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第一章
第17話:殺し合い
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アバディーン王国歴100年10月15日、王都、チャールズ王太子視点
くそ、くそ、くそ、クソ、糞。
バカしやがって、この世界で1番賢い俺様を馬鹿にしやがって!
ゆるさん、絶対に許さん、殺してやる、絶対に殺してやる!
「ぎゃあああああ、何をする、余はお前の父親だぞ!」
「じゃかましいわ、父親だと言うのなら俺様の役に立ちやがれ!
王城どころか王宮からも出られないのは、お前が無能だからだ!
しね、しね、死ね、さっさと死にやがれ!
お前が死ねば俺様が王なのに、何度殺しても蘇りやがって!」
「死なないのはお前の方だろう!
宰相やカミラに殺されたはずなのに、蘇っているではないか!」
「黙れ耄碌爺、世界最強の俺様が死ぬわけないだろう!
俺様の生命力と回復力は世界最高なのだ!
カーツごときの手先になる、精霊に殺される俺様ではない!」
「……愚かな、愚かだとは知っていたが、ここまで愚かだったとは!
だが、愚かでも余の可愛い子だ、無い頭で考えても無駄だ、余に任せろ。
お前を処罰させずに、この生き地獄から逃げる方法を考えてやる」
「耄碌爺が余計な事を考えても無駄だ!
俺様の方が遥かに賢く強いんだ、さっさと死にやがれ!」
「ギャアアアアア、痛い、痛い、やめろ、やめろ、余はお前の父親だぞ!」
心臓を剣で貫いても胴体を両断しても殺せないとは、ゾンビのような奴!
時間が経つと、細かく切り刻んでも元に戻りやがる。
だが、頭を粉々にしたら流石に元には戻らないだろう。
そうだ、喰ってしまおう、頭を喰ってしまったら元に戻れないはずだ。
もう腹は減らないようになったが、王になるのに必要なら喰うぞ。
「何と醜い、これほど醜い人間がいるとは思ってもいなかった。
いや、知らないのは管理をしていなかった証拠だな。
さぼっていた罰を受けるのは仕方がないが、滅ぼされるのだけはごめんだ。
人間ごときの管理をさぼった程度なら、殺される事はないだろう」
「なんだてめぇ、急に現れやがって、てめぇも精霊か?!」
「言葉使いが悪過ぎる、これで王太子とは、ここの管理をしていた精霊はなにをやっていたのだ……ああ、その精霊を管理する精霊を管理してこなかったのは私か……」
「ブツブツ言いやがって気持ち悪い、精霊なら敵だ、死にやがれ!」
「少し黙っていなさい、爆ぜよ!」
ギャアアアアア!
うるさい!
……おれか、俺の声なのか?
いたい、いたい、いたい、ぎゃあああああ、身体中が痛い!
「痛みが無くならない程度に身体を壊してあげました。
お前達にはこの事態に陥った責任を取ってもらいます。
怒り狂ったカーツ様に、精霊の半数が滅ぼされてしまいました。
転生できるような、死ではありません。
転生ができないように、きれいさっぱり消し去られたのです」
なんだ、何を言っていやがる?
そんな事よりこの痛みを何とかしろ!
精霊なら俺様の手下だろう、王家の精霊の部下だろう!
「……何を言っても理解できない馬鹿のようですが、一応言っておきます。
こんな時こそ精霊らしく決まりを守らないと、滅ぼす理由にされますからね。
お前たちは神々が定められた理を破りました。
それは絶対に許されない大罪で、厳しい罰を受けなければなりません」
そんな事、俺様の知った事ではない!
俺様はこの世界を統べる最強の人間なのだ!
精霊ごときの命令に従う下等な存在ではない!
「何を言っても無駄なのは分かっていましたが、余りの愚かさに腹が立ちます。
この手で消滅させたいのですが、そんな事をしたらカーツ様の怒りを解く方法が無くなってしまいます。
あの方は、一度に五柱の神々を滅ぼせるほどの御方。
既に半数の精霊を滅ぼしてしまわれている。
早急に詫びないと、この世界の精霊が全て滅ぼされてしまいます」
けっ、カーツ程度の小者を恐れるような精霊など、俺様の相手ではない!
「ここまで馬鹿だと、逆に幸せなのかもしれません。
私の言葉を聞いている罪深き人間たち、心しなさい。
お前たちは、犯した罪の重さに従って罰を受けるのです。
異世界の地獄にある罰を受けなければ、再び生を得る事はできません。
人間同士喰らい合ったのも、血を啜り合ったのも、罰なのです」
「何を言っていやがる、この世界で一番強い俺様は、罰を与える側だぞ!
俺様に仕える精霊の配下、最下級精霊ごときが偉そうにするな!」
「何度も本当の事を教えたと聞いていたのですが、理解できないのですね?」
「じゃかましいわ、死にやがれ!」
「爆ぜよ、何度も同じ事を繰り返すのは嫌なので、一時的に回復を止めます。」
ギャアアアアア!
うるさい!
……おれか、俺の声なのか?
いたい、いたい、いたい、ぎゃあああああ、身体中が痛い!
「言っても無駄なのがよく分かりましたが、これも神々が定めた決まりです。
罰を与える人間には、その理由と方法を伝えなければなりません。
愚かな人間どもよ、今一度繰り返します。
お前たちは神々が定めて重要な理を破った。
それも、異世界の人間を誘拐拉致召喚すると言う、異世界の神々を激怒させる、この世界だけでは収まらないとてつもない悪事を犯した。
協力した精霊はもちろん、管理が不十分だった精霊も、側にいただけの精霊も、全て責任を問われて滅ぼされた。
このままでは、精霊はもちろん神々まで滅ぼされて、この世界が崩壊してしまうので、お前達には異世界の神々が納得されるまで罰を受けてもらう」
関係ない、俺様には関係ない、全部お前達が悪いんだ!
「……はぁ、次は殺し合いなさい、激痛に苛まれながら殺し合いなさい」
くそ、くそ、くそ、クソ、糞。
バカしやがって、この世界で1番賢い俺様を馬鹿にしやがって!
ゆるさん、絶対に許さん、殺してやる、絶対に殺してやる!
「ぎゃあああああ、何をする、余はお前の父親だぞ!」
「じゃかましいわ、父親だと言うのなら俺様の役に立ちやがれ!
王城どころか王宮からも出られないのは、お前が無能だからだ!
しね、しね、死ね、さっさと死にやがれ!
お前が死ねば俺様が王なのに、何度殺しても蘇りやがって!」
「死なないのはお前の方だろう!
宰相やカミラに殺されたはずなのに、蘇っているではないか!」
「黙れ耄碌爺、世界最強の俺様が死ぬわけないだろう!
俺様の生命力と回復力は世界最高なのだ!
カーツごときの手先になる、精霊に殺される俺様ではない!」
「……愚かな、愚かだとは知っていたが、ここまで愚かだったとは!
だが、愚かでも余の可愛い子だ、無い頭で考えても無駄だ、余に任せろ。
お前を処罰させずに、この生き地獄から逃げる方法を考えてやる」
「耄碌爺が余計な事を考えても無駄だ!
俺様の方が遥かに賢く強いんだ、さっさと死にやがれ!」
「ギャアアアアア、痛い、痛い、やめろ、やめろ、余はお前の父親だぞ!」
心臓を剣で貫いても胴体を両断しても殺せないとは、ゾンビのような奴!
時間が経つと、細かく切り刻んでも元に戻りやがる。
だが、頭を粉々にしたら流石に元には戻らないだろう。
そうだ、喰ってしまおう、頭を喰ってしまったら元に戻れないはずだ。
もう腹は減らないようになったが、王になるのに必要なら喰うぞ。
「何と醜い、これほど醜い人間がいるとは思ってもいなかった。
いや、知らないのは管理をしていなかった証拠だな。
さぼっていた罰を受けるのは仕方がないが、滅ぼされるのだけはごめんだ。
人間ごときの管理をさぼった程度なら、殺される事はないだろう」
「なんだてめぇ、急に現れやがって、てめぇも精霊か?!」
「言葉使いが悪過ぎる、これで王太子とは、ここの管理をしていた精霊はなにをやっていたのだ……ああ、その精霊を管理する精霊を管理してこなかったのは私か……」
「ブツブツ言いやがって気持ち悪い、精霊なら敵だ、死にやがれ!」
「少し黙っていなさい、爆ぜよ!」
ギャアアアアア!
うるさい!
……おれか、俺の声なのか?
いたい、いたい、いたい、ぎゃあああああ、身体中が痛い!
「痛みが無くならない程度に身体を壊してあげました。
お前達にはこの事態に陥った責任を取ってもらいます。
怒り狂ったカーツ様に、精霊の半数が滅ぼされてしまいました。
転生できるような、死ではありません。
転生ができないように、きれいさっぱり消し去られたのです」
なんだ、何を言っていやがる?
そんな事よりこの痛みを何とかしろ!
精霊なら俺様の手下だろう、王家の精霊の部下だろう!
「……何を言っても理解できない馬鹿のようですが、一応言っておきます。
こんな時こそ精霊らしく決まりを守らないと、滅ぼす理由にされますからね。
お前たちは神々が定められた理を破りました。
それは絶対に許されない大罪で、厳しい罰を受けなければなりません」
そんな事、俺様の知った事ではない!
俺様はこの世界を統べる最強の人間なのだ!
精霊ごときの命令に従う下等な存在ではない!
「何を言っても無駄なのは分かっていましたが、余りの愚かさに腹が立ちます。
この手で消滅させたいのですが、そんな事をしたらカーツ様の怒りを解く方法が無くなってしまいます。
あの方は、一度に五柱の神々を滅ぼせるほどの御方。
既に半数の精霊を滅ぼしてしまわれている。
早急に詫びないと、この世界の精霊が全て滅ぼされてしまいます」
けっ、カーツ程度の小者を恐れるような精霊など、俺様の相手ではない!
「ここまで馬鹿だと、逆に幸せなのかもしれません。
私の言葉を聞いている罪深き人間たち、心しなさい。
お前たちは、犯した罪の重さに従って罰を受けるのです。
異世界の地獄にある罰を受けなければ、再び生を得る事はできません。
人間同士喰らい合ったのも、血を啜り合ったのも、罰なのです」
「何を言っていやがる、この世界で一番強い俺様は、罰を与える側だぞ!
俺様に仕える精霊の配下、最下級精霊ごときが偉そうにするな!」
「何度も本当の事を教えたと聞いていたのですが、理解できないのですね?」
「じゃかましいわ、死にやがれ!」
「爆ぜよ、何度も同じ事を繰り返すのは嫌なので、一時的に回復を止めます。」
ギャアアアアア!
うるさい!
……おれか、俺の声なのか?
いたい、いたい、いたい、ぎゃあああああ、身体中が痛い!
「言っても無駄なのがよく分かりましたが、これも神々が定めた決まりです。
罰を与える人間には、その理由と方法を伝えなければなりません。
愚かな人間どもよ、今一度繰り返します。
お前たちは神々が定めて重要な理を破った。
それも、異世界の人間を誘拐拉致召喚すると言う、異世界の神々を激怒させる、この世界だけでは収まらないとてつもない悪事を犯した。
協力した精霊はもちろん、管理が不十分だった精霊も、側にいただけの精霊も、全て責任を問われて滅ぼされた。
このままでは、精霊はもちろん神々まで滅ぼされて、この世界が崩壊してしまうので、お前達には異世界の神々が納得されるまで罰を受けてもらう」
関係ない、俺様には関係ない、全部お前達が悪いんだ!
「……はぁ、次は殺し合いなさい、激痛に苛まれながら殺し合いなさい」
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