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第二章:屍山血河
第54話:但馬侵攻
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天文十二年(1543)1月23日:越中富山城:俺視点
昨年も色々あった。
交易を重視して二年続けて戦いを避けた。
だが他国では、大凶作の影響もあって激しい戦いが続いていた。
畿内では、太平寺の合戦で細川晴元管領の軍勢が木沢長政を討ち取った。
武田信玄が高遠頼継と組んで諏訪頼重を攻めた。
信玄は昨年裏切られた恨みを晴らそうとしたのだろう。
ここで報復しておかないと、他国の大名や国人だけでなく、家臣にも舐められる。
戦国大名が舐められたら終わりだ、敵に攻められ家臣に謀叛される。
敗れた諏訪頼重は武田晴信と講和を結んだが、甲府で自害させられている。
密偵に探らせたが、講和の条件は分からなかった。
助命を約束していたのに自害させたのなら騙し討ちだ。
だが、ここまでやらなければ、敵味方への威圧にならない。
それでなくても実績と名声の有る実父を追放した傷があるのだ。
義兄に裏切られて甘い処罰はできないだろう。
これで武田信玄が諏訪領を完全制圧できたわけではない。
諏訪頼重が大井貞隆から奪っていた長窪城を奪い返された。
戦国乱世は油断も隙も無い。
更に諏訪一族の惣領になろうとしていた高遠頼継が挙兵した。
武田信玄が諏訪頼重の遺児を傀儡にして諏訪一族を掌握しようとしたからだ。
だが、高遠頼継では武田信玄に遠く及ばない。
高遠頼継は敗れて諏訪から叩き出された。
武田信玄は更に高遠頼継の上伊那郡に兵を進めて勢力拡大を図った。
「殿、但馬から使番が戻りました」
昨年の事を思い出し、これからの方針を再検討していた。
後見人から重臣の一人に代わった山村右京亮が声をかけて来た。
当主として十分な力を振るう俺に後見人は不要、との意見が多かったからだ。
「今直ぐ報告を聞く、ここに連れて来い」
「はっ」
近習の一人が急いで控えの間に向かった。
刺客が紛れ込まないように、城内は身分役職によって入れる場所が決まっている。
密偵部隊の活躍で毎日のように他国の忍びが捕らえられ、奴隷主水にされている。
型通りに挨拶を済ませて報告を受ける。
重臣達の抵抗を廃して出来るだけ虚飾を無くしたが、最低限の挨拶は残った。
「但馬の状況はどうなっている?」
「はっ、長高連の敵討ちを大義名分に、塩冶綱高に戦いを挑みました」
但馬は垣屋続成、太田垣宗朝、田結庄是義、八木直信の四人が山名致豊を追放して山名誠豊を擁立して以降、四家によって分割統治されている。
いや、他の国人地侍の中にも、興亡を繰り返して確固たる地盤を築いた者がいる。
垣屋氏は、気多郡の垣屋光成と三含郡の垣屋豊続に分かれていた。
七美郡は田公豊高が、二方郡は塩冶綱高が支配していた。
山名誠豊の跡を継いだ甥の山名祐豊が支配しているのは出石郡だけだ。
長尾水軍には、但馬を本拠にしていた奈良水軍にいた者もいる。
臣従した奈良水軍の棟梁、奈良三郎兵衛は船大将の一人に成っている。
但馬の海を良く知る彼らに案内させる事で、安全に上陸する事ができた。
地震や津波を警戒して、五十万の兵力を日数を空けて上陸させた。
圧倒的な兵力で上陸して、確固たる拠点を築いてから敵対勢力に戦いを挑んだ。
最初に攻め滅ぼしたのは、相応峰寺城を根城にしている僧兵達。
比叡山延暦寺の末寺である相応峰寺の僧兵達だが、仏の教えなど守っていない。
垣屋豊続と手を組んで、欲望を満たすために乱暴狼藉の限りを尽くしている。
そんな連中を一蹴する事で浜坂、香住、竹野の湊と一帯を完全の支配下に置いた。
「美含郡の国人地侍の多くは追い払いました。
殿に臣従したいという者もおりましたが、御命令通り認めませんでした」
丹後は畿内に係わらない方針にしたので、臣従を願う国人地侍を受け入れた。
だが但馬は、冬季だけは攻勢に出る事にしたから、国人地侍に厳しく接する。
雪深くて冬季に手出しできない山間部は放置だが、沿岸部は完全に支配する。
「圧倒的な兵力に恐れをなした美含郡の国人地侍は、戦う事なく逃げました。
長弥次郎殿と奈良三郎兵衛殿の説得も良かったと思われます。
籠城されて、余計な刻を取られる事なく切り取れました」
「そうか、弥次郎と三郎兵衛には褒美を取らそう」
「はっ、その後は塩冶綱高の逃げ出した芦屋城を接収いたしました」
塩冶綱高の居城である芦屋城は、岸田川を挟んで相応峰寺城の向かいにある。
三十万の大軍になすすべなく落とされた、相応峰寺城を目の前にしているのだ。
自分達が全く手出しできず、懐柔するしかなかった寺社勢力が一蹴されるのを見せつけられたのだ。
余程覚悟の決まった者でなければ踏ん張る事などできない。
まして、此方の旗頭になっている長高連の父親を卑怯な手段で謀殺している。
俺に媚び諂おうとして拒絶されたら、逃げるしかないだろう。
「塩冶綱高が逃げましたので、二方郡の国人地侍の殆どが城を捨てて逃げました。
因幡に攻め込む事を禁じられていましたので、立岩山の先には進まず、二上山城を接収して兵を入れるだけに止めました。
その後は接収した城に番兵を残し、川を攻め上りました」
「北に向かった者達はどうなった?」
五十万もの兵を一列に並べて進軍したら長蛇の列となる。
最後尾が目的地に着くのは、先頭の数日後になってしまう。
大軍を友好的に利用しようと思えば、四方八方に派兵した方が良い。
大義名分は長高連の敵討ちだが、実際には厳冬期の遊兵活用だ。
優先したのは海岸線を確保で、敵対するかもしれない国人に船道前を与えない事。
海が荒れた時に、水軍と交易船が安全に逃げ込める湊を確保する事。
「二十万の兵が城崎郡に向かいました。
城崎郡を支配していた田結庄是義も臣従を申し出ましたが、拒絶しました。
最初は籠城をしようとしていましたが、こちらの兵力を知って逃げ出しました。
城崎郡の国人地侍も臣従を認めず、追い払いました」
「籠城して名誉を守った者はいなかったのか?」
「最初は籠城した者もおりました。
その者達も長弥次郎殿と奈良三郎兵衛殿が説得され、数日で城を捨てました」
「どこに逃げた、全員山名右衛門督を頼ったか?
丹後に逃げた者はいなかったか?」
「おりました、田結庄是義は垣屋家と敵対しており、丹後の一色家を頼りました。
殿から丹後にも手を出すなと言われておりましたので、国境に城砦を築くだけにしましたが、それでよかったですか?」
「よくやった、良い判断だ、海岸線さえ確保できれば十分な功名だ。
川上の城砦を少しでも確保できたのなら、当初の予定よりもよくやっている」
「有り難きお言葉でございます、戻りましたら主に伝えさせていただきます」
本貫地があり、譜代の家臣がいる国人に力を持たすのは危険だ。
奴隷や足軽、牢人出身から才ある者を抜擢した方が、まだ安全だ。
何より、同じ様な功名をあげた時でも少ない褒美ですむ。
領地ではなく扶持を褒美にできる。
五十万もの兵を送ったが、一万兵毎に指揮官がいる。
一万兵毎に譜代衆を戦目付にして、味方同士で争わないようにしている。
誰かに圧倒的な兵力を与えて離反されたら大変な事になる。
「殿、生野銀山まで軍を進めなくても良いのですか?」
冬に限らず但馬に専念されれば、一年で但馬を攻め取れます。
さすれば生野銀山を手に入れられます」
使番の言う通りだ、一年あれば但馬を完全支配できる。
昨年生野銀山が発見されたのは、密偵達から報告を受けている。
だがまだ採掘量はそれほど多くない、鉱山開発は始まったばかりだ。
それに、目先の金銀が欲しいなら佐渡を占領している。
俺が何より欲しているのは、家臣領民奴隷を飢えさせる事のない食糧だ。
生野銀山は、冬の間に占領できるなら手に入れる、くらいの気持ちで良い。
「金銀がどれだけあっても、食う物がなければ飢え死ぬ。
俺が何より欲しいのは、お前達を飢えさせることのない五穀だ。
生野銀山は、今年の実りが手に入ってからでよい、分かるな」
「はっ、愚かな事を申しました」
この使番の出自も、飢えて田畑を捨てて京に逃げて来た百姓だ。
食い物が何よりも大切な事は身に染みて分かっている。
奴隷兵や足軽に、俺の良い噂を流してくれるだろう。
昨年も色々あった。
交易を重視して二年続けて戦いを避けた。
だが他国では、大凶作の影響もあって激しい戦いが続いていた。
畿内では、太平寺の合戦で細川晴元管領の軍勢が木沢長政を討ち取った。
武田信玄が高遠頼継と組んで諏訪頼重を攻めた。
信玄は昨年裏切られた恨みを晴らそうとしたのだろう。
ここで報復しておかないと、他国の大名や国人だけでなく、家臣にも舐められる。
戦国大名が舐められたら終わりだ、敵に攻められ家臣に謀叛される。
敗れた諏訪頼重は武田晴信と講和を結んだが、甲府で自害させられている。
密偵に探らせたが、講和の条件は分からなかった。
助命を約束していたのに自害させたのなら騙し討ちだ。
だが、ここまでやらなければ、敵味方への威圧にならない。
それでなくても実績と名声の有る実父を追放した傷があるのだ。
義兄に裏切られて甘い処罰はできないだろう。
これで武田信玄が諏訪領を完全制圧できたわけではない。
諏訪頼重が大井貞隆から奪っていた長窪城を奪い返された。
戦国乱世は油断も隙も無い。
更に諏訪一族の惣領になろうとしていた高遠頼継が挙兵した。
武田信玄が諏訪頼重の遺児を傀儡にして諏訪一族を掌握しようとしたからだ。
だが、高遠頼継では武田信玄に遠く及ばない。
高遠頼継は敗れて諏訪から叩き出された。
武田信玄は更に高遠頼継の上伊那郡に兵を進めて勢力拡大を図った。
「殿、但馬から使番が戻りました」
昨年の事を思い出し、これからの方針を再検討していた。
後見人から重臣の一人に代わった山村右京亮が声をかけて来た。
当主として十分な力を振るう俺に後見人は不要、との意見が多かったからだ。
「今直ぐ報告を聞く、ここに連れて来い」
「はっ」
近習の一人が急いで控えの間に向かった。
刺客が紛れ込まないように、城内は身分役職によって入れる場所が決まっている。
密偵部隊の活躍で毎日のように他国の忍びが捕らえられ、奴隷主水にされている。
型通りに挨拶を済ませて報告を受ける。
重臣達の抵抗を廃して出来るだけ虚飾を無くしたが、最低限の挨拶は残った。
「但馬の状況はどうなっている?」
「はっ、長高連の敵討ちを大義名分に、塩冶綱高に戦いを挑みました」
但馬は垣屋続成、太田垣宗朝、田結庄是義、八木直信の四人が山名致豊を追放して山名誠豊を擁立して以降、四家によって分割統治されている。
いや、他の国人地侍の中にも、興亡を繰り返して確固たる地盤を築いた者がいる。
垣屋氏は、気多郡の垣屋光成と三含郡の垣屋豊続に分かれていた。
七美郡は田公豊高が、二方郡は塩冶綱高が支配していた。
山名誠豊の跡を継いだ甥の山名祐豊が支配しているのは出石郡だけだ。
長尾水軍には、但馬を本拠にしていた奈良水軍にいた者もいる。
臣従した奈良水軍の棟梁、奈良三郎兵衛は船大将の一人に成っている。
但馬の海を良く知る彼らに案内させる事で、安全に上陸する事ができた。
地震や津波を警戒して、五十万の兵力を日数を空けて上陸させた。
圧倒的な兵力で上陸して、確固たる拠点を築いてから敵対勢力に戦いを挑んだ。
最初に攻め滅ぼしたのは、相応峰寺城を根城にしている僧兵達。
比叡山延暦寺の末寺である相応峰寺の僧兵達だが、仏の教えなど守っていない。
垣屋豊続と手を組んで、欲望を満たすために乱暴狼藉の限りを尽くしている。
そんな連中を一蹴する事で浜坂、香住、竹野の湊と一帯を完全の支配下に置いた。
「美含郡の国人地侍の多くは追い払いました。
殿に臣従したいという者もおりましたが、御命令通り認めませんでした」
丹後は畿内に係わらない方針にしたので、臣従を願う国人地侍を受け入れた。
だが但馬は、冬季だけは攻勢に出る事にしたから、国人地侍に厳しく接する。
雪深くて冬季に手出しできない山間部は放置だが、沿岸部は完全に支配する。
「圧倒的な兵力に恐れをなした美含郡の国人地侍は、戦う事なく逃げました。
長弥次郎殿と奈良三郎兵衛殿の説得も良かったと思われます。
籠城されて、余計な刻を取られる事なく切り取れました」
「そうか、弥次郎と三郎兵衛には褒美を取らそう」
「はっ、その後は塩冶綱高の逃げ出した芦屋城を接収いたしました」
塩冶綱高の居城である芦屋城は、岸田川を挟んで相応峰寺城の向かいにある。
三十万の大軍になすすべなく落とされた、相応峰寺城を目の前にしているのだ。
自分達が全く手出しできず、懐柔するしかなかった寺社勢力が一蹴されるのを見せつけられたのだ。
余程覚悟の決まった者でなければ踏ん張る事などできない。
まして、此方の旗頭になっている長高連の父親を卑怯な手段で謀殺している。
俺に媚び諂おうとして拒絶されたら、逃げるしかないだろう。
「塩冶綱高が逃げましたので、二方郡の国人地侍の殆どが城を捨てて逃げました。
因幡に攻め込む事を禁じられていましたので、立岩山の先には進まず、二上山城を接収して兵を入れるだけに止めました。
その後は接収した城に番兵を残し、川を攻め上りました」
「北に向かった者達はどうなった?」
五十万もの兵を一列に並べて進軍したら長蛇の列となる。
最後尾が目的地に着くのは、先頭の数日後になってしまう。
大軍を友好的に利用しようと思えば、四方八方に派兵した方が良い。
大義名分は長高連の敵討ちだが、実際には厳冬期の遊兵活用だ。
優先したのは海岸線を確保で、敵対するかもしれない国人に船道前を与えない事。
海が荒れた時に、水軍と交易船が安全に逃げ込める湊を確保する事。
「二十万の兵が城崎郡に向かいました。
城崎郡を支配していた田結庄是義も臣従を申し出ましたが、拒絶しました。
最初は籠城をしようとしていましたが、こちらの兵力を知って逃げ出しました。
城崎郡の国人地侍も臣従を認めず、追い払いました」
「籠城して名誉を守った者はいなかったのか?」
「最初は籠城した者もおりました。
その者達も長弥次郎殿と奈良三郎兵衛殿が説得され、数日で城を捨てました」
「どこに逃げた、全員山名右衛門督を頼ったか?
丹後に逃げた者はいなかったか?」
「おりました、田結庄是義は垣屋家と敵対しており、丹後の一色家を頼りました。
殿から丹後にも手を出すなと言われておりましたので、国境に城砦を築くだけにしましたが、それでよかったですか?」
「よくやった、良い判断だ、海岸線さえ確保できれば十分な功名だ。
川上の城砦を少しでも確保できたのなら、当初の予定よりもよくやっている」
「有り難きお言葉でございます、戻りましたら主に伝えさせていただきます」
本貫地があり、譜代の家臣がいる国人に力を持たすのは危険だ。
奴隷や足軽、牢人出身から才ある者を抜擢した方が、まだ安全だ。
何より、同じ様な功名をあげた時でも少ない褒美ですむ。
領地ではなく扶持を褒美にできる。
五十万もの兵を送ったが、一万兵毎に指揮官がいる。
一万兵毎に譜代衆を戦目付にして、味方同士で争わないようにしている。
誰かに圧倒的な兵力を与えて離反されたら大変な事になる。
「殿、生野銀山まで軍を進めなくても良いのですか?」
冬に限らず但馬に専念されれば、一年で但馬を攻め取れます。
さすれば生野銀山を手に入れられます」
使番の言う通りだ、一年あれば但馬を完全支配できる。
昨年生野銀山が発見されたのは、密偵達から報告を受けている。
だがまだ採掘量はそれほど多くない、鉱山開発は始まったばかりだ。
それに、目先の金銀が欲しいなら佐渡を占領している。
俺が何より欲しているのは、家臣領民奴隷を飢えさせる事のない食糧だ。
生野銀山は、冬の間に占領できるなら手に入れる、くらいの気持ちで良い。
「金銀がどれだけあっても、食う物がなければ飢え死ぬ。
俺が何より欲しいのは、お前達を飢えさせることのない五穀だ。
生野銀山は、今年の実りが手に入ってからでよい、分かるな」
「はっ、愚かな事を申しました」
この使番の出自も、飢えて田畑を捨てて京に逃げて来た百姓だ。
食い物が何よりも大切な事は身に染みて分かっている。
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