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第1章

第12話:示談交渉

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 テレビ局、新聞社、雑誌社が慌てて示談交渉にやってきた。
 会う気などないので無視していると、繰り返し玄関を叩いて全く帰ろうとしない。

 威圧、脅迫して無理矢理示談させようとしていると警察に通報した。
 全てネットに晒して、全く反省していない、同じ事を繰り返していると投稿した。

 俺の事は踏み付けにできても、視聴者や購買者離れは無視できないようだった。
 ネットを中心に激烈な不買運動、不視聴運動が始まっていた。
 番組スポンサーや広告掲載が激減した事で、少しは不安を感じたのだろう。

 ただ、裁判になっても資金力と政治力で勝てると思っているから、その点は何は心配もしていないのだろう、弁護士からのメールは、居丈高で脅迫的な文面だった。

 居丈高で脅迫的な文面もそのままネットに晒してやった。
 脅迫的な文面に心が傷つき死を考えていると投稿した。

 電話は回線を切り、携帯は電源を入れない。
 自宅のインターホンの電源も切り、敷地内に入ったら直ぐに、不法侵入と窃盗未遂で警察に通報している。

 なので、腐れ外道たちはメールで連絡を取ろうとした。
 居丈高で脅迫的な文面を晒され、弁護士個人はもちろん日弁連や司法省にも膨大な数の苦情が殺到した事で、下手に出た文章になっていた。

 ただ、どれほど金を積まれても裁判を諦める気はない。
 とはいえ、実際にはまだ提訴できていない。
 訴えたくても引き受けてくれる弁護士がいないのだ。

 マスゴミに鼻薬を嗅がされた日本弁護士連合会幹部が会員の弁護士に対して、俺の裁判に手を貸さないように圧力をかけているとしか思えない。

 弁護士の資格を持っていても、裁判に参加するには日弁連に備えられている弁護士名簿に登録される必要があるのだから、一般の弁護士資格者が日本弁護士連合会幹部の顔色を伺うのは当然だった。

 日本弁護士連合会による横暴を訴えた。
 現状の日本弁護士連合会に対抗する組織がないと、公平な裁判が行えない。
 もし今から引き受けてくれる弁護士が現れても、信用できないと投稿した。

 ただ、刑事訴訟は弁護士がいなければ提訴できないが、民事訴訟は弁護士無しでも本人訴訟で裁判を行える。

 そこでネットで民事裁判を手伝ってくれる人を募集した。
 協力者を選ぶのに必要な経歴と、裁判に協力する気になった理由を書いて欲しいとお願い投稿をした。

 裁判に向けて手助けしてくれる人を選んでいると、テレビ局、新聞社、雑誌社の弁護士から内容証明の郵便が届いた。

 電話、メール、郵便、直接訪問を全て無視していたので、何としてでも直接会って言う事を聞かせたいのだろう、圧力をかけたいのだろう。

 俺と敵対している全員が事前に話し合っていたのだろう、ほぼ同じ内容だった。
 自分達の非は認めない、下請け企業が勝手にやった事だが、道義的責任は感じているので、賠償金ではないが金は払うという、身勝手極まりない内容だった。

 これまでと同じように全郵便をネットにさらした。
 同時に、これまでマスゴミが他の企業が不祥事を起こした時、どれほどエゲツナイ叩き方をしたのか、証拠となる文章や映像を探してくれとお願い投稿をした。

 下請け企業が興した事件で、親会社の社長と全役員が叩かれる映像がでてきた。
 前社長の行った産地偽装を改めた、関西の電鉄会社社長を叩きに叩いて辞任に追い込み、次の社長から多額のスポンサー料を手に入れた証拠がでてきた。

 ネットでは、マスゴミを叩く動きが更に強くなった。
 与党も野党も、一般党員が議員や政党に圧力をかけてくれるようになった。

 マスゴミとイデオロギー的に対立している政党が、放映権の独占禁止法違反と、市民に対する放映権力による過剰圧力を国会で証人喚問すべきと言いだした。

 流石に傍若無人なマスゴミも旗色が悪いと理解したようだった。
 大金を払ってでも和解しなければ、スポンサー料も広告掲載料も戻ってこないと理解したようだった。

 また細心の注意を払った文面の内容証明が届いた。
 証拠として残る内容証明はできるだけ送りたくなかっただろうが、他の方法では俺が無視するので、さらされても好い、普通の人間に非難されない文面で送ってきた。

 要約すると、下請け企業や付き合いのあるフリー記者の行った事には、道義的な責任を痛切に感じている。

 もう2度と同じような事はしない、させない。
 自分達がやらせたわけではないので賠償金は払えないが、自分達が建て替えて下請け企業やフリー記者に賠償金を支払わせる。

 またテレビ局は、俺の言動は有識者に相応しいから、出演契約を結びたい。
 1出演100万円で週1回、3年契約で番組出演を依頼したい。
 出演が無理なら、同条件で番組の構成演出を御願いしたいという。

 朝韓新聞出版と毎韓新聞出版は、投稿している小説がとても素晴らしいので、四六判で出版したいと言ってきた。

 定価1600円、印税は10%で初刷り10万冊だという。
 本が1冊も売れなくても、両社で3200万円の印税が手に入る計算だ。
 最初から出版する気などなく、印税という名目の賄賂だと思った。

 多くの雑誌社からの内容証明郵便でも、 定価1600円、印税は10%で初刷り10万冊の四六判小説を出版したいと書いてあった。

 少し大きな雑誌社は、週刊連載の依頼をしてきた。
 2ページ2000文字で3年契約の原稿料前払いで、雑誌社の都合で掲載できなくても、1560万円の返還は求めないという、もろ賄賂だった。

 400字あたりの原稿料が20000円、著名なベストセラー作家でもないのに、非常識極まりない単価で、訴訟取り下げの賄賂なのは明らかだ。

 俺の弱点を見極めて黙らせる方法としては最適だった、三年前までは必死で商業作家を目指していたので、懐柔するには的確な方法だった。
 だが今は、世の中を変えたいという理想の方が大きい。

 今回も全ての内容をネットにさらした。
 人間としての誇り、尊厳は捨てられないと書いて投稿した。
 目先の金よりも世の中を良くする事を優先したいと投稿した。

 同時に、理想と現実のすり合わせのために、お金と人が必要だと投稿した。
 本人訴訟の民事裁判のために、裁判経験の豊富な人の支援が必要だと投稿した。
 訴訟費用のために、動画を再生し小説のPVを回して欲しいとお願い投稿をした。

 ネットではお願いしなかったが、自分の夢を叶える事もした。
 無料で読めるようにしていた小説を10シリーズ取り下げて、自分なりに加筆修正して、電子書籍とPODで販売した。
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