5 / 9
第一章
第5話:魔力確認・ダウンシャー公爵フランシス視点
しおりを挟む
俺にはどうしても早急のやっておかなければいけない事があった。
それは自分の今現在の魔力量がどれだけあるのかの確認だ。
こういう転生や憑依物の定番としては、莫大な魔力量や驚くほど強力なスキルが与えられている事が多い。
自分の今の力を正確に知らなければ、ジェラルド侯爵との戦い方が決められない。
「ここが我が家の練兵場だ。
まずはジェラルド侯爵が仕掛けてくるであろう魔術や呪術を返すための、補助の魔法陣を描く事にする。
その後でここでの訓練が外に悪影響を及ぼさないように結界魔法陣を描く」
「「「はい」」」
本当は以前から屋敷を覆うように作られている防御魔法陣を改良したいのだが、そんな事をすると内通者に知られてしまうから意味がない。
まあ、防御魔法陣が無効化されていないか確かめる必要はあるがな。
俺はチャッチャと屋敷の防御結界を補助する防御魔法陣を描いた。
休むことなく結界魔法陣も描いた。
ヒルフォード王国一の名門貴族であるダウンシャー公爵家の王都屋敷は驚くほど広大で、練兵場も騎士団が訓練できるほど広い。
「まずは錬金術でどれだけ多くの素材が錬成できるか確かめる」
「「「はい」」」
攻撃魔術から試さなかった事に三人とも驚いているな。
確かに普通なら長巻を使うウィリアム君と連携する攻撃魔術を試すところだ。
だが元のダウンシャー公爵フランシスと融合した俺に莫大な魔力量があったとしたら、最弱の火魔術を使ったつもりで三人を焼き殺してしまうかもしれない。
そんな事になったら一生後悔してしまうからな。
「三人とも私の後ろにいなさい。
死にかけた事で魔力量が増えてしまい、魔力を上手く操れないかもしれない」
「「「はい」」」
三人とも真剣な表情になった。
その表情から推察すると死にかけて能力に覚醒する事はこの世界でもあるようだ。
俺は設定していないが、この世界を成り立たせるために備わったのだろう。
まずはエリクサーを何もない所から創り上げることができるかだ。
大気と水分と地中に含まれている成分を魔力で強引に集めて融合させて、エリクサーを創り上げられたら俺の魔力量は神以上だろう。
(エリクサー創作)
エリクサーを創り出す呪文など分からない。
心で想い想像するだけで創り出せたら最高だ。
ご都合主義のゲームやラノベではよくある無詠唱魔術の基本かもしれない。
まあ、そんなことができるのは神にも匹敵する魔力があるという前提が多い。
俺もそうだと信じ込んでやるしかない。
できてしまった。
あまりにも簡単にできてしまった。
一緒に想像していた、いかにもな入れ物まで創生されているから笑ってしまう。
本来なら莫大な魔力が必要なのに、ろくに魔力を消費した感覚もない。
後ろにいた三人がアングリと口を開けて驚愕している。
どう言い訳したものだろうか。
それは自分の今現在の魔力量がどれだけあるのかの確認だ。
こういう転生や憑依物の定番としては、莫大な魔力量や驚くほど強力なスキルが与えられている事が多い。
自分の今の力を正確に知らなければ、ジェラルド侯爵との戦い方が決められない。
「ここが我が家の練兵場だ。
まずはジェラルド侯爵が仕掛けてくるであろう魔術や呪術を返すための、補助の魔法陣を描く事にする。
その後でここでの訓練が外に悪影響を及ぼさないように結界魔法陣を描く」
「「「はい」」」
本当は以前から屋敷を覆うように作られている防御魔法陣を改良したいのだが、そんな事をすると内通者に知られてしまうから意味がない。
まあ、防御魔法陣が無効化されていないか確かめる必要はあるがな。
俺はチャッチャと屋敷の防御結界を補助する防御魔法陣を描いた。
休むことなく結界魔法陣も描いた。
ヒルフォード王国一の名門貴族であるダウンシャー公爵家の王都屋敷は驚くほど広大で、練兵場も騎士団が訓練できるほど広い。
「まずは錬金術でどれだけ多くの素材が錬成できるか確かめる」
「「「はい」」」
攻撃魔術から試さなかった事に三人とも驚いているな。
確かに普通なら長巻を使うウィリアム君と連携する攻撃魔術を試すところだ。
だが元のダウンシャー公爵フランシスと融合した俺に莫大な魔力量があったとしたら、最弱の火魔術を使ったつもりで三人を焼き殺してしまうかもしれない。
そんな事になったら一生後悔してしまうからな。
「三人とも私の後ろにいなさい。
死にかけた事で魔力量が増えてしまい、魔力を上手く操れないかもしれない」
「「「はい」」」
三人とも真剣な表情になった。
その表情から推察すると死にかけて能力に覚醒する事はこの世界でもあるようだ。
俺は設定していないが、この世界を成り立たせるために備わったのだろう。
まずはエリクサーを何もない所から創り上げることができるかだ。
大気と水分と地中に含まれている成分を魔力で強引に集めて融合させて、エリクサーを創り上げられたら俺の魔力量は神以上だろう。
(エリクサー創作)
エリクサーを創り出す呪文など分からない。
心で想い想像するだけで創り出せたら最高だ。
ご都合主義のゲームやラノベではよくある無詠唱魔術の基本かもしれない。
まあ、そんなことができるのは神にも匹敵する魔力があるという前提が多い。
俺もそうだと信じ込んでやるしかない。
できてしまった。
あまりにも簡単にできてしまった。
一緒に想像していた、いかにもな入れ物まで創生されているから笑ってしまう。
本来なら莫大な魔力が必要なのに、ろくに魔力を消費した感覚もない。
後ろにいた三人がアングリと口を開けて驚愕している。
どう言い訳したものだろうか。
0
お気に入りに追加
81
あなたにおすすめの小説
Bグループの少年
櫻井春輝
青春
クラスや校内で目立つグループをA(目立つ)のグループとして、目立たないグループはC(目立たない)とすれば、その中間のグループはB(普通)となる。そんなカテゴリー分けをした少年はAグループの悪友たちにふりまわされた穏やかとは言いにくい中学校生活と違い、高校生活は穏やかに過ごしたいと考え、高校ではB(普通)グループに入り、その中でも特に目立たないよう存在感を薄く生活し、平穏な一年を過ごす。この平穏を逃すものかと誓う少年だが、ある日、特A(特に目立つ)の美少女を助けたことから変化を始める。少年は地味で平穏な生活を守っていけるのか……?
華国後宮物語
克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています
中華風皇朝後宮の恋愛と政略の物語
第一皇孫・姒夏操伯徳の妃候補に選ばれた姚袁微だったが、ある日急に姒夏操伯徳に皇室を欺いた罪を咎められる。何がどうなっているか分からない姚袁微だったが、第二皇孫・姒夏佐仲徳の提案で皇帝陛下臨席の文武百官朝議の場で事の真偽が争われることになってしまう。
結婚式の日に婚約者を勇者に奪われた間抜けな王太子です。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月10日「カクヨム」日間異世界ファンタジーランキング2位
2020年11月13日「カクヨム」週間異世界ファンタジーランキング3位
2020年11月20日「カクヨム」月間異世界ファンタジーランキング5位
2021年1月6日「カクヨム」年間異世界ファンタジーランキング87位
妹に婚約者を寝取られた悪役令嬢の言い分
克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
ファンケン公爵家令嬢クラリスは、王太子アキーレヌの婚約者だった。将来国を支える王妃となるべき、寝食の時間すら削って帝王学を学んでいた。王太子が勉学から逃げ出せば逃げだすほど、クラリスヘの負担は大きくなっていった。努力に努力を重ねたクラリスに対して、妹のエレノアはひたすら女の魅力だけを磨き、ついに姉の婚約者を寝取り、婚約破棄を口にさせたのだ。
異世界転生令嬢、出奔する
猫野美羽
ファンタジー
※書籍化しました(2巻発売中です)
アリア・エランダル辺境伯令嬢(十才)は家族に疎まれ、使用人以下の暮らしに追いやられていた。
高熱を出して粗末な部屋で寝込んでいた時、唐突に思い出す。
自分が異世界に転生した、元日本人OLであったことを。
魂の管理人から授かったスキルを使い、思い入れも全くない、むしろ憎しみしか覚えない実家を出奔することを固く心に誓った。
この最強の『無限収納EX』スキルを使って、元々は私のものだった財産を根こそぎ奪ってやる!
外見だけは可憐な少女は逞しく異世界をサバイバルする。
婚約破棄され追放刑に処された公爵令嬢の暗殺を依頼されたけど、本物の聖女じゃね?
克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
女自由戦士カミーユは、真の聖女を殺そうとして王太子との婚約を破棄され、辺境の修道院に追放刑となった偽聖女、元サザーランド公爵家令嬢アジュナを護衛していた。だが本当は王太子から暗殺を命じられていたのだが、その行いはどう見ても聖女そのものだった。自由戦士ギルドといえども、できれば王家と敵対はしたくない。見て見ぬふりをして聖女かもしれないアジュナを殺すべきか?自由戦士ギルド結成当時に理想に殉じても王家と戦うべきか?
私とお母さんとお好み焼き
white love it
経済・企業
義理の母と二人暮らしの垣谷操。貧しいと思っていたが、義母、京子の経営手腕はなかなかのものだった。
シングルマザーの織りなす経営方法とは?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる