花子ちゃんと綾香さんは、大判焼きとリンゴジュースを一緒に買っていた。

 昔は縁日でしか買えなかったフランクフルトや大判焼きも、今ならコンビニで簡単に手に入るのだが、競馬場で買って食べると特別美味しく感じてします。これは太郎君と花子ちゃん綾香さんも同じみたいで、俺が食べるかと問えば、必ず食べると返事をしてくれる。

 同時にチョリソーと串焼きを全種類買って食べたけれど、間違いない美味しさの思わずうなってしまった。焼き立て熱々の串焼きを、大好きな競馬場の屋外で食べると言うのは、何とも言えない美味しさがある。

 帰る直前に手作りコロッケ・チキンフライ・あぐーメンチカツを買い食いしたけれど、3つを1度に食べるともう満腹で、ホテルに行ってからも朝まで何も食べたくなくなるだろう。

 チキンフライは味付けがされていないので、実にあっさりしたもので、思わずもう1度店に行き、お店の前に置かれている塩、ケチャップなどのソース類をつけさせてもらった。

 メンチカツは、期待を裏切らない正統派でメンチカツで、とても美味しかった。

 コロッケは事前に調べたネット記事でも評判がよく、たっぷりとジャガイモを詰め込んだボリューム満点の1品だった。

 一般的なコロッケよりはジャガイモの量が多いようなのだが、絶妙な塩コショウの味付けとミンチ肉の割合が、ジャガイモ揚げではなくコロッケと名乗らせている。そうでなければ、ネットで高評価される事はなく、コロッケを詐称するジャガイモ揚げと叩かれていた事だろう。

 さて、当然の事なのだが、太郎君と花子ちゃん綾香さんは、夜食用の大判焼きを買っていた。ただ、最後に食べた揚げ物3種が利いたのか、1つづつしか買わなかった。

 まあなんだ、何度も利用している川崎駅周辺だから、甘い物が欲しくなれば、いつでもコンビニに買いに行けると判断したのかもしれない。

「メニュー表」
激辛焼きそば :400円×4=1600円
チョリソー  :100円×4=400円
フランクフルト:200円×4=800円
大判焼き   :150円×6=900円
串焼き
とりモモ    :150円×4=600円
とりネギマ   :150円×4=600円
とり皮     :150円×4=600円
とりモモにんにく:150円×4=600円
棒つくね    :150円×4=600円
豚レバー    :150円×4=600円
豚カシラハラミ :150円×4=600円
豚タン     :150円×4=600円
アルコール
生ビール     :600円
コークハイ    :500円
レモンサワー   :500円
青りんごサワー  :500円
リアルゴールドハイ:500円
ウーロンハイ   :500円
お酒       :400円
ノンアルコール
コーラ    :200円
りんごジュース:200円×3=1200円
リアルゴールド:200円
場外発売時のみ
手作りコロッケ :200円×4=800円
チキンフライ  :300円×4=1200円
あぐーメンチカツ:200円×4=800円

小計:1万2500円

 結局この日は、この売店メニューを食べつくすことにした。他の店や売店も気になるのだが、明日以降も川崎競馬場に通うから、1日1店舗づつ制覇して行けばいい。

 そして川崎競馬場では、ネット投票と現金投票ともに757万3100円づつ勝つことが出来た!

ネット投票:757万3100円
現金投票 :757万3100円

 そして全レースが終わってから、歩いてぶらぶらと予約したホテルまで行った。そのホテルを予約したのは、川崎周辺では珍しく和室だったからだ。8畳1間にバストイレ付き、朝食も夕食もつかない素泊まりだから、自由にいろんなものを食べに出かけることが出来る。

ホテル代:1万8600円
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