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第1章
第5話:動物愛護団体
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反政府反与党のテレビ局が、市役所と市長の怠慢によって市民が傷つき続けていると毎日報道した事で、市役所が重い腰を上げた。
動きはしたが、公金、市民の血税を一部の人間のために使っても叩かれる。
民間のカラス駆除業者に依頼しても、何故その業者を選んだのかと叩かれる。
テレビ局は、何をやっても重箱の隅を楊枝でほじくるようにして叩く。
だから市役所は、市民を傷つける狂暴な鴉を駆除するように、警察に依頼した。
猟友会に対しては、ボランティアで駆除してくれるように頼んだ。
頼んだ時点でボランティアではないのだが、この辺が田舎らしい。
これで鴉が駆除できればよかったのだが、残念ながらそうはいかなかった。
猟友会員だけでなく、警察官まで鴉に襲われて大怪我をした。
運よく死者は出なかったが、頭蓋骨を割られる人が続出した。
テレビ局は、命懸けで鴉駆除をする人たちを称えず、失態だと叩き続けた。
それだけでも偏向過ぎる報道だが、突然手のひらを返して、自分達が圧力を欠けて始めさせた駆除自体を悪だと叩き出した。
回覧板に書かれている内容から推察すると、動物愛護団体がテレビ局に多数の苦情を入れてきたそうだ。
反政府反与党テレビ局らしい手のひら返しに笑うしかなかった。
元々そんな連中だと思っていたから、怒りも落胆もない。
ただ、これで行政による鴉駆除が終了してしまった。
東隣の家は、家族揃って引っ越していった。
大怪我をしたお爺さんの家に同居するようだが、鴉が追いかけて行かないか心配だ、連中の狡賢さと凶暴さ、執念深さは並大抵ではないから……
「うっわ!」
鴉からグリーンイグアナを助けてから2カ月が過ぎた。
隣家の家族が鴉に襲われ、引っ越して行ってから1カ月が過ぎた。
自宅の屋根と庭、家の前の道路は鴉の糞でとんでもないことになっている。
それだけなら毎日悪夢に悩まされる事もなかったのだが、東隣の家族だけでなく、西隣の家屋も向かいの家族も家を捨てて出て行った。
自責の念からか、毎日悪夢の悩まされるようになった。
だが、俺を悩ませているのは鴉だけではない。
グリーンイグアナも俺に悪夢を見させている。
中型犬ほどだったグリーンイグアナが、大型犬くらいの大きさになっている。
それも、尻尾の先まで大きさじゃない、頭胴長だけで大型犬並みなのだ。
ネットでは尻尾の先まで測った全長が180cmとあったが、そこまで測ったら軽く200cmは超えている。
鴉に頭蓋骨を突き破られ、脳を喰われて死ぬ悪夢だけでなく、グリーンイグアナに生きたまま喰われて死ぬ悪夢まで見るようになっている。
全く安眠ができず、寝不足でフラフラになっている。
そんな俺をグリーンイグアナがじっと見るのだ。
本当に夢だけではなく、実際に食われてしまうかと恐怖を感じている。
美味しそうにキャベツを食べる姿が、俺の頭を食べているように見える。
唯一救われるのが、寝る時に二階のLDKから西側の10畳フローリングに移動しても、グリーンイグアナが興味を示さない事だ。
グリーンイグアナはネットの画面と食事にしか興味がないようで、俺やテレビの画面には目もくれない……と思っていたのに。
「うわぁあああああ!」
目が覚めると、目の前にグリーンイグアナがいた。
これまでは俺の寝室には入って来なかったグリーンイグアナが、目の前にいた。
鋭い爪で俺の前腕を突いている!
一瞬俺を食べに来たのかと思い、布団から飛び起きて後退った。
口から心臓が飛び出すかと思うくらい驚いて、小便をちびりそうになった。
尻で後退って壁に背中を強打したが、痛みも感じなかった。
……グリーンイグアナは襲ってこなかった……
何の感情も感じられない、静かな目で見つめるだけだった。
グリーンイグアナを信じられず、慌てふためいた自分を心から恥じた。
「シャ」
グリーンイグアナは、ひと声発すると背中を向けた、
背中を向けたかと思うと、身体をねじって振り返った。
ついて来いと言っているように思えて、震える身体に叱咤激励して追いかけた。
グリーンイグアナはゆっくりと寝室からLDKに移動して、二本足で立つようにして、自分で引き戸を開けて、廊下に出て階段を降りる。
振り向きはしないが、俺が追いかけているのが分かっているようだ。
防犯も考えて選んだ、ガラスを一切使っていない玄関扉は分厚くて頑丈だ。
2つある勝手口は鴉に簡単に壊されるガラスを多用しているが、玄関扉は丈夫だ。
二本足で立って玄関扉に覆いかぶさり、上下の鍵だけでなくチェーンロックまで器用に開けて、堂々と出て行った。
その気になれば何時でも自由に出て行けたと言っているようだ。
わざわざ俺を起こしたのは、鍵を開けたまま出て行くのは危険だから、戸締りしろと言っているかのようだった。
思わず玄関から出てグリーンイグアナを追いかけた。
前の電柱にも右の整骨院にも左の民家にも鴉はいなかった。
鴉もカラスと同じで夜目が利かないのだろうか?
グリーンイグアナは、鴉に襲われていた山に向かっているように思える。
使っている道順は違うが、背中を見ているとそう思えてしまう。
追いかけるか迷ったが、鴉に対する恐怖が正義感を勝ってしまった。
家に入って戸締りをして、二階でカラスについて再度調べた。
いくつもの記事を比べて、カラスは鳥目ではないと思った。
見難いが、全く見えない訳ではないと感じた。
運が良いのか悪いのか、家の前の道路と向かいの駐車場には、防犯用の明かりが煌々と光り輝いている。
金属シャッターを下ろすか遮光カーテンを引かないと眠れないくらい明るい。
この明るさとカラスの聴力を考えると、陽が落ちてからでも油断できない。
目に見える所に居なくても、どこかで見張っているかもしれない。
油断して買い物にでも出たら、頭に穴を開けられてしまうかもしれない。
二階の寝室から布団を下ろして玄関に敷いた。
徹夜でグリーンイグアナを待つ気にはならないが、帰ってきたら直ぐに鍵を開けてやらないと、他人に姿を見られたら大騒動になる。
動きはしたが、公金、市民の血税を一部の人間のために使っても叩かれる。
民間のカラス駆除業者に依頼しても、何故その業者を選んだのかと叩かれる。
テレビ局は、何をやっても重箱の隅を楊枝でほじくるようにして叩く。
だから市役所は、市民を傷つける狂暴な鴉を駆除するように、警察に依頼した。
猟友会に対しては、ボランティアで駆除してくれるように頼んだ。
頼んだ時点でボランティアではないのだが、この辺が田舎らしい。
これで鴉が駆除できればよかったのだが、残念ながらそうはいかなかった。
猟友会員だけでなく、警察官まで鴉に襲われて大怪我をした。
運よく死者は出なかったが、頭蓋骨を割られる人が続出した。
テレビ局は、命懸けで鴉駆除をする人たちを称えず、失態だと叩き続けた。
それだけでも偏向過ぎる報道だが、突然手のひらを返して、自分達が圧力を欠けて始めさせた駆除自体を悪だと叩き出した。
回覧板に書かれている内容から推察すると、動物愛護団体がテレビ局に多数の苦情を入れてきたそうだ。
反政府反与党テレビ局らしい手のひら返しに笑うしかなかった。
元々そんな連中だと思っていたから、怒りも落胆もない。
ただ、これで行政による鴉駆除が終了してしまった。
東隣の家は、家族揃って引っ越していった。
大怪我をしたお爺さんの家に同居するようだが、鴉が追いかけて行かないか心配だ、連中の狡賢さと凶暴さ、執念深さは並大抵ではないから……
「うっわ!」
鴉からグリーンイグアナを助けてから2カ月が過ぎた。
隣家の家族が鴉に襲われ、引っ越して行ってから1カ月が過ぎた。
自宅の屋根と庭、家の前の道路は鴉の糞でとんでもないことになっている。
それだけなら毎日悪夢に悩まされる事もなかったのだが、東隣の家族だけでなく、西隣の家屋も向かいの家族も家を捨てて出て行った。
自責の念からか、毎日悪夢の悩まされるようになった。
だが、俺を悩ませているのは鴉だけではない。
グリーンイグアナも俺に悪夢を見させている。
中型犬ほどだったグリーンイグアナが、大型犬くらいの大きさになっている。
それも、尻尾の先まで大きさじゃない、頭胴長だけで大型犬並みなのだ。
ネットでは尻尾の先まで測った全長が180cmとあったが、そこまで測ったら軽く200cmは超えている。
鴉に頭蓋骨を突き破られ、脳を喰われて死ぬ悪夢だけでなく、グリーンイグアナに生きたまま喰われて死ぬ悪夢まで見るようになっている。
全く安眠ができず、寝不足でフラフラになっている。
そんな俺をグリーンイグアナがじっと見るのだ。
本当に夢だけではなく、実際に食われてしまうかと恐怖を感じている。
美味しそうにキャベツを食べる姿が、俺の頭を食べているように見える。
唯一救われるのが、寝る時に二階のLDKから西側の10畳フローリングに移動しても、グリーンイグアナが興味を示さない事だ。
グリーンイグアナはネットの画面と食事にしか興味がないようで、俺やテレビの画面には目もくれない……と思っていたのに。
「うわぁあああああ!」
目が覚めると、目の前にグリーンイグアナがいた。
これまでは俺の寝室には入って来なかったグリーンイグアナが、目の前にいた。
鋭い爪で俺の前腕を突いている!
一瞬俺を食べに来たのかと思い、布団から飛び起きて後退った。
口から心臓が飛び出すかと思うくらい驚いて、小便をちびりそうになった。
尻で後退って壁に背中を強打したが、痛みも感じなかった。
……グリーンイグアナは襲ってこなかった……
何の感情も感じられない、静かな目で見つめるだけだった。
グリーンイグアナを信じられず、慌てふためいた自分を心から恥じた。
「シャ」
グリーンイグアナは、ひと声発すると背中を向けた、
背中を向けたかと思うと、身体をねじって振り返った。
ついて来いと言っているように思えて、震える身体に叱咤激励して追いかけた。
グリーンイグアナはゆっくりと寝室からLDKに移動して、二本足で立つようにして、自分で引き戸を開けて、廊下に出て階段を降りる。
振り向きはしないが、俺が追いかけているのが分かっているようだ。
防犯も考えて選んだ、ガラスを一切使っていない玄関扉は分厚くて頑丈だ。
2つある勝手口は鴉に簡単に壊されるガラスを多用しているが、玄関扉は丈夫だ。
二本足で立って玄関扉に覆いかぶさり、上下の鍵だけでなくチェーンロックまで器用に開けて、堂々と出て行った。
その気になれば何時でも自由に出て行けたと言っているようだ。
わざわざ俺を起こしたのは、鍵を開けたまま出て行くのは危険だから、戸締りしろと言っているかのようだった。
思わず玄関から出てグリーンイグアナを追いかけた。
前の電柱にも右の整骨院にも左の民家にも鴉はいなかった。
鴉もカラスと同じで夜目が利かないのだろうか?
グリーンイグアナは、鴉に襲われていた山に向かっているように思える。
使っている道順は違うが、背中を見ているとそう思えてしまう。
追いかけるか迷ったが、鴉に対する恐怖が正義感を勝ってしまった。
家に入って戸締りをして、二階でカラスについて再度調べた。
いくつもの記事を比べて、カラスは鳥目ではないと思った。
見難いが、全く見えない訳ではないと感じた。
運が良いのか悪いのか、家の前の道路と向かいの駐車場には、防犯用の明かりが煌々と光り輝いている。
金属シャッターを下ろすか遮光カーテンを引かないと眠れないくらい明るい。
この明るさとカラスの聴力を考えると、陽が落ちてからでも油断できない。
目に見える所に居なくても、どこかで見張っているかもしれない。
油断して買い物にでも出たら、頭に穴を開けられてしまうかもしれない。
二階の寝室から布団を下ろして玄関に敷いた。
徹夜でグリーンイグアナを待つ気にはならないが、帰ってきたら直ぐに鍵を開けてやらないと、他人に姿を見られたら大騒動になる。
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