5 / 9
第一章
第5話:魅了
しおりを挟む
(何をされているのですか、愛子様)
「ああ? ああ、治癒だよ、治癒の力でぶち壊した身体を治しているのさ」
(こんな下種な者共を治してどうするのですか)
「手先に使うのさ。
議され外道の下種だからこそ、互いに殺し合いをさせるのさ。
下種を殺すために善良な人が犠牲になってはいけないからな」
(そんな事が可能なのですか。
何か利益を与えて働かせるのですか)
「そんな面倒な事はしないよ、私の魅了の力を使って操るだけさ」
(愛子様にはそんな力まであるのですか)
心から驚いてしまいいました。
愛子様は天下無双の戦闘力だけでなく、人間を自由に操れるのですね。
二百以上の騎士と従騎士を半殺しにした後で治療する力まであるのですね。
アーロン国王陛下は私のために護衛に付けてくれた近衛騎士は、騎士隊長一騎、騎士長十騎、騎士百騎、従騎士百二十四騎もの大部隊だったのです。
「ああ? ああ、そうだな、復讐の女神に抱えられえてるの者は一騎当千だ。
復讐の女神に願い事をする奴は大抵追い込まれているからな。
だが、まあ、今回は特別敵の数が多そうだからな。
魅了の力を持つ私が選ばれたんだろうな。
それじゃあ、とっとと王都の戻って願いをかなえるぞ」
(はい、ありがとうございます)
「それと私の事は愛子様じゃなくて愛子と呼びな。
様付けなんかされると蕁麻疹が出ちまうよ」
(はい、ありがとうございます愛子様、いえ、愛子)
あれよあれよという間に王都に戻ることになりました。
あれほど卑しく醜かった近衛騎士団の連中が、清廉潔白な誇り高い騎士のように振舞いますから、内心で笑ってしまいました。
もっとも、今の私には身体を自由に動かすことができませんから、言葉を発する事などできません。
「おい、お前らの同類を集めてこい。
品性下劣な陰で悪事を働いている死んで当然の連中を集めてくるんだ」
「「「「「はい」」」」」
(何をする心算なの愛子)
「ああ? ああ、前にも言ったろ。
殺し合いは性根の腐った悪人同士にさせると。
誇り高い心の奇麗な人間を無駄死にさせるわけにはいかないからね。
有難いことに性根が腐っていると分かっている連中が二百人以上いるんだ。
陰でこいつらとつるんで悪事を働いていた連中を集めて魅了するのさ。
そうすれば悪人ばかりで軍隊を設立することができるからね」
確かに悪人ばかりで軍隊を編成できればいいですね。
問題はそれだけの悪人はいるかどうかですが、いるでしょうね。
貴族院での裁判を振り返れば、大半の貴族は悪人ですものね。
「ああ? ああ、治癒だよ、治癒の力でぶち壊した身体を治しているのさ」
(こんな下種な者共を治してどうするのですか)
「手先に使うのさ。
議され外道の下種だからこそ、互いに殺し合いをさせるのさ。
下種を殺すために善良な人が犠牲になってはいけないからな」
(そんな事が可能なのですか。
何か利益を与えて働かせるのですか)
「そんな面倒な事はしないよ、私の魅了の力を使って操るだけさ」
(愛子様にはそんな力まであるのですか)
心から驚いてしまいいました。
愛子様は天下無双の戦闘力だけでなく、人間を自由に操れるのですね。
二百以上の騎士と従騎士を半殺しにした後で治療する力まであるのですね。
アーロン国王陛下は私のために護衛に付けてくれた近衛騎士は、騎士隊長一騎、騎士長十騎、騎士百騎、従騎士百二十四騎もの大部隊だったのです。
「ああ? ああ、そうだな、復讐の女神に抱えられえてるの者は一騎当千だ。
復讐の女神に願い事をする奴は大抵追い込まれているからな。
だが、まあ、今回は特別敵の数が多そうだからな。
魅了の力を持つ私が選ばれたんだろうな。
それじゃあ、とっとと王都の戻って願いをかなえるぞ」
(はい、ありがとうございます)
「それと私の事は愛子様じゃなくて愛子と呼びな。
様付けなんかされると蕁麻疹が出ちまうよ」
(はい、ありがとうございます愛子様、いえ、愛子)
あれよあれよという間に王都に戻ることになりました。
あれほど卑しく醜かった近衛騎士団の連中が、清廉潔白な誇り高い騎士のように振舞いますから、内心で笑ってしまいました。
もっとも、今の私には身体を自由に動かすことができませんから、言葉を発する事などできません。
「おい、お前らの同類を集めてこい。
品性下劣な陰で悪事を働いている死んで当然の連中を集めてくるんだ」
「「「「「はい」」」」」
(何をする心算なの愛子)
「ああ? ああ、前にも言ったろ。
殺し合いは性根の腐った悪人同士にさせると。
誇り高い心の奇麗な人間を無駄死にさせるわけにはいかないからね。
有難いことに性根が腐っていると分かっている連中が二百人以上いるんだ。
陰でこいつらとつるんで悪事を働いていた連中を集めて魅了するのさ。
そうすれば悪人ばかりで軍隊を設立することができるからね」
確かに悪人ばかりで軍隊を編成できればいいですね。
問題はそれだけの悪人はいるかどうかですが、いるでしょうね。
貴族院での裁判を振り返れば、大半の貴族は悪人ですものね。
0
お気に入りに追加
54
あなたにおすすめの小説
いかにも悪役令嬢な公爵令嬢、前世を思い出していかにもモブな男爵令息に猛アタックを仕掛ける。なお周りの迷惑は相変わらず気にしない模様。
下菊みこと
恋愛
異世界転生だけど人格は前世より現世の性格が強いです。嗜好だけ前世寄りになります。
小説家になろう様でも投稿しています。
醜い私を救ってくれたのはモフモフでした ~聖女の結界が消えたと、婚約破棄した公爵が後悔してももう遅い。私は他国で王子から溺愛されます~
上下左右
恋愛
聖女クレアは泣きボクロのせいで、婚約者の公爵から醜女扱いされていた。だが彼女には唯一の心の支えがいた。愛犬のハクである。
だがある日、ハクが公爵に殺されてしまう。そんな彼女に追い打ちをかけるように、「醜い貴様との婚約を破棄する」と宣言され、新しい婚約者としてサーシャを紹介される。
サーシャはクレアと同じく異世界からの転生者で、この世界が乙女ゲームだと知っていた。ゲームの知識を利用して、悪役令嬢となるはずだったクレアから聖女の立場を奪いに来たのである。
絶望するクレアだったが、彼女の前にハクの生まれ変わりを名乗る他国の王子が現れる。そこからハクに溺愛される日々を過ごすのだった。
一方、クレアを失った王国は結界の力を失い、魔物の被害にあう。その責任を追求され、公爵はクレアを失ったことを後悔するのだった。
本物語は、不幸な聖女が、前世の知識で逆転劇を果たし、モフモフ王子から溺愛されながらハッピーエンドを迎えるまでの物語である。
婚約破棄された真の聖女は隠しキャラのオッドアイ竜大王の運命の番でした!~ヒロイン様、あなたは王子様とお幸せに!~
白樫アオニ(卯月ミント)
恋愛
「私、竜の運命の番だったみたいなのでこのまま去ります! あなたは私に構わず聖女の物語を始めてください!」
……聖女候補として長年修行してきたティターニアは王子に婚約破棄された。
しかしティターニアにとっては願ったり叶ったり。
何故なら王子が新しく婚約したのは、『乙女ゲームの世界に異世界転移したヒロインの私』を自称する異世界から来た少女ユリカだったから……。
少女ユリカが語るキラキラした物語――異世界から来た少女が聖女に選ばれてイケメン貴公子たちと絆を育みつつ魔王を倒す――(乙女ゲーム)そんな物語のファンになっていたティターニア。
つまりは異世界から来たユリカが聖女になることこそ至高! そのためには喜んで婚約破棄されるし追放もされます! わーい!!
しかし選定の儀式で選ばれたのはユリカではなくティターニアだった。
これじゃあ素敵な物語が始まらない! 焦る彼女の前に、青赤瞳のオッドアイ白竜が現れる。
運命の番としてティターニアを迎えに来たという竜。
これは……使える!
だが実はこの竜、ユリカが真に狙っていた隠しキャラの竜大王で……
・完結しました。これから先は、エピソードを足したり、続きのエピソードをいくつか更新していこうと思っています。
・お気に入り登録、ありがとうございます!
・もし面白いと思っていただけましたら、やる気が超絶跳ね上がりますので、是非お気に入り登録お願いします!
・hotランキング10位!!!本当にありがとうございます!!!
・hotランキング、2位!?!?!?これは…とんでもないことです、ありがとうございます!!!
・お気に入り数が1700超え!物凄いことが起こってます。読者様のおかげです。ありがとうございます!
・お気に入り数が3000超えました!凄いとしかいえない。ほんとに、読者様のおかげです。ありがとうございます!!!
・感想も何かございましたらお気軽にどうぞ。感想いただけますと、やる気が宇宙クラスになります。
【完結】「異世界に召喚されたら聖女を名乗る女に冤罪をかけられ森に捨てられました。特殊スキルで育てたリンゴを食べて生き抜きます」
まほりろ
恋愛
※小説家になろう「異世界転生ジャンル」日間ランキング9位!2022/09/05
仕事からの帰り道、近所に住むセレブ女子大生と一緒に異世界に召喚された。
私たちを呼び出したのは中世ヨーロッパ風の世界に住むイケメン王子。
王子は美人女子大生に夢中になり彼女を本物の聖女と認定した。
冴えない見た目の私は、故郷で女子大生を脅迫していた冤罪をかけられ追放されてしまう。
本物の聖女は私だったのに……。この国が困ったことになっても助けてあげないんだから。
「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します。
※小説家になろう先行投稿。カクヨム、エブリスタにも投稿予定。
※表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
転生者のヒロインを虐めた悪役令嬢は聖女様!? 国外追放の罪を許してやるからと言っても後の祭りです。
青の雀
恋愛
乙女ゲームのヒロインとして転生したと思い込んでいる男爵令嬢リリアーヌ。
悪役令嬢は公爵令嬢、この公爵令嬢に冤罪を吹っかけて、国外追放とし、その後釜に自分と王太子が結婚するというストーリー。
それは虐めではなく、悪役令嬢はヒロインに行儀作法を教えていただけ。
でも自分がヒロインだと信じて疑わない転生者は、虐められたと王太子に訴え出る。
王太子は、その言葉を信じ、悪役令嬢を国外追放処分としてしまいますが、実は悪役令嬢は聖女様だった。
身分格差社会で、礼儀作法の一つも知らない転生者がチートも持たず、生き残れるのか?転生者は自分が乙女ゲームのヒロインだと信じていますが、小説の中では、あくまでも悪役令嬢を主人公に書いています。
公爵令嬢が聖女様であったことをすっかり失念していたバカな王太子がざまぁされるというお話です。
婚約破棄された悪役令嬢は聖女の力を解放して自由に生きます!
白雪みなと
恋愛
王子に婚約破棄され、没落してしまった元公爵令嬢のリタ・ホーリィ。
その瞬間、自分が乙女ゲームの世界にいて、なおかつ悪役令嬢であることを思い出すリタ。
でも、リタにはゲームにはないはずの聖女の能力を宿しており――?
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
悪役令嬢に転生しました。何もしてないのに転生ヒロインに原作そのままの悪役にされそうなので先手を打って私が聖女になろうと思います。
下菊みこと
恋愛
性格の悪い転生ヒロインから、ちゃっかり聖女の地位を奪う転生悪役令嬢のお話。
ご都合主義のハッピーエンド。
ざまぁは添えるだけ。
小説家になろう様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる