21 / 142
本編
救出準備
しおりを挟む
「爺、村人達を助け出すことに決めた」
「六人でやると申されるのですか」
「捕らえたズマナ士爵達の見張りはどうされるのですか」
「影供達に任せる」
「殿下の行いに反対だったら、引き受けてくれませんが、その時は諦められるのですか」
「その時はマーティンに任せる。雑用は新たに雇った老人達にしてもらう」
「それでなくても人数が足らないのに、マーティン抜きでやれると思っておられるのですか」
「難しいのは理解しているが、見過ごすわけには行かない。余が助けねば助ける者がおらん。何より余が助けねば、王家王国の正義が失われてしまう」
「後続の者達が集まるまで待てませんか」
「確かに出立前に、サウスボニオン魔境騎士団設立に伴う騎士団員募集はした。しかし必ず集まってくれるとは限らない。何より1日遅れればそれだけ村人が死ぬ確率が高くなる。女は毎日毎日貞操と誇りを踏み躙られ、死ぬほど辛い思いをしているだろう。助けられる可能性があるのなら、今直ぐ動かねばならん」
「そうです。殿下の申される通りです。助けに行きましょう」
「普段のロジャーは殿下の足を引っ張るだけの考えなしだが、今言ったことは認めるしかないな。私は賛成でございます」
「マーティン殿、それは私が馬鹿だと言う事か!」
「賢くはないだろう。何時も、何時も、殿下と男爵閣下にたしなめられているだろ」
「うぬぬぬぬ」
「私は陛下から殿下を御守りするように命じられておりますが、御諫めするような事ではありませんので、何も申し上げることはございません」
「正義の為に命をかけるのも、領民の為に戦いで死ぬのも騎士の本懐でございます。近習頭として、何時でも殿下の馬前で討ち死する覚悟でございます」
「やれやれ、殿下は常に善き騎士となり、善き領主になろうと努力されておられた。私も殿下望みに応えるべく、全力で持てる全てを御伝えしてきた。その私が、ここで止めるわけにはまいりませんな」
「では全員賛成してくれるのだな」
「「「「「は」」」」」
「では影供たちに強力を頼もう」
余は代官所の奥の間を出て、牢でズマナ士爵達を尋問している影供達に会うことにした。
「余達はボニオン公爵領に入り、攫われた村人を助け出すことにした」
「左様でございますか」
「後の事を頼めるか」
「捕虜達の事でございますか」
「そうだ」
「何故私達が見張らなければいけないのです」
「貴様どこに行く!」
「好きにさせてやれ」
「しかしパトリック殿」
「この者にも上に知らせる責任がある。王家王国への報告を邪魔するなど、王家王国の家臣として失格だぞ」
「は、申し訳ありません」
何時ものごとくロジャーの勇み足だが、余への忠誠ともいえる。
しかし正妃殿下の息のかかった影供の邪魔をするのは問題だ。
「余達はサウスボニオン魔境騎士団を設立しなければいかない。だがここには戦える冒険者も猟が出来る猟師もいない。全てはボニオン公爵家の謀略だが、それを証言してくれる者を助けねばならん」
「尋問で聞き出した範囲では、公爵家に落ち度はありませんから、村人を助けると言い立てても、それは公爵家の財産を盗んだことになりますが、それは理解しておられるのですか」
「理解も覚悟もしている」
「それが王家王国に、不利をもたらす可能性があるとも理解されておられるのですか」
「理解はしているが、その時は余のボニオン公爵家への私怨による独断専行としてくれてよい」
「ボニオン公爵がそのような妄言を聞くと思われておられるのですか。殿下が何を申されても公爵は納得せず、王家王国への交渉材料にされますが、その責任をどう取られるおつもりですか」
「厳罰も覚悟している」
「斬首と言う不名誉な処罰も有り得ますが、それも覚悟されておられるのですか」
「覚悟している」
「ならば何も申し上げますまい」
「では後は頼めるのか」
「私の一存では引き受けかねます」
「ならば仕方がない。せっかくの証人ではあるが、逃がしてしまう事も覚悟しよう」
「脅迫ですか」
「いや、事実を申しただけだ」
「殿下の今後の行動の為にも、捕虜は殿下自身で確保すべきだと思われますが」
「なるほど、ボニオン公爵家から奴隷を攫ったのは、余を襲った事への報復であり、賠償金の一部を強制的に取り立てただけだとするのだな」
「それは殿下の御考え次第でございます」
「御前達に捕虜を任せたら、王都に送って正妃殿下の交渉材料になるが、余が確保していれば、余が公爵との交渉材料に使えると助言してくれているんだな」
「私は何も申しておりません」
「入らせて頂きたい」
さっき出ていった影供が戻ってきたようだ。
頭格に報告して指示を受けてきたのだろう。
「入らせてやれ」
「は」
見張りをしてくれていたマーティンが影供を中に入れた。
「捕虜の見張りは難しいので、王都に移すとの指示だ」
「すまぬな、考えが変わった」
「な? どう言う事でございますか」
「捕虜は自分達で確保すると言ったのだ」
「では、ボニオン公爵領に入り込むのも止められるのですね」
アドバイスしてくれた影供は知らぬ顔だな。
ロジャーをここに残すと、助言してくれたこの者に不利になる事をしゃべってしまうかもしれない。
だがこの男の助言に従うのなら、捕虜は絶対確保しなければならない。
「いや、捕虜の見張りにマーティンとサイモン殿を残し、残りでボニオン公爵領に入る」
「そんな」
影供は話の展開について行けないようだな。
いや、いい加減な報告をしたことで、頭に叱責されるのを心配しているのかもしれんな。
「殿下。私は殿下の身を護るように陛下から命を受けているのですが」
「捕虜を確保する事が、余の命を守ることになります。ここはまげて御願いしたい」
「仕方ありませんな。陛下への報告書には、一筆御願いしますよ」
「分かっています。サイモン殿が陛下に送られる報告書には、余自身で事情を書かせて頂きます」
「では今直ぐに出発するぞ」
「「「「は」」」」」
常在戦場の我らは、戦いに必要な装備は全て魔法袋に入れてある。
特に今回のように、新たな騎士団を創設すると言うような非常事態では、王都屋敷にあるモノだけでなく、王都で購入できるありとあらゆる種類の装備を購入して詰め込んである。
もっともそんなことが出来るのは、常識外れの魔力量を持つ余だから出来る事だ。
そして余の魔力量を秘匿する為に、爺が余の近習に魔力量の多い若き才能を集めてくれたからでもある。
爺が余の傅役で本当に良かった。
爺を余の傅役にしてくれた、父王陛下にも感謝だ。
まあ、母上様が父王陛下を籠絡してつけさせてくれたのだろうが。
しかし爺は、正妃殿下とも関係があったはずだ。
よく正妃殿下が爺を手放したものだ。
いや、爺の性格では、例えそれが正妃殿下であろうと、信義にもとるような事はしない。
それがよく分かっているから、余も爺を全く疑うことなく全てを相談できるのだ。
何者だ?!
「御気付きですか?」
「ああ、影供以外の者が近付いて来るな。だが1人だけだな」
「抑えていますが、かなりの魔力を持っています」
「警戒しろ」
「六人でやると申されるのですか」
「捕らえたズマナ士爵達の見張りはどうされるのですか」
「影供達に任せる」
「殿下の行いに反対だったら、引き受けてくれませんが、その時は諦められるのですか」
「その時はマーティンに任せる。雑用は新たに雇った老人達にしてもらう」
「それでなくても人数が足らないのに、マーティン抜きでやれると思っておられるのですか」
「難しいのは理解しているが、見過ごすわけには行かない。余が助けねば助ける者がおらん。何より余が助けねば、王家王国の正義が失われてしまう」
「後続の者達が集まるまで待てませんか」
「確かに出立前に、サウスボニオン魔境騎士団設立に伴う騎士団員募集はした。しかし必ず集まってくれるとは限らない。何より1日遅れればそれだけ村人が死ぬ確率が高くなる。女は毎日毎日貞操と誇りを踏み躙られ、死ぬほど辛い思いをしているだろう。助けられる可能性があるのなら、今直ぐ動かねばならん」
「そうです。殿下の申される通りです。助けに行きましょう」
「普段のロジャーは殿下の足を引っ張るだけの考えなしだが、今言ったことは認めるしかないな。私は賛成でございます」
「マーティン殿、それは私が馬鹿だと言う事か!」
「賢くはないだろう。何時も、何時も、殿下と男爵閣下にたしなめられているだろ」
「うぬぬぬぬ」
「私は陛下から殿下を御守りするように命じられておりますが、御諫めするような事ではありませんので、何も申し上げることはございません」
「正義の為に命をかけるのも、領民の為に戦いで死ぬのも騎士の本懐でございます。近習頭として、何時でも殿下の馬前で討ち死する覚悟でございます」
「やれやれ、殿下は常に善き騎士となり、善き領主になろうと努力されておられた。私も殿下望みに応えるべく、全力で持てる全てを御伝えしてきた。その私が、ここで止めるわけにはまいりませんな」
「では全員賛成してくれるのだな」
「「「「「は」」」」」
「では影供たちに強力を頼もう」
余は代官所の奥の間を出て、牢でズマナ士爵達を尋問している影供達に会うことにした。
「余達はボニオン公爵領に入り、攫われた村人を助け出すことにした」
「左様でございますか」
「後の事を頼めるか」
「捕虜達の事でございますか」
「そうだ」
「何故私達が見張らなければいけないのです」
「貴様どこに行く!」
「好きにさせてやれ」
「しかしパトリック殿」
「この者にも上に知らせる責任がある。王家王国への報告を邪魔するなど、王家王国の家臣として失格だぞ」
「は、申し訳ありません」
何時ものごとくロジャーの勇み足だが、余への忠誠ともいえる。
しかし正妃殿下の息のかかった影供の邪魔をするのは問題だ。
「余達はサウスボニオン魔境騎士団を設立しなければいかない。だがここには戦える冒険者も猟が出来る猟師もいない。全てはボニオン公爵家の謀略だが、それを証言してくれる者を助けねばならん」
「尋問で聞き出した範囲では、公爵家に落ち度はありませんから、村人を助けると言い立てても、それは公爵家の財産を盗んだことになりますが、それは理解しておられるのですか」
「理解も覚悟もしている」
「それが王家王国に、不利をもたらす可能性があるとも理解されておられるのですか」
「理解はしているが、その時は余のボニオン公爵家への私怨による独断専行としてくれてよい」
「ボニオン公爵がそのような妄言を聞くと思われておられるのですか。殿下が何を申されても公爵は納得せず、王家王国への交渉材料にされますが、その責任をどう取られるおつもりですか」
「厳罰も覚悟している」
「斬首と言う不名誉な処罰も有り得ますが、それも覚悟されておられるのですか」
「覚悟している」
「ならば何も申し上げますまい」
「では後は頼めるのか」
「私の一存では引き受けかねます」
「ならば仕方がない。せっかくの証人ではあるが、逃がしてしまう事も覚悟しよう」
「脅迫ですか」
「いや、事実を申しただけだ」
「殿下の今後の行動の為にも、捕虜は殿下自身で確保すべきだと思われますが」
「なるほど、ボニオン公爵家から奴隷を攫ったのは、余を襲った事への報復であり、賠償金の一部を強制的に取り立てただけだとするのだな」
「それは殿下の御考え次第でございます」
「御前達に捕虜を任せたら、王都に送って正妃殿下の交渉材料になるが、余が確保していれば、余が公爵との交渉材料に使えると助言してくれているんだな」
「私は何も申しておりません」
「入らせて頂きたい」
さっき出ていった影供が戻ってきたようだ。
頭格に報告して指示を受けてきたのだろう。
「入らせてやれ」
「は」
見張りをしてくれていたマーティンが影供を中に入れた。
「捕虜の見張りは難しいので、王都に移すとの指示だ」
「すまぬな、考えが変わった」
「な? どう言う事でございますか」
「捕虜は自分達で確保すると言ったのだ」
「では、ボニオン公爵領に入り込むのも止められるのですね」
アドバイスしてくれた影供は知らぬ顔だな。
ロジャーをここに残すと、助言してくれたこの者に不利になる事をしゃべってしまうかもしれない。
だがこの男の助言に従うのなら、捕虜は絶対確保しなければならない。
「いや、捕虜の見張りにマーティンとサイモン殿を残し、残りでボニオン公爵領に入る」
「そんな」
影供は話の展開について行けないようだな。
いや、いい加減な報告をしたことで、頭に叱責されるのを心配しているのかもしれんな。
「殿下。私は殿下の身を護るように陛下から命を受けているのですが」
「捕虜を確保する事が、余の命を守ることになります。ここはまげて御願いしたい」
「仕方ありませんな。陛下への報告書には、一筆御願いしますよ」
「分かっています。サイモン殿が陛下に送られる報告書には、余自身で事情を書かせて頂きます」
「では今直ぐに出発するぞ」
「「「「は」」」」」
常在戦場の我らは、戦いに必要な装備は全て魔法袋に入れてある。
特に今回のように、新たな騎士団を創設すると言うような非常事態では、王都屋敷にあるモノだけでなく、王都で購入できるありとあらゆる種類の装備を購入して詰め込んである。
もっともそんなことが出来るのは、常識外れの魔力量を持つ余だから出来る事だ。
そして余の魔力量を秘匿する為に、爺が余の近習に魔力量の多い若き才能を集めてくれたからでもある。
爺が余の傅役で本当に良かった。
爺を余の傅役にしてくれた、父王陛下にも感謝だ。
まあ、母上様が父王陛下を籠絡してつけさせてくれたのだろうが。
しかし爺は、正妃殿下とも関係があったはずだ。
よく正妃殿下が爺を手放したものだ。
いや、爺の性格では、例えそれが正妃殿下であろうと、信義にもとるような事はしない。
それがよく分かっているから、余も爺を全く疑うことなく全てを相談できるのだ。
何者だ?!
「御気付きですか?」
「ああ、影供以外の者が近付いて来るな。だが1人だけだな」
「抑えていますが、かなりの魔力を持っています」
「警戒しろ」
0
お気に入りに追加
233
あなたにおすすめの小説
私のスローライフはどこに消えた?? 神様に異世界に勝手に連れて来られてたけど途中攫われてからがめんどくさっ!
魔悠璃
ファンタジー
タイトル変更しました。
なんか旅のお供が増え・・・。
一人でゆっくりと若返った身体で楽しく暮らそうとしていたのに・・・。
どんどん違う方向へ行っている主人公ユキヤ。
R県R市のR大学病院の個室
ベットの年配の女性はたくさんの管に繋がれて酸素吸入もされている。
ピッピッとなるのは機械音とすすり泣く声
私:[苦しい・・・息が出来ない・・・]
息子A「おふくろ頑張れ・・・」
息子B「おばあちゃん・・・」
息子B嫁「おばあちゃん・・お義母さんっ・・・」
孫3人「いやだぁ~」「おばぁ☆☆☆彡っぐ・・・」「おばあちゃ~ん泣」
ピーーーーー
医師「午後14時23分ご臨終です。」
私:[これでやっと楽になれる・・・。]
私:桐原悠稀椰64歳の生涯が終わってゆっくりと永遠の眠りにつけるはず?だったのに・・・!!
なぜか異世界の女神様に召喚されたのに、
なぜか攫われて・・・
色々な面倒に巻き込まれたり、巻き込んだり
事の発端は・・・お前だ!駄女神めぇ~!!!!
R15は保険です。
完結 そんなにその方が大切ならば身を引きます、さようなら。
音爽(ネソウ)
恋愛
相思相愛で結ばれたクリステルとジョルジュ。
だが、新婚初夜は泥酔してお預けに、その後も余所余所しい態度で一向に寝室に現れない。不審に思った彼女は眠れない日々を送る。
そして、ある晩に玄関ドアが開く音に気が付いた。使われていない離れに彼は通っていたのだ。
そこには匿われていた美少年が棲んでいて……
悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
転生調理令嬢は諦めることを知らない
eggy
ファンタジー
リュシドール子爵の長女オリアーヌは七歳のとき事故で両親を失い、自分は片足が不自由になった。
それでも残された生まれたばかりの弟ランベールを、一人で立派に育てよう、と決心する。
子爵家跡継ぎのランベールが成人するまで、親戚から暫定爵位継承の夫婦を領地領主邸に迎えることになった。
最初愛想のよかった夫婦は、次第に家乗っ取りに向けた行動を始める。
八歳でオリアーヌは、『調理』の加護を得る。食材に限り刃物なしで切断ができる。細かい調味料などを離れたところに瞬間移動させられる。その他、調理の腕が向上する能力だ。
それを「貴族に相応しくない」と断じて、子爵はオリアーヌを厨房で働かせることにした。
また夫婦は、自分の息子をランベールと入れ替える画策を始めた。
オリアーヌが十三歳になったとき、子爵は隣領の伯爵に加護の実験台としてランベールを売り渡してしまう。
同時にオリアーヌを子爵家から追放する、と宣言した。
それを機に、オリアーヌは弟を取り戻す旅に出る。まず最初に、隣町まで少なくとも二日以上かかる危険な魔獣の出る街道を、杖つきの徒歩で、武器も護衛もなしに、不眠で、歩ききらなければならない。
弟を取り戻すまで絶対諦めない、ド根性令嬢の冒険が始まる。
主人公が酷く虐げられる描写が苦手な方は、回避をお薦めします。そういう意味もあって、R15指定をしています。
追放令嬢ものに分類されるのでしょうが、追放後の展開はあまり類を見ないものになっていると思います。
2章立てになりますが、1章終盤から2章にかけては、「令嬢」のイメージがぶち壊されるかもしれません。不快に思われる方にはご容赦いただければと存じます。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
婚約破棄は誰が為の
瀬織董李
ファンタジー
学園の卒業パーティーで起こった婚約破棄。
宣言した王太子は気付いていなかった。
この婚約破棄を誰よりも望んでいたのが、目の前の令嬢であることを……
10話程度の予定。1話約千文字です
10/9日HOTランキング5位
10/10HOTランキング1位になりました!
ありがとうございます!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる